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そのまま、
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しおりを挟むナリがヨリに与えた快楽は前日の比でないくらいに強く、暴力的であった。
ヨリが自分を求めた事が嬉しくてヨリを強く押し倒し、噛みつくようにキスをした。口の中を舌が蹂躙し、息をする余裕をも与えない。
ふわふわと酸素不足になっていくヨリを無理やり起こすようにTシャツの上からヨリの胸の突起を強く摘まむ。
前日にたくさん弄られたのであろう赤く晴れてしまっている場所を強めに摘まめば痛みで落ちかけた意識が強制的に起きる。
「あ”ぁ”っっっっっ!!!」
ヨリの痛みと快楽が混ざった叫び声にナリは一層興奮を見せた。
重なっていた唇を離し、空いていた左手の指をヨリの口に突っ込む。突然勢い良く入ってきた指という異物に嘔吐反射が働いたが、ナリの指を必死にヨリは舐めた。
唾液が混ざり、ぐちゅ……ぐちゃり……と卑猥な音が部屋に響く。
健気に指を舐めるヨリの姿に心が満たされる気持ちと、もっと泣かせたい気持ちが混じり合ってナリはヨリの摘まんでいた胸の突起を爪先でカリカリしながら、ヨリの首、喉仏の辺りに噛みついた。
「い”っっっ!!あ”ぁ”ぁ”っっ」
噛まれた瞬間に鋭い痛みと、強すぎる快感が脳を突き昇り、舐めていた指を強く噛みながらビクンッと腰を跳ねさせ絶頂した。
アドレナリンがドバドバ出ていることもあって、噛まれて指から血が滲むのも気にならない。
ナリの脳内は『可愛い』と『犯したい』で染まっていた。
我慢が効かなくなり、ナリがヨリに着せていたTシャツと下着を脱がせると、ヨリの身体を隠す布は失くなる。
綺麗で、愛しい人の身体が目の前にある。これ以上のご馳走は何処にもない。
ヨリも、興奮で少し雑に服を脱ぎ捨て白い肌に、筋肉質のナリの身体を実際に初めて見る。
この身体に昨日の記憶のない自分は抱かれたかと思うと、自分であるはずなのに嫉妬で狂いそうになる。
ナリが愛しげにヨリの肌を撫でているだけで、視覚的と触覚的に快楽が押し寄せる。
ぁん……うぅっ……んぁっ……と漏れる声に合わせて、ヨリの唇の橋から唾液が垂れる。
勿体ないと言わんばかりに唾液を舐めとりキスをしながら、ナリはヨリのお尻へと手を伸ばした。
気持ち良さから既にがに股でナリが触りやすいように動くヨリが本当に健気で妖艶で。
「ヨリのおまんこ凄い濡れてるね。昨日いっぱい中に出したのにまだ足りないんだ?俺の精液欲しいってひくひくしてる」
「………やだっ、昨日の世里ばっかみないで……!!昨日よりももっと気持ち良くなって、僕だけ愛して」
ナリの卑猥な言葉にすら、興奮を出しつつももう気持ち良さで頭が回らないヨリは必死に昨日の自分と比べないで、愛して良いのは僕だけ、とうわ言のように繰り返す。
そんな姿に支配欲がさらに欲しいとヨリを求める。
「そっか、嫌だったね?記憶ないもんね。そうだったね、昨日のはヨリの形したオナホだったんだね。
俺が愛してるのは世里だけだよ。俺は世里のものだし、世里も俺だけのものだもんね?
大丈夫、もう嫉妬しなくたって、俺のちんこは世里以外に勃たないから。世里のおまんこも俺以外が挿らないもんね?」
ナリ言葉にヨリは必死にうんうんと頷く。
ナリの指がヨリのナカをぐちゃぐちゃと混ぜる強い快楽に、腰に響く鈍い痛みなぞどうでも良くなってくる。
「世里のお、おまんこにナリしゃんのおちんちん、くだしゃいっ!!」
ヨリが必死におねだりを繰り返してもナリは一向に挿入しようとしない。
指の動きに合わせてヘコヘコと腰を揺らしながら、涙を浮かべて足りないと伝えるヨリが可愛いのにナリの中では何かが足りない。
「俺の名前、ナリだっけ?」
一言、冷たく放たれた言葉はヨリの心に突き刺さる。
ご主人様を失望させたような、強い焦燥感と払拭するために必要な事を目一杯動かせる範囲で脳を動かし考える。
「な……凪里しゃ………、んぎぃっっっ!!!」
ヨリが凪里の名前を呼んだ瞬間、ナリは自身のをヨリのナカへ一気に突き刺した。
突然襲いかかる腹の圧迫感と前日に何度もしているとはいえ、ミチミチと穴が拡張されていく感覚に、ナリが奥まで腰を打ち付ける度ヨリは何度も絶頂しアへ顔を晒し、お”っ……んお”っっ……と動物のように鳴くことしか出来なくなっていた。
ナリは加減をせずに、その後日が落ち、また昇るまでヨリを抱き、何度も精子をヨリのナカへと放った。
二人の精子と、唾液、汗が混じりぐちゃぐちゃになったヨリを愛しげにナリは抱きしめると、もう意識のないはずのヨリがナリの肩の辺りを弱い力でガジガジと噛む。
その姿に何度だって勃起する。
あぁ、やっと手に入った。ナリが小さく笑うと、ヨリは完全に意識を飛ばしぐったりと倒れた。
「……世里が俺だけのものになってくれた。この家からはもう出さないし、俺だけいれば良いよね?………まずは、邪魔者消そっか、ね?ヨリ様?」
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