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第4章 私達はハッピーエンドを掴みます!!

10 最高の誕生日の夜を◇

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「ひ、酷いことになってしまいましたね」
「まあ、ここまでなるとは思ってなかったけど、予想はしてた……かな」


 悲惨な会場を後にし、私達は静かな皇宮の裏庭に来ていた。月がよく見えて、噴水の水の音ばかりが響く静かな場所。先ほどの騒ぎは嘘のように静かな場所で、私達は肩を並べて話していた。
 あのあと、キールは連れて行かれて、会場も滅茶苦茶になってしまったので強制的にパーティーはお開きになってしまった。シェリー様は、ロイさんに連れられて何処かに行ってしまったので、彼女たちは彼女たちでまた一悶着ありそうだなあなんて思っていた。でも、悲惨なことにはならないだろうって思う。仲直り、誤解が解ければ良いな、と私は祈るしかなかった。
 そうして、私達は、裏庭に来たわけだけど、キャロル様も、ライラ殿下も今回のことは計画に入れていたようで、提案したのはキャロル様だったようだ。彼は、密かにキールの情報、悪事を暴いて殿下に婚約破棄をするように言っていたらしい。初めは渋っていたけれど、動かぬ証拠の数々を見せつけられて、今回の決断にいたったとか。確かに、このまま結婚しちゃったら、帝国が傾きかねないだろう。苦渋の決断だったっていうことは、殿下はキールの側面しか見ていなかったっていうことだろう。キャロル様も、ロイさんも気づいていたのに。恋は人を盲目にするって本当だったんだなあ、なんて思いながら、私はキャロル様を見る。先ほど、傷を負った人物とは思えないほどぴんぴんしている。いや、ぴんぴんしてくれないと、困るっていうか、心配になるんだけど。


「アドニス」
「は、はい。何でしょうか」
「ふはっ、声が裏返ってる。本当に可愛いね。アドニスは」
「か、からかってるんですか!?」


 キャロル様は私の反応に楽しげに笑みを浮かべる。
 ちょっと意地悪なキャロル様もまた、いいなって思ってしまうのは惚れた弱みだと思う。
 そんなことはさておき、本当にこんなので良かったのだろうか、とパーティーが滅茶苦茶になってしまったことを、私は少し悲しく思っている。最高の日になるはずだったのに、キャロル様にとって最高の日だって思えるように準備してきたのに。


「アドニス……こんな状況で言うのもあれなんだけどさ、プレゼント。貰ってないんだけど、まだ、かな?」
「ぷれ……あっ!」


 忘れてたの? と、キャロル様は眉を下げる。
 いや、忘れていたわけじゃないけど、すっかり忘れていた。さっきのキールの暴走のせいで、すっかり頭から抜け落ちていた。


(ぷ、プレゼントって、あれだよね……あれ……)


 あれしかない! と、私はキャロル様を見る。もしかしたら、上目遣いになってしまっているかも知れない。あざといとか思われたらどうしよう、なんてテンパりすぎて変なことを思っている。キャロル様はん? と首を傾げ、私をじっと見ている。逃がさないというように、二つの碧眼が私を捉えて離してくれない。


「いっ、今、ですか?」
「うーん、今じゃなくても良いけど。夜終わっちゃうよ?」
「うぅ……分かってて言ってるんですか」
「だって、凄く楽しみにしてたから。今日、ああやって兄さんに婚約破棄を頼んだのも、彼女の悪事を大勢の前で暴くって決めたのも、全て解決して、安心した上で、アドニスからプレゼントを貰いたかったから。まあ、それがちょっと大事になっちゃったけど、僕の誕生日はまだおわってないし」


と、キャロル様は言う。終わっていないのは確かなのだが、全て計算した上で、そこまで考えてくれた上で、私のキスを待っているというのだ。彼は。

 そう考えると、嬉しくなってくると同時に、顔が熱くなっていくのを感じた。意識すると、途端に恥ずかしくなって、行動に移せなくなる。
 キャロル様は、じっと私を見つめて、今か今かと待っている。何だか、そわそわっていう効果音が聞えてきそうなくらい。


「め、目を、閉じてください」
「何で? 顔、見たいな」
「やや、やです。まだ、恥ずかしい……ので。じゃなきゃ、しません!」


と、私が言えばキャロル様は口を尖らせつつも、「して貰えないのは、やだなあ」なんて言って目を閉じた。端正な顔がそこにある。絵画に納めたいくらい綺麗な顔が。

 ドッドッと煩い心臓を抑えながら、私は唇を動かす。荒れてないかな? なんて、最後のチェックをして、私は顔をキャロル様に近づかせる。ぷるぷると震えている唇は何か頼りない。


(女を見せるのよ! アドニス!)


 そうやって、自分を奮い立たせつつ、私はキャロル様の唇に触れる。ふにっと温かい感触がした。柔らかいなあ、なんて思ったのも束の間。ぱちりと目を開いたキャロル様が、うっとりとした目で私を捉えたかと思うと、ぺろりと舌を出して舐める。


「最高のプレゼントだよ。アドニス」


 そう言ってキャロル様は私の後頭部を押さえつけ、舌を入れてきた。驚いている暇もなく、口内が蹂躙される。歯列をなぞられ、舌を絡め取られて吸われる。久しぶりの貪られるようなキスに、息継ぎを忘れてしまう。苦しいはずなのに、気持ちよくて、頭が真っ白になる。


「んっ……ちゅ……はぁ……」
「アドニス、この後、君を抱いても良いだろうか」
「え、ぇ、えっと。ここでですか?」


 酸素の足りないまわらない頭で、聞けばキャロル様は目をぱちくりとさせて「まさか」と口にする。


「さすがに、まだ、外は早いかな。それに、まだ皇宮には人がうろうろしているだろうし、アドニスの乱れた姿を見て良いのは僕だけだから。僕の部屋に移動しようか。立てる?」
「ふぇ」


 『まだ』ということは、今後する予定があるのだろうか。なんて、ぼんやり思いつつも、身体がすっかり熱くなって、キャロル様を求めていることに気づいた私は、とろけた目をキャロル様に向ける。それに、答えるようにキャロル様は、チュッとリップ音を立てて私の額にキスを落とすと、キスだけで、腰砕けになっている私をキャロル様は軽々と持ち上げた。俗にいうお姫様抱っこって奴だ。キャロル様は慣れた様子で私を抱き上げながら、足早に部屋に連れて行く。

 優しく、ベッドに私を下ろし、我慢が出来ないというように再びキスをしてくる。
 ああ、このままではいけない気がするのに……キャロル様とのキスは気持ちが良くて、もっと欲しいと思ってしまう。そうやって、流されているうちに、いつの間にか服を脱がされていたようで。キャロル様も自分の上着を脱ぎ捨てていた。筋肉質な身体が露わになる。見慣れているはずのその身体に、何故か羞恥心のようなものが込み上げてきて、顔を両手で覆う。
 キャロル様は、既に息が荒くなっており、早く私を抱きたいと目で訴えかけてきていた。もしかしたら、先ほど魔法を使ったせいで、少しだけ発情しているのかも知れない。相変わらず、凄い体質だなあと思う。


「顔、見せてくれないの?」
「は、恥ずかしいです」
「僕の誕生日……」


 なんて、都合の良い魔法の言葉を口にして、キャロル様は「顔、見せて欲しい」と甘い声で言ってくる。そんな声で言われたんじゃ、顔を見せないわけにはいかないと、ゆっくりと手をどかすとキャロル様は「可愛い」と言って私の頬を撫でた。そして、そのまま首筋に顔を埋めてくる。
キャロル様の吐息がくすぐったくて身を捩れば、キャロル様はくすっと笑って私の胸を揉み始めた。柔らかさを堪能するように何度も指を沈めたり離したりを繰り返す。


「あっ……んぅ……キャロル様」
「キャロルって呼んでほしいな。お願い」
「きゃろ、る……」
「うん、アドニス」


 ヒロインでも悪役令嬢でもない。ただの、第二皇子の性処理係だったはずなのに。私は今、彼に、キャロル様に愛されている。そう、強く実感できた。
 愛おしそうに名前を呼ぶキャロル様の声も。優しく私に触れるキャロル様の顔も。少し荒っぽく呼吸するキャロル様の息づかいも。私しか知らない。私だけが、キャロル様の特別だって。


「愛してるよ。アドニス。僕の可愛い人」
「キャロル……あの、私……も、愛して、ます」


 恥ずかしくて言えなかったし、自信が無くて言えなかったけど、今なら言える。キャロル様が好きだ。この世界で一番大好きな人の腕の中で、彼の体温を感じながら私は幸せを噛み締める。


「誕生日、おめでとうございます。キャロル」
「ありがとう。アドニス……」


 ふわりと笑うキャロル様の笑顔が、何よりも輝いて見えた。


「アドニス、優しくするから……痛かったり、嫌だったら言って?」


 長く、少しねちっこさも感じる前戯を終えて、キャロル様は私に聞いてくる。私はコクリと頷いて、早く欲しいと言うように彼を強請った。それに応えるよう、キャロル様はゆっくりと自身のモノを挿入してきた。キャロル様の大きなソレが入ってくる感覚に、思わず声が出そうになるのを抑える。


(あれ? 何か、いつもより大きく感じるんだけど)


 そう思っていれば、キャロル様は私の反応を楽しむように、にこりと笑ってきた。ああ、これは確信犯だなあと、思うと同時に、何か企んでいるなあと思った。


「そういえば、いつも根元まで入れてないんだけど今日は、いいよね?」
「へ、根元? え?」
「ギリギリあの日も理性が残ってて、根元まで入れてなかったけど、もう何度か身体も重ねたし……その、いいかなあって思って」


と、キャロル様は何故か恥ずかしそうに言った。


(え、いつも根元までいれてるんじゃないの? お腹いっぱいなんだけど?)


 ただでさえ、大きくて長いのに、あれで一杯じゃなかったなんて。私が、恐怖半分、興奮好奇心半分でお腹の方に視線を落とせば、キャロル様は苦笑いを浮かべた。


「アドニス、君の中が気持ち良すぎて。ごめん。嫌だって言われたらやめるつもりだったんだけど……歯止めが利かないッ」
「ま、待ってください、矢っ張り話し合ってから……ああぁっ!」


 制止の声は届かず、一気に奥まで押し込まれた。今まで感じたことの無いような快感に、頭が真っ白になる。気持ち良い。もっと欲しい。そんな欲望がぐるぐると渦巻く。


「ああ、やっぱり。全部入ると、凄く、良い」


 キャロル様は、うっとりとした表情で呟く。そして、私にキスをしながら腰を動かし始めた。最初はゆっくりと動いていたが、段々と激しくなる動きに、思考がどんどん快楽に侵されていく。本当に身体の相性が良いんだなって思い知らされる。だって、こんなの相性が良いっていうほかないじゃない。凄く、いい。もう、キャロル様で埋め尽くされている。キャロル様一色だ。


「ひゃああああああ! あっ、あっ、あっ、キャロル、激し……あああっ!」
「アドニスの中、気持ち良い。もっと僕を求めて」
「んんんん~! キャロル、キャロル、もっと、もっと下さいぃ」
「可愛い。好き、大好きだよ。愛してる」


 甘い言葉を並べて、でもそれが全部本心だって分かってるから、嬉しくて、お腹がキュンッとなってしまう。同時に下もキュンと締ったらしくて、キャロル様がうっと声を漏らす。キャロル様は、余裕がないのか、少しだけ苦しそうな顔をしていた。でも、それでも、私を愛おしそうに見つめてくれる。
私だけが知ってるキャロル様の顔。私だけが見れるキャロル様の姿。 
 キャロル様の背中に腕を回して、足を絡めれば、キャロル様は更に激しく動く。そして、限界が近いようで、キャロル様は私の耳元で「一緒にイこう」と囁いた。それに、答えるように、ぎゅっと抱きしめれば、キャロル様は、私の首筋に吸い付いてきて、そのまま、一番奥に熱いものを出した。ドクンドクンと脈打つのを感じながら、私もまた絶頂を迎えたのだった。


「アドニス、大丈夫?」
「はい……」


 あれから、何度も何度も求め合った私たちは、お互い裸のままベッドの上で抱き合っていた。私の髪を撫でているキャロル様の手の温もりを感じて、安堵感に包まれる。もう、何も障害はない、不安はないのだと。


「キャロル……凄く気持ちよかったです」


 正直な気持ちを伝えれば、それは良かったと、キャロル様は汗で濡れた顔で笑ってくれる。汗さえもキラキラと輝いていて、目の保養……なんて思っていれば、熱くなっている身体にまた、キャロル様の剛直があてがわれる。


「へ、へ、へ?」
「ごめん、まだ収まりそうにないんだ。ごめん、アドニス。もう少し付合ってくれる?」
「そ、そんな……」


 無理ですよと言おうとしたが、キャロル様に口を塞がれてしまう。キャロル様は、先程とは打って変わって優しく私に触れてくる。キスだけで、頭も身体もすぐにキャロル様を受け入れる体勢になってしまって、私はふわふわととけた頭で、キャロル様に向かって両手を広げる。それが、来て、という合図に見えたのか。キャロル様は私に抱き付いて再び中へと入ってきた。


「あっ、あぅっ、キャロルっ! ダメ、もぉ、お腹いっぱい!」
「僕はっ! もっと、アドニスのことが欲しい! だから、ね?」


と、キャロル様は少し乱暴に腰を打ち付ける。もうお腹いっぱいとか、無理だとか、そんな考えは霧散して、私はキャロル様に抱き付いた。口からは母音しか出なくなって、それでも、キャロル様は止ってくれなくて、そこでようやく思い出したのだ。

 キャロル・デニッシュメアリーという男は、魔力を使うたびに発情してしまう超絶倫皇子だと。


「アドニスっ、愛してるッ!」
「んんん~~~~ッ!」


 満足そうに笑うキャロル様を最後に、私は意識を飛ばした。
 何度絶頂したかとか、キャロル様が何度私の中で果てたのだとか、数えるのも馬鹿馬鹿しいくらいに。最後、暗かったはずの部屋が、ほんのりと明るくなったのだけは、何となく、覚えていた。


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