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四十二話 理解が追い付かなさすぎる正体
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一体誰なの、その言葉を聞いた時、まず初めに目を見開いたのは、誰と言われた本人だった。
この場合は狐を自称する美女、である。
彼女はしばし目を見開いたまま固まり、それからあたりを見回して、きっと眦を吊り上げて大声を上げた。
「分の字! あんた人間の彼女にも内緒にしているわけ!? これだから狸は! 信じられない! 私、謎の美女って言われた事は数あれど、一体誰なの、なんて言われたの初めてよ!」
「だってよう、言ってねえし。南じゃもう、傾城天女も、鍛冶鉄鎚も、誰も話題にしやしねえし」
「うっそでしょ! 百年かそこいらの間に、そんなにも南は平和というか平和ボケしちゃったの!?」
「悪さして遊ぶより、人間に混ざってうまい飯食った方が、楽しいしなあ。悪さの中身も、殺しはやらねえように教育すっから、他の地方より悪獣は話題に上らねえんだよ」
それを聞いた彼女が鼻を鳴らした。心底呆れた、と言わんばかりの態度である。事実彼女にとってはあまりにも生ぬるくなったな、という中身なのだろう。
彼女が次に言った言葉からもそれがうかがえた。
「ほんと腑抜けたわね、あんた」
それに対しての反論がこれだ。
ブンブクは親分だ。親分は子分を食わせなければならない。
親分は子分を守らなければならない。
その姿勢が、如実に出た発言であった。
「腑抜けたんじゃない。脅かして悪さして、あんまりうまくねえ飯食べるより、人間に混ざってこっそり、うまい飯たらふく食う方が、幸せだって事実があるからに決まってんだろ。一対一ならまだまだ、お前とも互角だぜ、お玉」
「そうだそうだ!」
「人間の中に混ざってた方が、美味しいご馳走食べられるんだ!!」
「ご馳走を秋の満月の宴で、たっぷり用意する方が、悪さして傷つけるよりずっと幸せ!」
「姐さんだって、鉄砲撃ちの所に出入りしてるやつのとった、猪肉食ったじゃんん!」
ブンブクの発言を聞き、やいのやいのと彼女に文句を言う子分狸たち。
しかしそれも、彼女がきっと睨み付けるだけで声が小さくなるのだから、彼女がそれだけ実力者だという表れなのだろう。
この狐の彼女はそれだけの実力を持っているのだ。そうとわかるものがそこにはあった。
ならばそれと対等な態度のブンブクは一体?
混乱する鶴をしり目に、親分と実力者の会話は続く。
「……つまり南の大狸たちは、美味しいご飯を食べるために、人間と共存することを選んだわけね」
「その方が面倒くさくなくってなあ。南の飯は一番うまいぞ。平和な方が人間の飯がうまくなるんだ。って修二郎が真顔で言った時は、何言ってんだこいつ、って思ったもんだが……実際平和な方が、飯工夫するから、うまい物食えるんだぜ」
「信じられない。あの分福茶釜が、人間を驚かすのが何より楽しい大狸が、そんな丸くなったなんて」
「丸いんじゃねえ。それにおいらたちは、草食寄りの雑食で、人間殺して喰うよりも、人間の作った野菜とか米とか食う方が好みだしな」
「バターケーキは?」
混乱のあまり、鶴が思わず問いかけると、親分狸も子分狸も、真面目に答えた。
「バターは別枠だろ」
「バターケーキは別次元ですよお嬢ちゃん」
…………どうやら狸の間で、お乳から作られるバターは別格の扱いを受けている模様である。
確かに獣という獣が、お乳を好むのだから、そのお乳の中の脂肪分であるバターは、甘美極まりないものかもしれなかった。
「ブンブクたちが人間に混ざった方が得だって思っているのはわかった、でもそちらのお姉さんのことを聞いてないんだけど、……話逸らしてる?」
「あ、いけねえ。すっかり忘れた」
ブンブクがそう言うと、彼女が思い切り、持っていた扇子でブンブクをひっぱたいた。
かなり派手な音が響いたが、ブンブクは大して痛くなさそうだ。
「私の説明を忘れるなんて信じられない! 東の獅子も北の虎も、私の事を忘れないわよ!」
「お玉、やっぱりカリカリしてるじゃねえか、食い足りなかったか?」
「あんたのその、なんでもご飯に結び付ける癖、何とかしたらどうなの!」
思いっきり大声を上げた彼女が、鶴を見てにこやかに笑った。
それは自己紹介をするからこその笑顔らしい。
これで髪の毛がつやつやで、肌がぷるぷるだったら、傷一つない美女に違いない。
そのどちらでもないのがもったいないな、と鶴は現実逃避をしそうになった。
「もう、狐だって事は知られているから、誤魔化さないであげるわ。私は妲氏玉藻というの。そこの爺狸と違って、うら若き美しき狐よ」
「ちなみに人間たちは、傾城天女の化け狐、って呼んだりしてます」
「人間たちは確か、四大悪獣って言ったりしてましたね」
四大悪獣。鶴はしばし沈黙した。まさかの、子分狸たちの方向からの説明である。
四大悪獣の名前は、子供の頃、学校の授業でさらっと聞いた覚えがある。
南はとても平和だから、悪獣の名前自体あまり出てこないし、一番多い被害は道に迷った時に、持っていた食料をとられる被害である。
ちなみにその被害も、ただとられているわけではなくて、まともな道に連れていかれていたり、捜索隊の荷車の上に乗せられていたりというおまけ付きだ。
どちらかと言えば、被害よりもやった悪獣の優しさが見えるやり方である。そのため、四大悪獣そのた、悪獣を他の地域よりも、南は嫌っていないが……嫌っていないが……それとこれとは話が別だ。
普通に考えて、東西南北に根城を構える、凶悪極まりないと言われている悪獣の親玉の一角が、こんな美人でまともな神経をしていそうだとは思わなかったのだ。
そしてその悪獣の親玉の狐と、平気で会話するブンブクも、たしか親分である。
え、もしかしなくってもブンブクって……と思った鶴は、恐る恐る、ブンブクに問いかけた。
「ブンブクも四大悪獣だったりするの……?」
「人はそう呼ぶなあ」
出来れば否定してほしかったのだが、ブンブクは気負いもしないでそう答えた。
まさか教科書に載るくらいの、とてつもない力を持っている悪獣が、爺様の友人で、自分に甲斐甲斐しくご飯を作ってくれているなんて……一体何の間違いだろう、と鶴は思った。思わざるを得なかった。
「ええっと……もしかして、爺様に知恵比べで負けたから、改心したとか……そういう流れだったりする?」
「知恵比べで負けて、一緒にいるようになって、人間は平和な方が飯がうまくなるって修二郎に言われて、気付いただけだぜ。だから子分たちにも、うまい飯食わせたくってなあ。派手な事はやめろって通達したんだ」
その話は先ほども言っていた内容だ。矛盾はしなさそうである。
確かにブンブクは、知恵比べで爺様に負けて、一緒にいるようになって、平和な方がおいしいご飯を食べられると気付き、子分たちにもそれを食べさせるべく、人に被害がくわえられないように、悪獣たちにお達しをしたのだろう……。
だってブンブクはずっと言っていた。爺様に知恵比べで負けた。それからずっと一緒だった、と。
そしてこの家に長い事居て、子分狸たちに美味しいご飯を食べさせてきていたのだから、偽りを喋っているとも思えない。
だがだから、ブンブクが四大悪獣である事を、納得できるかと言えば、そういうわけではないのだ。
「実際に人間に化けて色々働いた方が、ご馳走手に入りますしね!」
「人間は誰も、俺たちの正体に気付きませんからね!」
子分狸たちは楽しそうである。そして自分たちの大親分の采配に間違いがない事を、誇っていた。
色々な物が彼女の理解の限界を超えていた。鶴は無言で財布の入った鞄をひっつかむと、つかつかと玄関まで歩き、思い切り勢いよく家の引き戸を閉め、その勢いで走り出した。
少し、考える時間が欲しかった。
この場合は狐を自称する美女、である。
彼女はしばし目を見開いたまま固まり、それからあたりを見回して、きっと眦を吊り上げて大声を上げた。
「分の字! あんた人間の彼女にも内緒にしているわけ!? これだから狸は! 信じられない! 私、謎の美女って言われた事は数あれど、一体誰なの、なんて言われたの初めてよ!」
「だってよう、言ってねえし。南じゃもう、傾城天女も、鍛冶鉄鎚も、誰も話題にしやしねえし」
「うっそでしょ! 百年かそこいらの間に、そんなにも南は平和というか平和ボケしちゃったの!?」
「悪さして遊ぶより、人間に混ざってうまい飯食った方が、楽しいしなあ。悪さの中身も、殺しはやらねえように教育すっから、他の地方より悪獣は話題に上らねえんだよ」
それを聞いた彼女が鼻を鳴らした。心底呆れた、と言わんばかりの態度である。事実彼女にとってはあまりにも生ぬるくなったな、という中身なのだろう。
彼女が次に言った言葉からもそれがうかがえた。
「ほんと腑抜けたわね、あんた」
それに対しての反論がこれだ。
ブンブクは親分だ。親分は子分を食わせなければならない。
親分は子分を守らなければならない。
その姿勢が、如実に出た発言であった。
「腑抜けたんじゃない。脅かして悪さして、あんまりうまくねえ飯食べるより、人間に混ざってこっそり、うまい飯たらふく食う方が、幸せだって事実があるからに決まってんだろ。一対一ならまだまだ、お前とも互角だぜ、お玉」
「そうだそうだ!」
「人間の中に混ざってた方が、美味しいご馳走食べられるんだ!!」
「ご馳走を秋の満月の宴で、たっぷり用意する方が、悪さして傷つけるよりずっと幸せ!」
「姐さんだって、鉄砲撃ちの所に出入りしてるやつのとった、猪肉食ったじゃんん!」
ブンブクの発言を聞き、やいのやいのと彼女に文句を言う子分狸たち。
しかしそれも、彼女がきっと睨み付けるだけで声が小さくなるのだから、彼女がそれだけ実力者だという表れなのだろう。
この狐の彼女はそれだけの実力を持っているのだ。そうとわかるものがそこにはあった。
ならばそれと対等な態度のブンブクは一体?
混乱する鶴をしり目に、親分と実力者の会話は続く。
「……つまり南の大狸たちは、美味しいご飯を食べるために、人間と共存することを選んだわけね」
「その方が面倒くさくなくってなあ。南の飯は一番うまいぞ。平和な方が人間の飯がうまくなるんだ。って修二郎が真顔で言った時は、何言ってんだこいつ、って思ったもんだが……実際平和な方が、飯工夫するから、うまい物食えるんだぜ」
「信じられない。あの分福茶釜が、人間を驚かすのが何より楽しい大狸が、そんな丸くなったなんて」
「丸いんじゃねえ。それにおいらたちは、草食寄りの雑食で、人間殺して喰うよりも、人間の作った野菜とか米とか食う方が好みだしな」
「バターケーキは?」
混乱のあまり、鶴が思わず問いかけると、親分狸も子分狸も、真面目に答えた。
「バターは別枠だろ」
「バターケーキは別次元ですよお嬢ちゃん」
…………どうやら狸の間で、お乳から作られるバターは別格の扱いを受けている模様である。
確かに獣という獣が、お乳を好むのだから、そのお乳の中の脂肪分であるバターは、甘美極まりないものかもしれなかった。
「ブンブクたちが人間に混ざった方が得だって思っているのはわかった、でもそちらのお姉さんのことを聞いてないんだけど、……話逸らしてる?」
「あ、いけねえ。すっかり忘れた」
ブンブクがそう言うと、彼女が思い切り、持っていた扇子でブンブクをひっぱたいた。
かなり派手な音が響いたが、ブンブクは大して痛くなさそうだ。
「私の説明を忘れるなんて信じられない! 東の獅子も北の虎も、私の事を忘れないわよ!」
「お玉、やっぱりカリカリしてるじゃねえか、食い足りなかったか?」
「あんたのその、なんでもご飯に結び付ける癖、何とかしたらどうなの!」
思いっきり大声を上げた彼女が、鶴を見てにこやかに笑った。
それは自己紹介をするからこその笑顔らしい。
これで髪の毛がつやつやで、肌がぷるぷるだったら、傷一つない美女に違いない。
そのどちらでもないのがもったいないな、と鶴は現実逃避をしそうになった。
「もう、狐だって事は知られているから、誤魔化さないであげるわ。私は妲氏玉藻というの。そこの爺狸と違って、うら若き美しき狐よ」
「ちなみに人間たちは、傾城天女の化け狐、って呼んだりしてます」
「人間たちは確か、四大悪獣って言ったりしてましたね」
四大悪獣。鶴はしばし沈黙した。まさかの、子分狸たちの方向からの説明である。
四大悪獣の名前は、子供の頃、学校の授業でさらっと聞いた覚えがある。
南はとても平和だから、悪獣の名前自体あまり出てこないし、一番多い被害は道に迷った時に、持っていた食料をとられる被害である。
ちなみにその被害も、ただとられているわけではなくて、まともな道に連れていかれていたり、捜索隊の荷車の上に乗せられていたりというおまけ付きだ。
どちらかと言えば、被害よりもやった悪獣の優しさが見えるやり方である。そのため、四大悪獣そのた、悪獣を他の地域よりも、南は嫌っていないが……嫌っていないが……それとこれとは話が別だ。
普通に考えて、東西南北に根城を構える、凶悪極まりないと言われている悪獣の親玉の一角が、こんな美人でまともな神経をしていそうだとは思わなかったのだ。
そしてその悪獣の親玉の狐と、平気で会話するブンブクも、たしか親分である。
え、もしかしなくってもブンブクって……と思った鶴は、恐る恐る、ブンブクに問いかけた。
「ブンブクも四大悪獣だったりするの……?」
「人はそう呼ぶなあ」
出来れば否定してほしかったのだが、ブンブクは気負いもしないでそう答えた。
まさか教科書に載るくらいの、とてつもない力を持っている悪獣が、爺様の友人で、自分に甲斐甲斐しくご飯を作ってくれているなんて……一体何の間違いだろう、と鶴は思った。思わざるを得なかった。
「ええっと……もしかして、爺様に知恵比べで負けたから、改心したとか……そういう流れだったりする?」
「知恵比べで負けて、一緒にいるようになって、人間は平和な方が飯がうまくなるって修二郎に言われて、気付いただけだぜ。だから子分たちにも、うまい飯食わせたくってなあ。派手な事はやめろって通達したんだ」
その話は先ほども言っていた内容だ。矛盾はしなさそうである。
確かにブンブクは、知恵比べで爺様に負けて、一緒にいるようになって、平和な方がおいしいご飯を食べられると気付き、子分たちにもそれを食べさせるべく、人に被害がくわえられないように、悪獣たちにお達しをしたのだろう……。
だってブンブクはずっと言っていた。爺様に知恵比べで負けた。それからずっと一緒だった、と。
そしてこの家に長い事居て、子分狸たちに美味しいご飯を食べさせてきていたのだから、偽りを喋っているとも思えない。
だがだから、ブンブクが四大悪獣である事を、納得できるかと言えば、そういうわけではないのだ。
「実際に人間に化けて色々働いた方が、ご馳走手に入りますしね!」
「人間は誰も、俺たちの正体に気付きませんからね!」
子分狸たちは楽しそうである。そして自分たちの大親分の采配に間違いがない事を、誇っていた。
色々な物が彼女の理解の限界を超えていた。鶴は無言で財布の入った鞄をひっつかむと、つかつかと玄関まで歩き、思い切り勢いよく家の引き戸を閉め、その勢いで走り出した。
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