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第2部1章
04 番殺し
しおりを挟む「わざわざ、足を運んでくださり、ありがとうございます。ロルベーア嬢」
「いえいえ。こちらこそ、お招きいただきありがとうございます。シュニー・ドロップ伯爵令嬢」
色とりどりの花が咲き乱れる温室――小鳥のさえずりがが心地よく響くその中に、目的の人物はいた。白を基調にしたふんわりとしたドレスに身を包み、セミロングの瑠璃色の髪をハーフアップにして結っているシュニー・ドロップ伯爵令嬢は、私の挨拶に微笑んで、温室の奥にあるテーブルと椅子がある場所まで案内してくれた。
かちゃり、とカップが置かれ、良い香りのする紅茶を差し出される。礼を言ってから一口飲むと、彼女は嬉しそうに微笑んだ。その笑みには嫌味など一切なく、純粋な微笑みで、悪い人ではないのだと、すぐに警戒心が説けた。
(これまで出会ってきた人がおかしかったのよね……そうよね)
ミステルやクラウト……出会ってきた人たちがあまりにも、性悪すぎたため、自分に――ロルベーアに関わる人は、悪い人が多いのではないかと、警戒してしまうのだ。ロルベーアという人物自体が、そもそも物語の悪女として作られ、ヘイトを買う役となっている以上、避けられない運命なのかもしれないが、私からしたらいい迷惑だった。だから、悪意も敵意もなく接してくれる、シュニーに私は心を開くことが出来た。ただ、今回招待された、手紙の内容がセンシティブなため、今はよくても、話していくうちにヒートアップしていくのではないかと、容易に予想できる。
「帝都の方で、いろいろあったと噂には聞いていましたが、お体の方は大丈夫ですか?」
「え、ええ……」
「皇太子殿下の番でもあり、婚約者にもなられたとか。こんな辺鄙なところにまで噂が流れてくるくらいですので」
フフフ、と口元にあててシュニーは笑った。
噂とは、どんな噂なのか。番から、婚約者へ昇格――というよりかは、地続きで婚約者になった、殿下が勝手に話を進めていた、というのが事実なのだが、それが誇張され、少し曲解されうわさが広がったのだろう。婚約者より、番の方が効力が高いということは、シュニーも知っているはずだし。ただ、殿下が、番はおろか、婚約者を作ってこなかったところを見ると、どちらの枠も手に入れた私が噂になるのは、必然的なのではないかと思った。
悪女と噂の傲慢な公女と、番を殺す皇太子。お似合いな組み合わせなのかもしれない。
実際、殿下が私を殺そうとしたことはおろか、殺したくないとまで口にしてくれたのだから、周りから見て殺伐としたお似合いカップルでも、私たちの中で、その印象は全くない。それでいいのだ。
「そうなんですね。確かにいろいろありました。私自身、今、殿下の番として、婚約者として隣に立てていることが夢のようです」
「そうなのね。うらやましい限りだわ」
と、シュニーはぱちぱちと乾いた拍手を送る。ただ数回の会話で、敵意のようなものを感じ取ってしまい、私は、これは何かあるのではないか、と眉を顰める。
(……私のことを心配しているようなそぶりだけど、実際は、殿下の事よく思っていなくて、その番である私にも、複雑な感情を抱いている感じね)
顔にはもちろん出ていないため、私の憶測にすぎない。しかし、シュニーと会話している最中、なんとも言えない、引っ掛かりのような、もやもやとしたものが心の奥の方で渦巻く。私のことを悪くいうのはいいけれど、殿下のことは悪く言われたくない。それも、殿下を前にしてそれをいえないような人間の愚痴など、私は、聞きたくもない。
「さて、手紙にも書いたのですが、番契約――私の妹の話を聞いてくださいませんか」
「それが、目的で手紙をよこしたんでしょう。周りっくどい会話はやめて」
「あらあら、気づいていたの。さすが、ロルベーア嬢」
「……」
「怒らないでください。ただ、少しうらやましいと思ってしまって。貴方が、皇太子殿下に選ばれたことが」
シュニーはそういって、心を落ち着かせるために、紅茶に口をつける。広がるローズヒップの香りは、酸っぱくて、私の舌には合わない。
カップをソーサーに戻し、エメラルドの瞳をスッとこちらへ向ける。その瞳は曇っていて、ただならぬ敵意がにじみ出ていた。
「ロルベーア嬢も知っての通り、皇太子殿下は過去に、四人の番を殺しています。それは、皇太子殿下の呪いを解くために『真実の愛』が必要だったからです。ある令嬢は玉の輿を狙い、ある令嬢は家族の未来のために、ある令嬢は自身の美に酔いしれていたから、ある令嬢は順番が回ってきたから――ある令嬢は自分に似合うと思ったから。理由はそれぞれですが、いずれも、生贄のように皇太子殿下と番契約を結ばされていました」
「……」
最後の、自分に似合うから――というのは、私のことなのだろう。元悪女として名高い、ロルベーアを前にしてそんな皮肉がいえるのは、シュニーやミステルくらいだろう。ただ、彼女の言う通り、確かにいろんな理由で、過去に殿下と番契約を結んだ令嬢がいるのは知っている。それも、これも、殿下の呪いを解くために必要な行為だったから。しかし、殿下と令嬢たちの間に愛は育まれず、最後の望みとして切られた手札である私が、その座を勝ち取り、殿下の呪いを解いた――と。
四人の犠牲の上に立っている、という実感はなかった。名前も顔も知らないのだから。けれど、その犠牲……という言い方が、正しくないことは感じつつも、犠牲となった令嬢の姉であるシュニーが、私を怨み、殿下を怨むのは当然のことで、そんな皮肉も私は受け止めようと思った。
「戦争ばかりの国です。男性は血の気が盛んで、女性のことなど考えていません。私の婚約者も、戦争に行ってからかなり気性が荒くなりました。その筆頭であり、戦争の英雄ともうたわれる皇太子殿下は、それはもう、私の婚約者よりも、世の男性誰よりも気性が荒く、恐ろしいお方なのです。そんな、皇太子殿下の唯一の弱点である呪いを解く方法が『真実の愛』なんて笑わせますよね」
「何か誤解しているようですが、シュニー嬢。戦争ばかりなのは認めますが、その戦争で得た金で、私たちは生活しているのです。アクセサリーが買えるのも、ドレスが買えるのも、男性のおかげ。気性が荒いなんて、ひとくくりにするのはどうかと思われます」
「あら、ロルベーア嬢は、男性の肩を持つのね。さすが、未来の皇后候補なだけありますわ」
「……」
明らかな、男性批判――に私はムッとしたが、それを顔に出すことはしなかった。
いつぞや、殿下の言っていた、「女は何も知らない」発言と対を成すようで、女性は男性のことを知らず、男性は女性のことを知らないのだ。そこに、男女の差があるから。
それは、この世界では仕方がないことであり、まったく別の世界を生きているといっても過言ではない、男性と女性であるため、お互いの生活、価値観を理解しようと思わないのだ。自分だけが苦労していると、そういうように。
(でも、殿下は……戦争がなくなればいいと言っていたの。殿下は、戦闘狂じゃないわ。殿下は、アインは……)
何も知らないのに、知ったように言われるのは、腹が立った。今すぐにでも撤回させ、紅茶を頭からかぶらせたい衝動にかられたが、ぐっとこらえ、彼女が抱えている一番の問題を聞いてから考えようと踏みとどまった。
「反論してくると思いましたが、意外でしたわ。でも、これを聞いたら、ロルベーア嬢も少しは考え直すと思うんです」
「何も考えなすことなんてないけど?」
「……私の、妹――アネモニーは、皇太子殿下の二人目の番でした。一人目の番が処刑されたという話を聞いて、三日後ぐらいですかね、皇宮の方から手紙が来たのは。皇太子殿下の番の推薦書と書かれたものです」
それまで馬鹿にしていた彼女の顔からは、敵意が一次的にはがれ、その変わり、哀愁漂う絶望の表情へと変化した。
気づいたときには、すでに番契約を――という場面だったので、ロルベーアの所に番の推薦書なるものが届いたのかは知らないが、どちらにせよ、死刑宣告を受けたようなものだったのだろう。それも、一人目の番が処刑されたあととなれば、その推薦書の重みは変わってくる。
「ドロップ伯爵令嬢とぜひとも、番契約を――という内容だったと思います。思い出すだけでも、おぞましくて。一人目の番は、皇太子殿下の言を損ねたとか何とかで、首をはねられたと聞いてましたし。そんな人間の番になるなんて、恐ろしくて夜も眠れません。ですが、その手紙には指定はされていませんでした。私か、妹か。そんな恐ろしい皇太子殿下のもとに、妹をいかせるわけにはいきませんでした。しかし、お父様は長女がいなくなっては困ると、妹であるアネモニーを。お父様に逆らえるわけもなく、妹は皇太子殿下と番契約を結ぶことになりました」
エメラルドの瞳から、ポロリと涙がこぼれそうで、私は見ているのが辛かった。今でこそ、殿下のことが理解できるけれど、私もかつては、シュニーと一緒で、あの暴君の番に? と恐ろしくて仕方がなかった。だから、その気持ちは理解できる。
シュニーの語る姿から、どれほど、妹が大事だったのかも伝わってきたため、握っていた拳の爪が手のひらに食い込んであとになる。
「妹は、皇宮に一時的に住まわせてもらっている間、毎日手紙を送ってくれていました。しかし、その内容はかなりひどく、日に日に追い詰められていくような内容に変わっていました。どれだけ努力しても、振り向いてももらえない。声すらかけてもらえない、無視される、睨まれる……愛が生まれるわけないのに、愛さなければならない……と、妹は鬱状態になっているようでした。そして、とうとう耐えられなかったのか、番契約を切る唯一の方法、番の殺害に強行してしまうのです……結果はお察しの通り……」
「……皇太子暗殺未遂で、処刑」
「ええ。妹は努力したんです。でも、愛してもらえなかった。家のためにと、快く、でも不安を抱えながら出ていった妹は、無慈悲にも殺されたんです。きっと、皇太子殿下からしたら、それは生えた焚きのようなものだったんでしょうね。うっとうしいから殺した。ただ、それだけ……! でなければ、残り三人の番のことを忘れられるわけがないのです」
「……シュニー嬢」
確かに、殿下から、他の番の話は聞いたことがなかった。殺されそうになったから殺した、という話はたびたび耳にしているが、誰が、という話までは聞いたことがなかった。ただ、女性側の意見が分からないわけでもないので、殿下を擁護しきれないところもある。
「そもそも、番契約をここ数年で何度も切ったなんて話聞いたことがありません。番を殺すのは精神的負担がかかる。でも、四人も殺しているんです。あの男に、心はありません」
「シュニー嬢、それは言いすぎです」
「貴方も、いつか殺されるかもしれません。あの番殺しに」
「番殺し……」
「ええ、あの男は悪魔そのものです。番を、一生に一度の運命ともいえるそんな存在である番を! 平気で殺すような男なのです。私たち令嬢の間で、ひそかにそう呼ばれているんですよ。帝国の番殺しって」
知らない。私たちの、と大きな名詞で言われても、その中に私が入っていないのは確定で、やはり、ロルベーアがそういう令嬢たちの輪に入れていないのもまた、事実だった。
(番殺し……)
確かに、これまで多くの番を殺してきた。番を殺すことは、精神的負担になる。鬱になる人間もいると聞いた。番契約というのは、もともとこの国で発見されたものでないゆえに、まだ分からないことも多いと聞く。けれど、殿下は過去に番を四人も殺した――と。それもまた事実だ。番殺しと言われてもおかしくない。
でも、だからといって、私まで殺されるなんてあまりにあまりに話が飛躍しすぎなのではないかとも思った。
「殿下は私を殺しません……」
「ええ、そうね。そうかもしれないわね。殿下は貴方を溺愛していると聞いているもの。けれど、皇太子殿下は飽きたら容赦なく切り捨てる男よ。番の中には、過去に体の関係を持った令嬢もいたそうね。けれど、飽きて殺された」
「……っ」
「それにね、ロルベーア嬢。番で居続けることは、貴方にとってマイナスにしかならないの。番契約をしている――つまり、貴方が死ねば、帝国を、皇帝になる皇太子殿下の未来にも影響が出るわ。それを、敵国が狙わないわけがない。貴方は、皇太子殿下の番であり続けるかぎり、狙われ続けるの。常に、死の瀬戸際にいるのよ」
「……」
シュニーは、狂ったようにまくしたて、身を乗り出し叫ぶようにしてそういった。
確かに、心が通じ合った以上、番でいる理由もなくなった。番でなくとも、私たちが築いたものがそう簡単に崩壊するわけではない。番というのは、ただ相手を縛り付ける枷であり、それによってしか成り立たない関係とは、それまでの信頼関係なのだろう。
(でも、番契約を切る方法なんて分からないし……)
私がそう思っていると、心を読んだかのように、シュニーはにやりと笑った。
「――ある人に聞きました。帝国が滅ぼした国……ゲベート聖王国に、番契約を切る方法があるのだと。ロルベーア嬢、一度検討なされてはどうですか。貴方のためにも、皇太子殿下のためにも――」
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