悪役令嬢ですが最強ですよ？？

2歳

面倒な事

「なんでお前バッカリなんだ！！」

何故かこの国の王太子に怒鳴られてます。
それはちょっと時間を遡ります。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「リリー今から王様に挨拶にいくぞ。なぁに怖がる事はない。何かあったら守ってやるからな。」

それは頼もしいんですが、守ってくれなくていいから王様に会いたくない。

「リリー嫌がってる顔も可愛いけど笑った方が可愛いよ。」

ヒュー兄様今そんな事言ってる場合ではないんです！
でも、可愛いっていってくれてありがとう！

王様に会いたくない理由

1、挨拶が面倒だから

2、偉そうなやつだったら面倒だから

3、王様の子供が攻略キャラだから

どれでしょう！！
……。全部だよ！！！

3はヒロインとか怖くないんですけどわざわざ関わることでもないので、なるべく会いたくないんですよ。

やっぱり1番嫌なのは1番かな。
挨拶めんどくさい。

「帰ったらガトーショコラ食べさせてあげるから。」

「おとうしゃまはやくいきましょう！」

なんだい？心変わりがはやいって？
いいんだ、ガトーショコラが食べられるんだからな！

「あいかわらずリリーはガトーショコラが好きだね」

ええ、大好きですよ！
というかチョコレートがすきなんです！

という感じで食べ物に釣られましたが、行くならちゃんとしますよ！

「リィー緊張する事はないよ。なんかあったら私にいってね私が黙らせるから。」

お父様かっこいい！
惚れる！

「ほら、着いたよ。」

お父様に抱っこされて移動します。
歩けますよ。ちゃんと歩けるんですけどお父様もお母様もお兄様も過保護すぎて歩かせてくれないんですよ。

「どうしたリリーほっぺたが膨らんでるぞ？」

ほっぺたつつくのやめてください！

「あれは地獄の氷鬼のキルか？！あんな優しそうに笑えるのか！？」

えっ！？
お父様地獄の氷鬼と呼ばれてるの！？
キルはお父様の名前だから多分あってると思う。
なにやったらそんな2つ名ができるの？！

「ここが王間だよ。この中に王様がいるからそこまでは歩いて行くんだよ。」

「わかりました！」

やっと歩ける！！

「王様、キルにございます。今いいでしょうか。」

「あぁ、入れ」

な、なんといい声をしてるんだ。
まぁ、今はそんな事置いといてお父様の面子を潰さないためにちゃんとします。

「失礼します。」

お父様の後にお辞儀をして、中に入る。
こういうのは位の高い人が先に入るのが常識だ。

「その子がお前が言ってた自慢の娘か。」

自慢！？
なにをいったんですか！？

「はい、リリー挨拶しなさい。」

「はい、おうさまおはつにおめにかかりましゅ。リリア・ネリシャ・ハイナともうします。いごおみしりおきくだしゃい。」

くっ、まだ、下がうまく回らないのは許して欲しい。

「すごいな。まだ2歳だったよな。」

「はい、先週は精霊皇と契約しました。」

そういえばコウガとあって1週間たつんだ。

「はっ！？精霊皇だと！？真か！？」

そっ、そんなに驚かなくてもよくない？！
はっきりいって引くレベルに怖いよ？！

「はい、いちおうけいやく……」

契約してます。と言おうとしたら言えなかった。
扉が思いっきり開いたからだ。

そこから現れたのは5歳くらいの男の子。
この国の王太子です。

「なんでお前ばっかりなんだ！」

はっ！なにが！？
めんどくさい。ガトーショコラ食べたいけど来なければよかった。

王様への挨拶よりめんどくさそう。