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14 クロモの怪我
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2人で話し合った結果、今回は諦める事になった。
その代わり、1週間後に桃を眠らせた状態で連れて行ってくれる事に決まった。
クロモが言うに、私は世間知らずらしい。町は村とは全く違う世界で、着物を着てる人もいないし、お金という物がないと何も手に入らないのだと言われた。自動車とか言う大きな物が猪より早く走っているし何も知らないまま桃を町に連れて行くのは危険なのだそうだ。
なので1週間かけてクロモがお金の使い方や町の事を教えてくれる。
クロモの手下の小さな蜘蛛がクロモを通して町の様子を見せてくれるそうで、それを見て勉強してから町に行く事になった。
仕方なく桃はクロモの弁当を作り、鶏の様子を見に行った。
メスとオスが一羽づつの囲いの中にも卵があり、桃は急いでクロモの所に持って行った。
「桃、この卵をメスの所に返してこい。そしたら鶏が卵を温める。ずっと温めないとヒヨコにはならないんだ。」
「わ、わかった!!急いで戻す。」
桃は急いで卵をメスに返して、メスだけの囲いの中から卵をもらう。三羽とも産んでくれてて、3つもある。
大喜びで、卵を持って行こうとしたら、せっかく返した卵がポイッとされている。
桃はクロモを呼んでどうしたらいいか聞くと、仕方ないから湯たんぽの上にタオルに包んだ卵を乗せておく事になった。
朝から大騒ぎの桃を残して、クロモは桃の織った布を持って出かけてしまった。
桃は機織りをしながら、時々湯たんぽの湯が冷めてないか確認して、どうか無事にヒヨコが生まれますようにと卵に話しかけ、織り機の横に卵を置いて様子を見ていた。
晩ご飯の支度をしてクロモの帰りを待っているがなかなか帰って来ない。
遅いなぁ~、早く帰ってこないかなぁ?
扉の方から音がしたから帰って来たのかな?待っていたけど家に入って来ない。
心配になって外を覗くと、蜘蛛の姿のクロモが足を怪我していた。
桃は、蜘蛛の気持ち悪さより心配の方が大きく急いで駆けつける。
「クロモ様!!どーしたの??」
「ちょっとな。大丈夫だ。人間の姿には戻れないが、元の姿なら一晩で治る。」
「じゃあ、早く中に入って!!」
「だが、桃は嫌だろう?」
「……うっ、そうだった。言われたら気持ち悪くなってきた。」
「無理するな。俺は外でも大丈夫だから。」
「ダメだよ!中に入って!!私が見ないようにしたらいいんだから!」
「分かった。」
すぐにご飯を食べてしまい、クロモの分を用意してお風呂に入るから、その間にご飯食べてと言い残して風呂場に入った。
お風呂から上がり、クロモがご飯を全て食べたのを確認して自分の部屋に入った。
クロモ様、大丈夫かなぁ。
あっ、卵!!
急いで卵を取りに行くと、クロモが居て、不意打ちの大蜘蛛に吐き気と寒気を耐えながらなんとか卵を持って部屋に戻った。
一瞬だけ見えたクロモがとても辛そうにしていたように見えて、心配だったが私が行く事で吐いたりしたらますますクロモが困るだろうと思って布団の中で早くクロモの怪我が治りますようにと祈った。
次の日の朝、怪我はしているが人間の姿のクロモが起こしに来てくれ、桃はホッとして抱きついてしまい、怪我している腕ごと思いっきりギューーと押さえてしまった。
「いだだだだだだーーー!!桃、離せーー!痛い、怪我の所が痛いーー!!」
「あっ、ごめんなさい!!大丈夫?」
「わざとか?」
「そんな事ない!!本気で心配したんだから!!」
「そーか。心配させて悪かった。」
「まだ痛む?」
「かなり傷は塞がったけど、まだ完全に治ってないからな。まぁ神だからすぐに治る。」
「本当?」
「あぁ、本当だ。」
「良かったぁー。よし!元気の出る朝ご飯作るよ!」
「それは楽しみだな。」
「ちょっと待っててね!」
卵を取りに行き、2つ卵を使って大きな玉子焼きを作った。
他にも焼き魚と味噌汁、食後の林檎も用意した。
裏の畑の横に林檎の木があり、美味しそうに真っ赤になっていたのをとってきた。
これ食べたら元気出るはず!!
その代わり、1週間後に桃を眠らせた状態で連れて行ってくれる事に決まった。
クロモが言うに、私は世間知らずらしい。町は村とは全く違う世界で、着物を着てる人もいないし、お金という物がないと何も手に入らないのだと言われた。自動車とか言う大きな物が猪より早く走っているし何も知らないまま桃を町に連れて行くのは危険なのだそうだ。
なので1週間かけてクロモがお金の使い方や町の事を教えてくれる。
クロモの手下の小さな蜘蛛がクロモを通して町の様子を見せてくれるそうで、それを見て勉強してから町に行く事になった。
仕方なく桃はクロモの弁当を作り、鶏の様子を見に行った。
メスとオスが一羽づつの囲いの中にも卵があり、桃は急いでクロモの所に持って行った。
「桃、この卵をメスの所に返してこい。そしたら鶏が卵を温める。ずっと温めないとヒヨコにはならないんだ。」
「わ、わかった!!急いで戻す。」
桃は急いで卵をメスに返して、メスだけの囲いの中から卵をもらう。三羽とも産んでくれてて、3つもある。
大喜びで、卵を持って行こうとしたら、せっかく返した卵がポイッとされている。
桃はクロモを呼んでどうしたらいいか聞くと、仕方ないから湯たんぽの上にタオルに包んだ卵を乗せておく事になった。
朝から大騒ぎの桃を残して、クロモは桃の織った布を持って出かけてしまった。
桃は機織りをしながら、時々湯たんぽの湯が冷めてないか確認して、どうか無事にヒヨコが生まれますようにと卵に話しかけ、織り機の横に卵を置いて様子を見ていた。
晩ご飯の支度をしてクロモの帰りを待っているがなかなか帰って来ない。
遅いなぁ~、早く帰ってこないかなぁ?
扉の方から音がしたから帰って来たのかな?待っていたけど家に入って来ない。
心配になって外を覗くと、蜘蛛の姿のクロモが足を怪我していた。
桃は、蜘蛛の気持ち悪さより心配の方が大きく急いで駆けつける。
「クロモ様!!どーしたの??」
「ちょっとな。大丈夫だ。人間の姿には戻れないが、元の姿なら一晩で治る。」
「じゃあ、早く中に入って!!」
「だが、桃は嫌だろう?」
「……うっ、そうだった。言われたら気持ち悪くなってきた。」
「無理するな。俺は外でも大丈夫だから。」
「ダメだよ!中に入って!!私が見ないようにしたらいいんだから!」
「分かった。」
すぐにご飯を食べてしまい、クロモの分を用意してお風呂に入るから、その間にご飯食べてと言い残して風呂場に入った。
お風呂から上がり、クロモがご飯を全て食べたのを確認して自分の部屋に入った。
クロモ様、大丈夫かなぁ。
あっ、卵!!
急いで卵を取りに行くと、クロモが居て、不意打ちの大蜘蛛に吐き気と寒気を耐えながらなんとか卵を持って部屋に戻った。
一瞬だけ見えたクロモがとても辛そうにしていたように見えて、心配だったが私が行く事で吐いたりしたらますますクロモが困るだろうと思って布団の中で早くクロモの怪我が治りますようにと祈った。
次の日の朝、怪我はしているが人間の姿のクロモが起こしに来てくれ、桃はホッとして抱きついてしまい、怪我している腕ごと思いっきりギューーと押さえてしまった。
「いだだだだだだーーー!!桃、離せーー!痛い、怪我の所が痛いーー!!」
「あっ、ごめんなさい!!大丈夫?」
「わざとか?」
「そんな事ない!!本気で心配したんだから!!」
「そーか。心配させて悪かった。」
「まだ痛む?」
「かなり傷は塞がったけど、まだ完全に治ってないからな。まぁ神だからすぐに治る。」
「本当?」
「あぁ、本当だ。」
「良かったぁー。よし!元気の出る朝ご飯作るよ!」
「それは楽しみだな。」
「ちょっと待っててね!」
卵を取りに行き、2つ卵を使って大きな玉子焼きを作った。
他にも焼き魚と味噌汁、食後の林檎も用意した。
裏の畑の横に林檎の木があり、美味しそうに真っ赤になっていたのをとってきた。
これ食べたら元気出るはず!!
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