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第六章 スタンピード
第96話 シスター・エレナの大躍進
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俺とシスター・エレナは、左側のオークに向かって走り出した。
「リョージさん。付与魔法をお願いします♪」
シスター・エレナの求めに応じて、俺はシスター・エレナの杖に付与魔法をかける。
俺はシスター・エレナの杖に向かって左手を伸ばす。
手を開き意識を集中すると腹の底から左手に向かって魔力がスッと引き出された。
「硬化! 鋭刃!」
開いた手のひらが明滅し、シスター・エレナの持つ杖が光り輝く。
シスター・エレナの杖に付与した魔法は、武器が硬くなる『硬化』と切れ味が鋭くなる『鋭刃』だ。
続いて、俺の持つ棍棒にも付与魔法をかける。
「硬化!」
俺の棍棒が光る。
これで棍棒は折れにくく硬くなった。
硬くなった分、ダメージも乗る。
成長したのはソフィーだけではない。
俺もアシュリーさんとマリンさんの指導を受けて、付与魔法を使えるようになったのだ。
付与魔法は戦闘が終るまで効果が継続する。
俺の棍棒とシスター・エレナの杖は、攻撃力がアップした状態だ。
さて、狩りの時間だ!
俺とシスター・エレナは、笑顔で走る。
「さあ~突撃で~す! お肉♪ お肉♪」
「イエス! 大盛り目指してがんばりましょう!」
「おとーさーん! お肉!」
「おう! ソフィー! 大漁だ!」
シスター・エレナのはしゃいだ声と、ソフィーの応援を受けながら俺はオークの生き残り集団になだれ込んだ。
俺は猛スピードで突っ込み勢いのまま棍棒を地面と平行にフルスイングした。
「シッ!」
「ブモッ!? モー!」
オークは土手っ腹に俺の棍棒フルスイングをくらい、『くの字』になって飛んでいった。
飛んだ先には別のオークがいる。
別のオークに『くの字』オークが激突し、さらに別のオークを巻き込んで三頭のオークが多重衝突事故のようにぶつかり地面を転がる。
俺はすり足で素早く近づき、オークの頭部めがけて上から下に棍棒を振り下ろす。
「ブモッ!?」
「ブッ!」
「ブモー!」
オークが悲鳴を上げるが容赦しない。
倒せる時に倒す。
肉は獲れる時に獲る。
これが俺たちの掟だ。
ゴンゴンゴンと三連発で棍棒を振り下ろし、オーク三頭を仕留めた。
俺は、右、左と棍棒を振るいオークを弾き飛ばす。
オークが弾き飛ぶ先には、別のオークがいる。
ビリヤードの要領で、どこにオークを飛ばしたら他のオークに当たるかを一瞬で判断しているのだ。
毎日ダンジョンに潜った成果が付与魔法以外にも表れている。
付与魔法『硬化』+戦闘経験+謎テクノロジーの怪力で、俺は生き残ったオークを蹂躙していく。
「ブヒー!」
後ろから怒り狂ったオークの声が響く。
俺に仲間を殺され、怒り心頭なのだろう。
俺を背後から襲おうという魂胆だろうが、俺の後ろにはシスター・エレナがいる。
「ロースちゃん♪ いらっしゃーい♪」
ああ、哀れオークの名前はロースになったらしい。
はなから食材である。
俺は他のオークに棍棒を振るいながら、シスター・エレナの戦いぶりを横目で見る。
シスター・エレナは、キリッとした表情で突進してくるオークを迎え撃つ。
「ブモー!」
オークが右上から左下に棍棒を斜めに振り下ろす。
シスター・エレナは、棍棒の軌道を見切った。
ステップを踏み、距離を取ってかわす。
「ブモッ!?」
ミス!
棍棒を空振りした勢いで、オークの体勢が崩れた。
「いくわよ! ロースちゃん!」
シスター・エレナの足が地面を力強く蹴りつけ、両手が杖を低く繰り出す。
杖の先端がオークの右足の筋を切り裂いた。
オークがバランスを崩す。
勢いのまま杖が円を描き、回転した杖の先端はオークの首筋を切り裂いた。
致命傷だ。
オークは身動きが出来ず血をまき散らしながら地に沈んだ。
「ウフフ。血抜きをしないと、お肉が臭いですからね♪ ねえ、ロースちゃん♪」
――鬼である。
シスター・エレナの杖の先端はU字型になっている。
U字の端の部分が平らになっているのだが、俺の付与魔法『鋭刃』がかかっているので、ぶ厚いオークの皮も熱したナイフでバターを切るようにスッと刃が入る。
魔物の体勢を崩した後に、首筋を切り裂く凶悪なコンボは、シスター・エレナの得意技だ。
俺たちのパーティーで一番伸びたのは、シスター・エレナだ。
最初に出会った頃に比べて、明らかに血色が良くなり、体格も良くなった。
今ではアスリート体型になり戦闘指揮だけでなく、1.5列目の優秀なシャドーアタッカーとして活躍している。
俺が棍棒を振るい大雑把に敵を倒し、討ち漏らしをシスター・エレナが確実に仕留める。
「次のあなたは、ベーコンちゃんですよ~♪」
「ブモー!」
仲間を倒されたオークが怒り狂っているが、シスター・エレナにとってオークはベーコン――加工予定の食材にすぎない。
オークの先制の一撃を完璧に見切ってかわす。
大きく足を開き、右足が地面を蹴る。
チラッと見えた足。
アキレス腱からふくらはぎにかけて、グッと力が入る。
服越しでもお尻が張っているのがわかる。
シスター・エレナは意外とお尻が大きい。
「おとーさーん! しゅーちゅー!」
(イカン! イカン!)
俺は一瞬、シスター・エレナの後ろ姿に見とれてしまった。
見透かしたようにソフィーから檄が飛んで来た。
「オリャ! セイッ!」
「お次はハムちゃんですよ♪」
俺とシスター・エレナは、生き残ったオークを蹂躙した。
「リョージさん。付与魔法をお願いします♪」
シスター・エレナの求めに応じて、俺はシスター・エレナの杖に付与魔法をかける。
俺はシスター・エレナの杖に向かって左手を伸ばす。
手を開き意識を集中すると腹の底から左手に向かって魔力がスッと引き出された。
「硬化! 鋭刃!」
開いた手のひらが明滅し、シスター・エレナの持つ杖が光り輝く。
シスター・エレナの杖に付与した魔法は、武器が硬くなる『硬化』と切れ味が鋭くなる『鋭刃』だ。
続いて、俺の持つ棍棒にも付与魔法をかける。
「硬化!」
俺の棍棒が光る。
これで棍棒は折れにくく硬くなった。
硬くなった分、ダメージも乗る。
成長したのはソフィーだけではない。
俺もアシュリーさんとマリンさんの指導を受けて、付与魔法を使えるようになったのだ。
付与魔法は戦闘が終るまで効果が継続する。
俺の棍棒とシスター・エレナの杖は、攻撃力がアップした状態だ。
さて、狩りの時間だ!
俺とシスター・エレナは、笑顔で走る。
「さあ~突撃で~す! お肉♪ お肉♪」
「イエス! 大盛り目指してがんばりましょう!」
「おとーさーん! お肉!」
「おう! ソフィー! 大漁だ!」
シスター・エレナのはしゃいだ声と、ソフィーの応援を受けながら俺はオークの生き残り集団になだれ込んだ。
俺は猛スピードで突っ込み勢いのまま棍棒を地面と平行にフルスイングした。
「シッ!」
「ブモッ!? モー!」
オークは土手っ腹に俺の棍棒フルスイングをくらい、『くの字』になって飛んでいった。
飛んだ先には別のオークがいる。
別のオークに『くの字』オークが激突し、さらに別のオークを巻き込んで三頭のオークが多重衝突事故のようにぶつかり地面を転がる。
俺はすり足で素早く近づき、オークの頭部めがけて上から下に棍棒を振り下ろす。
「ブモッ!?」
「ブッ!」
「ブモー!」
オークが悲鳴を上げるが容赦しない。
倒せる時に倒す。
肉は獲れる時に獲る。
これが俺たちの掟だ。
ゴンゴンゴンと三連発で棍棒を振り下ろし、オーク三頭を仕留めた。
俺は、右、左と棍棒を振るいオークを弾き飛ばす。
オークが弾き飛ぶ先には、別のオークがいる。
ビリヤードの要領で、どこにオークを飛ばしたら他のオークに当たるかを一瞬で判断しているのだ。
毎日ダンジョンに潜った成果が付与魔法以外にも表れている。
付与魔法『硬化』+戦闘経験+謎テクノロジーの怪力で、俺は生き残ったオークを蹂躙していく。
「ブヒー!」
後ろから怒り狂ったオークの声が響く。
俺に仲間を殺され、怒り心頭なのだろう。
俺を背後から襲おうという魂胆だろうが、俺の後ろにはシスター・エレナがいる。
「ロースちゃん♪ いらっしゃーい♪」
ああ、哀れオークの名前はロースになったらしい。
はなから食材である。
俺は他のオークに棍棒を振るいながら、シスター・エレナの戦いぶりを横目で見る。
シスター・エレナは、キリッとした表情で突進してくるオークを迎え撃つ。
「ブモー!」
オークが右上から左下に棍棒を斜めに振り下ろす。
シスター・エレナは、棍棒の軌道を見切った。
ステップを踏み、距離を取ってかわす。
「ブモッ!?」
ミス!
棍棒を空振りした勢いで、オークの体勢が崩れた。
「いくわよ! ロースちゃん!」
シスター・エレナの足が地面を力強く蹴りつけ、両手が杖を低く繰り出す。
杖の先端がオークの右足の筋を切り裂いた。
オークがバランスを崩す。
勢いのまま杖が円を描き、回転した杖の先端はオークの首筋を切り裂いた。
致命傷だ。
オークは身動きが出来ず血をまき散らしながら地に沈んだ。
「ウフフ。血抜きをしないと、お肉が臭いですからね♪ ねえ、ロースちゃん♪」
――鬼である。
シスター・エレナの杖の先端はU字型になっている。
U字の端の部分が平らになっているのだが、俺の付与魔法『鋭刃』がかかっているので、ぶ厚いオークの皮も熱したナイフでバターを切るようにスッと刃が入る。
魔物の体勢を崩した後に、首筋を切り裂く凶悪なコンボは、シスター・エレナの得意技だ。
俺たちのパーティーで一番伸びたのは、シスター・エレナだ。
最初に出会った頃に比べて、明らかに血色が良くなり、体格も良くなった。
今ではアスリート体型になり戦闘指揮だけでなく、1.5列目の優秀なシャドーアタッカーとして活躍している。
俺が棍棒を振るい大雑把に敵を倒し、討ち漏らしをシスター・エレナが確実に仕留める。
「次のあなたは、ベーコンちゃんですよ~♪」
「ブモー!」
仲間を倒されたオークが怒り狂っているが、シスター・エレナにとってオークはベーコン――加工予定の食材にすぎない。
オークの先制の一撃を完璧に見切ってかわす。
大きく足を開き、右足が地面を蹴る。
チラッと見えた足。
アキレス腱からふくらはぎにかけて、グッと力が入る。
服越しでもお尻が張っているのがわかる。
シスター・エレナは意外とお尻が大きい。
「おとーさーん! しゅーちゅー!」
(イカン! イカン!)
俺は一瞬、シスター・エレナの後ろ姿に見とれてしまった。
見透かしたようにソフィーから檄が飛んで来た。
「オリャ! セイッ!」
「お次はハムちゃんですよ♪」
俺とシスター・エレナは、生き残ったオークを蹂躙した。
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