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仕事選び

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 朝一番に、体育館に集まってもらい、3バカトリオが頭を下げる。
 ダンドンさんも、家庭の事情もあり、今は本当に反省していると一緒に謝ってくれる。

 泣きながら「なんでもします。許してください。追い出さないで!」を繰り返す3人を見て、許してくれた。

「頑張って働け!」
「これからの行動、見てるからな!」
「ダンドンさんにもお礼言いなさいよ!」
 口々に言われ、涙ながらに「はい!」と言う3人。

 さーて、何をして働いてもらおうかなぁ。3人を呼んで、どの仕事がしたいか聞いたが特に希望は無いというか、仕事の事を何も分かってなかった。じゃあ、何が得意なのか聞いたが、それも無いらしい。
 今まで、何もしなくてもご飯は届けてくれるし、誰にも文句を言われなかったそうだ。……甘やかしすぎだろう!

 嫌々仕事をするより、やりたい事をする方が効率も良い。授業まで時間もあるから、全ての仕事を見て回る事にした。

 銭湯、畑、果樹園、牧場、酒蔵、味噌蔵、醤油蔵、スーパー、食堂、ケーキ屋、喫茶店、蕎麦屋、鍛治、薬草畑、薬屋、陶芸。全てを見て回った。

 その後は、ひらがな勉強に参加だ。
 昼までの間に、運転も教えた。昼ごはんを食べながらゆっくり考えてもらう事にする。

 一緒に、食堂に行き昼ごはんを食べる。今日は、なんとラーメン定食か親子丼定食かペペロンチーノセットの3択だった!
 私はラーメン定食。ラーメンとチャーハン、餃子だ。量を少な目にしてもらった。
 3人は、それぞれ別の物を頼んで少しづつ味見をするらしい。

 あぁ、ラーメン美味しすぎる~!チャーハンも最高です!!餃子も絶妙な焼き加減!

 前を見ると、3人が目をキラキラさせて食べていた。どれも美味しいようで夢中で食べていた。
「俺、こんな美味しいの食べた事ないよ。スゲーよ!!こんな美味しいの食べれるならどんな事だって出来るよ!」
 他の2人もうんうんと頷く。ハゼドンなんか泣いてる。それほど感動したようだ。

 食べ終わったので、ケーキ屋でケーキを選び、喫茶店に持って行って飲み物と一緒にデザートをいただいた。
 あー、ケーキ美味しい。お腹パンパンだけどケーキは別腹!チーズケーキにして正解だった。

 ここでも3人は、苺ショートとプリンアラモードとモンブランを分けて食べていた。
 またまた目がキッラキラしてる。ジュースを飲んでさらに感動したらしい。

「さて、どうだった?したい仕事見つかった?」
「俺、食堂で働きたいです。美味しい物を作れるようになりたい!」
 ハゼドンは、食堂希望。泣いてたもんねぇ~。
「俺は、ケーキ!でも、ケーキの上に乗ってるやつも美味かった!他の果物ってのも食べてみたい!果樹園で働いてみたい!」
 ハイドンは果樹園かぁ~。
「俺、陶芸がしたい。物を作るのが好きなんだ!やってみたい。」
 ヒナドンは陶芸。

 3人は、一緒に住宅に住みたいと言ってる。ハルー村の住宅が空いてるから、そっちに住んでもらおうかな。
 住宅に案内して、昨日戸を無理矢理開けようとしてた所に住んでもらう事にした。隣のルイ君に挨拶しに連れて行き、住んでもいいか聞くと快くOKしてくれた。見張っといてやるよ!とも言われていた。

 昨日は、ダンドンさんの所で寝かせてもらったから、特に荷物もなく、スーパーで必要な物を選んで生活できるように自分達でしてもらう。用意出来たら、自分で職場に行って働かせてくださいとお願いするように言った。

 さて、私はスーパーで、足りない物を補充しなきゃ!

 スーパーの商品を出し、早めに家に帰る事にした。
 ここで収穫したお米と、お肉、フルーツを持って帰る。久々に自炊しよう!

 我が家の家庭菜園で野菜を収穫して、お花を花瓶に入れて飾る。少し畑仕事をして、新しい野菜や花を植え、川まで歩いてみる事にした。
 蚊取り線香や、外出用の虫除けやらをしっかりと体につけて魔物避けから出る。
 すると、前に比べてアリや蚊が増えているように見える。蜂も飛んできている。
 蚊取り線香やアリや蜂の駆除剤をあちこちに出しまくった。
 まだエルフやドワーフが来てから4日だけど、誰もいなくなったら山は魔物達が増えているのかもしれない。3バカトリオも家がボロボロになってたと言ってたし。
 一度山の中も入ってみた方がいいかもしれない。車が使えないから、歩きになるけど……。ダンドンさん達に相談してみよう。
 
 家に戻り、ステーキを焼いた。付け合わせのサラダとスープもバッチリだ!
 美味しいーーー!最高ーーーー!


 あれから10日が過ぎ、3バカトリオも仕事に慣れて、もぅエルフ、ドワーフ、人間関係なく仲良く暮らせている。仕事が合わず他の仕事に移った人もいるが、特に大きな問題もなく、皆んな楽しそうだ。
 私も余裕ができて、家の事や家庭菜園で収穫や苗植えをする時間も出来た。
 相変わらず神様から連絡がないのが気になりつつ、毎日楽しい。


 ある朝、下に降りるとドワーフとエルフが私を待っていた。
「おはようございます。どうしたんですか?」
「おはよう。あっちの空を見てくれ!」
 指差す山の奥の方に、黒い雲が広がっていた。
「雨が降るんですか?」
「ただの雨ならいいが、今まであの方向が暗くなると嵐が来た!」
「私達、エルフもあっちが暗くなると注意しろと言われています。私が子供の頃に一度ありましたが、家が壊れたり、流されたり3日ほど激しい雨と風が続き、何人ものエルフが犠牲になりました。」
「多分、昼頃には来るぞ!」
「私もそう思います。動物達の避難は始めてます。」
 台風みたいなのが来るのかなぁ。とりあえず、仕事には行かず家の雨戸を閉めるように放送し、雨戸の閉め方を教えて回ってもらう。
 あと、出来る事はなんだ??
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