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雪女篇

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 街の方に出ると、門松かどまつや雪だるま、かまくらがあちらこちらにあるのが見えた。

 公園では地元の男子中学生たちが雪の壁を作り、雪合戦をしていた。この寒い冬空の下、外で遊ぶ子供たちは、そこまで珍しくもない。信号機は作動していなく、中央に警察官が台に立って行き交う車の誘導をしていた。

 灯真は、白い息を吐きながら毎年ここに来たら訪れる温泉へ向かう道を歩いていた。

 歩道を歩いていき、しばらくすると整備されていない道に入っていく。

 道端には折れた木の枝や石が転がっている。向かう先には鳥居が見えてきた。

 近づいていくと、誰かが階段で座っている。遠くからは、男か女なのかは判断しにくいが、誰かがそこで座っている。 
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