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友達
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バスに乗ると山田さんが運転していた。
ミラー越しにニコッと笑ってくれる。私も笑い返しながら少し頭を下げる。
勘違いした女子高生達がキャーキャー言ってる。
降りる時に「また連絡しますね。」と、小声で言ってくれた。よし、今日は仕事が頑張れそうです!!
バスの運転手さんは朝が早いのと、メッセージを送ったりする余裕もないから、昼休憩に少しと、仕事終わりの3時頃からメッセージを送ってくれる。
次の日曜日の昼にファミレスに行く事になっていて、今から楽しみだ。
金曜日の夜、友達に呼び出された。この前一緒に飲んでいた友達だ。
居酒屋に着くと、すぐに私をじっと見て問い詰めてくる。
喉が渇いていたから、酎ハイをごくごく飲んでしまった。
「さぁ、色々と吐いてもらおうか!!」
「えっ、何を?」
「何を?じゃない!!これを見てもシラを切るのか?」
スマホで撮った写真に、私と山田さんがこの前のお店で食事している所が映っている。
「おぉ、良く撮れてる!私にも送って!!」
「はっ?」
「えっ?」
刑事になりきり取り調べをしていた友達が、首を傾げる。
気を取り直し、まだ刑事ごっこを続ける。
「さぁ、全部吐け!楽になるぞ~!!本当の事を話したらカツ丼を頼んでやろう。」
「あはははは、カツ丼食べたら他のが食べれなくなるよ。」
「………そうじゃなくて。……コホン!田舎のお袋さんが泣いてるぞ!」
「いやいや、そこそこ田舎だけど実家暮らしだし。」
「……もぅ!ノリが悪い!!」
「ごめんごめん。……じ、実は私がやりました……。そんなつもりじゃ無かったんです!刑事さん、信じてください!!」
と、悪ノリした所に「お待たせしました~。サラダと唐揚げです。」と店員さんが来て、見てはいけないものを見てしまった!って顔をして、そそくさと料理を置いて行ってしまった……。
「もぅ!!変な人だと思われた!!」
「あははははははは!!ごめん。」
2人して大笑いした。笑い過ぎてお腹痛い。お酒も入ってるから笑いが止まらない!
「冗談は置いといて、このカッコイイ人誰?彼氏できたなんて聞いてないよ!」
「彼氏とかじゃなくてね、実は、この前飲んだ帰りに………」
と、山田さんとの出会いを話した。
「そっか。じゃあ、まだ彼氏じゃないんだ。」
「ん?まだって!多分、そんなじゃないよ。」
「そうかなぁ??」
「だって、私2つも歳上だよ?しかも山田さんはこんなにカッコイイもん。私なんかより、もっと素敵な人を選ぶと思うよ。」
「ふーん。陽菜はそれでいいの?」
「ん?何が??」
「……ダメだこりゃ!」
その日は2人して飲み過ぎてしまった。
土曜日も昼まで寝てしまった……。
日曜日、待ち合わせの場所に行き、山田さんとファミレスに行く。
ランチセットとドリンクバーを頼んで、仕事の事やお互いの事を話したりと楽しい時間だ。
飲み物を入れに行こうと立ち上がって、ふと視線を感じて顔を向けると、友達3人が私達の隣の席に座っていた………。
「えっ!何してるの?」
「「「あははははは………。」」」
おい、ゆうちゃん!結婚式前の忙しい時に何してるんだ?
「いや、陽菜の事を聞いちゃって……、気になって……。」
「テヘッ!」
「可愛くないし!!」
「だって、ゆみがめっちゃカッコイイ人って言うからさぁ~。」
「もぅ!!」
山田さんが、こっちを覗き込んで話しかけてきた。
「陽菜さんのお友達ですか?」
「そうなんですよ。この前、ご飯食べてる所を偶然見られていて、今日会うって話したら来ちゃったみたいです。」
「あはははは、陽菜の友達です。よろしく~!」
「あっ、はい。山田流唯と言います。」
「せっかくだから、一緒に話しませんか?」
「もちろん、どうぞ。」
「えぇ!!ごめんね山田さん。」
そうですかぁ?とか言いながらコップを持って移動してきた!
飲み物を入れて帰ってくると、山田さんの隣に座るように勧められ、山田さんが質問攻めにあっていた。
私の隣のゆみに、なんで皆んなに話すのよ!!と抗議したけど、笑って誤魔化された!!
1時間くらい山田さんが私の友達の犠牲になり、好きな食べ物は?とかどうでもいい事まで聞かれて、真面目に山田さんも答えていた……。
「じゃあ、私達お邪魔になるから~!」
「陽菜、またね~!!」
「ごめんね~、山田君、また私達の相手もしてね!」
と、帰っていった。ゆうちゃんはこれから式場との打ち合わせらしい。忙しいのに、よくやる!
「ごめんね、山田さん。騒がしい友達で……。」
「いえ、楽しかったです。陽菜さんの学生の時の話とか聞けたし。」
「えぇ!!また変な事言ってたんじゃない??もぅ!!」
「あははは、授業中寝てて先生に怒られた話しとか、自転車で溝にハマった話しとか……。」
「ぅわーー!!もぅ忘れて!!」
「あははは、でも、とっても楽しい人達ですね。陽菜さんの事が大好きなんだなって感じました。」
「ありがとう。小学校からの付き合いだからね。私にとっても大切な友達なんだ。」
「いいですね、素敵な友達がいて。」
「うん。……でも、ちょっとうるさい。」
「あはははは、確かに賑やかでした。」
ミラー越しにニコッと笑ってくれる。私も笑い返しながら少し頭を下げる。
勘違いした女子高生達がキャーキャー言ってる。
降りる時に「また連絡しますね。」と、小声で言ってくれた。よし、今日は仕事が頑張れそうです!!
バスの運転手さんは朝が早いのと、メッセージを送ったりする余裕もないから、昼休憩に少しと、仕事終わりの3時頃からメッセージを送ってくれる。
次の日曜日の昼にファミレスに行く事になっていて、今から楽しみだ。
金曜日の夜、友達に呼び出された。この前一緒に飲んでいた友達だ。
居酒屋に着くと、すぐに私をじっと見て問い詰めてくる。
喉が渇いていたから、酎ハイをごくごく飲んでしまった。
「さぁ、色々と吐いてもらおうか!!」
「えっ、何を?」
「何を?じゃない!!これを見てもシラを切るのか?」
スマホで撮った写真に、私と山田さんがこの前のお店で食事している所が映っている。
「おぉ、良く撮れてる!私にも送って!!」
「はっ?」
「えっ?」
刑事になりきり取り調べをしていた友達が、首を傾げる。
気を取り直し、まだ刑事ごっこを続ける。
「さぁ、全部吐け!楽になるぞ~!!本当の事を話したらカツ丼を頼んでやろう。」
「あはははは、カツ丼食べたら他のが食べれなくなるよ。」
「………そうじゃなくて。……コホン!田舎のお袋さんが泣いてるぞ!」
「いやいや、そこそこ田舎だけど実家暮らしだし。」
「……もぅ!ノリが悪い!!」
「ごめんごめん。……じ、実は私がやりました……。そんなつもりじゃ無かったんです!刑事さん、信じてください!!」
と、悪ノリした所に「お待たせしました~。サラダと唐揚げです。」と店員さんが来て、見てはいけないものを見てしまった!って顔をして、そそくさと料理を置いて行ってしまった……。
「もぅ!!変な人だと思われた!!」
「あははははははは!!ごめん。」
2人して大笑いした。笑い過ぎてお腹痛い。お酒も入ってるから笑いが止まらない!
「冗談は置いといて、このカッコイイ人誰?彼氏できたなんて聞いてないよ!」
「彼氏とかじゃなくてね、実は、この前飲んだ帰りに………」
と、山田さんとの出会いを話した。
「そっか。じゃあ、まだ彼氏じゃないんだ。」
「ん?まだって!多分、そんなじゃないよ。」
「そうかなぁ??」
「だって、私2つも歳上だよ?しかも山田さんはこんなにカッコイイもん。私なんかより、もっと素敵な人を選ぶと思うよ。」
「ふーん。陽菜はそれでいいの?」
「ん?何が??」
「……ダメだこりゃ!」
その日は2人して飲み過ぎてしまった。
土曜日も昼まで寝てしまった……。
日曜日、待ち合わせの場所に行き、山田さんとファミレスに行く。
ランチセットとドリンクバーを頼んで、仕事の事やお互いの事を話したりと楽しい時間だ。
飲み物を入れに行こうと立ち上がって、ふと視線を感じて顔を向けると、友達3人が私達の隣の席に座っていた………。
「えっ!何してるの?」
「「「あははははは………。」」」
おい、ゆうちゃん!結婚式前の忙しい時に何してるんだ?
「いや、陽菜の事を聞いちゃって……、気になって……。」
「テヘッ!」
「可愛くないし!!」
「だって、ゆみがめっちゃカッコイイ人って言うからさぁ~。」
「もぅ!!」
山田さんが、こっちを覗き込んで話しかけてきた。
「陽菜さんのお友達ですか?」
「そうなんですよ。この前、ご飯食べてる所を偶然見られていて、今日会うって話したら来ちゃったみたいです。」
「あはははは、陽菜の友達です。よろしく~!」
「あっ、はい。山田流唯と言います。」
「せっかくだから、一緒に話しませんか?」
「もちろん、どうぞ。」
「えぇ!!ごめんね山田さん。」
そうですかぁ?とか言いながらコップを持って移動してきた!
飲み物を入れて帰ってくると、山田さんの隣に座るように勧められ、山田さんが質問攻めにあっていた。
私の隣のゆみに、なんで皆んなに話すのよ!!と抗議したけど、笑って誤魔化された!!
1時間くらい山田さんが私の友達の犠牲になり、好きな食べ物は?とかどうでもいい事まで聞かれて、真面目に山田さんも答えていた……。
「じゃあ、私達お邪魔になるから~!」
「陽菜、またね~!!」
「ごめんね~、山田君、また私達の相手もしてね!」
と、帰っていった。ゆうちゃんはこれから式場との打ち合わせらしい。忙しいのに、よくやる!
「ごめんね、山田さん。騒がしい友達で……。」
「いえ、楽しかったです。陽菜さんの学生の時の話とか聞けたし。」
「えぇ!!また変な事言ってたんじゃない??もぅ!!」
「あははは、授業中寝てて先生に怒られた話しとか、自転車で溝にハマった話しとか……。」
「ぅわーー!!もぅ忘れて!!」
「あははは、でも、とっても楽しい人達ですね。陽菜さんの事が大好きなんだなって感じました。」
「ありがとう。小学校からの付き合いだからね。私にとっても大切な友達なんだ。」
「いいですね、素敵な友達がいて。」
「うん。……でも、ちょっとうるさい。」
「あはははは、確かに賑やかでした。」
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