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泣き声
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塩の地面に変えながら山の頂上まで行く。
その様子見ながら、周りがドン引きしていたけど、もぅ気にしない。
頂上に着くと、巨大なガマガエルのような黒いものがいる。気持ち悪いブヨブヨの黒いカエルもどきが、次々に口に何かを入れている。
よく見ると、人間やエルフやドワーフなどを口に入れて、しばらくもごもこと魔力を吸い取ったら飲み込んでいる…………。
飲み込む度に、カエルもどきが少し大きくなっているように見える。
なんて事をするんだ!!
「お前が、我の僕を消したな。許さんぞ!我は魔王なり。お前ごとき人間が逆らうなど、許せぬ!後悔するがいい。」
そう言いながらまたエルフを口に入れる。
エルフ達は、悲鳴をあげながら飲み込まれていく。大きな壺のような物に、皆んな入れられているから逃げられない。スナック菓子でも食べているように、壺に手を突っ込んでは口に入れる。
ハンマーを出して、殴ろうとしたけど、口から半分人間が出ている。そのまま殴ったら、その人を傷つけてしまうかもしれない……。どうしよう。
また次の人達を口に入れようとする。
「やめてーーーー!!なんて酷い事を!!絶対に許さない!!」
大声で叫ぶと、カエルもどきがニターーと笑う。
そのまま巨大な黒い手で、蚊でも叩くようにこっちに向かって振り下ろす。
その時、おんぶしていたゆきちゃんが大声で泣き出した。
「んぎゃーーーーー!ぃぎゃぁーーーーーーー!!」
すると、魔王が動きを止めて苦しみ始めた。
よーし、スピーカー準備完了!
『んぎゃぁーーーーーーーー!!!』
「や、やめろーー!」
今のうちに何かしなきゃ!ゆきちゃんが頑張ってくれてるんだから、今度は私の出番だ!!
昔の映画を思い出した。TVでやってたのを見た事がある。ゴーストを掃除機で吸い取るやつ!!これだ!!
巨大な魔力を吸い取る掃除機をイメージして、出した。
スイッチ、オン!!
ブィーーーーーーンと大きな音を立てて吸い込み始めた。
一歩前に出て、吸い込み口を魔王に向ける。
「な、なんだ??ぉおおお、やめろーー!!」
最強ボタンを押してさらに吸い込む!
ブヨブヨした黒い物がどんどん吸い込まれる。
どんどん小さくなっていき、中から沢山の人がドロドロになりながら出てきた。
そのドロドロも綺麗に吸い取っていく。
ゆきちゃんがはピタリと泣くのをやめて、寝てしまった。
壺の中に逃げて、魔力を吸い取ろうとしていた小さな魔王を魔力ハンマーで叩く。すぐペッチャンコになった。
最後に小さな声で
「絶対に許さんぞ!我は何度でも復活する!!いつか必ずお前を…」
言い終わる前に掃除機で吸い込んだ。
はぁー、なんとかなった。
車を出して、次々にエルフ達を運んでもらう。
壺には階段を出して助けて出す。壺だらけだ。全ての壺に、エルフ、ドワーフ、オーガ、人間、獣人族がかなりの人数入れられていた。
私も一度下に降りて、公民館まで戻り体育祭のような建物を出して、皆んな寝かせていく。
マンションに電話して、手伝いを頼み、必要な物を出してから山に戻る。
ゆきちゃんは、ルイ君に任せて軽トラを出して、荷台に掃除機を積んで海に向かう。ワーガに一緒に来てもらう。
ボードを出して、かなり沖まで行き、まずは塩を掃除機で吸う。中から微かに音がするから、多分まだ生きていたんだろう。
そのまま海水を吸い込みながら掃除機ごと海に沈めた。
多分これで大丈夫だろう。もし出てきても海水で弱っているだろうし、岸まで辿り着けないだろう。
急いで戻って、皆んなの様子をみようとしていたら、急に公民館から消えたエルフが飛び出してきた。
「あああ、伝説の人ー!!」
「過去に行ってたの?」
「うーん、わかんないけど、美味しいケーキを他の人と分けて食べてきた。それで、伝説の話しをしたんだよ。」
「なんて話したの?」
「あのね、皆んなが捕まっちゃう時に、優しいお姉ちゃんが来て、美味しいケーキを食べさせてくれて、皆んなを助けに来たって言ってくれるんだ。そしたら、本当にお姉ちゃんが来て、ケーキを食べさせてくれたって話してきた。」
「………そっかぁ。」
「伝説は本当だったんだね!」
「………そうだね。」
なんだ、そのしょーもない伝説。
「あっ、皆んなを助けたから、あなたのおじいちゃん達もいるかもしれないよ。探しに行ってみて!」
「えっ、本当??ありがとう。行ってくる!」
携帯が鳴って、出るとゆきの大陸からだった。
エルフのお爺さんも畑に戻ってきたらしい。
かなり興奮していて、やっぱり陽菜様は神様じゃ~!とか、わしは間違ってなかったとかぶつぶつ言っているようだ。
もぅそっとしておこう……。
それにしてもゆきちゃんが泣いたら魔王が苦しんでた。ゆきちゃんはただの人間じゃないのかも。私とゆきちゃんが出会ったのも運命みたいなものだったんだろうな。
そんな事を考えながら、体育館に行くと、大変な事になっていた。
魔力を吸われた人達は魔力が無くなり、かなり弱っているし、意識が戻らない。
まだ食べられる前だった人達は、意識はあるけど恐怖からか話しもできないし、傷だらけで手当てをしようにも暴れたり、泣き叫んだりと普通の状態じゃない。
魔王め!!こんなにして、今度復活したら、二度と復活したくなくなるようにしてやる!!
その様子見ながら、周りがドン引きしていたけど、もぅ気にしない。
頂上に着くと、巨大なガマガエルのような黒いものがいる。気持ち悪いブヨブヨの黒いカエルもどきが、次々に口に何かを入れている。
よく見ると、人間やエルフやドワーフなどを口に入れて、しばらくもごもこと魔力を吸い取ったら飲み込んでいる…………。
飲み込む度に、カエルもどきが少し大きくなっているように見える。
なんて事をするんだ!!
「お前が、我の僕を消したな。許さんぞ!我は魔王なり。お前ごとき人間が逆らうなど、許せぬ!後悔するがいい。」
そう言いながらまたエルフを口に入れる。
エルフ達は、悲鳴をあげながら飲み込まれていく。大きな壺のような物に、皆んな入れられているから逃げられない。スナック菓子でも食べているように、壺に手を突っ込んでは口に入れる。
ハンマーを出して、殴ろうとしたけど、口から半分人間が出ている。そのまま殴ったら、その人を傷つけてしまうかもしれない……。どうしよう。
また次の人達を口に入れようとする。
「やめてーーーー!!なんて酷い事を!!絶対に許さない!!」
大声で叫ぶと、カエルもどきがニターーと笑う。
そのまま巨大な黒い手で、蚊でも叩くようにこっちに向かって振り下ろす。
その時、おんぶしていたゆきちゃんが大声で泣き出した。
「んぎゃーーーーー!ぃぎゃぁーーーーーーー!!」
すると、魔王が動きを止めて苦しみ始めた。
よーし、スピーカー準備完了!
『んぎゃぁーーーーーーーー!!!』
「や、やめろーー!」
今のうちに何かしなきゃ!ゆきちゃんが頑張ってくれてるんだから、今度は私の出番だ!!
昔の映画を思い出した。TVでやってたのを見た事がある。ゴーストを掃除機で吸い取るやつ!!これだ!!
巨大な魔力を吸い取る掃除機をイメージして、出した。
スイッチ、オン!!
ブィーーーーーーンと大きな音を立てて吸い込み始めた。
一歩前に出て、吸い込み口を魔王に向ける。
「な、なんだ??ぉおおお、やめろーー!!」
最強ボタンを押してさらに吸い込む!
ブヨブヨした黒い物がどんどん吸い込まれる。
どんどん小さくなっていき、中から沢山の人がドロドロになりながら出てきた。
そのドロドロも綺麗に吸い取っていく。
ゆきちゃんがはピタリと泣くのをやめて、寝てしまった。
壺の中に逃げて、魔力を吸い取ろうとしていた小さな魔王を魔力ハンマーで叩く。すぐペッチャンコになった。
最後に小さな声で
「絶対に許さんぞ!我は何度でも復活する!!いつか必ずお前を…」
言い終わる前に掃除機で吸い込んだ。
はぁー、なんとかなった。
車を出して、次々にエルフ達を運んでもらう。
壺には階段を出して助けて出す。壺だらけだ。全ての壺に、エルフ、ドワーフ、オーガ、人間、獣人族がかなりの人数入れられていた。
私も一度下に降りて、公民館まで戻り体育祭のような建物を出して、皆んな寝かせていく。
マンションに電話して、手伝いを頼み、必要な物を出してから山に戻る。
ゆきちゃんは、ルイ君に任せて軽トラを出して、荷台に掃除機を積んで海に向かう。ワーガに一緒に来てもらう。
ボードを出して、かなり沖まで行き、まずは塩を掃除機で吸う。中から微かに音がするから、多分まだ生きていたんだろう。
そのまま海水を吸い込みながら掃除機ごと海に沈めた。
多分これで大丈夫だろう。もし出てきても海水で弱っているだろうし、岸まで辿り着けないだろう。
急いで戻って、皆んなの様子をみようとしていたら、急に公民館から消えたエルフが飛び出してきた。
「あああ、伝説の人ー!!」
「過去に行ってたの?」
「うーん、わかんないけど、美味しいケーキを他の人と分けて食べてきた。それで、伝説の話しをしたんだよ。」
「なんて話したの?」
「あのね、皆んなが捕まっちゃう時に、優しいお姉ちゃんが来て、美味しいケーキを食べさせてくれて、皆んなを助けに来たって言ってくれるんだ。そしたら、本当にお姉ちゃんが来て、ケーキを食べさせてくれたって話してきた。」
「………そっかぁ。」
「伝説は本当だったんだね!」
「………そうだね。」
なんだ、そのしょーもない伝説。
「あっ、皆んなを助けたから、あなたのおじいちゃん達もいるかもしれないよ。探しに行ってみて!」
「えっ、本当??ありがとう。行ってくる!」
携帯が鳴って、出るとゆきの大陸からだった。
エルフのお爺さんも畑に戻ってきたらしい。
かなり興奮していて、やっぱり陽菜様は神様じゃ~!とか、わしは間違ってなかったとかぶつぶつ言っているようだ。
もぅそっとしておこう……。
それにしてもゆきちゃんが泣いたら魔王が苦しんでた。ゆきちゃんはただの人間じゃないのかも。私とゆきちゃんが出会ったのも運命みたいなものだったんだろうな。
そんな事を考えながら、体育館に行くと、大変な事になっていた。
魔力を吸われた人達は魔力が無くなり、かなり弱っているし、意識が戻らない。
まだ食べられる前だった人達は、意識はあるけど恐怖からか話しもできないし、傷だらけで手当てをしようにも暴れたり、泣き叫んだりと普通の状態じゃない。
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