国王様は生まれ変わったら冒険者になりたい。【水、日20時更新予定】

本編

とりあえず2年経ちました。

はい、とりあえずあれから2年経ちました。
俺は8歳、早いものですね。

俺の周りの変化を一つ一つ説明しようか。誰に？って？いいんだよ、まとめだまとめ。


まず、俺の使用人のノルド、俺はノルって呼んでるけど。

とにかく、甘くなった。あんなに無表情だったのも今では嘘みたいに感情豊か？というか読み取れるようになったし、すごく世話を焼いてくるようになった。
指示されたこと以外はやりませんみたいな方向性だったのに。

「ソフィア様、そのような格好では風邪を引いてしまいますのでこちらをかけてください。」

「今日はソフィア様の好きなクッキーを持ってきましたよ。あまり食べ過ぎはよくないですからね。」

「あ、眠いからって目を擦らないでください。跡になってしまうでしょう？」

お前は俺の母か？
と、ツッコミたくなるような過保護具合。

仲良くなったと言ってしまえば聞こえがいいだろうか？


そしてクラスメイトの2人。

ロイド・アストロールと、カイル・ヘルクヴィスト。


ロイドは今となっては良いお友達だ。
昼ごはんだって一緒に食べてるし、家にも招待された。
幸い？ヴィルは家を出て寮で暮らしているためいなかったのでなんとか乗り切ったが、国王だった時にロイドの両親には会っていたので少しだけ気まずかったと言うか、バレるはずないが少しドキドキしたと言うのが本音。

ロイドもクールだけど、俺の話を聞く時はなんだか柔らかい顔?くだけた顔?をして聞いてくれるのでむず痒い。


カイルに関しては、本当に俺の血筋なのか？というほどに軽い。

あいつはすごく女好きでチャラいという言葉が似合う。
最初に会った時はなんだか思い詰めている感じがしていたが、吹っ切れたのかなんなのか今ではしっかりと授業やらなんやら受けている。
やれば出来る子なんだな。と自分を棚に上げて考える。

「ソフィ、今日も放課後遊びに行こうよ」

と、よく誘ってくる。
お前女好きなんだから、その辺の女の子といけよ。

……別に俺がモテないから僻んでるとかそういうのでは決してないから。


ロイドとカイルはみるみる成長を遂げて身長だって筋肉だって著しい。

対して俺はまだチビヒョロ。
お陰でまっっったく女にモテない。そういう対象に見られてない。つらい。辛すぎるよ。


昔の俺の筋肉を返せよ。


そんで学園長のライ。

あの後、俺の一言が効いたのかすごく真面目になった気がする。頑張ってくれてるみたいだ。

しかもめっちゃ俺を学園長室に呼び出すんだ。
俺が不真面目な生徒で呼び出されているみたいじゃん？

呼び出すのやめろよと言っても「嫌です、私があなたのところへ行けないのですから、何回でも呼ぶしかないでしょう？」とのことだ。

そんなに俺と話したいのかよ。とツッコミたかったけど割とガチな顔してるからなにも言えなかった。

まぁ、ライしか俺が俺テオドルのことを知らないから、気が抜けていいけどな。


とりあえず、平和？に8歳になったのだ。




一つを除いては。