15 / 392
貧乏貴族の臆病者
鳥籠の中
しおりを挟む
「よ~し! 素材を集めるぞ。岩石を壊しまくって鉱物らしき物を見つけたら確保しておく。それを繰り返していれば、この岩だらけの平野も元に戻るし暇も潰せる。素材を探すだけで三つの利点があるなんて最高だ。早速再開しよう」
僕は先ほど割った岩の中から、鉱物を数個見つけ家に持ち替える。それを繰り返して大量に素材を溜めた。
置き場がなくなるのでほどほどにしておく。
「籠が満杯になるくらい集めたけど、何か一個くらい値打ち物があるかな……」
僕が見つけた鉱物は結構な種類がある。
僕は鉱石の勉強をしてきたわけではないのでどれだけ値打ちがあるかわからなかった、
「でもこれをどうやってギルドに持っていけばいいんだ……。荷車でも作るか、手作りでどこまで出来るかな」
僕は細くて硬い木を何本も切り、荷車の骨組みにする。
隙間は縄を編み込んで埋めていった。
車輪は太い丸太を輪切りにして真ん中をほじくり出し、細くて硬い木を差しこんで作った。
見かけは手作り感満載だが、籠を背負いながら鉱物を運ぶよりかは多くの素材を運べるはずだ。というか、僕も籠を背負っていけば二倍近く素材を運べる。
「鍛錬をしていてよかった。してなかったら今頃何もできずに終わっていたよ」
僕は出発する準備はできた。だが、行き先が決まっていなかった。
「さてと、まずはどこの街に行くのかが重要なんだよな。ここから近い街ってどこだっけ……」
僕は地面に灰を撒いて簡単な地図を描く。
「えっと……。この場所はルークス大陸の端の端で名前すら載ってない土地だったよな。大陸を渡っていったとしても近くのまままでが途方もなく遠い。海も渡れないし。あれ、僕はどこにも行けないのでは……」
僕は地図を描いて思った。一人で移動できる距離じゃないと……。
未開拓の土地の周りは激流の海域で海賊ですら寄り付かない。加えて深い森に囲まれており一度入ったら迷って出てこれないかもしれない。
たとえ森を迷わずに進んだとしても噴火したばかりの活火山が行く手を阻んでいる。
唯一の抜け道は海沿いを移動することだが……一番近くの港まで二五◯◯キロメートルくらいあった。
荷車と籠を背負い、歩いていくのはさすがに不可能。馬がいても相当時間がかかる距離だ。
「こ、こんなの……空でも飛んでいかないと無理だよ。でも魔法の練習をすれば飛べるようになるかな。いや、それは無理だ。そもそも僕、火属性の魔法しか使えない」
僕は今すぐにでも出発できる準備をしておいて、実行に肝心な実現可能かと言う現実を蔑ろにしていた。
僕は地図を描いた灰を手でもみくちゃにして後ろに寝ころんだ。青い空に雲が浮かんでいる。
「あの雲たちは簡単に森や火山を超えていっちゃうんだよな……。僕ってちっぽけだな。さて……どうやって近くの港まで行くか。足りない頭でちょっと考えてみよう」
僕は流れる雲を見ながら頭の中を整理していく。
「船を作って海流に乗っていくか。でも、僕は航海士じゃないから海の情報を知らない。海を甘く見たら駄目だ」
海を渡っていく方法は捨てた。
「一番確実なのは二五◯◯キロメートルを歩いて港まで行くことだけど、何日かかるか分からない。魔物に出会う可能性の方が高いな」
僕は海岸沿いを歩いて移動する作戦も捨てた。
「森に入って近くの街に向うか。確か一◯◯◯キロメートル先くらいに小さな街があったはず。でも火山を超えないといけないんだよな。まず一◯◯◯キロメートルも十分遠い……。はぁ、どうしよう。この場に閉じ込められた気分だ。まさしく鳥かごの中にいる鳥みたいだ。はは……」
僕は広すぎる空を見上げていたら、少しずつ考えがまとまってきた。
「強くなるしかないか……。せめて、森の魔物を倒せるくらいになれれば、最短距離で街に向えるようになるかもしれない」
僕は目的のために何が必要かを考え、思いついた。
単純に僕が強くなれば、何も恐れることはない。強くなって森を直進して火山を超えて街に向えばいい。
あまりにも力技だが、捕らわれた鳥が鳥籠から出るためには、籠を破壊するしかない。その力が今の僕にはない。なら、力を手に入れるしかないのだ。
僕は未開拓の土地と言う鳥籠から出て街に行く。
素材を売ってお金を貰って動物たちを買う。戻ってくるときに馬を買えば行よりも速く帰れるはずだ。お金が足りなかったら最悪、働くしかない……。
――なんだ……結局働く路線に入るのか。でも、自分のしたいことをするために働くのなら悪くない。仕事を手段ととらえれば何ら苦しくない。
そう思えた。
「よし! 強くなろう。そのためには何が必要かな。やっぱり力、それとも知識、いや……僕は度胸だな。まず、度胸を鍛えなければ!」
僕はこのままでは楽しい生活を送れないと知ったその日から、強くなるために度胸を着ける鍛錬を始めた。
☆☆☆☆
「うぐ……。いけ、いけ、脚を動かすんだ。だ、大丈夫、大丈夫……。相手は角ウサギ一羽だろ。いつも石を投げて倒している魔物じゃないか。ち、近づいて、石槍で突けば倒せる……」
僕は石槍を持って角ウサギと対峙している。ただ結構な距離があるのにも拘わらず、脚が竦んで動けない。
僕は角ウサギから一◯メートル離れた地点にいる。それでこのありさまだ。
『ギュッ!』
「うわっ!」
角ウサギが僕に気づいて突進してきた。頭から突き出した長い角を僕に向けて襲い掛かってくる。
「ど、どうしよう。槍で突くか、殴って弾くか、蹴飛ばすか」
僕の欠点、対処方法が多すぎて直ぐに決められない。
『ギュッ!』
「うっ!」
僕は結局何も決められず、角ウサギの攻撃を、身を少し横にずらして回避した。
剣があればもう少し真面な戦いができるのだが、生憎剣は使い物にならなくなるまでボロボロなので使うわけにはいかない。
剣はあと一回振ったら確実に折れる。もし、とんでもなく強い魔物が出てきた時、一番得意な剣がないと思うだけで恐怖に支配されそうだ。だから、角ウサギに剣を使うわけにはいかない。
木剣を何度か試したが何度も振ると鞘の部分から簡単に折れてしまい使い物にならない。なので、今、突く専用の槍を使っている訳だが……槍を使った経験が僕にはない。
一から鍛錬しなければならないと思い、今、角ウサギの前に立っている。
「集中しろ、集中しろ、角ウサギ一羽を倒せれば、一◯羽現れても、一羽ずつ倒していけば一◯羽なんてあっというまだ。囲まれないように走りながら一対一を意識すれば二◯◯羽でも勝てるはず。だからこそ、今、目の前にいる角ウサギ一羽を倒さなければならない。この魔物を倒せれば、僕でも少しは強くなれるはずだ!」
『ギュッ!』
跳躍していた角ウサギは地面に着地し、僕の周りを走り始めた。
「くっ……速い」
角ウサギは僕に攻撃の瞬間を悟られないよう、ジグザグに踏み込みを入れ、各欄してきた。
――角ウサギって、こんなに動くのか。いつも、遠くから石を投げて倒していたから、ぜんぜん知らなかった。
『ギュッ!!』
角ウサギは僕の横腹目掛けて突進してきた。
――その位置なら迷う必要ない。
「突き!」
僕は持っている石槍を突進してくる角ウサギ目掛けて打ち込んだ。
『ギャッ!』
槍は角ウサギの頭蓋骨を貫通し、黒い血がしたたり落ちる。角ウサギは即死した。
「よ、よし! 初めて近距離で倒せた。そうか、空中に浮いている時は無防備だから怖がる必要ないんだ。これなら空中に浮いた瞬間を狙っていけば、僕が角ウサギに殺される可能性は少なそうだ。さてと……、魔石はあるかな。今まで一個も出てこなかったから魔石は本当に貴重な石みたいだ」
僕は槍に刺さっている角ウサギを解体する。
僕は先ほど割った岩の中から、鉱物を数個見つけ家に持ち替える。それを繰り返して大量に素材を溜めた。
置き場がなくなるのでほどほどにしておく。
「籠が満杯になるくらい集めたけど、何か一個くらい値打ち物があるかな……」
僕が見つけた鉱物は結構な種類がある。
僕は鉱石の勉強をしてきたわけではないのでどれだけ値打ちがあるかわからなかった、
「でもこれをどうやってギルドに持っていけばいいんだ……。荷車でも作るか、手作りでどこまで出来るかな」
僕は細くて硬い木を何本も切り、荷車の骨組みにする。
隙間は縄を編み込んで埋めていった。
車輪は太い丸太を輪切りにして真ん中をほじくり出し、細くて硬い木を差しこんで作った。
見かけは手作り感満載だが、籠を背負いながら鉱物を運ぶよりかは多くの素材を運べるはずだ。というか、僕も籠を背負っていけば二倍近く素材を運べる。
「鍛錬をしていてよかった。してなかったら今頃何もできずに終わっていたよ」
僕は出発する準備はできた。だが、行き先が決まっていなかった。
「さてと、まずはどこの街に行くのかが重要なんだよな。ここから近い街ってどこだっけ……」
僕は地面に灰を撒いて簡単な地図を描く。
「えっと……。この場所はルークス大陸の端の端で名前すら載ってない土地だったよな。大陸を渡っていったとしても近くのまままでが途方もなく遠い。海も渡れないし。あれ、僕はどこにも行けないのでは……」
僕は地図を描いて思った。一人で移動できる距離じゃないと……。
未開拓の土地の周りは激流の海域で海賊ですら寄り付かない。加えて深い森に囲まれており一度入ったら迷って出てこれないかもしれない。
たとえ森を迷わずに進んだとしても噴火したばかりの活火山が行く手を阻んでいる。
唯一の抜け道は海沿いを移動することだが……一番近くの港まで二五◯◯キロメートルくらいあった。
荷車と籠を背負い、歩いていくのはさすがに不可能。馬がいても相当時間がかかる距離だ。
「こ、こんなの……空でも飛んでいかないと無理だよ。でも魔法の練習をすれば飛べるようになるかな。いや、それは無理だ。そもそも僕、火属性の魔法しか使えない」
僕は今すぐにでも出発できる準備をしておいて、実行に肝心な実現可能かと言う現実を蔑ろにしていた。
僕は地図を描いた灰を手でもみくちゃにして後ろに寝ころんだ。青い空に雲が浮かんでいる。
「あの雲たちは簡単に森や火山を超えていっちゃうんだよな……。僕ってちっぽけだな。さて……どうやって近くの港まで行くか。足りない頭でちょっと考えてみよう」
僕は流れる雲を見ながら頭の中を整理していく。
「船を作って海流に乗っていくか。でも、僕は航海士じゃないから海の情報を知らない。海を甘く見たら駄目だ」
海を渡っていく方法は捨てた。
「一番確実なのは二五◯◯キロメートルを歩いて港まで行くことだけど、何日かかるか分からない。魔物に出会う可能性の方が高いな」
僕は海岸沿いを歩いて移動する作戦も捨てた。
「森に入って近くの街に向うか。確か一◯◯◯キロメートル先くらいに小さな街があったはず。でも火山を超えないといけないんだよな。まず一◯◯◯キロメートルも十分遠い……。はぁ、どうしよう。この場に閉じ込められた気分だ。まさしく鳥かごの中にいる鳥みたいだ。はは……」
僕は広すぎる空を見上げていたら、少しずつ考えがまとまってきた。
「強くなるしかないか……。せめて、森の魔物を倒せるくらいになれれば、最短距離で街に向えるようになるかもしれない」
僕は目的のために何が必要かを考え、思いついた。
単純に僕が強くなれば、何も恐れることはない。強くなって森を直進して火山を超えて街に向えばいい。
あまりにも力技だが、捕らわれた鳥が鳥籠から出るためには、籠を破壊するしかない。その力が今の僕にはない。なら、力を手に入れるしかないのだ。
僕は未開拓の土地と言う鳥籠から出て街に行く。
素材を売ってお金を貰って動物たちを買う。戻ってくるときに馬を買えば行よりも速く帰れるはずだ。お金が足りなかったら最悪、働くしかない……。
――なんだ……結局働く路線に入るのか。でも、自分のしたいことをするために働くのなら悪くない。仕事を手段ととらえれば何ら苦しくない。
そう思えた。
「よし! 強くなろう。そのためには何が必要かな。やっぱり力、それとも知識、いや……僕は度胸だな。まず、度胸を鍛えなければ!」
僕はこのままでは楽しい生活を送れないと知ったその日から、強くなるために度胸を着ける鍛錬を始めた。
☆☆☆☆
「うぐ……。いけ、いけ、脚を動かすんだ。だ、大丈夫、大丈夫……。相手は角ウサギ一羽だろ。いつも石を投げて倒している魔物じゃないか。ち、近づいて、石槍で突けば倒せる……」
僕は石槍を持って角ウサギと対峙している。ただ結構な距離があるのにも拘わらず、脚が竦んで動けない。
僕は角ウサギから一◯メートル離れた地点にいる。それでこのありさまだ。
『ギュッ!』
「うわっ!」
角ウサギが僕に気づいて突進してきた。頭から突き出した長い角を僕に向けて襲い掛かってくる。
「ど、どうしよう。槍で突くか、殴って弾くか、蹴飛ばすか」
僕の欠点、対処方法が多すぎて直ぐに決められない。
『ギュッ!』
「うっ!」
僕は結局何も決められず、角ウサギの攻撃を、身を少し横にずらして回避した。
剣があればもう少し真面な戦いができるのだが、生憎剣は使い物にならなくなるまでボロボロなので使うわけにはいかない。
剣はあと一回振ったら確実に折れる。もし、とんでもなく強い魔物が出てきた時、一番得意な剣がないと思うだけで恐怖に支配されそうだ。だから、角ウサギに剣を使うわけにはいかない。
木剣を何度か試したが何度も振ると鞘の部分から簡単に折れてしまい使い物にならない。なので、今、突く専用の槍を使っている訳だが……槍を使った経験が僕にはない。
一から鍛錬しなければならないと思い、今、角ウサギの前に立っている。
「集中しろ、集中しろ、角ウサギ一羽を倒せれば、一◯羽現れても、一羽ずつ倒していけば一◯羽なんてあっというまだ。囲まれないように走りながら一対一を意識すれば二◯◯羽でも勝てるはず。だからこそ、今、目の前にいる角ウサギ一羽を倒さなければならない。この魔物を倒せれば、僕でも少しは強くなれるはずだ!」
『ギュッ!』
跳躍していた角ウサギは地面に着地し、僕の周りを走り始めた。
「くっ……速い」
角ウサギは僕に攻撃の瞬間を悟られないよう、ジグザグに踏み込みを入れ、各欄してきた。
――角ウサギって、こんなに動くのか。いつも、遠くから石を投げて倒していたから、ぜんぜん知らなかった。
『ギュッ!!』
角ウサギは僕の横腹目掛けて突進してきた。
――その位置なら迷う必要ない。
「突き!」
僕は持っている石槍を突進してくる角ウサギ目掛けて打ち込んだ。
『ギャッ!』
槍は角ウサギの頭蓋骨を貫通し、黒い血がしたたり落ちる。角ウサギは即死した。
「よ、よし! 初めて近距離で倒せた。そうか、空中に浮いている時は無防備だから怖がる必要ないんだ。これなら空中に浮いた瞬間を狙っていけば、僕が角ウサギに殺される可能性は少なそうだ。さてと……、魔石はあるかな。今まで一個も出てこなかったから魔石は本当に貴重な石みたいだ」
僕は槍に刺さっている角ウサギを解体する。
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
私の代わりが見つかったから契約破棄ですか……その代わりの人……私の勘が正しければ……結界詐欺師ですよ
Ryo-k
ファンタジー
「リリーナ! 貴様との契約を破棄する!」
結界魔術師リリーナにそう仰るのは、ライオネル・ウォルツ侯爵。
「彼女は結界魔術師1級を所持している。だから貴様はもう不要だ」
とシュナ・ファールと名乗る別の女性を部屋に呼んで宣言する。
リリーナは結界魔術師2級を所持している。
ライオネルの言葉が本当なら確かにすごいことだ。
……本当なら……ね。
※完結まで執筆済み
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる