国王様は生まれ変わったら冒険者になりたい。【水、日20時更新予定】

本編

国王様はこーゆーやつ嫌い

あー、俺こーゆーやつ嫌いだな。
変に自分にプライド持って下の奴をとことん見下してる系の男。
ヘルが隣にいたら多分「あー、お前嫌いそうだなこいつ」とニヤニヤしながらちょっかいかけてくるんだろうってくらい。

はぁー、学園は何をしてんだよ。
みんなが憧れる委員会の長がこれ？
どんな教えをしたらこうなる。学園長はいまもあいつか？殴り込みに行ってやろうか、。

いや、良くない良くない。
余計に目の前のガキがムカついてきた。

だが悪いのはこいつじゃなくてそういう考え方をさせたこの学園だろう、学園長あいつに本気の1発はとっておくか…


「なんだ？今更怖くなったのか？」

っとっとかねーよ！こいつに1発入れてやる。うん、今決めた。


「今なら」

謝れば少しは許してやると、エドアルドはそう言うはずだった。
だがその言葉を言う前にもうソフィア彼は後ろにいた。

「っ！は、」

大きな殺気と1ミリでも動けば首をはねると言っているような体制に瞳。

こんなに分厚いメガネを掛けているのに瞳は綺麗じゃないか、とそんな関係ないようなことを考えてしまう。

近くで見る瞳がキラキラしていて、少し口角を上げ鼻でふっと笑う。

人を馬鹿にしたようなそんな表情すら綺麗だと感じてしまった。

「いまなんか言った？…ああ、今なら許してあげるけど？せんぱい？」


魂を鷲掴みされたようなそんな感覚だった。
少年はドヤ顔をしているのに格好良くて可愛い。
僕の目がおかしくなったのだろうか。

「？おい、どうしたんだよ。」

なんの反応も示さないエドアルドに少しやりすぎたか？と心配になったソフィア。
こんな子供に大人気ないことをしてしまっただろうか。

「い、いや。なんでもない。」

なんだ、いきなり辿々しくなったな？
俺にビビってると言うよりはなんか違うような？
まあいいか。

「人を見た目で判断したり、見下したり。そんな委員会こっちから願い下げなんで、別に入れてもらわなくていいですよ。これからも委員会頑張ってくださーい。」

はぁ、無駄な体力使っちまったな。
さぁてと、学園長にどうにかしろと言いに行くべきか？招待明かすわけにはいかないがどうにか根性叩き直したい。

ソフィアはこの学園の生徒をどうしたら間違いのない道へ進められるかということを考えだしてしまい、その後にこちらへ向かってエドアルドが何か言ってることなど少しも聞こえていなかった。


マイル先生になにか言われたら追い出されたと正直に言おう。それなら怒られることもないだろう。