パートタイム痴漢LOVER

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人妻教師の痴漢指導

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 「ん、ふっ」
 朝の通勤時、車両内の二人の指定スペースと化している椅子のない角の位置で窓の外を眺めながらアンナは押し殺した喘ぎ声を漏らす。

 6月上旬。アンナが公平の言うところの『パートタイム痴漢LOVER』として電車内での痴漢プレイに興じるようになってから約1ヶ月。理由は不明だが例の痴漢は姿を現さなくなっていた。
 当初毎日でも触ってこようとしていた公平を、「先生と生徒が毎朝一緒に登校したらまずいでしょ!毎日毎日一緒に電車に乗ってたら変に思われるわ」と抑えたものの、既に10数回の痴漢プレイに及んでおり、稚拙極まりなかった公平のフィンガーテクニックは格段の上達を見せていた。

 ーだってあんなに熱心にお勉強してるんですものねー

 痴漢プレイの2回目の夜、生理前でイライラしていたこともあって、つい公平に『触り方が自分本位で痛いだけでこのままでは続けられない』と苦言を呈したのが始まりだった。それ以降、痴漢プレイの夜に公平は必ずSNSで今日の出来と改善点を質問してくるようになり、アンナも時間の許す限り丁寧に回答していた。

 <爪は短く切って、手は清潔にしてきてね>
 <クリトリスは女の子の一番敏感なところなんだから、最初からそんなに強くしたらダメ>

 <ときには焦らすのも効果的よ>
 <お尻はなでてもらうのも素敵だけれど時々強く揉んでくれてもいいわ>

 <膣からラブジュースが滲んできたら上手くいってる証拠>
 <クリトリスが勃起してきたら包皮を軽く上に引っ張ってみて>
 <指でグリグリするだけじゃなくてたまにギュッと摘んだりしてくれると私は好きかも、Mなのかしらね>

 <膣内はAVみたく指を高速ピストンしても痛いだけだから止めて頂戴>
 <内部のお腹側5センチくらいの場所がGスポットっていう感度のいい場所だからそこを重点的に>
 <膣の一番奥、子宮の入り口もポルチオっていう感じる場所だけど、そこは電車内だとちょっと難しいわね>

 <だいぶ上手になったわね、これなら合格点あげてもいいかな>
 <先生のショーツ、グショショになっちゃった、コンビニで下着買うの恥ずかしかったわ>

 <90点!合格あとの10点は公平君の創意工夫次第ってこと>

 公平はアンナの要求に一つ一つ応えた。次第に公平のほうからもアンナに色々と要求するようになっていった。

 <今日の紙袋の中にエッチな下着がたくさん入ってたけどいったいなんなの?ショーツ濡らしちゃうならあれを履いてきて?仕方ないなぁ>

 <アナルも触りたいの?・・・公平君にはもう知られちゃってるし、いいわ>

 <いきなり膣にローター入れるなんてもう!急にあんなの入れられたらびっくりしちゃうからやめて。・・・でも・・・そうね、気持ち良かったし、あらかじめ教えておいてくれるなら・・・>

 <公平君のおちんちんも触って欲しい?うーん気持ちはわかるけど、ばれたら言い訳できなくなるからダメ。公平君が触ってるだけならこの前みたいに逃げられるけど、二人が触りっこしてたら変態カップルとしか思われなくて大変なことになるわよ>

 直接顔を合わせていたら絶対言えないようなことも、就寝前に交わす密かなSNSでなら伝えることができた。孝一とは寝室が別々になって久しく、娘の優奈も小学校高学年からは自分の部屋で一人で寝るようになっていたから夢中でSNSをしていても不審に思われることはなかった。

 この日の前日の夜も軽く寝酒を飲んでほろ酔い気分で公平とのトークを楽しんでいた。公平はこの時も自分を触ってくれないかとお願いしてきたが断ると、ならその代わり明日はノーパンノーストッキングで来て欲しいと強く要望してきたのだった。

 考えておくわねと返信したアンナだったが、身体を許した男に甘くなるのは女のさがというものだろう。結局、膝上10センチ程度のオフホワイトの上品なフレアミニの下には何も履かず下着とストッキングをかばんに入れて家を出た。


 ーんんっ!本当にうまくなったわねー

 公平の丁寧な愛撫によりアンナの前の穴には大量の蜜が溢れつつあった。公平は指でそれを確かめるといったん手を引き、濡れ濡れの蜜壷へ遠隔操作可能な卵型の小さなローターを押し込んできた。押しこまれる瞬間、チュプリと音がし足元に愛液が垂れたような気がした。

 ーもう・・・またこんなことをしてー

 アンナは横を向き自分と90度の向きにT字型に密着している公平を非難するように軽く睨んだが、膣内のローターが振動を開始すると小鼻をふくらまし、感じている顔を公平に見られないよう再び窓の外に顔を向ける。
 だが数十秒後、無防備な後ろの穴に何か冷たい液体のようなものが注入されるのを感じ慌てて公平のほうを向く。

 「え、えっ??」
 びっくりして小さく疑問の声をあげるアンナに対して、黙って、というように自分の唇に人差し指を当てる公平。2度のインターバルをおいて計3回直腸内に何かが注入された後、肛門に栓をするかのように異物が押し込まれる。

 公平の唇が小さく動く。スマホをみて。アンナは急いでかばんからスマホを取り出す。

 <イチジク浣腸だよ>
 <ウンチしたくなってもアナルストッパーで栓しといたから大丈夫>
 <どうしても我慢できなくなったら途中の駅で降りよう>
 <読み終わったらスマホしまってかばんごと両手を後ろに回して親指をそろえて>

 わけのわからぬまま指示通りにするアンナ。公平はそのアンナの両親指に指錠をかけて拘束すると、ローターのスイッチを入れたまま左手でアンナのクリトリスを、右手でアナルストッパーを弄りだす。

 ーなんなのっ!-

 電車内で教え子であり甥であり、仮初の恋人でもある少年から浣腸され、指を拘束され排泄管理までされるという異常事態に困惑し怒りさえ覚えるアンナ。

 しかし、身体のほうは異常事態に興奮し意思に反して勝手に高まっていく。おもちゃが無慈悲に与えてくる快楽の振動。慣れ親しんだ公平の指による熟練した愛撫。尻穴に感じる全く新しい刺激。それらの相乗効果がアンナの理性を麻痺させ電車内にいることを忘れさせる。

 ーイクっ!-

 公平が自分の顔を食い入るように見つめている中、瞳孔を開き身体を震わせ軽く性的絶頂に達するアンナだが弛緩するアンナの身体を便意が襲いはじめる。

 初めての経験にどう対応したらわからず親指以外の両手の指を開いたり閉じたり、上を向いたり下を向いたり、また恨めしそうに公平に目を向けるが、公平は素知らぬ顔で愛撫を続けている。
 その状態が数分間続いた後、アンナのお腹がゴロゴロと鳴り出し、顔からはびっしりと脂汗が流れ出した。

 ーもうダメ、漏れちゃう!ー
 ーでも、またいっちゃう!ー
 ー漏らしながらいっちゃいそう!だけど栓が!ー

 切羽詰まった必死の表情で公平とじっと目を合わせると、公平はわかったというように軽くうなづき二つほど手前の駅だったにもかかわらず降車すると、反対側の下りホームの隅にある人気のない多目的トイレに無言でアンナを引っ張り込んだ。

「公平君、はやくはずして! お尻のアレもとって!」

 緩慢な仕草でドアの鍵を閉め鞄を台の上に載せる公平にアンナはたまらず叫ぶ。公平は黙ったまま通学バッグから新聞紙を取り出し、水平な手すりの側の床に敷き始める。

「なにをしているの!? はやく、はやくしてちょうだい!」
「わかったから先生、外すからこっち来て後ろむいて」
「はずしたらすぐここから出て行ってね、先生もう我慢できないから!!」

 アンナはほっとして新聞紙の上の公平の近く後ろ向きに立つ。しかし公平は油断して力を抜いているアンナの右手首に隠しもっていた手錠を嵌めると、その片方を手すりに嵌めアンナのフレアミニのスカートのサイドホックをはずして脱がし台にのせる。

「?」
 ますます混乱するアンナをよそに公平はアンナの親指の指錠をはずし、アナルプラグを抜くとアンナの両肩を上から押しその場にアンナをしゃがみ込ませて欲望にたぎる表情でこんなことを要求してくるのだった。
「先生、ちゃんと便器に座ってウンチしたかったら俺をフェラでイカせるんだ」

「!!」
 驚愕するアンナ。
「いきなりなにを言い出すの!そんなことっ?!」

 できないわ、といかけたアンナの腹部を強烈な便通が襲い言葉に詰まる。そんなアンナを見下ろしながら公平はベルトをはずしズボンとボクサーブリーフを引き下げ男性器をさらす。
 アンナの眼前で公平のペニスは天井に向けて直角にそそり立っており、先端から我慢汁が滴っていた。

 ー孝一さんのより太い?皮もしっかりむけていてすごく硬そうねー

 人生で2本目の男根をアンナは無意識のうちに孝一の仮性包茎のそれと比較する。生唾を飲み込み、クンクンと久しぶりの男根の匂いを嗅ぐ。ふらふらとそのまま口を近づけて舐めようとするが、下腹部の刺激にはっと自分を取り戻し自分をとりつくろって言葉を紡ぐ。

「プレイは電車の中だけの約束でしょ!それに公平君が私に痴漢していいとは言ったけれど、私からするとは言ってないわ!浣腸なんて変態のすることだわ、そんな公平君嫌いよ!」
 とにかく言葉を発して気を散らさないと今にも漏れそうだった。

「駅のトイレだって電車の中の延長線上みたいなものだよ。ずっとおあづけにする先生がいけないんだ。恋人だったらお互いにお互いを気持ちよくするものじゃないの?それに更衣室でアナルオナニーするのとどっちが変態かな?」
 アンナと対照的に落ち着いて反論する公平。予め反論を考えてきていたようだ。

「それにさ」
 公平はアンナのブラウスのボタンをはずし上品な白いレースのブラを強引に下へ降ろしGカップの豊満なバストをさらすと、褐色に膨らんだ乳輪の先端が挑発するかのようにぷっくりと尖っているのをみて勝ち誇ったように告げる。
「ほら、こんなに感じてるくせに」

「・・・」
 悔しさと恥ずかしさで真っ赤になり口を閉ざすアンナ。

「俺は先生がおしゃぶりする気になるまでいつまででも待つよ。先生の胸初めてみたけどスゲぇや、それに乳輪がプックリしてて何だかエロいし。そういやオマンコ見るのも初めてだけど本当にパイパンなんだね、えっろー。外国人みたいな体臭もするし、こうしてみると先生がハーフっていうのも納得だな・・・あれ、なんか下のほうから女の匂いが強く漂ってきたような?」

 聖職者を目指し実際にその職に付いたアンナにとって、日本人離れしたバストは邪魔なものでしかなかった。また外国人に多いパフィーニップルと呼ばれる乳輪が大きく膨らんだ乳首や天然の無毛。ほのかに香る麝香(じゃこう)のような体臭。

 体育やお風呂のときに女から好奇の視線とからかい、あるいは男を誘ういやらしい身体と軽蔑の対象になるか、日常生活においても男性から性欲の対象として見られがちであり辟易することが多かった。

 しかし、この異常な状況下においてアンナの心理も狂ってしまったのだろうか、それとも度重なる痴漢行為により情が移ってしまったせいなのか。公平の言葉は決して不快なものではなく、むしろ気持ちの上からもアンナの性感を心地よく刺激するものであり子宮が疼く。

 ーこのままじゃ、ここでもらしちゃうー
 ー公平君にはいつも気持ちよくしてもらってるんだしー
 ー恋人ならフェラくらい今どき普通よねー
 ーでも淫乱な女とか思われたらどうしようー

 そんなアンナの心情を見透かしたかのように、公平はアンナの心を決めさせるセリフを放つ。
「大好きなアンナ先生におしゃぶりして欲しいんだ。ダメなら美咲に頼む、フェラだけで終わるかわからないけど」

「それはだめっ!」
 自分でもびっくりするような声をあげるアンナ。
 それを聞いて意地悪そうにニンマリする公平。
「してくれるよね、先生」

 アンナは渋々うなづくと昔孝一に教え込まれたフェラの作法を思い出し、「失礼します」と挨拶して肉棒に唇を近づけていく。

 ーおっきい、それに凄い匂いー

 口をすぼめ、亀頭から根元にいたるまでチュッチュッと軽いキスを浴びせる。それだけで「ううっ」とうめき声を上げ肉棒全体をピクピクさせる公平。

 それを見て軽く微笑むと、袋を軽く含み口の中で玉を舌で転がすようにする。そしてハーモニカを吹くようにペニスを横咥えにし、根元から先端まで息を吸いながらゆっくりと唇を移動させる。

 今度は舌を大きく伸ばし、肉棒を上下左右からペロリペロリと舐めまわしながら時々公平に挑発するかのような流し目を送る。

 所在無くぶらりとしていた左手は、いつしかアンナのガニ股に開かれている股間に伸び、クリトリスを弄り回していていた。ヌチャヌチャと湿り気のある音が聞こえ、淫臭が濃厚さを増していく。


 血の繋がらない憧れの伯母、ロシアハーフの美貌とGカップの人妻担任教師からの初めてのフェラ奉仕は、まだ本格的な咥え込みとおしゃぶり前にもかかわらず、女性経験の乏しい公平にとっては刺激が強すぎた。

「せんせいっ、俺、もういっちゃうっ!」
 公平は焦ってそう告げローターの振動を中から大にあげた後、異常な状況に尖りきっているアンナの左右の乳首を両手でギュッと捻りあげる。更なるその刺激は責めに回ることで何とか緊張状態を維持していたアンナの括約筋を弛緩させるに十分だった。

「いやいや!ダメッ!見ないで!」
 アンナの股間から排泄物が新聞紙の上に噴出する。恥ずかしさと惨めさから逃げるかのように肉棒をぱくりと咥え込み、頬をへこませキツツキのように激しく頭を上下させ、口内では蜂の門渡りや縫い筋に沿って舌を激しくまとわりつかせる。

「ウォォォッツ!」
 あっというまに先端からドクドクと大量のザーメンが放出され女教師の喉奥を叩く。孝一に仕込まれていたとおり反射的にそれを飲み込んでいくアンナ。濃厚な若い牡のエキスが成熟した牝の官能を瞬時に燃え上がらせ、あっという間にエクスタシーの扉の向こうに運んでいく。

 ーもうダメ、いっちゃう!イクッツ!!ー

 乳首を苛められ、膣内をローターで刺激され、少年の絞りたての新鮮な大量のザーメンを嚥下しながら自分でクリトリスを激しく愛撫し未経験のアクメに達するアンナ。肛門からの排出は未だおさまらず自失しそうだ。小水も漏らし足元の新聞紙をさらにグチョグチョに汚す、被虐と陶酔の混じった淫らな女の表情を浮かべながら。

 若さ溢れる少年のはじめてのフェラによる射精は長く、それに比例してアンナの絶頂も長く続いた。
 ドク、ドク、ドク、ドクッ・・・、ドク、ドク、ドクッ・・・、ドク、ドクッ・・・、ドクッ
(イクイクイクッ、イクゥ・・・、イクッイクイクゥッ・・、イクッイクッ・・・、イクッ!)
 生徒が口内に射精する大量の精液を一滴も残さず飲み込む女教師。ペニスを咥えている口唇の赤いルージュが艶かしい。

「はぁはぁはぁ」
「はぁはぁはぁ」
 長い射精が終わり、ようやく息を落ち着かせる二人。公平がアンナの髪を優しくなでる。射精&絶頂から息が整ってくるまでの二人の呼吸は本当の恋人同士のように合っていた。





 絶頂の快楽天国から舞い降り現実に戻ったアンナを待っていたのは、汚れた足元と漂う匂い、右手首を手錠でつながれ下半身を露出して公衆トイレにガニ股でしゃがみこんでいる自身の惨めな姿だった。はたしてこれは現実なのだろうか?

「公平君、どうしてアンナを苛めるの?」

 我に返ったアンナは子供のようにシクシクと泣きだす。穴があったら入りたかった。自分をいじめる公平が憎く怖かった。こんな場所で奉仕させられ漏らしてしまった自分が憐れだった。しかし何よりも、こんな境遇にもかかわらず激しい絶頂に達してしまった自身の変態的な性的嗜好が信じられなかった。公平もこんな自分を軽蔑し愛想をつかすに違いない、そう思うと涙が次々と溢れてきて止まらなかった。

 しかしアンナの予想を裏切る言動を公平はとる。

「先生のフェラ、とっても凄かった。あんなに射精したの生まれてはじめてだよ。すぐに片付けてきれいにしてあげるから、大人しく待ってて」

 そう言って優しく微笑み、手錠をはずしてアンナを立たせ、使い捨ての手袋をはめ足元の汚れた新聞紙を丸め込んでビニル袋に入れてはずした手袋ごとしっかりと縛ると汚物入れに放り込む。

 手を洗いアンナの膣内からローターを取り出し、ウェットティッシュでアンナの股間や足元をやさしく丁寧にふき取る。

 アンナにショーツ・ストッキング・スカートを順番に履かせ、最後にアンナの口に軽く口づけしてアンナの目を覗き込んで言う。

「苛めてるんじゃないさ。好きだから先生の欲望に応えてあげたいだけなんだ。時間があまりないから先生はタクシーで学校に向かって!俺はもう少し片付けてから遅刻していくよ、一緒にタクシー登校したらまずいし。話のつづきは放課後ね!さ、急いで急いで!」

 鏡で化粧と身だしなみを整えかばんを持ったアンナは公平からラッピングされた小さな箱を渡され、こんな囁きに呆然としたままトイレから追い出された。それはこんな囁きだった。

「アンナ先生、誕生日おめでとう!」




 その日の放課後、アンナと公平は再び個別面談室で二人きりで座っていた。

「まず先に、あの箱はなんなの?」
「誕生日プレゼントだよ、先生今日誕生日でしょ」

「はぁーっ、気持ちは嬉しいけれど、あんな場所で渡すなんてデリカシーなさすぎるんじゃないの?」
「ごめんごめん、そうは思ったんだけど、少しでも早く渡したくてさ」

「なんか納得いかないけれど、とりあえずありがとう。で、どうしてあんなことしたの」
「朝も言ったろ。好きだから先生の欲望に応えてあげたいんだって。あれもプレゼントのつもりだったんだ、先生がこれまで感じたことないくらい気持ちよくなって欲しいって」

「私はあんなことされて悦んじゃうような変態だってこと?」
「うーん、はっきり言えばそうかもしれないけど・・・」
 公平を睨みつけるアンナ。

「でも先生に浣腸したりしたのは俺だから。俺だって先生と同じ、いや積極的な分だけ先生以上の変態だってことになると思うな」
「・・・」
 公平を責める気持ちを逸らされるアンナ。

「俺は凄く気持ちよかったよ、先生だってそうだったよね?」
「そ、そんなことないわよ」

「嘘ついたってだめだよ先生、ウソつくのはいけないことでしょ」
「・・・男女の営みは、本来子供を授かるための神聖な行為であるはずよ」

「硬いなぁ、先生は。先生が16歳で子供産んだとき、周りはみんなそんな風に祝福してくれたのかな?」
「・・・」

「確かにそういう側面があることは否定しないよ、でも建前にすぎない面もあるよね?」
「・・・」

「たとえば結婚して子供を作りたくてもお金がなくて結婚できなかったり子供を諦めたりするカップルもいるし。そういうカップルはセックスしちゃいけないってこと?」
「そ、それはセックスには二人の愛を確かめるとか深めるっていう側面もあるから」
「だよね、それにセックスには健康面なんかで良い効果を発揮することがあるらしいし。そもそも三大欲求のひとつなんだから、本来それを抑制することが不自然じゃないのかな?」
「・・・でも、もっと普通のセックスを・・・」

「先生のいう普通のセックスってなに?」
「え、えと、夜二人でベッドの中で裸で抱き合って・・・みたいな?」
「みんながみんなそんなセックスしてるなら、大人のおもちゃとかエロ動画とか性風俗とかあんなに色々あるわけないんじゃない?」
「・・・たしかにそうかもしれないけれど、でもあんなことしたらいけないと思うの」
「でも、みんなやってることだよ?よく個性を伸ばせなんて言ってるけどセックスが個性的だったらいけないの?」
「変態的なセックスが好きなのも個性だって言いたいの?」
 あきれた表情のアンナ。

「そうだよ、それでなにか問題あるの?」
「・・・たとえば、お互いの『個性』を受け入れられない場合はどうするの?」
「それは別れてお互い『個性』のあうパートナーを探したほうがいいかもしれないね。でも俺は先生の『個性』を全部受け入れる自信があるから大丈夫だよ!」
「・・・」
「先生はさ、16歳で子供生んで苦労したし、孝一さんもあんな感じで愛人作ったりしちゃうし、宗教信じてるし先生という聖職者だし。だから性に関してお堅い考えになるのはよくわかるんだよ」
「・・・」
「でも10代後半から20台後半の若く元気な数年間をずっと男とエッチなことせずに我慢してきたんでしょう?小さい頃からアンナおばさんのことずっと見てきたからわかるんだ」
「・・・」
「でも、そうやって我慢して不満を抱えてきた結果が、更衣室でのああいう行為につながってるんじゃないの?」
「うっ」
 そのとおりかもしれない、アンナは思った。

「これ以上我慢し続けたら、もっともっと先生のいう『変態』になっちゃうんじゃないかな?」
「・・・・・・そうかもしれないわね」
「俺がいるんだから、先生はもう我慢する必要はないんだよ」
「・・・信じていいの?」
「さっきも言ったろ、先生の『個性』を全部受け入れる自信があるって!」
「先生のこと軽蔑したりしない?」
「しないしない。AV見てるくせにAV女優のこと馬鹿にしたりする奴とか、援交だと男が捕まって女は被害者的な報道されるけど、バカにしたり一方を被害者扱いするのは変だと思うんだ。えっと・・・先生と俺は同じ穴の『タヌキ』ってやつだよ?!」

 ここでアンナは初めて笑顔をみせた。
「それは、タヌキじゃなくて『ムジナ』っていうところよ。なんか悪い仲間って感じだけど、まぁそんな感じよね」
「え、先生、それじゃあ?」
「秘密は守ってね」
「もちろんだよ!」
「これからもよろしく、公平クン♪」

 アンナは公平の主張全てに納得したつもりはなかった。変態的な性的嗜好を『個性』だなんて屁理屈も甚だしいと思った。今日のプレイだって公平が自分の欲望を満たすためとしか思えなかった。

 しかし、勉強の嫌いな公平が頭をフル活用して自分に向かい合ってきてくれる、その姿勢が嬉しかった。16歳で子供を産み育児と勉強と家事で忙しかったから友達は極めて少なかった。学校では堅すぎて同僚からも生徒からも敬遠されていた。家庭では夫や義理の両親と不仲で娘も最近は反抗期を迎え自分とは距離をおくようになった。
 つまりアンナはずっと孤独だった。

 ここ数年間、自分に欲望の視線を向けてくる男はいたものの、公平のように自分の性的なフラストレーションに気がつき、理解し、共感し、一緒になって堕ちていくような気概をもった男はいなかった。

 仮初の恋人関係がもしかしたら本当の恋人関係に変わるかもしれない、夫と子供を持つ大人の女として決して抱いてはいけない禁断の灯火が心の奥にともったことを意識しながらも、数年前に公園で中断してしまった本気のキスの続きを公平に仕掛けていくアンナだった。
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