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邪竜物語に首を突っ込む編
095-赤鬼契約とスキル構成
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邪竜の手先を倒してからは大変な大騒ぎでしたね……レンさんの家に戻りお部屋でくつろいでいたら、この国の王のような存在である将軍から書状が届いて妙な契約を結ばされた。
ーーーーーーーーー
古の英雄カクドウセイ様の言い伝えにより赤き気を纏う万夫不当の赤鬼とこの契約を結ぶ事と定められておりますので書状をお送り致します。
自由契約書
赤鬼様によるクロービへの敵対行為禁止
赤鬼様への行動の制限及び、援助の強要の禁止
*ただし赤鬼様から手助けを申し出てくださった場合には問題ありません。
*赤鬼様の存在は隠避されるため無礼な国民がいるやもしれませぬがその場合は我が国の法に則り対処致しますのでご容赦下さい。
ーーーーーーーーーー
束縛しない代わりに攻撃しないでねってことかしら……?
赤鬼っていったい何なの?と言う疑問はレンさんから契約書と共に渡されたカクドウセイさんの伝記を読むことで解決した。
〈あれは人を食らう魔王と名乗る化物を白い鎧の若者と協力し退治した後のことじゃ。ワシは故郷と似た形の小さな島国へ行くために港町がある東へと移動してたのじゃ〉
ふむ初代の人食の魔王のことね、あの地域から東というと今の王都があるところでしょうかね?
〈東の港町に行く途中の森で奇妙な部族にであっての。彼らは全身を黒い布で隠し影から影へとすばやく動きワシを監視してきた。音もなく動く様子は、まるで物語の中の忍者のようじゃった。まだ若かったワシは恐怖から近くを通った黒尽くめの一人を突き飛ばしてしまったのじゃ……〉
…………これって
〈赤鬼が現れたのはその直後じゃったよ。全身から赤い霧が吹き出ていて赤い髪がゆらゆらと揺れておった。その男は有無を言わさずワシを殴り飛ばした。〉
ああ……
〈こちらの世界に来てからはじめての敗北じゃった。魔王と名乗るものにも傷つけられなんだワシの体は、そやつの一撃で地面にめりこまされ全身数十箇所を骨折したのじゃ〉
あらら……
〈目覚めるとそこにはワシを殴った赤鬼がいて「わりぃ!やりすぎちまったな!軽くいったつもりだったんだけどな!」と謝罪をしてきた。アレが軽くだと思うとますます恐ろしくなった。ワシじゃなかったら死んでおったぞ……というか殺す気だったけど生き残ったから気に入られたんかもしれんのぉ……〉
うわこの口調……
〈それからワシは怪我が治るまで色々な話をした。同郷の人探しを止めてどこかに落ち着こうとしていることや、魔王を退治したことなどを話して聞かせた。赤鬼は「魔王か!またでたら俺も戦ってみたいな」などと言っておったのぉ〉
それで2代目の魔王をね……
〈そういうわけじゃから赤鬼がこの国に来た場合はけして手出しをしてはいかん!アヤツの性格は自由を好み情に厚く正義感も強い……が、敵とみなしたら容赦なしじゃ十分注意することじゃ間違っても利用しようと考えてはいかんぞ!自由にさせておけば悪いようにはならんはずじゃ……〉
赤鬼って完全にご先祖様の”トレイル”様だわ……
わけのわからない契約だと思ったけど……完全にドレストレイル家専用の契約書だわ……
もちろん手形を押して契約しましたよ……契約書を持って出ていったレンさんを見送っていると後ろから声がした。
「なんじゃこりゃもう驚くのも疲れたわよ」
アリッサは読んでいた伝記を机に放り投げると布団に大の字に寝転んだ。
「私だってそうですわよ、トレイル様は、あの国で起きた重要な事件全部に首突っ込んでるんじゃないかしら?」
「そうね~マルレのトラブル体質は遺伝だってわかったわ~」
「そうでしょ!お姉ちゃんだけのせいじゃないでしょ!」
「はいはい、そうですね」
ぐぬぬ……この態度!姉をもっと敬いなさいよ!
「ふぁぁ~ 疲れたからご飯までちょっと寝るわ~」
「ええ分かったわ、おやすみなさい」
アリッサはローブを脱ぎ散らかして下着一枚で布団に入るとすぐに寝息を立てた。
さて……私はどうしようかしらね……前世と同じようにお風呂に入りながらスキル構成でも考えようかしら?と思いさっそく露天風呂へと向かった。
露天風呂へ行くと男湯と女湯の間にある大露天風呂の入り口の、のれんが赤色だった。
「やった!ちょうど大露天風呂が女湯の時間だわ!」
すぐに大露天風呂の脱衣所に入り服を脱ぐ、私は棚の一番下の手前にある脱衣カゴを足で引っ掛けて床に出し、脱いだ服をぽいぽいっと入れてまた足で棚に戻す。かごを持ち上げたりしなくていいし中身が見えにくいのでこの位置が私のお気に入りだ。
タオルを持って露天風呂に向かう。のぼせ防止の効果があるらしいので濡らしたタオルを頭の上に乗せる温泉スタイルで湯に浸かり”能力開示”と唱えてステータスを表示した。
ーーーーーーーーーー
マルレリンド・ドレストレイル(出奔)
国籍:レイグランド
職業:赤鬼嫁 [ NEW!]
Lv3
HP #E-OF!/#E-OF!
MP #E-OF!/#E-OF!
ST #E-OF!/#E-OF!
体力:#E-OF!
筋力:#E-OF!
防御:#E-OF!
俊敏:#E-OF!
魔力:#E-OF!
精神力:F
スキル [ NEW!]
□□□、□□▫□□、
剣術Lv0.1、格闘Lv4、
無属性拳法Lv1、増強魔法Lv1、
魔道具技師Lv4、
採掘師Lv2
筋力増加Lv1、投石Lv0.1
合計値 13.2/60
称号 [ NEW!]
赤鬼:威圧スキル+10
武家の嫁候補:威厳スキル+1
ーーーーーーーーーー
職業が赤鬼嫁って……いったい何の職業よ!
称号まで増えてるし……威圧?威厳?知らないスキルまたでてきたし!
まあいいわ……とりあえずスキル構成ね……
まずは[無属性拳法]ね、私の馬鹿力に指向性をもたせられるのはすごくいいわね、これはLv10ね。次に[増強魔法]ね、効果は結局身体能力向上だけど、魔法使いって名乗れるからこれもLv10ね。あとは魔道具研究科の出身者として[魔道具技師]もLv10ね。そうなると金属も集めたいから壁の中深くまで探れるように[採掘]もLv10ね。[格闘]はどうしようかな……Lv8の治癒気功があれば心強いわね……ここまででLV48か……
あっ!鍛冶師があれば自分で剣を作れるじゃない!そうよ!これもLv10ね!これでLV58……
後は伐採師Lv1、採取師Lv1にして、この2つは範囲増加に頼らないで自力でほしい素材を見つけて直接スキル使えばいいわね。
たぶん剣術はテクニックで武器が折れちゃうし、筋力増加、自然治癒、投石は、効果が私に合ってないから要らないわね。
よし!決まりね!
ーーーーーーーーーー
格闘Lv8、
無属性拳法Lv10、増強魔法Lv10
魔道具技師Lv10、鍛冶師Lv10
採掘師Lv10、伐採師Lv1、採取師Lv1
合計Lv60
ーーーーーーーーーー
さてスキルも決まったことだし!そろそろお風呂から上がろうかしらね!
ザバッと立ち上がりタオルの端と端を両手で持ちピンと張りそれを上にあげてグーッと胸を突き出すように体をそらし伸びをした。
するとそこには腰タオル姿のレンさんが……
「ななななな!マママ、マルレ!い、今は男湯の時間のはず!?」
あああああああ!レンさんにバッチリ見られてしまいました!
「キャアアアアアアアアアア!」
思わず手が出てしまいました……右フックが見事に顎を捉え膝から崩れ落ちるレンさん……
「レン様!何事ですか!」
レンさんの侍従であるソウハシメイさんが目を手で覆い隙間から周りを見ながら慌てて浴室に入ってくる……
全裸の私……強烈な一撃を食らって気絶しているレンさん……その惨状に立ち尽くすメイさん……
まるで時が止まったように静まり返る……
一日に2度もやらかしてしまったわ……
男湯と女湯を切り替える仲居さんが、隅においてあった脱衣かごを見逃していたようで、誰も居ないと思いこんでのれんを女湯から男湯に切り替えてしまったらしいです。私にぶん殴られたレンさんは騒ぎを聞きつけたアリッサによって無事に治療されましたが、私から契約書を受け取った後の記憶がなくなっていました。
えっと……ここはお互い様ということで……どうかひとつ……
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古の英雄カクドウセイ様の言い伝えにより赤き気を纏う万夫不当の赤鬼とこの契約を結ぶ事と定められておりますので書状をお送り致します。
自由契約書
赤鬼様によるクロービへの敵対行為禁止
赤鬼様への行動の制限及び、援助の強要の禁止
*ただし赤鬼様から手助けを申し出てくださった場合には問題ありません。
*赤鬼様の存在は隠避されるため無礼な国民がいるやもしれませぬがその場合は我が国の法に則り対処致しますのでご容赦下さい。
ーーーーーーーーーー
束縛しない代わりに攻撃しないでねってことかしら……?
赤鬼っていったい何なの?と言う疑問はレンさんから契約書と共に渡されたカクドウセイさんの伝記を読むことで解決した。
〈あれは人を食らう魔王と名乗る化物を白い鎧の若者と協力し退治した後のことじゃ。ワシは故郷と似た形の小さな島国へ行くために港町がある東へと移動してたのじゃ〉
ふむ初代の人食の魔王のことね、あの地域から東というと今の王都があるところでしょうかね?
〈東の港町に行く途中の森で奇妙な部族にであっての。彼らは全身を黒い布で隠し影から影へとすばやく動きワシを監視してきた。音もなく動く様子は、まるで物語の中の忍者のようじゃった。まだ若かったワシは恐怖から近くを通った黒尽くめの一人を突き飛ばしてしまったのじゃ……〉
…………これって
〈赤鬼が現れたのはその直後じゃったよ。全身から赤い霧が吹き出ていて赤い髪がゆらゆらと揺れておった。その男は有無を言わさずワシを殴り飛ばした。〉
ああ……
〈こちらの世界に来てからはじめての敗北じゃった。魔王と名乗るものにも傷つけられなんだワシの体は、そやつの一撃で地面にめりこまされ全身数十箇所を骨折したのじゃ〉
あらら……
〈目覚めるとそこにはワシを殴った赤鬼がいて「わりぃ!やりすぎちまったな!軽くいったつもりだったんだけどな!」と謝罪をしてきた。アレが軽くだと思うとますます恐ろしくなった。ワシじゃなかったら死んでおったぞ……というか殺す気だったけど生き残ったから気に入られたんかもしれんのぉ……〉
うわこの口調……
〈それからワシは怪我が治るまで色々な話をした。同郷の人探しを止めてどこかに落ち着こうとしていることや、魔王を退治したことなどを話して聞かせた。赤鬼は「魔王か!またでたら俺も戦ってみたいな」などと言っておったのぉ〉
それで2代目の魔王をね……
〈そういうわけじゃから赤鬼がこの国に来た場合はけして手出しをしてはいかん!アヤツの性格は自由を好み情に厚く正義感も強い……が、敵とみなしたら容赦なしじゃ十分注意することじゃ間違っても利用しようと考えてはいかんぞ!自由にさせておけば悪いようにはならんはずじゃ……〉
赤鬼って完全にご先祖様の”トレイル”様だわ……
わけのわからない契約だと思ったけど……完全にドレストレイル家専用の契約書だわ……
もちろん手形を押して契約しましたよ……契約書を持って出ていったレンさんを見送っていると後ろから声がした。
「なんじゃこりゃもう驚くのも疲れたわよ」
アリッサは読んでいた伝記を机に放り投げると布団に大の字に寝転んだ。
「私だってそうですわよ、トレイル様は、あの国で起きた重要な事件全部に首突っ込んでるんじゃないかしら?」
「そうね~マルレのトラブル体質は遺伝だってわかったわ~」
「そうでしょ!お姉ちゃんだけのせいじゃないでしょ!」
「はいはい、そうですね」
ぐぬぬ……この態度!姉をもっと敬いなさいよ!
「ふぁぁ~ 疲れたからご飯までちょっと寝るわ~」
「ええ分かったわ、おやすみなさい」
アリッサはローブを脱ぎ散らかして下着一枚で布団に入るとすぐに寝息を立てた。
さて……私はどうしようかしらね……前世と同じようにお風呂に入りながらスキル構成でも考えようかしら?と思いさっそく露天風呂へと向かった。
露天風呂へ行くと男湯と女湯の間にある大露天風呂の入り口の、のれんが赤色だった。
「やった!ちょうど大露天風呂が女湯の時間だわ!」
すぐに大露天風呂の脱衣所に入り服を脱ぐ、私は棚の一番下の手前にある脱衣カゴを足で引っ掛けて床に出し、脱いだ服をぽいぽいっと入れてまた足で棚に戻す。かごを持ち上げたりしなくていいし中身が見えにくいのでこの位置が私のお気に入りだ。
タオルを持って露天風呂に向かう。のぼせ防止の効果があるらしいので濡らしたタオルを頭の上に乗せる温泉スタイルで湯に浸かり”能力開示”と唱えてステータスを表示した。
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マルレリンド・ドレストレイル(出奔)
国籍:レイグランド
職業:赤鬼嫁 [ NEW!]
Lv3
HP #E-OF!/#E-OF!
MP #E-OF!/#E-OF!
ST #E-OF!/#E-OF!
体力:#E-OF!
筋力:#E-OF!
防御:#E-OF!
俊敏:#E-OF!
魔力:#E-OF!
精神力:F
スキル [ NEW!]
□□□、□□▫□□、
剣術Lv0.1、格闘Lv4、
無属性拳法Lv1、増強魔法Lv1、
魔道具技師Lv4、
採掘師Lv2
筋力増加Lv1、投石Lv0.1
合計値 13.2/60
称号 [ NEW!]
赤鬼:威圧スキル+10
武家の嫁候補:威厳スキル+1
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職業が赤鬼嫁って……いったい何の職業よ!
称号まで増えてるし……威圧?威厳?知らないスキルまたでてきたし!
まあいいわ……とりあえずスキル構成ね……
まずは[無属性拳法]ね、私の馬鹿力に指向性をもたせられるのはすごくいいわね、これはLv10ね。次に[増強魔法]ね、効果は結局身体能力向上だけど、魔法使いって名乗れるからこれもLv10ね。あとは魔道具研究科の出身者として[魔道具技師]もLv10ね。そうなると金属も集めたいから壁の中深くまで探れるように[採掘]もLv10ね。[格闘]はどうしようかな……Lv8の治癒気功があれば心強いわね……ここまででLV48か……
あっ!鍛冶師があれば自分で剣を作れるじゃない!そうよ!これもLv10ね!これでLV58……
後は伐採師Lv1、採取師Lv1にして、この2つは範囲増加に頼らないで自力でほしい素材を見つけて直接スキル使えばいいわね。
たぶん剣術はテクニックで武器が折れちゃうし、筋力増加、自然治癒、投石は、効果が私に合ってないから要らないわね。
よし!決まりね!
ーーーーーーーーーー
格闘Lv8、
無属性拳法Lv10、増強魔法Lv10
魔道具技師Lv10、鍛冶師Lv10
採掘師Lv10、伐採師Lv1、採取師Lv1
合計Lv60
ーーーーーーーーーー
さてスキルも決まったことだし!そろそろお風呂から上がろうかしらね!
ザバッと立ち上がりタオルの端と端を両手で持ちピンと張りそれを上にあげてグーッと胸を突き出すように体をそらし伸びをした。
するとそこには腰タオル姿のレンさんが……
「ななななな!マママ、マルレ!い、今は男湯の時間のはず!?」
あああああああ!レンさんにバッチリ見られてしまいました!
「キャアアアアアアアアアア!」
思わず手が出てしまいました……右フックが見事に顎を捉え膝から崩れ落ちるレンさん……
「レン様!何事ですか!」
レンさんの侍従であるソウハシメイさんが目を手で覆い隙間から周りを見ながら慌てて浴室に入ってくる……
全裸の私……強烈な一撃を食らって気絶しているレンさん……その惨状に立ち尽くすメイさん……
まるで時が止まったように静まり返る……
一日に2度もやらかしてしまったわ……
男湯と女湯を切り替える仲居さんが、隅においてあった脱衣かごを見逃していたようで、誰も居ないと思いこんでのれんを女湯から男湯に切り替えてしまったらしいです。私にぶん殴られたレンさんは騒ぎを聞きつけたアリッサによって無事に治療されましたが、私から契約書を受け取った後の記憶がなくなっていました。
えっと……ここはお互い様ということで……どうかひとつ……
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