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スケルトンハウス
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ワーガだけは理解してくれる。そして、話しも聞かず牢に入れられた事を説明してくれた。
急に、皆んな怒り出しもっと罰が必要ではないか?と言い出す。
とりあえず様子を見ながら、ボスを無視するように普通に生活を続けた。
ずっと皆んなの視線に晒されるのは、かなりの苦痛だろう。強がっていたボスも、夕方には大人しくなっていた。
ユガは熱も下がり、少しなら動けるようになっていた。車椅子も出したから、人間の村長が押して外に連れて行ってくれたり、食事を運んだりと甲斐甲斐しくお世話をしていた。
ボスを見たユガが、話しがあると村長に車椅子を押してもらって私達の所に来た。
「実は僕、あのボスの村に居たんだ。僕は、人間も大好きだし他の種族の人達と仲良くしたかったから、こっそりと迷い込んだ人を逃したり、村の中に入ってしまった人を家に匿ったりしていたんだ。それが見つかって追い出されて、今の村に入れてもらったんだけど、やっぱり人間と仲良くしたくて、村を出て1人で生活してた。ボスは昔嫌な事があって、それから今みたいになったって誰かが言ってた。」
「そうだったんだ。教えてくれてありがとう。ボスとも話してみる。」
大人しくなり、このままでは心が壊れちゃうかも?と言うくらい落ち込んでいるように見える。膝を抱えて1人ぶつぶつ何か言ってる……。
「こんばんは。」
「…………………何か用か?」
「まだ、人間の私には何もできないって思ってますか?」
「………それは…………。悪かった。」
「私達と一緒にこの村で暮らしませんか?」
「断る。お前を馬鹿にして牢に入れた事は謝る。だが、ここで他の奴らと暮らす事は断る!」
「理由があるんですか?」
「お前には関係ない。」
「話してくれなければ理解する事はできないし、これからの事を考える事もできませんよ。」
「………理解してもらわなくていい。ここから出してくれ。1人で村に帰る。」
「1人だと寂しいですよ?」
「………寂しい方がマシだ。信じて裏切られるなら、1人でいる。」
「そうですか……。ここの人達に手を出さないって約束してくれますか?」
「約束しよう。」
「本当に1人で生活できますか?」
「あぁ。」
「わかりました。少し待っててください。」
オーガの村の人を集めてボスが1人で村に帰る事を話す。
ほとんどの人達は勝手にすればいいと知らん顔だったが、ボスと1番仲が良かった女の人が、自分はボスについて行くと言う。
家族も説得して一緒に村に行く女の人を連れて、ボスには悪いけど簡単に拘束させてもらって村まで送る。
車の中で、ボスは泣いていた。一緒に来てくれる人がいる事が嬉しかったようだ。
「酷い事をしたのはダメだと思うけど、ボスの悲しみも私は知ってる。これから2人で反省しながら暮らしていこう!」
「ありがとう……。家族と引き離して申し訳ない!!」
「そう思うなら、幸せにしてね!」
「もちろんだ!」
そんな会話を聞きながら村の近くに到着した。
一緒に村まで行き、真っ暗だから街灯を出したり、広場に2人が暮らしやすいような家を出し、肥料や農機具、苗、苗木、調理道具、調味料など生活に困らないように揃えると、酷い事をしたのに、ここまでしてくれてありがとうとお礼を言われた。
軽トラを出して、運転の仕方を教え、ユガ村まで行くと調味料が貰えるから道もつける事にした。
スマホも渡して、電波塔も出した。
帰りに村の入り口から道路を出しながら進み、ユガ村に帰ってスケルトンハウスを消して公民館に戻ると、ゆきちゃんがワーガに甘口カレーを差し出して、仲直りしようとしていた。
ハゼドンと一緒に、ゆきちゃんが鍋を2回ほどかき混ぜて、ルーを入れて作ったらしい。
ワーガは、大喜びで泣きながらカレーを食べて、次はゆきちゃんにカレーを作ると約束していた。
さて、仲直りも出来た事だし明日は、また人探しに出かけよう!
朝、準備をしているとユガと村長が来て、この辺りにエルフがいるなどの情報を教えてくれる。地図を書いてくれ、私がその地図に情報を書き加えていく。
あまり遠い所は分からないけど、この先の数カ所の村が分かりとても助かった。
早めに昼ごはんを食べて、出発した。
ボスの村に寄ると、畑仕事を頑張っていた。
食材を多めに出しておいて、農業の基本が説明してあるDVDや料理の基礎のDVDなどを出して、使い方を教えておいた。
途中休憩所を出してオヤツタイムにしてたら、遠くに村らしき物が見えるとルイ君が教えてくれる。
地図を見ると、多分エルフの村だろう。
アルとワーガと私の3人で行ってみる事にした。
ナナガとルイ君、ゆきちゃんは休憩所で休んでもらう。
近づくと、なかなか大きな村だった。湧き水が出ている大きな池があり、そこから川になって水が沢山流れていた。
うーーん、また独占しているようなエルフだったら面倒だなぁ~。
「あの、すみません!ここの代表の方と話しがしたいのですが。」
「ぅわーーー!!鬼だ!!鬼が来たーー!!」
皆んなワーガを見て逃げ出してしまった。
ワーガが落ち込んでいる。ワーガには車に戻ってもらい、1番大きな家を訪ねる。
「すみません!誰かいますか??私は旅をしている人間の陽菜と言います。話しがしたいだけなんです。」
こっちを見ているような雰囲気はあるが、出てきてくれない。
仕方ない、最後の手段だ!!
荷車に、野菜や果物も沢山積んで試食用に一口大に切って一つ食べて見せる。
オレンジや苺、桃など甘い香りがふわ~と漂う。
「一緒に食べませんか??美味しいですよ!本当に話しがしたいだけなんです。」
急に、皆んな怒り出しもっと罰が必要ではないか?と言い出す。
とりあえず様子を見ながら、ボスを無視するように普通に生活を続けた。
ずっと皆んなの視線に晒されるのは、かなりの苦痛だろう。強がっていたボスも、夕方には大人しくなっていた。
ユガは熱も下がり、少しなら動けるようになっていた。車椅子も出したから、人間の村長が押して外に連れて行ってくれたり、食事を運んだりと甲斐甲斐しくお世話をしていた。
ボスを見たユガが、話しがあると村長に車椅子を押してもらって私達の所に来た。
「実は僕、あのボスの村に居たんだ。僕は、人間も大好きだし他の種族の人達と仲良くしたかったから、こっそりと迷い込んだ人を逃したり、村の中に入ってしまった人を家に匿ったりしていたんだ。それが見つかって追い出されて、今の村に入れてもらったんだけど、やっぱり人間と仲良くしたくて、村を出て1人で生活してた。ボスは昔嫌な事があって、それから今みたいになったって誰かが言ってた。」
「そうだったんだ。教えてくれてありがとう。ボスとも話してみる。」
大人しくなり、このままでは心が壊れちゃうかも?と言うくらい落ち込んでいるように見える。膝を抱えて1人ぶつぶつ何か言ってる……。
「こんばんは。」
「…………………何か用か?」
「まだ、人間の私には何もできないって思ってますか?」
「………それは…………。悪かった。」
「私達と一緒にこの村で暮らしませんか?」
「断る。お前を馬鹿にして牢に入れた事は謝る。だが、ここで他の奴らと暮らす事は断る!」
「理由があるんですか?」
「お前には関係ない。」
「話してくれなければ理解する事はできないし、これからの事を考える事もできませんよ。」
「………理解してもらわなくていい。ここから出してくれ。1人で村に帰る。」
「1人だと寂しいですよ?」
「………寂しい方がマシだ。信じて裏切られるなら、1人でいる。」
「そうですか……。ここの人達に手を出さないって約束してくれますか?」
「約束しよう。」
「本当に1人で生活できますか?」
「あぁ。」
「わかりました。少し待っててください。」
オーガの村の人を集めてボスが1人で村に帰る事を話す。
ほとんどの人達は勝手にすればいいと知らん顔だったが、ボスと1番仲が良かった女の人が、自分はボスについて行くと言う。
家族も説得して一緒に村に行く女の人を連れて、ボスには悪いけど簡単に拘束させてもらって村まで送る。
車の中で、ボスは泣いていた。一緒に来てくれる人がいる事が嬉しかったようだ。
「酷い事をしたのはダメだと思うけど、ボスの悲しみも私は知ってる。これから2人で反省しながら暮らしていこう!」
「ありがとう……。家族と引き離して申し訳ない!!」
「そう思うなら、幸せにしてね!」
「もちろんだ!」
そんな会話を聞きながら村の近くに到着した。
一緒に村まで行き、真っ暗だから街灯を出したり、広場に2人が暮らしやすいような家を出し、肥料や農機具、苗、苗木、調理道具、調味料など生活に困らないように揃えると、酷い事をしたのに、ここまでしてくれてありがとうとお礼を言われた。
軽トラを出して、運転の仕方を教え、ユガ村まで行くと調味料が貰えるから道もつける事にした。
スマホも渡して、電波塔も出した。
帰りに村の入り口から道路を出しながら進み、ユガ村に帰ってスケルトンハウスを消して公民館に戻ると、ゆきちゃんがワーガに甘口カレーを差し出して、仲直りしようとしていた。
ハゼドンと一緒に、ゆきちゃんが鍋を2回ほどかき混ぜて、ルーを入れて作ったらしい。
ワーガは、大喜びで泣きながらカレーを食べて、次はゆきちゃんにカレーを作ると約束していた。
さて、仲直りも出来た事だし明日は、また人探しに出かけよう!
朝、準備をしているとユガと村長が来て、この辺りにエルフがいるなどの情報を教えてくれる。地図を書いてくれ、私がその地図に情報を書き加えていく。
あまり遠い所は分からないけど、この先の数カ所の村が分かりとても助かった。
早めに昼ごはんを食べて、出発した。
ボスの村に寄ると、畑仕事を頑張っていた。
食材を多めに出しておいて、農業の基本が説明してあるDVDや料理の基礎のDVDなどを出して、使い方を教えておいた。
途中休憩所を出してオヤツタイムにしてたら、遠くに村らしき物が見えるとルイ君が教えてくれる。
地図を見ると、多分エルフの村だろう。
アルとワーガと私の3人で行ってみる事にした。
ナナガとルイ君、ゆきちゃんは休憩所で休んでもらう。
近づくと、なかなか大きな村だった。湧き水が出ている大きな池があり、そこから川になって水が沢山流れていた。
うーーん、また独占しているようなエルフだったら面倒だなぁ~。
「あの、すみません!ここの代表の方と話しがしたいのですが。」
「ぅわーーー!!鬼だ!!鬼が来たーー!!」
皆んなワーガを見て逃げ出してしまった。
ワーガが落ち込んでいる。ワーガには車に戻ってもらい、1番大きな家を訪ねる。
「すみません!誰かいますか??私は旅をしている人間の陽菜と言います。話しがしたいだけなんです。」
こっちを見ているような雰囲気はあるが、出てきてくれない。
仕方ない、最後の手段だ!!
荷車に、野菜や果物も沢山積んで試食用に一口大に切って一つ食べて見せる。
オレンジや苺、桃など甘い香りがふわ~と漂う。
「一緒に食べませんか??美味しいですよ!本当に話しがしたいだけなんです。」
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