上 下
14 / 68

011 泱森陽

しおりを挟む
「陽、いい加減にしなよ。緑子に構って欲しいのバレバレ。見ててこっちが恥ずかしいよ」

「じゃあ、朱音さんが見てない場所でするから安心してよ」

そう言い返せば鋭く睨む。
朱音さんも馬鹿だなぁ。
睨んで威嚇しても僕にはちっとも効きやしないと知っている筈なのに、なんで毎回威嚇してくるのか。

「いい加減に邪魔しないで欲しいな朱音さん」

緑子さんが席を立った合間に僕等の戦いが始まる。
もう何年もこれなのに緑子さんにバレないのは僕等が完璧なのか、緑子さんが鈍いのか。
どう考えても緑子さんが鈍いんだろう。

「最近やけに緑子に触れてくるけど、欲求不満の性欲を緑子に向けないで」

「好きな子に触れたいのは当然でしょ?ねぇ──朱音さん?」

「私はアンタみたいに欲求不満じゃないわ」

「それなら有難いよ。緑子さんとキスしたいのが僕だけならどんな侮辱も大歓迎だよ」

「──陽──やめて。今までのように幼馴染み同士で楽しく過ごそうよ?緑子も──それを望んでる」

「1番望んでるのは朱音さん、貴方でしょう?だから──と、檜垣ひがきと緑子さんが帰ってくるね。でも僕ももう幼馴染みではなく緑子さんの恋人になりたいんだ。緑子さんの1番になりたい。朱音さんよりもね」

朱音さんの殺意を躱し、開いた扉の方へ視線を向けた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

パート先の店長に

Rollman
恋愛
パート先の店長に。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

処理中です...