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最終話 それぞれ
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どうも田中です。よくぞここまで読んでくださいましたな。いろいろ話すことはありますが、まずはあの二人がどうなったのか見てみましょう。
まずは時哉。
俺は部屋を見回した。片付いてる?だが、あのコップは割れていた。俺はテレビをつけた。あの二人が映っていた。「今日のゲストはパラレルワールドの時田雅志さんそして船越泰斗さんです。」俺の世界か。結局あの後どうなったのかわからない。
俺はふとベッドの上にあったポケットラジオを手に取り、周波数をあの数値に合わせてみた。しかしラジオ特有のあの雑音が大音量で鳴り響いただけで特に何も起こらなかった。
俺は寂しさがゼロだったかと言われれば嘘だった。しかし、ほっとしたとと言う感情が一番だった。
その時ふと思い出したかのように家を出た。嫌な予感が胸をよぎった。
目的地にたどり着くと俺はインターホンを鳴らした。しかし、応答は無かった。
「先生!入りますよ!」朝から大声を上げ、俺は先生の家に侵入した。いつもこの時間は家にいるのはず・・・しかし、家には誰もいなかった。俺は必死に家を探しまわった。
「先生、田中先生、隠れてるんですか?クローゼットの中でしょ?」結局俺は30分一人で話続けてようやく彼がもうこの世界にいないと言うことを理解した。俺はこれからどうしたら良いのだろうか?今までの人生で味わったことのない虚無感が俺を襲った。
俺は仕事にも行かず、ただ歩いていた。気づくと見慣れた光景が俺の目の前に広がっていた。散らかったスコップやバケツ、そして大量に子供服が干された庭の先にある建物。俺は自然とあの施設にいた。
俺は何も考えずインターホンを押した。
「時哉?あんた体は大丈夫なの?」奥さんは俺を見るとすぐには駆け寄り頬を鷲掴みしながら俺の顔を覗き込んだ。
俺はそのまま崩れるように膝をつくと自然と涙を流していた。
「奥さん、これから俺はどうしたらいいんっすか?」奥さんは驚いた顔をしたが、すぐに優しく抱きしめてくれた。懐かしい香り。恐らくこの施設の洗濯洗剤の匂いだ。やっぱり俺はこの施設が好きだった。
「あんたここで働くかい?」
「へ?俺なんかが良いんですか?」俺は突然の提案に変な返答をしてしまった。
「あんたここが好きなんだろ?なら歓迎するよ。」俺はまた涙を流していた。
「あんたは一人で頑張りすぎ、少しは人を頼りなさい。」
「はい、ありがとうございます。奥さん。」俺は今までにない深いお辞儀をした。
「それと奥さんじゃなくて、美由紀さんって呼びなさい。」
「はい!」俺はそれから施設で働きながら、あの夢か現実か曖昧なこの出来事を本に書いた。だが、しかしこれは本当に現実に話だったのか?あれから美由紀さんから先生の話が出ることはなかった。
次に雅志君と泰斗君
テーブルの上に新聞が置いてあった。「死亡説はガセ、平越時哉謝罪会見。」全くこっちに平ちゃんとあっちの平ちゃんを取り替えたいぜ。あの後、俺たちは無事自分の世界に戻ってきた。しかし、平ちゃんと田中さんの姿はなかった。
一茶さんの話では、田中さんが僕の身代わりになってくれたらしかった。しかし、時空連続体を修復が始まると田中さんを救うことはできなかった。そうは言われても俺からしたら申し訳ない気持ちでいっぱいだ。平ちゃんにとって大切な人だったのに・・・それに平ちゃんにはもう一つ謝らなければならない。命を狙うという一番してはいけないことをしていた。しかも、そんな俺を平ちゃんは命懸けで助けてくれた。また平ちゃんに会いたい。
結局俺が過去に戻っていろいろやってたことは無駄だったし、結局母親もわからないで終わったけど、逆に過去に俺は囚われすぎていた。戦時中の彼らと違って、俺は今は何でもできるチャンスがある。逆にこのままでは平和のために散っていた彼らの生きた証がなくなってしまう。
実は俺と泰斗は今度お笑いの大会に出るつもりだ。あっちの俺たちができるんだから俺たちだって・・・でも母さんには一目会いたかったかもしれない・・・。
さて、二人は今回の件で人生が少し変わろうとしているようです。あんなに大きなことがあったのに、変化が少ないようにも感じますが、世の中そんなものです。逆に少しずつコツコツ変化させるだけで結果的に大きな変化をもたらしたりします。私は自分の人生で一番それを痛感しました。
結局今回の元凶は私です。あのまま黙っていればよかったのに私の行動力が故、いろんな人々を巻き込んでしまいました。特に時哉と雅志君は人生を大きく変えてしまいました。もっと早く人生を終えているはずの人間が死ねばあんなことにはなりませんでした。
恐らくそれは私の息子の一茶も同じ気持ちでしょう。親を守りたいと思う子供心は本当に嬉しかった。それはあの最後の時にすごく伝わった。あの時、もう私が犠牲になる以外、あの状況を脱する道はなかった。そしてもうあのポケットラジオの力では時空の通路に入れてもその先へ行く力が残っていない。だから周波数さえ合えば、その場所へ行けると言うよくわからない現象が起きたのだ。私は、簡単に言えば時哉が雅志君を助けて戻ってきた時に、各々の世界へ送る橋渡し、そして私と言う存在がどっちの世界にも存在しない世界を作ることで、時空連続体の修復を成功させた。いわば世界を救ったわけですな。
まぁとは言ってもそろそろ私も存在が時空の彼方に消えてしまう前に実はもう一つお話がありまして、この時空の境にいる時はどの時代のどの世界にもいけるようでした。理論は分かりませんが、この際は良いじゃないですか。まぁ奇跡って事で・・・
そこで私は最後の時を妻と過ごそうと思いました。あの手紙も渡していなかったですしね。妻の中で私が死んだのはあの飛行機事故の時。私はどうにか手紙をまぁいろいろズルはしましたがね。
そして私は彼女の最期の瞬間にも立ち会えました。彼女は最後虚な目で私をみていた気がします。まぁ多分向こうは向こうで私を幽霊だと思っていたでしょうけど。結局私が最低な父親でしたが最後まで二人とも私を愛してくれました。本当にいい人生でした。
さてそろそろそんな最高な人生もお開きのようです。
最後まで我々を見守ってくれた皆さん本当にありがとうございます。
是非みなさんも幸せな人生を送ってください。
まずは時哉。
俺は部屋を見回した。片付いてる?だが、あのコップは割れていた。俺はテレビをつけた。あの二人が映っていた。「今日のゲストはパラレルワールドの時田雅志さんそして船越泰斗さんです。」俺の世界か。結局あの後どうなったのかわからない。
俺はふとベッドの上にあったポケットラジオを手に取り、周波数をあの数値に合わせてみた。しかしラジオ特有のあの雑音が大音量で鳴り響いただけで特に何も起こらなかった。
俺は寂しさがゼロだったかと言われれば嘘だった。しかし、ほっとしたとと言う感情が一番だった。
その時ふと思い出したかのように家を出た。嫌な予感が胸をよぎった。
目的地にたどり着くと俺はインターホンを鳴らした。しかし、応答は無かった。
「先生!入りますよ!」朝から大声を上げ、俺は先生の家に侵入した。いつもこの時間は家にいるのはず・・・しかし、家には誰もいなかった。俺は必死に家を探しまわった。
「先生、田中先生、隠れてるんですか?クローゼットの中でしょ?」結局俺は30分一人で話続けてようやく彼がもうこの世界にいないと言うことを理解した。俺はこれからどうしたら良いのだろうか?今までの人生で味わったことのない虚無感が俺を襲った。
俺は仕事にも行かず、ただ歩いていた。気づくと見慣れた光景が俺の目の前に広がっていた。散らかったスコップやバケツ、そして大量に子供服が干された庭の先にある建物。俺は自然とあの施設にいた。
俺は何も考えずインターホンを押した。
「時哉?あんた体は大丈夫なの?」奥さんは俺を見るとすぐには駆け寄り頬を鷲掴みしながら俺の顔を覗き込んだ。
俺はそのまま崩れるように膝をつくと自然と涙を流していた。
「奥さん、これから俺はどうしたらいいんっすか?」奥さんは驚いた顔をしたが、すぐに優しく抱きしめてくれた。懐かしい香り。恐らくこの施設の洗濯洗剤の匂いだ。やっぱり俺はこの施設が好きだった。
「あんたここで働くかい?」
「へ?俺なんかが良いんですか?」俺は突然の提案に変な返答をしてしまった。
「あんたここが好きなんだろ?なら歓迎するよ。」俺はまた涙を流していた。
「あんたは一人で頑張りすぎ、少しは人を頼りなさい。」
「はい、ありがとうございます。奥さん。」俺は今までにない深いお辞儀をした。
「それと奥さんじゃなくて、美由紀さんって呼びなさい。」
「はい!」俺はそれから施設で働きながら、あの夢か現実か曖昧なこの出来事を本に書いた。だが、しかしこれは本当に現実に話だったのか?あれから美由紀さんから先生の話が出ることはなかった。
次に雅志君と泰斗君
テーブルの上に新聞が置いてあった。「死亡説はガセ、平越時哉謝罪会見。」全くこっちに平ちゃんとあっちの平ちゃんを取り替えたいぜ。あの後、俺たちは無事自分の世界に戻ってきた。しかし、平ちゃんと田中さんの姿はなかった。
一茶さんの話では、田中さんが僕の身代わりになってくれたらしかった。しかし、時空連続体を修復が始まると田中さんを救うことはできなかった。そうは言われても俺からしたら申し訳ない気持ちでいっぱいだ。平ちゃんにとって大切な人だったのに・・・それに平ちゃんにはもう一つ謝らなければならない。命を狙うという一番してはいけないことをしていた。しかも、そんな俺を平ちゃんは命懸けで助けてくれた。また平ちゃんに会いたい。
結局俺が過去に戻っていろいろやってたことは無駄だったし、結局母親もわからないで終わったけど、逆に過去に俺は囚われすぎていた。戦時中の彼らと違って、俺は今は何でもできるチャンスがある。逆にこのままでは平和のために散っていた彼らの生きた証がなくなってしまう。
実は俺と泰斗は今度お笑いの大会に出るつもりだ。あっちの俺たちができるんだから俺たちだって・・・でも母さんには一目会いたかったかもしれない・・・。
さて、二人は今回の件で人生が少し変わろうとしているようです。あんなに大きなことがあったのに、変化が少ないようにも感じますが、世の中そんなものです。逆に少しずつコツコツ変化させるだけで結果的に大きな変化をもたらしたりします。私は自分の人生で一番それを痛感しました。
結局今回の元凶は私です。あのまま黙っていればよかったのに私の行動力が故、いろんな人々を巻き込んでしまいました。特に時哉と雅志君は人生を大きく変えてしまいました。もっと早く人生を終えているはずの人間が死ねばあんなことにはなりませんでした。
恐らくそれは私の息子の一茶も同じ気持ちでしょう。親を守りたいと思う子供心は本当に嬉しかった。それはあの最後の時にすごく伝わった。あの時、もう私が犠牲になる以外、あの状況を脱する道はなかった。そしてもうあのポケットラジオの力では時空の通路に入れてもその先へ行く力が残っていない。だから周波数さえ合えば、その場所へ行けると言うよくわからない現象が起きたのだ。私は、簡単に言えば時哉が雅志君を助けて戻ってきた時に、各々の世界へ送る橋渡し、そして私と言う存在がどっちの世界にも存在しない世界を作ることで、時空連続体の修復を成功させた。いわば世界を救ったわけですな。
まぁとは言ってもそろそろ私も存在が時空の彼方に消えてしまう前に実はもう一つお話がありまして、この時空の境にいる時はどの時代のどの世界にもいけるようでした。理論は分かりませんが、この際は良いじゃないですか。まぁ奇跡って事で・・・
そこで私は最後の時を妻と過ごそうと思いました。あの手紙も渡していなかったですしね。妻の中で私が死んだのはあの飛行機事故の時。私はどうにか手紙をまぁいろいろズルはしましたがね。
そして私は彼女の最期の瞬間にも立ち会えました。彼女は最後虚な目で私をみていた気がします。まぁ多分向こうは向こうで私を幽霊だと思っていたでしょうけど。結局私が最低な父親でしたが最後まで二人とも私を愛してくれました。本当にいい人生でした。
さてそろそろそんな最高な人生もお開きのようです。
最後まで我々を見守ってくれた皆さん本当にありがとうございます。
是非みなさんも幸せな人生を送ってください。
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