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第1部 第3章 巻き込まれ役と怪しい教団

10 もう会えないかと思った

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「でん……か?」
「ハッ、なんだ、フェイ。幽霊でも見たような顔しやがって」
「だって、殿下が、何で……」


 ピンチのヒロインを助ける皇子様のようだった。
 颯爽と現れて、敵を一掃して。それをなんてことないようにこなして、安心させるように笑う。あれほど、悪人面、皇子様っぽくないと思っていたのに、その姿は、童話の皇子のようで……


「クソ……邪魔が入ったか」
「俺の従者がどーも、お世話になったようで。お礼参りに来てやったんだよ。十倍返しでな」


 前言撤回だ。全然皇子じゃない。
 けれど、変わっていないと思った。いや、一週間で変わるほうがおかしいというか、人間はそんなに簡単には変わらないものだと知っている。それでもなんでだろうか、いつも通りの殿下だって、すごく安心するのは。変わっていない、俺のことも忘れていない。そんな殿下がとてもかっこよく見えたのだ。


(……クソ、かっこいい)


 殿下が攻撃的な魔法を使っているところを初めて見た気がした。あの量の蜂を一発で灰にするなんて相当の芸だと。しかもすごいのは、俺に全くその攻撃が当たらなかったことであり、魔力の調整、調節が優れているとそれだけでわかった。簡単にできる芸当ではない。


「殿下!」
「何だ、クソうるせえ。俺に会えなくて寂しくて死んでるかと思ったが、クソピンピンしてるじゃねえか」
「何ですか。そのあーみたいながっかりした顔は。別に、ピンピンしてますけど……じゃなくて、一人で来たんですか!?」


 一応、皇族、第三皇子なのだ。腐っても皇族であり、一人で敵の本拠地に乗り込んでくるなど無謀にもほどがある。見たところアウラやグレーセさんもいないようだし、本当に一人なのか、と思っていると殿下は首を横に振る。


「なわけねえだろ。アウラを連れてきている」
「え、おいてきたんですか」
「だからつれきたって言ってんだろ。ここに来るまでにも何人かいたからな。そいつらの相手をさせている。そのうち来るだろう」
「そんな雑な……でも、アウラなら」
「だが、あいつはお前を守れなかった。だから、仕事量を増やしてやったんだよ。それはもう厳しく躾け直しだな」
「……また、その悪人顔」


 一体アウラに何をしたというのだろうか。その内容は怖くて聞けないのだが、アウラもきっと気にしていたんだろうなとなんとなくわかった。あの日、アウラと一緒に行けといったのは殿下だ。こうなることを見越していたわけではないだろうが、それでもアウラがいなかったらもっとひどい感じで拉致られていたかもしれない。だから、アウラのことはあまり責めないでほしいのだが。


「アウラの奴、お前に会いたがってたぞ」
「アウラがですか? 明日斧でも降るんですかね」
「ハッ、本当だ。これが片付いたら会ってやれ。ま、一発なぐられるかもしれねえけどな」


 と、殿下はさわやかな顔で物騒なことを言った。まあ、殴られるのは覚悟しておこうと思いながら、俺は目の前の男を見た。
 男は悔しそうに歯を食いしばって、俺と殿下を睨んでいる。


「……貴様のせいで計画が狂った。クソ、なぜバレたんだ」
「お粗末なこった。だいたい目星はつけてたんだよ。魔女狩りならぬ、邪竜狩りをしたときの跡地をな」
「殿下?」
「はは、ははははは、そうですか。そうでしたね。そのせいで、計画がこんなにも大きくずれ込んだ……まあ、いいです。今回はこの辺で。ですが、その器は必ず手に入れます。全ては、あのお方とゼーレのために」


 男はそういったかと思うと、右手を大きく振り上げた。すると、突如何もないところから三メートルほどのスズメバチが現れ、男を守るようにして前に出る。


「そいつの相手でもしてください。私たちはその間にづらかります」


 と言って、男は蜂に指示を出すと、詠唱を唱え一瞬にして姿を消してしまった。
 残ったスズメバチは、大きな羽音をたて、尻からおどろおどろしい毒針をちらつかせる。


「ほう、虫を使役できる魔法か。かなり高度だな……そのうえ、狂暴化させ、支配、か。支配術なあ」
「どうするんですか、殿下」
「どうもこうも、倒すだけだろ。消し炭だ」
「……ぶ、物騒ですね。というか、俺、殿下がまともに魔法使っているところ初めて見ました。その、すごい、ですね」
「……っ、もっと褒めてもいいんだぞ? まあ、これくらいは基本だからな」
「基本魔法のレベルが高すぎるんですって……殿下が、俺の魔法しょぼいっていったのずっと根に持ってますからね」
「わりぃな。そのうち教えてやるよ」


 褒められてわかりやすく喜ぶ殿下を見て、少しだけかわいいと思ってしまった。俺よりも大きい野郎にかわいいなんて似合わないのかもしれないが、それで気をよくした殿下が本当にかわいく見えてしまったのだ。


(言わないでおこ……言って怒られるのは目に見えてるから)


 とりあえず、今目の前に立ちふさがる巨大なスズメバチをどうにかしてほしかった。どう頑張って俺がかなう相手じゃないのはわかるので、殿下にやってほしいところだった。気になる言葉をいくつか殿下が口にしていたが、それを詳しく聞くのは屋敷に戻ってからになるだろう。
 スズメバチは、知性があるのか、こちらの出を窺っているようだった。そういえば、殿下が魔物を使役するとか何とか言っていたので、その関係もあるのだろう。あの男は逃げてしまったがいずれまた俺たちの前に姿を現す……そんな予感がした。


「まあ、話はあとで聞いてやる。先にこいつと、屋敷ごと燃やしてしまわねえとな」


 殿下の周りに尋常じゃないほどの魔力が集まっていく。それはもう、俺なんかと比べ物にならない。それでも、汗一つ、顔すら歪ませずその魔力を集めては一つの形にする殿下を見ていると、これが本気ではないことが伝わってきた。ほんの数秒のうちに殿下の右手に紅蓮の炎が生成される。その炎の火力がえげつないというか……屋敷ごと燃やしてしまうだけじゃすまいような熱さだ。今は、殿下の手にとどまっているが、これを撃ち込んだらスズメバチは消し炭か、一瞬にして灰になるだろうし、灰すら残らないかもしれない。それと、屋敷ごと燃やすとはどういうことなのだろうか。


「……で、でも、この屋敷の持ち主は?」
「だから……チッ、説明がめんどくせえ。燃やしても大丈夫だ。つか、残っているほうが問題なんだよ。ここは――ッ!!」


 殿下はそう言って、詠唱を唱える。手に集めた魔力はさらに濃縮され、殿下の前には大きな黄金の魔法陣が生成された。そこから集めた炎は火炎放射器のようにしてスズメバチに向かっていく。スズメバチは避ける暇もなく炎に飲まれ、殿下の炎の攻撃は、屋敷のすべての壁や扉を撃ち抜き、豪快に燃やした。被弾して間もなく、パチパチと音を立てて屋敷が燃え、広がった炎は、森を形成している木々にはまったく影響なく屋敷を燃やし尽くすときれいさっぱり消えてしまった。


(え、げつねえ……)


 どうやったらそんな魔法が出せるのか。絶対に殿下も、アウラと同じ感覚派だ。それか、天才肌だ、と思い習ってもわからないんじゃないかと思った。
 炎は消え、残ったのは黒く焼け焦げた屋敷の残骸。いや、そこに屋敷があったかすらわからなかった。もともと老朽化が進んでいたのだろうが、それにしても……


「すっきりしたな」
「いや、スッキリって! どんな例えですか」
「でもよかっただろ? 久しぶりにこれだけ魔法をぶっ放せたんだ」
「久しぶりって、それがいつぶりかはしりませんけど…………」


 ここにいた人たちは非難したのだろうか。いくら悪党とはいえ、炎にまかれて死ぬなんて想像もしたくなかった。同情はしていないが、なんとなく……
 そんなことを思いながら、目の前の黒い炭となった屋敷を見ていると、殿下がふと俺の頭を撫でた。


「でん……」
「無事でよかった」
「え……」


 顔を上げれば、殿下は安堵するように息を吐いた。その顔には心配が浮かんでおり、俺は驚き目を見開いたまま固まってしまった。殿下に心配されたこと、それを隠そうともしないこと、それら全部が信じられない。
 でも、うれしくもあった。自分を心配していてくれたのだということが。


(……っ、クソ恥ずかしい)


 素直にうれしいという気持ちを認めてしまえばいいのに俺の中のちっぽけなプライドが邪魔をする。いや、こういうときは素直になったほうがいい。


「俺も……もう会えないかと思いました。助けに来てくれるなんて全然、期待してなくて。だから、助けに来てくれたとき、すごくうれしかったです」


 素直にそう口に出すと、殿下はそうか、と言って少し嬉しそうな顔をする。その顔に妙に恥ずかしくなり視線をさまよわせる。珍しく素直というか、何でそんな顔をするのかよくわからなかった。たかが、一人の使用人、それも雑用に、そんな顔を第三皇子が向けていいのかと思う。その表情を俺が独占しているなんて。いいのだろうかと。


「……何泣いてんだよ」
「え、泣いて何か……え?」


 殿下に言われて、頬に伝う何かに気づいた。それが涙だって気づくのに遅れ、俺は何でないているのか分からなかった。
 殿下に助けられて、安堵したからだろうか。その安堵から、これまでの緊張や疲れが押し寄せて、不安が涙となって出たのかと。恥ずかしくて俺は涙をぬぐおうとしたが、その手を殿下につかまれ引き寄せられた。ポスンと殿下の分厚い胸板に俺の頭が収まり、殿下は俺の頭をよしよしと撫でる。


「殿下、俺子供じゃないです」
「震えてんのに、泣いてんのに子供じゃねえっていうのか」
「じゃあ、大人でも泣きます。やめてください、殿下の行動、いちいちよくわかんなくて――っ」


 いつもはからかうくせに、こういうときだけかっこよくてずるいと思った。泣いていないと反論しようと顔を上げると、奪うように殿下が俺の唇に噛みつくようにキスをした。その流れに一切の無駄がなく、瞬きした瞬間に彼は離れていってしまった。


「何だ、泣き止んだじゃねえか。それともウソ泣きだったか?」
「は、え……なんでキスしたんですか」
「泣き止むと思ったんだよ」
「いや、どういう……てか、アンタ…………殿下、俺にキスしすぎです。殿下のキスが安く見えます」
「ハッ、だれかれ構わずキスすると思ってんのかよ。やすかねえよ。お前だけにしかしてない」
「いや、それも、大問題、で……ちくしょう」


 どんと殿下の胸をおして俺は離れた。なんで涙を止めるためにキスなんかしたのだろうか意味が分からない。いつも行動に一貫性がなくて、イレギュラーで突発的で。そんなことするから、また体の体温が一気に上昇した。それと同時に、痛いほど心臓が早鐘を打つ。
 いつの日だったか気のせいだと、勘違いだと閉じ込めた気持ちがまた顔を出しそうだった。こんなの、惚れないわけがない。


(……惚れないわけが、って。俺…………‼)


 殿下を見たが、どうした? というように首をかしげているだけだった。バレていない。それは不幸中の幸いだったが、気づいてしまったのだ。 
 俺が殿下に惚れているということを。


(クソ……全部殿下の策略通りじゃ。最悪だ。最悪…………)


 それでも、殿下のキスは嫌じゃないし、拒めない。まあ、いきなりしてくるので対策の使用がないが。


「おい、フェイ。帰るぞ……お前、顔赤いけど大丈夫か?」
「……っ、大丈夫じゃないです。全部殿下のせいです」
「あ? なんでだよ」
「な、んでも! もういいです! 帰りましょう……っ?」


 俺はそう言って殿下に背を向けた。これ以上顔を見られたくないというのもあったが、それ以上にこの顔の熱を冷ましたかったのだ。だが、一歩踏み出したところで、体がぐらりと傾いた。意識ははっきりとあったのに、体の中で糸がぷつんと切れたように指の先すら動かせなかった。


「おい、フェイ!」


(あーなんで、またアンタはそんな必死そうな顔で俺の名前呼ぶんだよ……)


 地面に倒れる直前見えた殿下の顔は、青くて俺以上に倒れそうな顔をしていた。

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