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14話:戦場から迎えが来ました
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昨日の夕飯は普通に美味しかった。
さすがタリム領が管理する砦よね。
兵士飯ってクソまずいってイメージしかなかったから意外すぎた。
「飯の旨さは士気にかかわるからな」
とはお父様の言葉。厳密にはお母様か…
「ご飯が美味しくないなんてそれだけで戦う気なんて失せるでしょう!!」
と憤慨していたそうだ。
お母様らしいとおもう。
うちが養鶏業を始めたのだってお母様が毎日美味しいお肉を食べたいっていう理由だって聞いたから。
「では、行ってまいります」
「うむ、無理をしないようにな」
父を含む砦の主だった人たちに見送られながらまた馬車に乗る。
ここから2日ほどで王国軍駐屯地に着くそうだ。
戦線が維持されていれば大砲の弾が飛んでくることも心配ない所に布陣しているそうだ。
商人たちもそこまで食糧や日用品を日々運んでいるという。
今回の18台の馬車だって食料としては1日分程度の食料しか持っていけないという。
お母様が観光業とは別に今は儲かっていると言っていた理由がわかった気がする。
それだけでも十分家は戦争に貢献してないかしら?
王国軍の後方を守っているのも我が家だし…
とはいえ、出兵は王命だったか、じゃあどうしようもないわね。
「この辺りの風景はタリムと変わらないわね」
私は周りの風景を見ながらなんとなく口を開く。
この辺りは小麦畑とシュガービーツ畑が広がっていてタリムの農村の風景に似ている。
「取れる作物が同じですから…ですがミリア様もお気付きでは?人がほぼいません」
たしかに、畑仕事している人を全く見ない。
よく見れば畑も荒れてきているように見える。
「この辺に住んでた奴らはみんな逃げましたよ」
馬車を護衛している兵士の人が答えてくれる。
なるほど、みんな逃げちゃったのか…これは王国内の砂糖の生産量は激減するだろうなと思う。
砂糖の精製はタリムで行うけれど、シュガービーツ生産の2/3は戦闘地域とされるこの辺りで取れるのよね。
「ちなみに奥様は先物取引でボロ儲けしたそうです」
ルーナがこっそりと耳打ちしてくれた。
お母様マジで何してるの…そりゃぁお母様がその辺を抜かるはずないと頭ではわかってるけれど他家に恨みを買ってないよね?大丈夫だよね?
私戦場で後ろから撃たれたくはないんだけど。
そんな心配をよそに、馬車は順調に進んでいく。
大量の荷物を積んでいる荷馬車はスピードがそれほど早くない。
いい加減座っているのに疲れた私たちは途中歩いたりしながら移動を続け、今日のキャンプ地に着いた。
「ここを今日のキャンプ地とする!」
商会のお偉いさんの号令で皆が野宿の準備を始める。
後半日も行けば戦場に着くそうだ。
私たちも寝る準備をしようとルーナが持ってきてくれた簡易テントを広げていると、向かう先のほうから馬が3頭ほど駆けてきた。
一頭には1人の騎士が乗っている。
「諸君はタリム商会連合か?」
「はい、そうですが…」
「ミリア・タリム子爵令嬢はいらっしゃるか?」
騎士の人と商会の人が話し始めたからのほほんとしていたら私に用があったらしい。
「わたくしですが!!」
「貴女がミリア・タリム子爵令嬢ですか、お迎えにあがりました…それにしても随分変わった格好をされていますね?」
「これがタリム家の軍服です」
「失礼いたしました、司令官がお呼びのため一緒に馬で来ていただけませんか?」
なんと、私をわざわざ迎えに来たの?
しかも司令官直々になんて随分高待遇だと思う。
もしかしてお母さんの仕業?なんか心配になる…
私とルーナはテントを張るのをやめ片付けると言われるがまま馬に乗り駐屯地へ急ぐことになった。
運動音痴だけど馬には乗れるのよ!
貴族令嬢なら早足ていどなら馬に乗ることが普通はできると思うので、そう言う意味で私は普通です。
さすがタリム領が管理する砦よね。
兵士飯ってクソまずいってイメージしかなかったから意外すぎた。
「飯の旨さは士気にかかわるからな」
とはお父様の言葉。厳密にはお母様か…
「ご飯が美味しくないなんてそれだけで戦う気なんて失せるでしょう!!」
と憤慨していたそうだ。
お母様らしいとおもう。
うちが養鶏業を始めたのだってお母様が毎日美味しいお肉を食べたいっていう理由だって聞いたから。
「では、行ってまいります」
「うむ、無理をしないようにな」
父を含む砦の主だった人たちに見送られながらまた馬車に乗る。
ここから2日ほどで王国軍駐屯地に着くそうだ。
戦線が維持されていれば大砲の弾が飛んでくることも心配ない所に布陣しているそうだ。
商人たちもそこまで食糧や日用品を日々運んでいるという。
今回の18台の馬車だって食料としては1日分程度の食料しか持っていけないという。
お母様が観光業とは別に今は儲かっていると言っていた理由がわかった気がする。
それだけでも十分家は戦争に貢献してないかしら?
王国軍の後方を守っているのも我が家だし…
とはいえ、出兵は王命だったか、じゃあどうしようもないわね。
「この辺りの風景はタリムと変わらないわね」
私は周りの風景を見ながらなんとなく口を開く。
この辺りは小麦畑とシュガービーツ畑が広がっていてタリムの農村の風景に似ている。
「取れる作物が同じですから…ですがミリア様もお気付きでは?人がほぼいません」
たしかに、畑仕事している人を全く見ない。
よく見れば畑も荒れてきているように見える。
「この辺に住んでた奴らはみんな逃げましたよ」
馬車を護衛している兵士の人が答えてくれる。
なるほど、みんな逃げちゃったのか…これは王国内の砂糖の生産量は激減するだろうなと思う。
砂糖の精製はタリムで行うけれど、シュガービーツ生産の2/3は戦闘地域とされるこの辺りで取れるのよね。
「ちなみに奥様は先物取引でボロ儲けしたそうです」
ルーナがこっそりと耳打ちしてくれた。
お母様マジで何してるの…そりゃぁお母様がその辺を抜かるはずないと頭ではわかってるけれど他家に恨みを買ってないよね?大丈夫だよね?
私戦場で後ろから撃たれたくはないんだけど。
そんな心配をよそに、馬車は順調に進んでいく。
大量の荷物を積んでいる荷馬車はスピードがそれほど早くない。
いい加減座っているのに疲れた私たちは途中歩いたりしながら移動を続け、今日のキャンプ地に着いた。
「ここを今日のキャンプ地とする!」
商会のお偉いさんの号令で皆が野宿の準備を始める。
後半日も行けば戦場に着くそうだ。
私たちも寝る準備をしようとルーナが持ってきてくれた簡易テントを広げていると、向かう先のほうから馬が3頭ほど駆けてきた。
一頭には1人の騎士が乗っている。
「諸君はタリム商会連合か?」
「はい、そうですが…」
「ミリア・タリム子爵令嬢はいらっしゃるか?」
騎士の人と商会の人が話し始めたからのほほんとしていたら私に用があったらしい。
「わたくしですが!!」
「貴女がミリア・タリム子爵令嬢ですか、お迎えにあがりました…それにしても随分変わった格好をされていますね?」
「これがタリム家の軍服です」
「失礼いたしました、司令官がお呼びのため一緒に馬で来ていただけませんか?」
なんと、私をわざわざ迎えに来たの?
しかも司令官直々になんて随分高待遇だと思う。
もしかしてお母さんの仕業?なんか心配になる…
私とルーナはテントを張るのをやめ片付けると言われるがまま馬に乗り駐屯地へ急ぐことになった。
運動音痴だけど馬には乗れるのよ!
貴族令嬢なら早足ていどなら馬に乗ることが普通はできると思うので、そう言う意味で私は普通です。
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