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13話
守りたい物
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零はたまたまコンビニに立ち寄り雑誌を手にした。
スクープ!まさかのあのイケメン俳優実はゲイ?
ドラマ撮影中止!
芸能界引退か⁉︎
なんだこれ?
ネットニュースで調べてみてもSNSでは賛否両論だがやはり否定的な言葉ばかりが多く投稿されていた。
#イケメン俳優実はゲイ?
#まじキモい
#どんなに足掻いても無理だろあんな写真撮られたら
#あれ大学生らしい
#もっと真面目な人かと思ったー
#大学も退学?
#お前みたいなやついらねー
#さっさと引退しろー
#相手の大学退学疑惑
(男同士ってだけでこんなに叩かれるのか、まぁ芸能界はよくわからないけど有名人は可哀想だな。でも、もし俺達の関係が学校に広まったら、、、)
零は悪い事ばかり想像した。
(しかもにいちゃんで家族で兄弟で、、、)
学校でもその話で持ちきりになっていた。
「ねぇ あの雑誌みた?
あのイケメン俳優さん男の人と抱き合ってた写真。」
「あれ見た時ショックだったー」
「あれはないよねー」
「男同士とかキモい」
「だよねー」
零はそのことで頭いっぱいになっていた。
「零どうしたの?そんな暗い顔して」
「気分悪くなったから屋上行って来る」
にいちゃんは最近俺にベタベタだし
学校であんな事されたら、他の人にあんなとこ見つかって、にいちゃんが大学の受験とか受けられなくなってー、、、
もしかしたら学校退学?とか
それがなくても何かしらの問題は起こってしまうよな。
「あーもうめんどくさい。やめよう近づくのも触れるのも。にいちゃんの迷惑にはなりたくない。」
風が肌寒く感じる。
寒っ
教室戻ろ
ガチャっ
零は教室へ戻ろうとした時、屋上に粲斗がなぜか風にあたりに来ていた。
「にいちゃん」
「零なんでここに?」
零は粲斗に目を合わせようとしなかった。
「ちょっと気分わるくて。」
「大丈夫か?」
粲斗は零に触れようとした
ガリっ
「さわるな」
零は粲斗の手に爪の跡を残す。
「ごめん、俺もう教室戻る」
「おぅ」
空は薄暗くなりしとしとと雨が降る。
「もう梅雨か。」
粲斗は振り払われた時についた一瞬の傷さえも愛しく思えた。
(ここ最近機嫌悪いなあいつ。触れたい。抱きしめたい。)
下校時刻、桜は雨にさらされて寂しそうに散って行くように見える。
「零、俺教室に傘忘れたから先行ってて」
「うん」
「夕立、零遅いな零の教室行ってみるか。」
粲斗は零を待っていた
(なんでにいちゃんいんだよ。合わせないように時間ずらしたのにずっと待ってたのか?)
どかっ
いててて
零は別の生徒にぶつかり、下駄箱に足をぶつけた
「零?大丈夫か?」
零に触れようとする粲斗
パシッ
「だから触るなって。大丈夫。なんでにいちゃんいんの?」
「零、傘持ってないと思って」
「ないから今優が傘とりに教室に戻って待ってようとしていたところだったのー」
「部活ないだろ?一緒に帰ろ?」
「先帰ってて。俺優と帰るから。」
粲斗は冷たくて悲しそうな視線を零に贈る。
「俺も一緒に帰る」
「にいちゃんその目怖い」
「どんな?なんで怒ってるか教えて」
零に近づく粲斗は強く零を引きよせた
ぎゅっ
「にいちゃんこんなとこでふざけるのもいい加減にしろ」
どんっ
粲斗を突き飛ばし、零は夕立の中走って行った。
優はそれを見て
「いいんですか?追いかけなくて。ここ最近貴方のせいで零、辛そうなんで。いい加減どうにかしてください。」
優は粲斗に煽った。
「生意気な幼馴染だな」
そう優に吐き捨て、粲斗は零を追いかけた。
雨なのか涙なのか、視界がぼんやりしていてほとんど前が見えない零。
(突き放すしかない。これで諦めるだろ。にいちゃんの事は好き。好きなんだ1人の男として。でも)
「待て零!危ない!」
前からトラックが
スクープ!まさかのあのイケメン俳優実はゲイ?
ドラマ撮影中止!
芸能界引退か⁉︎
なんだこれ?
ネットニュースで調べてみてもSNSでは賛否両論だがやはり否定的な言葉ばかりが多く投稿されていた。
#イケメン俳優実はゲイ?
#まじキモい
#どんなに足掻いても無理だろあんな写真撮られたら
#あれ大学生らしい
#もっと真面目な人かと思ったー
#大学も退学?
#お前みたいなやついらねー
#さっさと引退しろー
#相手の大学退学疑惑
(男同士ってだけでこんなに叩かれるのか、まぁ芸能界はよくわからないけど有名人は可哀想だな。でも、もし俺達の関係が学校に広まったら、、、)
零は悪い事ばかり想像した。
(しかもにいちゃんで家族で兄弟で、、、)
学校でもその話で持ちきりになっていた。
「ねぇ あの雑誌みた?
あのイケメン俳優さん男の人と抱き合ってた写真。」
「あれ見た時ショックだったー」
「あれはないよねー」
「男同士とかキモい」
「だよねー」
零はそのことで頭いっぱいになっていた。
「零どうしたの?そんな暗い顔して」
「気分悪くなったから屋上行って来る」
にいちゃんは最近俺にベタベタだし
学校であんな事されたら、他の人にあんなとこ見つかって、にいちゃんが大学の受験とか受けられなくなってー、、、
もしかしたら学校退学?とか
それがなくても何かしらの問題は起こってしまうよな。
「あーもうめんどくさい。やめよう近づくのも触れるのも。にいちゃんの迷惑にはなりたくない。」
風が肌寒く感じる。
寒っ
教室戻ろ
ガチャっ
零は教室へ戻ろうとした時、屋上に粲斗がなぜか風にあたりに来ていた。
「にいちゃん」
「零なんでここに?」
零は粲斗に目を合わせようとしなかった。
「ちょっと気分わるくて。」
「大丈夫か?」
粲斗は零に触れようとした
ガリっ
「さわるな」
零は粲斗の手に爪の跡を残す。
「ごめん、俺もう教室戻る」
「おぅ」
空は薄暗くなりしとしとと雨が降る。
「もう梅雨か。」
粲斗は振り払われた時についた一瞬の傷さえも愛しく思えた。
(ここ最近機嫌悪いなあいつ。触れたい。抱きしめたい。)
下校時刻、桜は雨にさらされて寂しそうに散って行くように見える。
「零、俺教室に傘忘れたから先行ってて」
「うん」
「夕立、零遅いな零の教室行ってみるか。」
粲斗は零を待っていた
(なんでにいちゃんいんだよ。合わせないように時間ずらしたのにずっと待ってたのか?)
どかっ
いててて
零は別の生徒にぶつかり、下駄箱に足をぶつけた
「零?大丈夫か?」
零に触れようとする粲斗
パシッ
「だから触るなって。大丈夫。なんでにいちゃんいんの?」
「零、傘持ってないと思って」
「ないから今優が傘とりに教室に戻って待ってようとしていたところだったのー」
「部活ないだろ?一緒に帰ろ?」
「先帰ってて。俺優と帰るから。」
粲斗は冷たくて悲しそうな視線を零に贈る。
「俺も一緒に帰る」
「にいちゃんその目怖い」
「どんな?なんで怒ってるか教えて」
零に近づく粲斗は強く零を引きよせた
ぎゅっ
「にいちゃんこんなとこでふざけるのもいい加減にしろ」
どんっ
粲斗を突き飛ばし、零は夕立の中走って行った。
優はそれを見て
「いいんですか?追いかけなくて。ここ最近貴方のせいで零、辛そうなんで。いい加減どうにかしてください。」
優は粲斗に煽った。
「生意気な幼馴染だな」
そう優に吐き捨て、粲斗は零を追いかけた。
雨なのか涙なのか、視界がぼんやりしていてほとんど前が見えない零。
(突き放すしかない。これで諦めるだろ。にいちゃんの事は好き。好きなんだ1人の男として。でも)
「待て零!危ない!」
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