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17 火の喜び
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この世界に来てから始めて、肉以外の食材を発見した。
見つけたからには必ずや手に入れてみせよう。
そう意気込んで走り出した俺だったが、その大いなる第1歩めを踏み出すと同時に、盛大に転んでしまった。
めげずに立ち上がろうとすると、また転ぶ。かなり派手に転ぶ。
なんだ、どうした、身体の調子がおかしいような? 身体感覚が狂わされでもしたかのような? なんだなんだ?
いやまてよ、そういえば先ほどステータスを見た感じでは……
Up【LV】24→ 145
---------------------
Up【H P】51→ 756
Up【M P】 8→ 345158
Up【攻撃力】18→ 611
Up【防御力】41→ 712
Up【魔 力】 6→ 345158
Up【速 度】10→ 576
能力値が異常なほどに急上昇していたのだが、これか、この急激な変化のせいで歩く事すらままならなくなってしまったのかもしれない。
急に上がりすぎなのである。身体の変化についていけてない。
ちなみに、スキル欄の方でも馬鹿みたいな数値が並んでいる。
◆常時発動スキル
new【強化体 (闇)】 全能力 +340%
new【自己再生 (闇)】 自然回復 +162000%
new【始原の魔力 (闇)】 魔力、MP、魔力操作 +54000%
new【喰らう者 (闇)】 経験値上昇 +3000%
常時発動スキルというのは、使用者が意識的に使おうとしなくとも勝手に発動しているスキルの事。基本的には能力向上系のものが多いようだ。
【強化体】というスキルの説明を見る。どうやらこれは、全てのステータスを+340%させる効果があるようだった。【始原の魔力】というのは魔力とMPの値を+54000%上昇させるらしい。つまり540倍だな
これらの強烈なパッシブスキルが、俺のステータス値に影響しているらしい。
魔力とMPの値は34万を超えている。もとは6とか8とかだったのに、頭がおかしい跳ね上がり方である。
それに比べると地味に見えるが、速度の値だって57倍以上にはなっている。これは走る速さも57倍に跳ね上がったという事を示しているわけで、ならば、それはもう転ぶに決まっている。
この世界では、レベルの数値が2倍になれば、基本能力がほぼ2倍に上昇したことを示している。各能力地についても同じ事で、【速度】が2倍になれば走る早さもほぼ2倍になっている。
まだ生まれたばかりの赤ちゃんがゆっくり成長して、レベル1から2に変化したときだって、ちゃんと能力は2倍になっているそうだ。
もちろん、もともとの力が弱いから大きな変化はないように見えてしまうけれど。
俺は急激成長しすぎた身体を慎重に動かしてみる。
慎重に慎重を重ねてゆっくり歩く。よし、いいぞ、これなら進める。
「エフィルア様がんばってー」
トカマル君の声援を受けて歩く俺。見る間に歩くのが上手くなる。
そういえばトカマル君も急速成長したときは変な動きしてたよな。
急速成長の先輩でもあるトカマル君にもアドバイスを貰いながらヨチヨチ歩く俺。
それからしばらくして少しは動けるようになってきた頃。ぬお、魔狼が襲ってきた。今はまだ練習中だというのに魔物は時も場所も選んでくれない。
剣を抜いて応戦する。微妙な体勢になりながらも剣はズバッと振りおろされる。すると恐るべき事態が発生。魔狼が粉々に爆散してしまった。魔石も残らなかったし、それどころか剣も折れ散ってしまった。
剣を振る動作はできたが力加減が、力加減が全然分からなかったよ。生成してもらったばかりの剣だったというのに……
「大丈夫ですよエフィルア様、ちゃんと直せますから」
トカマル君は折れた剣と欠片をすぐさま集めて体内に吸収し、また新品同様に再生成してくれるのだった。
なんと素晴らしいトカゲさんだろうか。世界広しといえども、これほど素晴らしいトカゲさんは他にいないだろうと俺は思う。
さらに少し練習をつづけ、いよいよ準備が整った。目指すはミニデーモンリリー。略称デモリリである。
見つけてあった場所に歩みを進める俺たち。
いたぞ、デモリリの攻撃範囲内へと慎重に進入する。いざ勝負、突撃開始。その瞬間、草むらにに隠れていた小鬼達がいっせいに襲い掛かってくるのだった。
小鬼の腹には細い茎のようなものが付いていて、本体らしき植物の根元へと繋がっている。本体のほうには立派なユリの花が咲いているが、もちろん花も牙をむいて襲って来る。茎もウネウネと伸びて絡み付こうとするし、なかなかの煩わしさ。
もう全部まとめて掴んで強引に引っ張る。
引っこ抜いて、根元から切断する。そして
ミニデーモンリリーの球根×1 を手に入れた。
小鬼も花も茎もしばらくジタバタ暴れていたが、すぐにしなびて動きを止めた。
俺は地中に埋まっていた球根部分を確認する。たしかに資料に載っていたとおりの球根だ。食べられなくもないと書いてあった球根だ。やった、やったぞ。俺はついにこの世の至宝を手に入れたのだ。
待望のお野菜。いや、おそらく芋っぽい味だろうと思うので、野菜と言うよりも炭水化物系かもしれないが、さて、どんな味なのだろうな。ウキウキにしてワクワクな心持である。
「あんまり美味しくなさそうですね」
トカマル君は鼻を近づけてクンクンとするが、あまり好みの雰囲気ではないようだ。種族も違えば食性も全く違うのだから仕方がない。俺だってアンデッドの霊魂とか魔石とか鉱物なんて全然食べないからな。だけれども、トカマル君だって食べてみたら気にいるかもしれないぞ。
とにかくこれで今日の目標は達成できたわけだ。
途中でややこしい事が色々とあったけれどね。
俺たちはようやく家に帰ることに。
ついでと言ってはなんだか、途中までしかちゃんと見ていなかったステータス表示をあらためて確認。
ふうむ、わけの分からない表記が大量に増えてるな。
魔人だか何だか知らないが、いきなり多すぎである。
とりあえずは全体をさっくり眺めておいて、一つ一つは後から検証していこうかな。
っと、待てよ? おや? これは……?
【着火】だ。【着火】の魔法がスキル一覧に載っているぞ? もしや使えるのか?
◆任意発動スキル
【鑑定 (時空)】
【インベントリ (時空)】
【地獄門 (特殊)】 地獄への門を召喚する。
【魔力探知】 周囲の魔力を探知する
?【直接魔導操作 (闇)】 魔素や魔法構造そのものを直接操る。
?【魔導視 (闇)】 魔力の流れを可視化する。
?【魔弾 (闇)】 純粋なる魔力の弾丸を放つ。
?【ライト】 微量の魔素を穏やかに燃焼させ光球を発現。
?【ウォーター】 大気中の水分を搾り出す。
?【着火】 魔素を燃やした小さな炎を発生させる。火力調整が容易だが威力は期待できない術。
◆属性・耐性
Up【闇属性】+162000%
Up【闇耐性】+162000%
Up【狂気化耐性 (闇)】 +162000%
Up【変体耐性 (闇)】 +82300%
アクティブスキルの一番下に載っているのは、まぎれもなく【着火】だ。
いや待てよ。なぜかスキル名の前に?マークが付いているし、文字の色もやや薄い。グレーアウトで表示されている。よくよく見てみれば、【着火】以外にも任意発動スキルのほとんどはそんな表記だ。
まあ、ものは試しだ。俺は指先に炎を灯してみることに。
ぬう…… ぬう…… ダメか? だめだ。火は微妙に点きそうで点かない。燻っている感じだ。無理に力を込めてみれば、ボウグォワァンと大火炎が吹き上がるのだった。これでは以前とあまり変わらない。
これはぬか喜びだったかと思いながらも、それでもなんとなく出来るような気がしてならない。そして、しぶとくねばっていると突然、ピコンッ! そんなふうに閃きの感覚が沸き立った。むむ?
そしてもう一度【着火】。お? おおお。ちょうど良い。なんてちょうど良い火加減の炎なのだろう。これなら焼ける、肉が焼けるぞ。
もはや肉が自力で焼けるではないか。これはすごい進歩である。
再びスキル欄を見てみれば、【着火】というスキル名の前にあった“?マーク”が消えていた。グレーアウトしていた文字もクッキリハッキリ。
どうやら?表示のスキルは、習得しかけている状態なのかもしれない。
そういえば、先ほどミニデーモンリリーを発見したときにも似たような閃きの感覚があったよな。周囲の魔力が手にとるように分かるようになったのだが…… ああ、これだこれだ。【魔力探知】という任意発動スキルも新しく使えるようになっていた。
他にも沢山ある新スキルたちだが、まだグレーアウト状態。
その中には生活魔法の【ライト】と【ウォーター】なんてのもある。
【着火】とともに少しだけ練習したが上手く出来なかったやつだ。
この2つもまた少し練習してみようか? できるようになれば生活水準が一気に上がるのではないか。
火と水と灯り。もはや文明人の仲間入りと言っても過言ではない。
他のスキルはまあいいや。追々ひとつずつ見ていこう。
夕暮れが迫り、茜色に染まる草原。
油断すると転びそうになったり、その拍子で頭から角が飛び出してしまったりはするけれど、俺たちは晩御飯を楽しみにしながら家路を歩く。
いつもどおり門番は訝しげな目で俺を見てくるけれど、何事も無く我が家まで到着できた。擬態も上手くいったようだな。
見つけたからには必ずや手に入れてみせよう。
そう意気込んで走り出した俺だったが、その大いなる第1歩めを踏み出すと同時に、盛大に転んでしまった。
めげずに立ち上がろうとすると、また転ぶ。かなり派手に転ぶ。
なんだ、どうした、身体の調子がおかしいような? 身体感覚が狂わされでもしたかのような? なんだなんだ?
いやまてよ、そういえば先ほどステータスを見た感じでは……
Up【LV】24→ 145
---------------------
Up【H P】51→ 756
Up【M P】 8→ 345158
Up【攻撃力】18→ 611
Up【防御力】41→ 712
Up【魔 力】 6→ 345158
Up【速 度】10→ 576
能力値が異常なほどに急上昇していたのだが、これか、この急激な変化のせいで歩く事すらままならなくなってしまったのかもしれない。
急に上がりすぎなのである。身体の変化についていけてない。
ちなみに、スキル欄の方でも馬鹿みたいな数値が並んでいる。
◆常時発動スキル
new【強化体 (闇)】 全能力 +340%
new【自己再生 (闇)】 自然回復 +162000%
new【始原の魔力 (闇)】 魔力、MP、魔力操作 +54000%
new【喰らう者 (闇)】 経験値上昇 +3000%
常時発動スキルというのは、使用者が意識的に使おうとしなくとも勝手に発動しているスキルの事。基本的には能力向上系のものが多いようだ。
【強化体】というスキルの説明を見る。どうやらこれは、全てのステータスを+340%させる効果があるようだった。【始原の魔力】というのは魔力とMPの値を+54000%上昇させるらしい。つまり540倍だな
これらの強烈なパッシブスキルが、俺のステータス値に影響しているらしい。
魔力とMPの値は34万を超えている。もとは6とか8とかだったのに、頭がおかしい跳ね上がり方である。
それに比べると地味に見えるが、速度の値だって57倍以上にはなっている。これは走る速さも57倍に跳ね上がったという事を示しているわけで、ならば、それはもう転ぶに決まっている。
この世界では、レベルの数値が2倍になれば、基本能力がほぼ2倍に上昇したことを示している。各能力地についても同じ事で、【速度】が2倍になれば走る早さもほぼ2倍になっている。
まだ生まれたばかりの赤ちゃんがゆっくり成長して、レベル1から2に変化したときだって、ちゃんと能力は2倍になっているそうだ。
もちろん、もともとの力が弱いから大きな変化はないように見えてしまうけれど。
俺は急激成長しすぎた身体を慎重に動かしてみる。
慎重に慎重を重ねてゆっくり歩く。よし、いいぞ、これなら進める。
「エフィルア様がんばってー」
トカマル君の声援を受けて歩く俺。見る間に歩くのが上手くなる。
そういえばトカマル君も急速成長したときは変な動きしてたよな。
急速成長の先輩でもあるトカマル君にもアドバイスを貰いながらヨチヨチ歩く俺。
それからしばらくして少しは動けるようになってきた頃。ぬお、魔狼が襲ってきた。今はまだ練習中だというのに魔物は時も場所も選んでくれない。
剣を抜いて応戦する。微妙な体勢になりながらも剣はズバッと振りおろされる。すると恐るべき事態が発生。魔狼が粉々に爆散してしまった。魔石も残らなかったし、それどころか剣も折れ散ってしまった。
剣を振る動作はできたが力加減が、力加減が全然分からなかったよ。生成してもらったばかりの剣だったというのに……
「大丈夫ですよエフィルア様、ちゃんと直せますから」
トカマル君は折れた剣と欠片をすぐさま集めて体内に吸収し、また新品同様に再生成してくれるのだった。
なんと素晴らしいトカゲさんだろうか。世界広しといえども、これほど素晴らしいトカゲさんは他にいないだろうと俺は思う。
さらに少し練習をつづけ、いよいよ準備が整った。目指すはミニデーモンリリー。略称デモリリである。
見つけてあった場所に歩みを進める俺たち。
いたぞ、デモリリの攻撃範囲内へと慎重に進入する。いざ勝負、突撃開始。その瞬間、草むらにに隠れていた小鬼達がいっせいに襲い掛かってくるのだった。
小鬼の腹には細い茎のようなものが付いていて、本体らしき植物の根元へと繋がっている。本体のほうには立派なユリの花が咲いているが、もちろん花も牙をむいて襲って来る。茎もウネウネと伸びて絡み付こうとするし、なかなかの煩わしさ。
もう全部まとめて掴んで強引に引っ張る。
引っこ抜いて、根元から切断する。そして
ミニデーモンリリーの球根×1 を手に入れた。
小鬼も花も茎もしばらくジタバタ暴れていたが、すぐにしなびて動きを止めた。
俺は地中に埋まっていた球根部分を確認する。たしかに資料に載っていたとおりの球根だ。食べられなくもないと書いてあった球根だ。やった、やったぞ。俺はついにこの世の至宝を手に入れたのだ。
待望のお野菜。いや、おそらく芋っぽい味だろうと思うので、野菜と言うよりも炭水化物系かもしれないが、さて、どんな味なのだろうな。ウキウキにしてワクワクな心持である。
「あんまり美味しくなさそうですね」
トカマル君は鼻を近づけてクンクンとするが、あまり好みの雰囲気ではないようだ。種族も違えば食性も全く違うのだから仕方がない。俺だってアンデッドの霊魂とか魔石とか鉱物なんて全然食べないからな。だけれども、トカマル君だって食べてみたら気にいるかもしれないぞ。
とにかくこれで今日の目標は達成できたわけだ。
途中でややこしい事が色々とあったけれどね。
俺たちはようやく家に帰ることに。
ついでと言ってはなんだか、途中までしかちゃんと見ていなかったステータス表示をあらためて確認。
ふうむ、わけの分からない表記が大量に増えてるな。
魔人だか何だか知らないが、いきなり多すぎである。
とりあえずは全体をさっくり眺めておいて、一つ一つは後から検証していこうかな。
っと、待てよ? おや? これは……?
【着火】だ。【着火】の魔法がスキル一覧に載っているぞ? もしや使えるのか?
◆任意発動スキル
【鑑定 (時空)】
【インベントリ (時空)】
【地獄門 (特殊)】 地獄への門を召喚する。
【魔力探知】 周囲の魔力を探知する
?【直接魔導操作 (闇)】 魔素や魔法構造そのものを直接操る。
?【魔導視 (闇)】 魔力の流れを可視化する。
?【魔弾 (闇)】 純粋なる魔力の弾丸を放つ。
?【ライト】 微量の魔素を穏やかに燃焼させ光球を発現。
?【ウォーター】 大気中の水分を搾り出す。
?【着火】 魔素を燃やした小さな炎を発生させる。火力調整が容易だが威力は期待できない術。
◆属性・耐性
Up【闇属性】+162000%
Up【闇耐性】+162000%
Up【狂気化耐性 (闇)】 +162000%
Up【変体耐性 (闇)】 +82300%
アクティブスキルの一番下に載っているのは、まぎれもなく【着火】だ。
いや待てよ。なぜかスキル名の前に?マークが付いているし、文字の色もやや薄い。グレーアウトで表示されている。よくよく見てみれば、【着火】以外にも任意発動スキルのほとんどはそんな表記だ。
まあ、ものは試しだ。俺は指先に炎を灯してみることに。
ぬう…… ぬう…… ダメか? だめだ。火は微妙に点きそうで点かない。燻っている感じだ。無理に力を込めてみれば、ボウグォワァンと大火炎が吹き上がるのだった。これでは以前とあまり変わらない。
これはぬか喜びだったかと思いながらも、それでもなんとなく出来るような気がしてならない。そして、しぶとくねばっていると突然、ピコンッ! そんなふうに閃きの感覚が沸き立った。むむ?
そしてもう一度【着火】。お? おおお。ちょうど良い。なんてちょうど良い火加減の炎なのだろう。これなら焼ける、肉が焼けるぞ。
もはや肉が自力で焼けるではないか。これはすごい進歩である。
再びスキル欄を見てみれば、【着火】というスキル名の前にあった“?マーク”が消えていた。グレーアウトしていた文字もクッキリハッキリ。
どうやら?表示のスキルは、習得しかけている状態なのかもしれない。
そういえば、先ほどミニデーモンリリーを発見したときにも似たような閃きの感覚があったよな。周囲の魔力が手にとるように分かるようになったのだが…… ああ、これだこれだ。【魔力探知】という任意発動スキルも新しく使えるようになっていた。
他にも沢山ある新スキルたちだが、まだグレーアウト状態。
その中には生活魔法の【ライト】と【ウォーター】なんてのもある。
【着火】とともに少しだけ練習したが上手く出来なかったやつだ。
この2つもまた少し練習してみようか? できるようになれば生活水準が一気に上がるのではないか。
火と水と灯り。もはや文明人の仲間入りと言っても過言ではない。
他のスキルはまあいいや。追々ひとつずつ見ていこう。
夕暮れが迫り、茜色に染まる草原。
油断すると転びそうになったり、その拍子で頭から角が飛び出してしまったりはするけれど、俺たちは晩御飯を楽しみにしながら家路を歩く。
いつもどおり門番は訝しげな目で俺を見てくるけれど、何事も無く我が家まで到着できた。擬態も上手くいったようだな。
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