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63 山神会議
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春らしい風が吹き始めた頃、山神達の話し合いが行われた。
天気の良い日だったので、庭にクロモが作った大きなテーブルを出して外で話す事になった。
庭は桃の歌で宝石だらけで、太陽の光にキラキラと輝いて年中咲き乱れている花がとても綺麗だ。
桃が織った布をテーブルクロスに縫って、縁はサクラがレース編みで飾った。
朝からご馳走を沢山並べて、お土産もそれぞれに用意したし桃は春子をおんぶしながら、準備を進める。
1番に到着したのは、もちろん山犬だ。
「黒蜘蛛、桃、世話になるぞ!」
「いらっしゃい、山犬様。今日はふゆさんも一緒だ!!久しぶりですね!!」
「お久しぶりですね。」
嫁を1人づつ連れて来る事になっているので、それなりの人数だ。
次は大熊と風香が到着した。もちろん桜子も一緒で、風香は三つ子達と草の上に布を敷いて早速おしゃべりを楽しんでいる。
動物達も春になり外で自由に過ごしているから、時々鶏達が双子達と遊んだり話したりしている。
桃は春子をモカに預けてお客様の接待でバタバタしていた。
白狐と嫁、大狸と嫁が到着して挨拶を済ます。
そして最後に雪兎と嫁が到着した。
雪兎は、クロモ達が綺麗なら、とにかく可愛い見た目で、アイドルグループに入れるような顔だった。嫁も、可愛らしい女の子でフリフリのドレスが似合うような子だった。
揃ったのでそれぞれ席に座ってもらい、ご飯を食べながらの話し合いになった。
「サクラが作った物です。どうぞ食べてください。お口に合えば良いのですが……。」
「黒蜘蛛の所の飯は美味いぞ!!」
「お嫁様方も食べてくださいね。パスタやピザは熱いうちが美味しいですよ。クロモ様、果実酒を取ってきますね。」
「桃様、サクラが取ってまいります。」
「そう?ありがとう。サクラちゃん、ついでにジュースもお願い。」
「はい、ただいま。」
「本当に美味しいです。僕、こんな美味しいもの初めてだ。」
「雪兎様、お口に合いましたか?こちらも美味しいですよ。」
「本当だ。ねぇ、れなも美味しいから食べてみなよ。」
「はい……………ん、美味しい~!!」
「でしょう?」
「大狸様はどうですか?」
「うむ、わしはこのグラタンが気に入った。それに、この酒は美味いな。」
「そうだろう?大狸、お前もこの酒の味がわかるか。いつも土産にもらって帰るんだ。」
「山犬様の分も、他の山神様の分もお土産に用意させてます。桃、デザートもあるんだろう?」
「はい。もちろん!ケーキも飲み物も用意してありますし、お土産も用意してありますよ。」
「ほほぅ、それはありがたい。以前いただいたカップケーキが嫁達の間で取り合いになって大変でした。私は、嫁も多いですから。」
「そう思って沢山用意してますよ、白狐様。白狐様からいただいたおはぎも食後にお出ししますね。それと大狸様からいただいたお饅頭もありますし、雪兎様からのカステラもありますよ。」
「大熊様からは、このつきたての餅をいただきました。おろし醤油とバター醤油、きな粉に餡子を用意してあります。」
「大熊様、とっても美味しいです!!つきたて最高!!」
「桃殿に喜んでいただけたなら、嬉しい。」
皆んな夢中でご飯を食べて、食後に珈琲や紅茶、ジュースも用意してデザートを並べ、話しながら食べる事にした。
「はぁ、食べ過ぎた。」
「僕もです。」
「さぁ、そろそろ話し合いをしよう。」
「そうですね。」
「白狐様、村はどうですか?」
「そうですねぇ、少し余裕が出て来ましたが、すぐにまたいっぱいになってしまいそうです。」
「わしの所も、まだ余裕があるが、後百年もすれば、かなりの人数になりそうだ。」
「僕の所も、そろそろ余裕がなくなってきてます。」
「大熊様と俺の所は、もともとが少なかったから白狐様の村から来てもらって、かなり賑やかになった。そこまで困った状態ではないです。」
「そうです。」
天気の良い日だったので、庭にクロモが作った大きなテーブルを出して外で話す事になった。
庭は桃の歌で宝石だらけで、太陽の光にキラキラと輝いて年中咲き乱れている花がとても綺麗だ。
桃が織った布をテーブルクロスに縫って、縁はサクラがレース編みで飾った。
朝からご馳走を沢山並べて、お土産もそれぞれに用意したし桃は春子をおんぶしながら、準備を進める。
1番に到着したのは、もちろん山犬だ。
「黒蜘蛛、桃、世話になるぞ!」
「いらっしゃい、山犬様。今日はふゆさんも一緒だ!!久しぶりですね!!」
「お久しぶりですね。」
嫁を1人づつ連れて来る事になっているので、それなりの人数だ。
次は大熊と風香が到着した。もちろん桜子も一緒で、風香は三つ子達と草の上に布を敷いて早速おしゃべりを楽しんでいる。
動物達も春になり外で自由に過ごしているから、時々鶏達が双子達と遊んだり話したりしている。
桃は春子をモカに預けてお客様の接待でバタバタしていた。
白狐と嫁、大狸と嫁が到着して挨拶を済ます。
そして最後に雪兎と嫁が到着した。
雪兎は、クロモ達が綺麗なら、とにかく可愛い見た目で、アイドルグループに入れるような顔だった。嫁も、可愛らしい女の子でフリフリのドレスが似合うような子だった。
揃ったのでそれぞれ席に座ってもらい、ご飯を食べながらの話し合いになった。
「サクラが作った物です。どうぞ食べてください。お口に合えば良いのですが……。」
「黒蜘蛛の所の飯は美味いぞ!!」
「お嫁様方も食べてくださいね。パスタやピザは熱いうちが美味しいですよ。クロモ様、果実酒を取ってきますね。」
「桃様、サクラが取ってまいります。」
「そう?ありがとう。サクラちゃん、ついでにジュースもお願い。」
「はい、ただいま。」
「本当に美味しいです。僕、こんな美味しいもの初めてだ。」
「雪兎様、お口に合いましたか?こちらも美味しいですよ。」
「本当だ。ねぇ、れなも美味しいから食べてみなよ。」
「はい……………ん、美味しい~!!」
「でしょう?」
「大狸様はどうですか?」
「うむ、わしはこのグラタンが気に入った。それに、この酒は美味いな。」
「そうだろう?大狸、お前もこの酒の味がわかるか。いつも土産にもらって帰るんだ。」
「山犬様の分も、他の山神様の分もお土産に用意させてます。桃、デザートもあるんだろう?」
「はい。もちろん!ケーキも飲み物も用意してありますし、お土産も用意してありますよ。」
「ほほぅ、それはありがたい。以前いただいたカップケーキが嫁達の間で取り合いになって大変でした。私は、嫁も多いですから。」
「そう思って沢山用意してますよ、白狐様。白狐様からいただいたおはぎも食後にお出ししますね。それと大狸様からいただいたお饅頭もありますし、雪兎様からのカステラもありますよ。」
「大熊様からは、このつきたての餅をいただきました。おろし醤油とバター醤油、きな粉に餡子を用意してあります。」
「大熊様、とっても美味しいです!!つきたて最高!!」
「桃殿に喜んでいただけたなら、嬉しい。」
皆んな夢中でご飯を食べて、食後に珈琲や紅茶、ジュースも用意してデザートを並べ、話しながら食べる事にした。
「はぁ、食べ過ぎた。」
「僕もです。」
「さぁ、そろそろ話し合いをしよう。」
「そうですね。」
「白狐様、村はどうですか?」
「そうですねぇ、少し余裕が出て来ましたが、すぐにまたいっぱいになってしまいそうです。」
「わしの所も、まだ余裕があるが、後百年もすれば、かなりの人数になりそうだ。」
「僕の所も、そろそろ余裕がなくなってきてます。」
「大熊様と俺の所は、もともとが少なかったから白狐様の村から来てもらって、かなり賑やかになった。そこまで困った状態ではないです。」
「そうです。」
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