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さすがの俺だって、遣られっぱなしは嫌だ。

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 躊躇いつつ触れてくる相沢の舌を搦め捕り執拗に口腔を貪る。

 右手は引き続きジャージのファスナーと格闘中。気が急けば急くほどファスナーは言うことを聞いてくれない。

 相沢の指が俺の指を避け、さっさとファスナーを下ろした。背に手を回し少し持ち上げると、自ら腕を抜く。

 こいつはどこまで冷静なのか。腹立たしいがご協力いただけるのは、感謝である。

「は……ん」

 耳朶を舐め甘噛みすると、声が漏れた。なるほど耳がいいのか。執拗に舐ることにする。

 唯一自由になる右手も無駄に遊ばせてはいない。

 ブラトップの堅いパッドが邪魔だ。都合良くストラップは肩から滑り落ちている。指を引っかけブラトップごと引き下げようとしたところで、意図に気づいた相沢が肘で防御した。

「灯りを……」

 点されたベッドサイドのランプと間接照明のみの室内は、明るすぎず暗すぎずお互いの姿をはっきりと目に映すことができる程度。

 承諾なんてできない。俺は相沢のすべてが見たいのだから。

「却下」と口にするのと同時にストラップから腕を抜かせ、細やかな抵抗を見せている相沢の両手を頭の上で纏め片手で押さえてブラトップを引きずり下ろす。

「あっ」小さく声を上げ藻掻いたが、すぐに抵抗を諦め戒められた腕から力が抜けた。

 桃に色づくふたつの頂と、かろうじてふくらみが感じられるそれを凝視する俺に、相沢がひと言。

「ちがいます! Bです!」

 なにを言うかと思ったら。

 うん。気持ちはわからないでもないよ。でも、大きさなんて些細なこと。相沢だから、俺はなんでもいいんだ。

 クスッ。笑うと、相沢が恥ずかしげに顔を背けた。

 わかっているのかな。あんたはいまや、まな板の鯉。つまり、俺のターンなんだよ。

 すくい上げるような気持ちでふくらみをそっとつかむ。

 手のひらに吸い付く滑らかな肌触りを堪能しつつ強弱をつけて揉み込み、親指で頂をなぞりその形を堅く露わにしていく過程を愉しみながら、取り残されたもう片方の脇からゆっくりと舌を這わせる。

 頂を口に含んで吸い上げ優しく歯を当てると、相沢がびくりと身を固くした。

「は、あぁ……」

 吐く息とともに漏れる甘い声に刺激されて下半身が疼く。

 戒めを解き両手と口を駆使して、ふたつの膨らみを集中的に攻め立てる。強く刺激を与えるたびに、上体を仰け反りくねらせイヤイヤをし、指を咥えて漏れる甘い声に抗う。

 行為を止めて身体を起こし、瞳だけでぼうっと俺の挙動を追う相沢を眺めた。

 下半身を覆う邪魔な布を腹の辺りでくしゃくしゃと丸まっているブラトップごと一気に下ろして足先から抜き取ると、一糸まとわぬ肢体が間接照明に照らし出された。

 細やかな胸の膨らみも薄い腹も小さな腰も、すべてが力を入れたら簡単に壊れてしまいそうなくらい華奢で。

 胸の内から湧き出る甘い痺れを感じ、俺はどこまでこの女が好きなのか、と、恐怖すら覚える——と、感動はこのくらいにして続きをしよう。

 身体を横たえて相沢を抱き込んで耳に舌を這わせ、空いた右手を下腹部へ伸ばす。柔らかな薄い茂みを手のひらで撫でさらにその先へと指を進ませ、秘丘をさわさわと撫でる。

「ん……あ……」

 身体を小さく震わせ内股に力を入れたそれは、もう抵抗のうちにも入らない。

 少しだけ指先を割れ目のなかへと突き入れてみれば、すでにしっとりと湿っていた。

 俺だって早く入りたいが、急がば回れ、急いては事を仕損じる。

 指先で割れ目を開き、蜜を掬い塗りつけるように花弁を探る。そして探り当てた蕾を軽く上下に摩った。

「や、はあぁ」

 自然と足が開き、腰が激しく上下する。行く宛てを求め彷徨っていた手がシーツを握り締め、首を激しく左右に振った。

「いっ……あ、あ、はぁああ」

 相沢を俺の手で乱している事実が嬉しい。

 暴れたがる上体をがっしりと固め、指の動きをさらに速めた。

 右手首がぷるぷるするが、ここが我慢のしどころだ。

「うう——ああっ」

 全身を震わせて腰を浮かせ、呼吸を忘れたようにひときわ苦しげな嬌声を上げたあと、突如弛緩した。

 逝ったな。

 だが、お楽しみはまだこれからだ。



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