87 / 107
第六章 スタンピード
第87話 朝食に加わるフレイル団長
しおりを挟む
――翌朝。
教会の自室でソフィーと朝食をとっていると、ドアがノックされた。
「どうぞ」
「お邪魔するよ」
聖サラマンダー騎士団のフレイル団長である。
まだ早朝だが寝ぼけた様子は全くなく、キリッとした美人のお姉さんである。
フレイルさんは、俺とソフィーに挨拶をするとすぐに用件を切り出した。
「リョージ殿。今日の予定を確認に来た。よろしいか?」
「ええ。朝ご飯を食べながらになりますが、どうぞ!」
「では、失礼する。ムッ? 見かけない食事だなぁ……」
フレイルさんの目がテーブルの上に釘付けになった。
俺とソフィーは箸を止め、顔を見合わせた。
フレイルさんは、ジーッとテーブルの上の料理を見ているのだ。
「リョージ殿。これは……?」
フレイルさんが朝食メニューの説明を求めてくる。
なんだろう?
圧が凄い……。
俺は淡々と説明を始めた。
「これはハムエッグです。卵とハムを焼いた料理です」
「上にかかっている液体は?」
「私のハムエッグにかかっているのは醤油という調味料です。ソフィーの方はケチャップという調味料です。どちらも私の故郷の調味料です」
「ほう! このスープは?」
「味噌汁です。味噌という調味料を湯に溶いて作ります。具は色々バリエーションがあるのですが、今日の具は昆布という海藻と豆腐という豆が材料の食材です。これも私の故郷の料理です」
「ふむふむ! それで二人が手にしている食器に盛られた白い食べ物は?」
「これはごはんです。米という穀物を炊いて作るのです」
「ふうううむ! 珍しい料理だな……。いやあ、美味しそうだ! 良いな~! 家族一緒に朝食か! ソフィーちゃん、お父さんと一緒で良いな~!」
「えへへ! ソフィー幸せ!」
フレイルさんは、ソフィーに話を振りつつも、目は料理に釘付けだ。
これは『私にも食べさせろ』と催促をされているのだろうか?
俺は空気を読んだ。
「あの……フレイルさんも召し上がりますか?」
「本当か! ご馳走になろう! いやあ、悪いなぁ!」
いや、明らかに催促していたよ!
フレイルさんも案外食いしん坊なんだな。
普段はキリッとした美人のお姉さんで聖サラマンダー騎士団の団長だが、案外子供っぽいところがある。
俺は微笑ましく思った。
俺は教会の厨房に向かい残っていたごはん、味噌汁を椀によそって、手早くハムエッグを作った。
「お待たせしました。ハムエッグには、お好きな調味料をどうぞ」
「私もソフィーちゃんのケチャップが良いぞ♪」
フレイルさんはルンルンである。
本当に子供みたいだな。
俺はニコニコ笑いながら、ソフィーにケチャップを頼んだ。
「じゃあ、ソフィー。ケチャップのかけ方を、フレイルさんに教えてあげてね」
「うん! フレイルおねえちゃん。ケチャップはね。こうするんだよ!」
ソフィーがケチャップの容器を逆さにして軽く絞る。
フレイルさんは、ケチャップがチュルンと絞り出される様子をワクワクした様子で見ていた。
「おお! これは楽しいな!」
「楽しいよ! こうしてお星様を書いたり出来るよ!」
「私もやるぞ!」
ソフィーとフレイルさんは、かわるがわるケチャップでお絵かきをした。
「ほら、ソフィーもフレイルさんも料理が冷めちゃうから早く食べよう」
「はい!」
「うむ! そうだな! 温かいウチにいただこう!」
食事再開である。
フレイルさんはスプーンを使って、ハムエッグ、ごはん、味噌汁を口に運んでゆく。
「おう! このケチャップは美味しいな! ごはんも美味しいし、味噌汁も味わいがある!」
「気に入っていただけたようで何よりです」
「美味しいぞ! 美味しいぞ!」
フレイルさんは、パクパクと健康的に食事をする。
簡単な食事だが作った甲斐があるというものだ。
元気にごはんを食べる女性は素敵だね。
「ふう~ご馳走になった!」
「おとーさん! 美味しかった!」
俺は娘が二人になったような気分でニコニコ笑顔だった。
教会の自室でソフィーと朝食をとっていると、ドアがノックされた。
「どうぞ」
「お邪魔するよ」
聖サラマンダー騎士団のフレイル団長である。
まだ早朝だが寝ぼけた様子は全くなく、キリッとした美人のお姉さんである。
フレイルさんは、俺とソフィーに挨拶をするとすぐに用件を切り出した。
「リョージ殿。今日の予定を確認に来た。よろしいか?」
「ええ。朝ご飯を食べながらになりますが、どうぞ!」
「では、失礼する。ムッ? 見かけない食事だなぁ……」
フレイルさんの目がテーブルの上に釘付けになった。
俺とソフィーは箸を止め、顔を見合わせた。
フレイルさんは、ジーッとテーブルの上の料理を見ているのだ。
「リョージ殿。これは……?」
フレイルさんが朝食メニューの説明を求めてくる。
なんだろう?
圧が凄い……。
俺は淡々と説明を始めた。
「これはハムエッグです。卵とハムを焼いた料理です」
「上にかかっている液体は?」
「私のハムエッグにかかっているのは醤油という調味料です。ソフィーの方はケチャップという調味料です。どちらも私の故郷の調味料です」
「ほう! このスープは?」
「味噌汁です。味噌という調味料を湯に溶いて作ります。具は色々バリエーションがあるのですが、今日の具は昆布という海藻と豆腐という豆が材料の食材です。これも私の故郷の料理です」
「ふむふむ! それで二人が手にしている食器に盛られた白い食べ物は?」
「これはごはんです。米という穀物を炊いて作るのです」
「ふうううむ! 珍しい料理だな……。いやあ、美味しそうだ! 良いな~! 家族一緒に朝食か! ソフィーちゃん、お父さんと一緒で良いな~!」
「えへへ! ソフィー幸せ!」
フレイルさんは、ソフィーに話を振りつつも、目は料理に釘付けだ。
これは『私にも食べさせろ』と催促をされているのだろうか?
俺は空気を読んだ。
「あの……フレイルさんも召し上がりますか?」
「本当か! ご馳走になろう! いやあ、悪いなぁ!」
いや、明らかに催促していたよ!
フレイルさんも案外食いしん坊なんだな。
普段はキリッとした美人のお姉さんで聖サラマンダー騎士団の団長だが、案外子供っぽいところがある。
俺は微笑ましく思った。
俺は教会の厨房に向かい残っていたごはん、味噌汁を椀によそって、手早くハムエッグを作った。
「お待たせしました。ハムエッグには、お好きな調味料をどうぞ」
「私もソフィーちゃんのケチャップが良いぞ♪」
フレイルさんはルンルンである。
本当に子供みたいだな。
俺はニコニコ笑いながら、ソフィーにケチャップを頼んだ。
「じゃあ、ソフィー。ケチャップのかけ方を、フレイルさんに教えてあげてね」
「うん! フレイルおねえちゃん。ケチャップはね。こうするんだよ!」
ソフィーがケチャップの容器を逆さにして軽く絞る。
フレイルさんは、ケチャップがチュルンと絞り出される様子をワクワクした様子で見ていた。
「おお! これは楽しいな!」
「楽しいよ! こうしてお星様を書いたり出来るよ!」
「私もやるぞ!」
ソフィーとフレイルさんは、かわるがわるケチャップでお絵かきをした。
「ほら、ソフィーもフレイルさんも料理が冷めちゃうから早く食べよう」
「はい!」
「うむ! そうだな! 温かいウチにいただこう!」
食事再開である。
フレイルさんはスプーンを使って、ハムエッグ、ごはん、味噌汁を口に運んでゆく。
「おう! このケチャップは美味しいな! ごはんも美味しいし、味噌汁も味わいがある!」
「気に入っていただけたようで何よりです」
「美味しいぞ! 美味しいぞ!」
フレイルさんは、パクパクと健康的に食事をする。
簡単な食事だが作った甲斐があるというものだ。
元気にごはんを食べる女性は素敵だね。
「ふう~ご馳走になった!」
「おとーさん! 美味しかった!」
俺は娘が二人になったような気分でニコニコ笑顔だった。
746
あなたにおすすめの小説
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
小さな貴族は色々最強!?
谷 優
ファンタジー
神様の手違いによって、別の世界の人間として生まれた清水 尊。
本来存在しない世界の異物を排除しようと見えざる者の手が働き、不運にも9歳という若さで息を引き取った。
神様はお詫びとして、記憶を持ったままの転生、そして加護を授けることを約束した。
その結果、異世界の貴族、侯爵家ウィリアム・ヴェスターとして生まれ変ることに。
転生先は優しい両親と、ちょっぴり愛の強い兄のいるとっても幸せな家庭であった。
魔法属性検査の日、ウィリアムは自分の属性に驚愕して__。
ウィリアムは、もふもふな友達と共に神様から貰った加護で皆を癒していく。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる