記憶の片隅

はるかわ

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あの子

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あの子は小学校の分団が一緒になるくらい、近所に住んでいた。
あまり、意識してないけれど。
公園の前に家があって(分団ではそこ公園が朝の集合場所)たまに眺めてしまう。
今は、空家になっていた。
あの子の自転車と、生活臭が無かったから。

あの子と遊んだきっかけは忘れた。
あの子の家の中でゲームばっかしてたっけな……。
お互いに交換して、楽しかった。

昔は今と違って、優しくて。

君がいなくなって、何となく、本当に何となく……あの子と遊ぶことを誘いづらくて。
君がいなくなってから、一回も遊んでなかった。

多分、どんな気持ちでいたらいいか分からなかったから。
小学生の私にはそんなことを思っていたと思う。
割り切れなかった。そんな感じだ。

それに関しては、なんだか申し訳ない気持ちがある。


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