ショタだらけのシェアハウス

ichiko

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第2話 勇太の下着が消えた!?下着泥棒捕獲作戦

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共用スペースのリビングに誠、博人、勇太、和也の四人が集まっていた。
それぞれ個性は違うが皆可愛い男子だ。

「くそーっ!今日もやられた!」

四人の中で一番身長が低くどこかリスを連想させる愛くるしい少年、勇太が悔しそうに叫ぶ。

「ベランダに干してた俺のパンツが無くなってたんだよ!」

博人は勇太の隣に座っている誠と視線を合わせた。誠は肩をすくめて苦笑いを浮かべている。

「お前これで3枚目じゃんかよ。管理人さん!職務怠慢だぞ!!なんとかしてくれよ!!」

博人が俺を責め立てるような口調で訴えてきた。

「ぐぬぬ、愛らしい勇太きゅんのおパンツを盗むとは許せん!よし、分かった。俺が犯人捕まえてやる。」

「え?ほんとか?発言がちょっとキモいけど頼んだぜ。」

こうして俺はシェアハウスの平穏を取り戻すべく、謎の泥棒を捕まえることにした。

「さてさて、まずは現場検証といこうかな?」

俺は勇太の部屋からベランダに出て辺りを見回した。
ベランダには勇太の下着の他に博人や和也、誠の洗濯物が干してある。
みんなそれぞれ可愛いのに勇太のパンツだけ盗んでいくというのは犯人は勇太を知っている人物に違いない。
だけど家の中を通らずにこのベランダに侵入するには外から梯子をかけて登ってくるしかない。
勇太は不安げな表情で俺の顔色を伺っている。
俺はそんな勇太の頭をポンポンと叩いて安心させてやった。

「勇太、今日はパンツを干しっぱなしにしておいてくれないか。」

「へ?なんでだよ。また盗まれるかもしれないのに。」

「囮だよ!勇太のパンツを盗みにノコノコ現れたところを現行犯逮捕するのさ。」

勇太は納得してくれたようで渋々承諾してくれた。
俺は夜になるのを待った。

「さて魔法の出番だな。」

俺は不可視の魔法で姿を消して、シェアハウスの周りをウロチョロと歩き回った。
そして日が暮れた頃、俺は犯人が動き出すのを待っていた。
シェアハウスから100M程離れた路地に1台の軽トラが停車していた。
荷台には脚立が積んである。

(怪しい…)

俺はそっと近付いてトラックの運転席を覗き込んだ。
中には40代前半くらいの男の姿があった。
この男が犯人だという確証はないからシェアハウスに戻りシェアハウスの周りをパトロールする事にした。
勇太の部屋にはまだ明かりがついている。
勇太の部屋の窓辺に人影が見える。
人影は勇太だった。
肩にタオルをかけパンツ一丁で鉄アレイを持ち、筋トレをしているようだ。

(そういえば最近筋トレ始めたって言ってたもんな。)

俺はしばらく勇太のトレーニング姿を眺めていた。
それにしてもなんて無防備な姿
なんだ。
あれじゃ路地から丸見えじゃないか。
犯人はパンツ一丁で筋トレしている勇太の姿を見て勇太のパンツに目星をつけたに違いない。
車のエンジン音が近づいてきたと思ったら俺のすぐ横で止まった。
さっきの軽トラだ。
運転席から男が降りて来て勇太の部屋を見つめてニヤリとした。
透明化している俺には気付いていない。

(ビンゴだ。)

男は息を荒くしながら自分の下半身をまさぐりだした。

(うわぁ……変態だ……)

これはパンツどころか勇太の身も危ない! 
俺は男に飛びかかり警察に突きだそうかと思ったが現行犯じゃないといくらでも言い逃れできる。
ここは慎重に行動すべきだ。

「ふうふう……なんて可愛いんだ……」

男は勇太の部屋に向かってそう呟いた。
そして男が動き出した。
荷台の脚立を持ってシェアハウスの敷地の中に入って行く。
俺もそれに続いて敷地内に入った。
勇太の部屋からは見えない死角に脚立を立て、脚立を登りベランダの手すりに手をかけた。
俺も男の後を追って手すりに足をかける。
勇太のパンツに手をかけたところを背後から羽交い締めにして取り押さえる作戦だ。
男は洗濯物が干してある物干し竿を素通りして勇太の部屋の窓に忍び寄っていく。
窓辺で筋トレをしている勇太を舐め回すように見ながらニヤけている。
その時勇太の部屋の窓がガラガラと開いて勇太が窓から顔を覗かせた。
変質者の男と勇太の目が合った。

「ぎゃあああ!!」

勇太が悲鳴を上げた。

「くそっ!バレたか!見つかっなら仕方ない。ついでにお前の身体を味見してやる!」

男はそういうと勇太の部屋に飛び込み、勇太を組み敷いた。

「いやあ…むごぉ!むぐぅーーーーーーーーー!!!」

大声を出そうとした勇太の口を手で塞ぎ勇太の上に馬乗りになった。

(ちっ!もっと早く男を取り押さえるべきだった!!)

「むほほ、やっぱり洗濯済みより未洗濯の方が興奮するな。」

男は勇太の股間に顔を近づけて顔を埋めようとしていた。

(させるかよっ!勇太きゅんは俺の嫁になる予定なんだぞ!)

俺は思い切りジャンプをして男の背中にドロップキックをお見舞いし、男を突き飛ばした。

「げふぅ!!!」

男は白目を剥いてその場に倒れた。
俺はバランスを崩し勇太の身体に覆い被さるように倒れてしまった。

(うーん、ちょっと失敗だったかな?)

目の前には目映いばかりの白い布地が…そして男であることを主張している勇太の膨らみがあった。

(うほっ!ラッキースケベ!いかん、興奮してはダメだ!)

名残惜しいが興奮しないように俺は勇太から離れようとした時、飛び蹴りを食らった男が立ち上がった。

「畜生…油断したぜ!」

男は勇太めがけてダイブしてきた。
しかし勇太には透明化した俺が覆いかぶさっている。
男は俺の身体に激突する形となった。
その衝撃で俺は不可抗力で勇太の股間に再び顔を押し付ける形になってしまった。

(おっ!またラッキースケベか?こりゃツイてるな。)

俺は両手で勇太の尻を掴みモミモミと揉んでみた。

「ひゃん♡」

勇太が可愛らしい声で反応してくれた。

(うはぁ~堪らん!これこそ至福の一時だ。もう死んでもいいかも……)

そんな事を思っているうちに男は立ち上がり勇太に向かって襲いかかってきた。
まったく学習能力のない奴だ。
俺は男の足を掴み引っ張って転倒させた。
しかし何と男が勇太に覆い被さる形になってしまった。
男の顔が勇太の股間に埋まって鼻息を荒くしている。

「うひょーたまらん!お礼に俺の口で天国に連れて行ってやる。」

そう言うと男は勇太のパンツを脱がせにかかった。

(くそ!こんな奴にラッキースケベをくれてやってたまるか!)

俺は勇太の上に乗り上げている男を引き剥がそうとした。

「なんだなんだっ!さっきから見えない何かが俺に攻撃してくるぞ。」

男は見えない俺からの妨害を受けてイラついているようだ。

「いい加減にしやがれ!こうなったら力ずくでひんむいてやる!」

(やばい!このままでは勇太の貞操が危ない!)

男はしぶとく勇太のパンツを引っ張り続けている。
俺は男の手を勇太のパンツから引き離そうと必死に男の手首を掴んだ。

「痛え!なんなんだよこの見えない攻撃は!?」

俺の努力も虚しく、とうとう勇太のパンツがずり下がり勇太の可愛いおちん◯んが見えそうになったその時、俺はとっさに床に転がるデオドラントスプレーの缶を掴んだ。

(こんな輩に勇太きゅんの大事な所を見せるわけにはいかない!!)

俺は手に持ったスプレーを男に向けて噴射した。

「ぎゃああああああああ!!!目が!目があああああああ!!」

男は目を押えて転げ回っている。
男はジタバタと床を転がり回った。
暴れまわる男の足が俺の背中にクリーンヒットした。

「ぐはあっ!!」

俺は勢いよく勇太の股間めがけてダイビングヘッドを決めた。

「ぶべらっ!!」

俺の顔にプルンとした柔らかい感触が伝わってきた。
目を開けるとドアップの勇太の可愛い象さんのお鼻とお稲荷さんが見えた。

(むほーーっ!!なんて素晴らしい眺めなんだ!い、いかん魔法が解けてしまう!もうダメだっ!)

興奮状態になり透明化した俺の身体が露になっていく。

「か、管理人さん!いつの間に!それにその格好は……」

勇太が驚きの声を上げた。
無様に勇太の股間に顔を突っ込んでいる俺を見て勇太は顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしている。

「勇太くん!助けに来たぜ!さあ、今のうちに逃げるぞ!」

俺は勇太の手を取り部屋を出ようとしたところでバンっと部屋のドアが開いた。

「勇太!大丈夫か?」

博人、誠、和也が部屋の中に飛び込んできた。

「え?ええ?管理人さんがどうしてここにいるの?しかも真っ裸だし。」

博人たちの視線は全裸の俺に釘付けになっていた。

「そんなことよりそこに転がってるのが勇太のパンツを盗んだ犯人だ!」

俺の叫び声を聞いて3人は男に一斉に襲いかかった。
手に持っているホウキや竹刀で滅多打ちにされる憐れな男の姿があった。

「うわーやめてー!ごめんなさいごめんなさーい!」

男は泣きながら謝っている。
男の悲鳴を聞きながら携帯で警察に連絡した。
程なくして警察官が到着し男を連行していった。

「管理人さん!ありがとう。管理人さんが助けてくれるって信じてたよ。」

勇太は俺に抱きついてきて嬉しそうに言った。
こうして平和なシェアハウスを揺るがした下着泥事件は幕を閉じた。
しかしこの事件をきっかけに勇太との距離が縮まったような気がする。
災い転じて福となす。
こんな嬉しいことはない。
俺にサムズアップして親指を立てる勇太に俺はウィンクした。

                                             続く

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