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本編
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しおりを挟む重東はバスタオルを腰に巻いただけのスタイルでキングサイズのベッドに腰掛ける。
宏臣が起きたベッドの横に並ぶサイドテーブルに、重東は着けていたアクセサリーを外してケースに入れる。アクセサリー入れの前にはスポーツドリンクが二本。重東と宏臣用で各一だと言わずともわかる。故に羞恥が更に濃くなる。
宏臣が下着を履かない代わりに着た重東の寝巻きは、ふわふわと柔らかい素材で、宏臣が好きな質感で脱ぐのが嫌になる。
「…ッ、可愛いねヒロ。凄く可愛い、本当に…食べちゃいたくなる……」
「……こ、この服………」
「ん?その服、好き?じゃあ明日でも一緒に買いに行こう?お揃いで着るのも良いね。可愛いから沢山買おうか?」
服を褒めながら優しく触れる様に背中に指を這わせ、腰を引き寄せる。
身長差も相まって、腰を抱き寄せられては宏臣は自由を奪われたように動けない。それが重東にとっては支配欲を程よく満たす。
整ったイケメン顔がゆっくりと近付いてくれば、宏臣は目を力一杯に閉じる。顔のパーツがくしゃっと中心に纏まるように力の入った宏臣の唇に重東はそっと自身の唇を合わせる。
ちゅっ、と軽いリップ音がすれば終わったのかと宏臣は瞬間力を抜き息をする為に唇に隙間を生む。
待っていましたと言わんばかりに重東は隙間に捩じ込むように唇を合わせ唇の間に舌を入れた。
ぬるっと入ってきた舌に驚きつつも噛むわけにもいかず咄嗟に宏臣は口を開けた。
ちゅっ……くちゅ…くちゅ……にちゅっ……ぢゅぅっ……
チロチロと宏臣の舌先を舐めながら、時折上の歯茎を舐め回して唾液を飲ませるように流し込む。
慣れない舌の動きに合わせ必死に動かす舌はたどたどしく愛しさしか溢れない。
既にキスだけでとろっとろに溶けた宏臣の顔に重東の理性は無いも同然。
すぅっと重東の細い指が宏臣の顎から首へと下がり、服越しに胸の位置まで下がった時、引っ掛かるはずの無い取っ掛かりに指が当たり宏臣の甘い声が響いた。
重東は「きもちぃね?可愛い、良いよもっと声だして」と言えば宏臣は唇を噛みそうになるのを抑えて吐息を漏らし太股を擦り合わせた。
んっ…………んぁ…っ……ん、はぁ…………ふ、……っ……んぉっ……
カリカリと爪先で服越しに胸の当たりにある突起に触れば宏臣は指の動きに合わせて悶える。
直接的ではないもどかしさと、既に与えられる快楽に頭と身体が各々別に動いているかのような錯覚。
もういいかな、ヒロ。苦しかったらすぐに言ってね。と重東は宏臣の着ている服を捲し上げ胸の突起に舌を這わせ口に含んだ。
なんの躊躇も合図もなかった突然の事に、宏臣は気持ち良さと驚きに腰が跳ね、んあっ!と大きな声をあげた。
重東は不快感がないことを確認するかのように胸を舐めながら、宏臣のお尻へと手を伸ばした。
「……ん、ふふふっ。ひぃーろ?気持ち良いからって良いの?俺が触りやすいように足拡げて、ヒロの可愛い穴が丸見えだ。女の子になっちゃうね」
無意識なものだろう、宏臣はお尻に手が流れたことを感じとるやいなや、足を拡げて重東が触りやすいようにした。下が留守で物足りなかったのかも知れないが重東としても嬉しい誤算であった。
重東はローションを多めに取り、宏臣のお尻へと塗ればぬちゃっ…ぬぽっ…と厭らしい音がする。
指が出入りする度に、宏臣の甘い声が大きくなる。
ぃやっ……それっ……んんっ…はぁっ…んぉっ…あっ…
ぐちゅっ、ぬちゅっと出入れされる指に合わせ、宏臣の腰は動き、気付けば音が大きくなるのと比例して指の本数も増えていく。
「ヒロ、もう指三本入るね。そろそろ俺も気持ち良くなりたいなぁ。ヒロがさっきから欲しそうに撫でてる俺の挿れたいなぁ」
我慢ならなくなった重東はやりたいことをすっ飛ばして、ローションを多めに自身のそれに掛けると手で伸ばし、宏臣の解したお尻に後ろから挿入した。
ゆっくり、けれども確実に奥を突くようにどちゅっ、どちゅっと一定のリズムで。
一回目の奥を突かれたタイミングで宏臣は、イッ~~~ッッ!!と絶頂し、蕩けた顔で濁音の付いたおっ、おっ…と言う声しか出なくなっていた。
少しタイミングを早め、どちゅっどちゅっと腰を打ち付け続けると、気持ち良さで意識が飛んだのか宏臣の声が止まる。動きを緩め「…ヒロ?」と重東が心配で顔を覗き込めば、涙や唾液でぐちゃぐちゃになった宏臣が「じゅとさ…ん……ほしぃ……」と呟くのが聴こえる。
その日一番の興奮を覚えた重東は、更に強く腰を打ち付け孕ませる為に中に欲を全て出した。
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