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49 時間稼ぎ
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とりあえず、できるだけ話しを延して時間を稼がなきゃ!!
トーマスさんと目が合う。2人で頷き合って呼びかけた。
『おい!もし俺が一緒に帰ったら、そこの人達の家族はどうなる?』
『おぉ、やっと国王様の深い考えがわかったか!!もちろん、シオン様が一緒に帰ってくれるのなら元通りだ。』
『そうか…。少し時間をくれ!俺もアニマ国に世話になったし、仲の良い友達もいるんだ。』
『まぁいいだろう。だが、シオン様だけではダメなのだ!民に食料を配るための機械が壊れているからな。トーマスも必要だ!』
『わかりました。私も家族がアニマ国にお世話になってます。家族に伝える時間も必要です。』
『ふむ…、では明日朝1番で迎えに来る。』
『いや、そこのニーン国の人達も早く家族に会いたいだろうし、俺達も帰るなら、お前と一緒に帰る方が安心できる。』
『……そうか。では、しばらく待つとしよう。』
ニヤニヤと笑いながらこっちを見ている。
「トーマスさん、どうしよう!」
「もう少し引き延ばしたいですね!」
「うん。それに、このまま俺達が一緒にあっちに行ったら、また最初からやり直しだ。次は絶対逃げられないと思う。」
「私もそう思うよ。同じ部屋には居られないだろうし、無事ではすまないだろうね。」
「そうだな。何か良い考えないかな?もし、ニーン国の人達があいつの言葉に騙されて戻ったら、今までより酷い事になるよな。なんとか目を覚まさせないと!」
「……とりあえず、酷い状態だったニーン国の人達がいる療養所が近くにあったはずです。そこに私が孤児院に戻るフリをして、監視カメラを付けて来ます。そこの様子や、その人達の言葉を聞けば考えが変わるかもしれません。」
「わかった。俺は馬車を降りてコインさん達と一緒にいる。」
「わかりました。」
俺が降りて歩いているのをニヤニヤしながら見ている。馬車が走り去ったのを見て、何処へ行った?と聞いて来たから、家族を迎えに行ったと答えた。
『やっとニーン国の素晴らしさがわかったか!さぁ、早くこっちに来い!』
『トーマスさんが帰ってくるまで、俺はアニマ国の世話になった兵士の人達に挨拶をしてくる。それくらいいいだろ?』
『……わかった。』
「コインさん、今トーマスさんは療養所に行ってて、そこにカメラ付けて帰ってくるからそれを待ってる。」
「わかった。だいたいは理解できたが一応確認させてくれ!」
「わかった。」
俺はニーン国の兵士が言ってたことを細かく伝えた。ニーン国に帰ろうとしてる事も伝え、できるだけ時間稼ぎをしている事も伝えた。
トーマスさんを待っている間、ニーン国の人達が皆んなで国に帰ろうと盛り上がっている。それを貴族の人達が騙されてはダメだと何回も説得しているが、もう誰も聞いていない。兵士もまだ嘘を吐き続け、帰りたくなるように上手く誘導している。
『おい、そろそろこっちに来たらどうだ?』
『まだトーマスさんが帰ってない!それに俺もまだ話し足りない!!』
『もしや、時間稼ぎか?』
『違う。トーマスさんの家族がいる家はここからかなり離れてるんだ。』
『じゃあ、シオン様だけでもこっちに来たらどうだ?』
『トーマスさんと一緒じゃないと嫌だ。』
『……あまり時間はない。』
『わかってる。』
「コインさん、後どれくらいかかりそうなんだ?」
「うーん、まだ連絡がないからな。まだかかるんだろう。」
「早く来いって言ってる。」
「トーマスさんがそろそろ戻ってくる頃かな?」
「うん。でも、戻って来て家族が一緒じゃないとわかったら、また何かしてくるかもしれない。」
「あっ、あれじゃないか?」
「本当だ!」
急いで走って行って馬車に乗り込んで今の状況を伝えた。
「わかりました。じゃあ、私の家族が帰りたくないと断られたと言って少しでも時間を稼ぎましょう!」
トーマスさんと目が合う。2人で頷き合って呼びかけた。
『おい!もし俺が一緒に帰ったら、そこの人達の家族はどうなる?』
『おぉ、やっと国王様の深い考えがわかったか!!もちろん、シオン様が一緒に帰ってくれるのなら元通りだ。』
『そうか…。少し時間をくれ!俺もアニマ国に世話になったし、仲の良い友達もいるんだ。』
『まぁいいだろう。だが、シオン様だけではダメなのだ!民に食料を配るための機械が壊れているからな。トーマスも必要だ!』
『わかりました。私も家族がアニマ国にお世話になってます。家族に伝える時間も必要です。』
『ふむ…、では明日朝1番で迎えに来る。』
『いや、そこのニーン国の人達も早く家族に会いたいだろうし、俺達も帰るなら、お前と一緒に帰る方が安心できる。』
『……そうか。では、しばらく待つとしよう。』
ニヤニヤと笑いながらこっちを見ている。
「トーマスさん、どうしよう!」
「もう少し引き延ばしたいですね!」
「うん。それに、このまま俺達が一緒にあっちに行ったら、また最初からやり直しだ。次は絶対逃げられないと思う。」
「私もそう思うよ。同じ部屋には居られないだろうし、無事ではすまないだろうね。」
「そうだな。何か良い考えないかな?もし、ニーン国の人達があいつの言葉に騙されて戻ったら、今までより酷い事になるよな。なんとか目を覚まさせないと!」
「……とりあえず、酷い状態だったニーン国の人達がいる療養所が近くにあったはずです。そこに私が孤児院に戻るフリをして、監視カメラを付けて来ます。そこの様子や、その人達の言葉を聞けば考えが変わるかもしれません。」
「わかった。俺は馬車を降りてコインさん達と一緒にいる。」
「わかりました。」
俺が降りて歩いているのをニヤニヤしながら見ている。馬車が走り去ったのを見て、何処へ行った?と聞いて来たから、家族を迎えに行ったと答えた。
『やっとニーン国の素晴らしさがわかったか!さぁ、早くこっちに来い!』
『トーマスさんが帰ってくるまで、俺はアニマ国の世話になった兵士の人達に挨拶をしてくる。それくらいいいだろ?』
『……わかった。』
「コインさん、今トーマスさんは療養所に行ってて、そこにカメラ付けて帰ってくるからそれを待ってる。」
「わかった。だいたいは理解できたが一応確認させてくれ!」
「わかった。」
俺はニーン国の兵士が言ってたことを細かく伝えた。ニーン国に帰ろうとしてる事も伝え、できるだけ時間稼ぎをしている事も伝えた。
トーマスさんを待っている間、ニーン国の人達が皆んなで国に帰ろうと盛り上がっている。それを貴族の人達が騙されてはダメだと何回も説得しているが、もう誰も聞いていない。兵士もまだ嘘を吐き続け、帰りたくなるように上手く誘導している。
『おい、そろそろこっちに来たらどうだ?』
『まだトーマスさんが帰ってない!それに俺もまだ話し足りない!!』
『もしや、時間稼ぎか?』
『違う。トーマスさんの家族がいる家はここからかなり離れてるんだ。』
『じゃあ、シオン様だけでもこっちに来たらどうだ?』
『トーマスさんと一緒じゃないと嫌だ。』
『……あまり時間はない。』
『わかってる。』
「コインさん、後どれくらいかかりそうなんだ?」
「うーん、まだ連絡がないからな。まだかかるんだろう。」
「早く来いって言ってる。」
「トーマスさんがそろそろ戻ってくる頃かな?」
「うん。でも、戻って来て家族が一緒じゃないとわかったら、また何かしてくるかもしれない。」
「あっ、あれじゃないか?」
「本当だ!」
急いで走って行って馬車に乗り込んで今の状況を伝えた。
「わかりました。じゃあ、私の家族が帰りたくないと断られたと言って少しでも時間を稼ぎましょう!」
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