上 下
105 / 160
未知と既知の其間

103

しおりを挟む
「そんなモノはないよ」
「嘘よ‼︎だって夫人は──」
「夫人は人の行為を除くそんな野暮な人ではないよ」
でも夫人は侑梨の痴態を知っていた。
「──けれど、夫人なら想像で事足りるだろうね」
あれが想像だというのだろうか?
侑梨が経験がないから知らないだけで、
夫人の語った内容はありきたりなのだろうか?
「僕にも夫人の様に君のことを当てられるよ。そうだね……クリスマスの夜を思い出した君は今…僕に抱かれたくて濡れている」
そうだろ?と微笑む。
「そんなことないわ‼︎」
腕を掴まれもう片方の手が下半身に手が伸びる。
「やだ!」
スキニーパンツのボタンを外され下着の中に指が入る。
彼の指が侑梨の割れ目に侵入してくる。
「あっ…ん」
「溢れてるね」
その濡れた指を陰核に擦り付ける。
「──やめてっ……」
愛液に濡れた指を彼が舐める。
「──やめて」
「夫人の思惑通りに動きたくはないけれど、僕も限界だ。君が欲しい」
耳たぶを甘噛みした後、中を舌でねっとりと犯される。
気持ち悪い。
「腰が動いてるよ」
彼の言葉に羞恥心を覚えるが止まらない。
「やめてジーノ。お願いよ」
侑梨の体は侑梨を裏切りジーノを欲しいと叫ぶ。
今の侑梨の味方は言葉だけだ。
「櫂……」
櫂、助けて欲しい。
ジーノのキスで思考にモヤがかかる。
──もうジーノを拒めない。
侑梨の中を彼が埋めていくのを感じた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

公爵令嬢 メアリの逆襲 ~魔の森に作った湯船が 王子 で溢れて困ってます~

薄味メロン
恋愛
 HOTランキング 1位 (2019.9.18)  お気に入り4000人突破しました。  次世代の王妃と言われていたメアリは、その日、すべての地位を奪われた。  だが、誰も知らなかった。 「荷物よし。魔力よし。決意、よし!」 「出発するわ! 目指すは源泉掛け流し!」  メアリが、追放の準備を整えていたことに。

あなたがわたしを本気で愛せない理由は知っていましたが、まさかここまでとは思っていませんでした。

ふまさ
恋愛
「……き、きみのこと、嫌いになったわけじゃないんだ」  オーブリーが申し訳なさそうに切り出すと、待ってましたと言わんばかりに、マルヴィナが言葉を繋ぎはじめた。 「オーブリー様は、決してミラベル様を嫌っているわけではありません。それだけは、誤解なきよう」  ミラベルが、当然のように頭に大量の疑問符を浮かべる。けれど、ミラベルが待ったをかける暇を与えず、オーブリーが勢いのまま、続ける。 「そう、そうなんだ。だから、きみとの婚約を解消する気はないし、結婚する意思は変わらない。ただ、その……」 「……婚約を解消? なにを言っているの?」 「いや、だから。婚約を解消する気はなくて……っ」  オーブリーは一呼吸置いてから、意を決したように、マルヴィナの肩を抱き寄せた。 「子爵令嬢のマルヴィナ嬢を、あ、愛人としてぼくの傍に置くことを許してほしい」  ミラベルが愕然としたように、目を見開く。なんの冗談。口にしたいのに、声が出なかった。

溺愛ダーリンと逆シークレットベビー

葉月とに
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。 立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。 優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?

記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話

甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。 王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。 その時、王子の元に一通の手紙が届いた。 そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。 王子は絶望感に苛まれ後悔をする。

【完結】諦めた恋が追いかけてくる

キムラましゅろう
恋愛
初恋の人は幼馴染。 幼い頃から一番近くにいた彼に、いつの間にか恋をしていた。 差し入れをしては何度も想いを伝えるも、関係を崩したくないとフラレてばかり。 そしてある日、私はとうとう初恋を諦めた。 心機一転。新しい土地でお仕事を頑張っている私の前になぜか彼が現れ、そしてなぜかやたらと絡んでくる。 なぜ?どうして今さら、諦めた恋が追いかけてくるの? ヒロインアユリカと彼女のお店に訪れるお客の恋のお話です。 \_(・ω・`)ココ重要! 元サヤハピエン主義の作者が書くお話です。 ニューヒーロー?そんなものは登場しません。 くれぐれもご用心くださいませ。 いつも通りのご都合主義。 誤字脱字……(´>ω∂`)てへぺろ☆ゴメンヤン 小説家になろうさんにも時差投稿します。

身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁

結城芙由奈 
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】 妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。

ヒロインではないので婚約解消を求めたら、逆に追われ監禁されました。

曼珠沙華
恋愛
「運命の人?そんなの君以外に誰がいるというの?」 きっかけは幼い頃の出来事だった。 ある豪雨の夜、窓の外を眺めていると目の前に雷が落ちた。 その光と音の刺激のせいなのか、ふと前世の記憶が蘇った。 あ、ここは前世の私がはまっていた乙女ゲームの世界。 そしてローズという自分の名前。 よりにもよって悪役令嬢に転生していた。 攻略対象たちと恋をできないのは残念だけど仕方がない。 婚約者であるウィリアムに婚約破棄される前に、自ら婚約解消を願い出た。 するとウィリアムだけでなく、護衛騎士ライリー、義弟ニコルまで様子がおかしくなり……?

いつだって二番目。こんな自分とさよならします!

椿蛍
恋愛
小説『二番目の姫』の中に転生した私。 ヒロインは第二王女として生まれ、いつも脇役の二番目にされてしまう運命にある。 ヒロインは婚約者から嫌われ、両親からは差別され、周囲も冷たい。 嫉妬したヒロインは暴走し、ラストは『お姉様……。私を救ってくれてありがとう』ガクッ……で終わるお話だ。  そんなヒロインはちょっとね……って、私が転生したのは二番目の姫!? 小説どおり、私はいつも『二番目』扱い。 いつも第一王女の姉が優先される日々。 そして、待ち受ける死。 ――この運命、私は変えられるの? ※表紙イラストは作成者様からお借りしてます。

処理中です...