基本情報技術者

第１章 基礎理論

算術演算と精度Ⅲ

　２進数のビットでーたを左右にずらす演算をシフト演算と言う。シフト演算には、論理シフト、算術シフトなどがあり、ビット位置を左にずらす左シフトと、右にずらす右シフトに区別する。
　２進数の論理シフトと算術シフトでは、２進数をnビット左にずらすと元の数を２（n）倍することになり、右にずらすと元の数を２（n）で割り算することになる。

【論理シフト】
　ビットを全てずらし、空いたビットには０を格納する。あふれたビットは捨てられる。論理シフトは、元の数を符号なし整数として扱う。

【算術シフト】
　数値の符号を考慮したシフトのことで、符号ビット以外のビットがシフトされる。左シフトは空いたビットに０が格納され、溢れたビットは捨てられる。右シフトは空いたビットに符号ビットと同じ値が格納される。

【シフト演算とオーバフロー】
　論理シフトや演算シフトでは、左シフトを行うとデータが溢れてオーバフローが発生することがある。符号ビットはシフト対象外で、論理シフトでは１であるビットがありふれた場合、算術シフトでは符号以外の１ビットが溢れた場合、オーバフローとなる。