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その日の放課後。手にした手紙を見つめ、うつむきつつ帰ろうとしている伝子の肩を真穂はポンとたたいて話しかけた。
「伝子、ちゃんと手紙は渡してくれたのかなっ?」
すると伝子はちょっと怒ったように
「もう! 私が手紙に『想い』を込めるのには一晩かかること知ってるじゃないですか」
「ごめんごめん」
真穂は伝子の反応を楽しむかのように笑っていた。その態度に伝子がちょっとムッとする。
「もう! 何がそんなにおかしいんですか。このことは私にとって一大事なんですよ!」
それを聞いた真穂はネズミを追い詰めた猫のごとく意地悪く突っ込む
「ふーん、なにが一大事なのかなぁ~? おねーさんにちょっと話してみてよ」
「だから私が水谷さんのことを……」
そこまで口にしてハッとして口をつぐむ。
「裕二がどうかしたのかなぁ??」
真穂が耳に手を当ててさらに突っ込む。伝子はしどろもどろになりながら、急に何か思い出したようなふりをして、
「そうだ! わ……私、お母さんに頼まれてたことがあったんです。だから今日は先に帰るです。じゃ、真穂ちゃん、また明日。バイバーイ」
とトテトテと駆けて行ってしまった。お約束のように途中一回コケて。
「ちょ~っとからかいすぎたかな?」
真穂は頭をポリポリかきつつ、伝子の後ろ姿を見送りながらつぶやいた。
「伝子、ちゃんと手紙は渡してくれたのかなっ?」
すると伝子はちょっと怒ったように
「もう! 私が手紙に『想い』を込めるのには一晩かかること知ってるじゃないですか」
「ごめんごめん」
真穂は伝子の反応を楽しむかのように笑っていた。その態度に伝子がちょっとムッとする。
「もう! 何がそんなにおかしいんですか。このことは私にとって一大事なんですよ!」
それを聞いた真穂はネズミを追い詰めた猫のごとく意地悪く突っ込む
「ふーん、なにが一大事なのかなぁ~? おねーさんにちょっと話してみてよ」
「だから私が水谷さんのことを……」
そこまで口にしてハッとして口をつぐむ。
「裕二がどうかしたのかなぁ??」
真穂が耳に手を当ててさらに突っ込む。伝子はしどろもどろになりながら、急に何か思い出したようなふりをして、
「そうだ! わ……私、お母さんに頼まれてたことがあったんです。だから今日は先に帰るです。じゃ、真穂ちゃん、また明日。バイバーイ」
とトテトテと駆けて行ってしまった。お約束のように途中一回コケて。
「ちょ~っとからかいすぎたかな?」
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