この度、18禁乙女ゲームの悪役になりました。が、役目は果たしません。〜心が読める様になりましたが、みんなが私を嫌いな様です〜

第50話※

ヘンリーが覆いかぶさってきて、ゆっくりとトロトロになった私のソコにヘンリーの熱いモノを押しつけ侵入してきた。

「んっ、ふ・・・。」

久々だからなのか、鋭い痛みがくる。

（そういえば・・・この体だと初めてだったな・・・。）

関係あるのかはわからないけれど。でも、“私”でヘンリーと初めてをできたのが嬉しい。

頬に雫が滴ってきて、きつく閉じていた目を少し開いて上を見ると、ヘンリーが私以上に苦しそうにしていた。ヘンリーも・・・きつく目を閉じていて、せっかくの綺麗な顔が歪んでいる。
手を伸ばしてヘンリーの頬に垂れてきた汗を拭う。そうすると、息の上がったヘンリーと目が合った。

「ん、ヘンリー、キス・・して・・？」

「・・なにそれ、可愛すぎ・・・。」

私の希望通りの甘い甘いキスを何度も角度を変えてしてくれて、満たされていく。
そう思って力が緩んだ瞬間・・・ギュッと強く抱きしめられて、ヘンリーが一気に奥へ押し込んできた。

「んぅっ！！」

目の前がチカチカして、お腹の下が熱くなる。でも、それ以上にヘンリーを全部受け入れられたことが嬉しかった。

「く・・・・。ごめん、我慢できなかった・・・。痛い？」

私以上に汗を垂らしながら、申し訳なさそうに言う。
大きい体をこれでもかと押し曲げて、私を抱きしめてくれている。優しく撫でる手も、キスも宥める様にいっぱいしてくれた。

「んっ・・・す、こし・・・。でも、へいき・・・うれし・・・い。」

「・・・ありがとう、少し、馴染むまでこのままでいるから・・・っ。」

苦しそうにヘンリーがそう言って、困ったように笑ってまた少し強くっ抱きしめられた。
ヘンリーへの愛しさが溢れて、お腹の奥がキュンっと疼く。私からもキスをしたいのに胸にキスするヘンリーには届かないのがもどかしい。

「うあ・・・裕美の中、気持ちよすぎ・・・。止まってるのに、持ってかれそう。」

何かを耐える様に耳元で熱い息を吐きながら囁かれた。
その吐息とヘンリーの色気にまたお腹の中がキュンっと疼いた。

「っ、裕美、そんなに締め付けないで・・・。」

「そ、そんな事言ったって・・・んっ、じ、実況やめて・・・！」

「はは。照れてるの？可愛い・・・。大好き。」

優しく頭を撫でられ、耳を弄られ、いくつもキスが降ってきた。

「はっ、ふ、ん・・・、私も、大好き・・・。」

「っ！！」

「んっ、大きくならないでぇ・・・」

「そんな事言ったって・・・。いまのは裕美が悪いでしょ。」

頭を撫でながらチョッチュとキスされる。
馴染むためにとヘンリーが一向に動かなくて、私が我慢できずに思わず腰がむずむずと動いてしまう。
その様子を見たヘンリーはニヤリと意地悪に笑って腰がしっと掴んで止められてしまった。

「っ、なんでぇ・・・？」

「裕美が動くはだめ。俺にやらせて。」

「ん・・・。ふ、ぁ！」

ヘンリーがそういうと、ゆっくりと動き出した。

「ん・・・、ふぇ、あん、あっ、あっ」

だんだんと痛みよりも快感が勝っていって、声が漏れ出てしまう。

「俺と裕美、やっぱり、俺らは運命だったんだね。じゃなきゃこんなに気持ち良い意味が分からない。相性良すぎ・・・。」

「あんっ、ん、ふぁ、へんりぃ、おくっ、ビリビリして･･･ぁん、んっ、」

いつの間にか体位を変えられて、後ろからヘンリーが責め立てる。
さっきとは違ったところに当たるのが気持ちよくて、押さえたいのに声が出て、恥ずかしくて枕に顔をうずめた。

「だめだよ、可愛い声ちゃんと聞かせて？気持ち？」

顎を持たれて、振り向くように顔を逸らされながらキスをして、さっきよりも早く腰を打ちつけられて、一番奥の一番いい所にぐりぐりと押しつけられる。

「んぅ、ん、き、もちぃ･･･！！あたし、も、いっちゃ・・・あぁ！ん、んん」

「うん、俺もイく、出すよ、裕美の中、1番奥に･･･っ！！」

「だ、して！ヘンリーの、いっ、ぱい、あぁ！」

ヘンリーの動きがより一層早くなって、目の奥がチカチカとしてきてシーツをキツく握りしめた。激しく肌がぶつかり合う音とグチュグチュと私たちの中が絡み合う音がとてもいやらしい。

瞬間、ヘンリーがあたしの芽をグリッと撫でて一気に目の前が真っ白になった。

「んんーーー・・・っ！！！」

「っ、く・・・・ぅ、」

体の力が抜けてその場に突っ伏す。
お腹の奥がジンワリと暖かくなる。ヘンリーは、出し切るためか奥にまたグリグリと擦り付けられて何度かゆるゆると動いた後、ゆっくりと抜いた。

「はぁ・・はぁ・・・。」

汗を滴らせて息が切れているヘンリーが恐ろしく色気がダダ漏れで横目で見てるだけで恥ずかしくなってくる。

「裕美、大丈･･･って、え？」

何かにヘンリーが驚いている。
私は腰は怠いものの、ゆっくりと上体を起こしてヘンリーの目線を追うと・・・


「初めて･･････だったの？」


シーツにお互いの体液に混じって、真っ赤な血がついていた。

「え･･･？いや、･････あ、この姿では初めてだったかな？」

私がそう言うと、目に見えてヘンリーが狼狽えた。

「え、あ、ごごごめ、俺、初めてって知らなくて･･･、結構無理やり・・！」

「え？え？そんな事・・・」

「と、とにかく！寝てて！今タオルとか持ってくるから！」

いつもの余裕綽々なヘンリーは何処へやら慌てて部屋を出て行った。あ、小指ぶつけた。大丈夫か・・？

・
・
・

「ヘンリー、落ち着いた？」

わたしには何もさせず、タオルで全身を拭いてくれてお水を持ってきてくれたりフルーツを持ってきてくれたりしてやっとベットに戻ってきてくれた。

「本当にごめんね、知らなかったとは言え一気に入れたりして･･･」

「ん？気にしてないし･･･気持ちかった、よ？」

何言わせるんだ、このヘンリーは。もう。

「裕美っ！！！」

「それに、」

「ん？」

「私は、私の初めてヘンリーと出来て嬉しかった･･･よ。」

自分で言ってとても恥ずかしくて掛け布団で顔を隠してしまう。絶対茹で蛸みたいになっているに違いない。

「俺も･･･初めてが俺で本当嬉しい、愛してるよ。裕美。」

「私も、ヘンリーの事･･･愛してる、んぅ」

お布団を剥がされてきつく抱きしめられキスされた。胸に手を置くと、心臓が脈打つ音が聞こえてドキドキしてるのが私だけではないと分かって余計に愛しさが募った。

「・・・・・・ヘンリーさん？」

「いや、素直すぎるし可愛すぎるし･･･これは不可抗力というか・・・」

さっき出したばかりなのにムクムクと大きくなったヘンリーの熱に私はまだ寝かしては貰えないらしい。


◆◇◆◇◆◇


「本当にいかなきゃダメですか？」

「ダメに決まってるでしょ！二人も一気に休んだらおばあさん達が困っちゃう。私は大丈夫だからちゃんと行ってきて！･･･でも、早く帰ってきて、ね？」

「お昼休みも一度帰ります！！！だから一緒にご飯食べましょうね！？」

「わかったから！遅刻するよ！行ってらっしゃい！」

とりあえず王都の使者が居なくなるまで私はこの家に引きこもる事にした。それによって、お店を休まなきゃいけないのでヘンリーには2倍働いてもらわなきゃなんだから仕事には行ってもらわなくては行けない。そう思って心を鬼にして送り出した。

今日は出かける予定はないのでリリアーナの姿のままだ。

泣きべそかきながら家を出て行くヘンリーを見送って私は家事を始めた。


洗濯をして、お昼と夕ご飯の下準備をして、掃除をした。今日はとても晴天で、気候もちょうど良い。一区切りしてから家の外のベンチで休憩がてら日光浴を楽しむ。


「こんなにゆっくり過ごすのはいつぶりかな。」


空は雲ひとつない。
すぐ近くに森があるからなのか空気も、とてもきれいに感じる。

ポカポカと日差しがとても気持ちよくて、ついうたた寝してしまった。




『裕美』

ん？ヘンリー？

『裕美』

もう帰ってきたの？え？もうそんな時間？

『裕美』

ふふ。おかえり。
早くこっち来なよー！

『裕美』

どうしたの？こっち来なよ。
ヘンリーの知らないであろう料理作ったよ。
一緒に食べよ、私の故郷の料理だよ。
あれ？ヘンリー？どこ？

ヘンリー！

ヘンリー！！

ヘンリー･･･！


「ヘンリー！！！」


ガバッと起きると、さっきと変わった様子はないただのベンチだった。

あたりを見渡しても特に変わったことはないのに、妙な不安が襲ってきて胸が苦しい。

「ヘンリー･･･」

ポツリと漏れ出た私の声が虚しくその場に響いた。