7 / 7
夏の落語会
芝浜 1
しおりを挟む
何文太の一席の後少し間を置き、出囃子がなると
頑張亭ちゃれんぢが出てくる、客席に向かってイエーイと言わんばかりに両の手を大きく振り座布団に腰をおろす、
「お初にお目にかかります、何事にも全力投球明日は明日の風が吹く何事にも頑張る、頑張亭ちゃれんぢと申します、それではね落語を一席話したいんですけれども、小難しい事は考えずデラックス…じゃなかったリラックスして聞いてくださいね、え~先程は寿限無という子の名前にまつわるお話でしたね、子は鎹と言いまして夫婦の縁を繋ぐ物の為の物ですが、その鎹で繋げる戸板がなければございません、本日はその戸板…夫婦にまつわるお話でございます、夫婦にも色々ございまして、仲の良い夫婦に仲の悪い夫婦どちらにいたしましても、縁は異なもの味な物と申しますように、なにが起こるかわからないから人生は面白い、まぁ私にはね奥さんはおろか、何文太さんみたいに彼女すらいないのでわからないんでございますが、なんにしても素敵な物だとおもっております、今この場にもねご夫婦だったり、お子さんを連れたご家族でお越しの方もいらっしゃるのではとおもいますが、帰る道中だったりで馴れ初め等を語るの良いもので、もしくはねご夫婦で一緒にお酒でも飲みながら語るのも一興でございます。しかし飲みすぎるのも良くはない、酒は飲んでも飲まれるな、飲み過ぎてそのまま夢心地になることもありまして…とある長屋に熊五郎という腕は良いが酒好き魚屋がおりました、前の晚も浴びるほど酒を飲みましてそのままねてしまった
『ちょいと、ちょいとアンタ、起きとくれよ』
『んだよ…うるさいなぁ、なんだよこんな時分に、まだ御天道様も出てねぇじゃないか、もう少し寝かせろよ』
『そうもいかないよ、アンタ昨日あたしと約束しただろう、明日こそ商いに行くから今日だけ酒を飲ませてくれって、あれだけ飲んだんだからさっさと商いに行っとくれよ』
『わかったよ行くよ行けば良いんだろ…けどあれだ番台とか天秤棒の準備が…』
『もう出来てるよ、ちゃんと手入れもしてる』
『草鞋の用意…』
『昨日絞めなおして出してる、観念しなよ昨日今日魚屋の女房になったんじゃないんだよ、いいからいっといで』
『わかったよ、行ってくるよ仕方ねぇなぁ』
さて熊五郎さんぶつくさと文句を良いながら商いに向かいました
頑張亭ちゃれんぢが出てくる、客席に向かってイエーイと言わんばかりに両の手を大きく振り座布団に腰をおろす、
「お初にお目にかかります、何事にも全力投球明日は明日の風が吹く何事にも頑張る、頑張亭ちゃれんぢと申します、それではね落語を一席話したいんですけれども、小難しい事は考えずデラックス…じゃなかったリラックスして聞いてくださいね、え~先程は寿限無という子の名前にまつわるお話でしたね、子は鎹と言いまして夫婦の縁を繋ぐ物の為の物ですが、その鎹で繋げる戸板がなければございません、本日はその戸板…夫婦にまつわるお話でございます、夫婦にも色々ございまして、仲の良い夫婦に仲の悪い夫婦どちらにいたしましても、縁は異なもの味な物と申しますように、なにが起こるかわからないから人生は面白い、まぁ私にはね奥さんはおろか、何文太さんみたいに彼女すらいないのでわからないんでございますが、なんにしても素敵な物だとおもっております、今この場にもねご夫婦だったり、お子さんを連れたご家族でお越しの方もいらっしゃるのではとおもいますが、帰る道中だったりで馴れ初め等を語るの良いもので、もしくはねご夫婦で一緒にお酒でも飲みながら語るのも一興でございます。しかし飲みすぎるのも良くはない、酒は飲んでも飲まれるな、飲み過ぎてそのまま夢心地になることもありまして…とある長屋に熊五郎という腕は良いが酒好き魚屋がおりました、前の晚も浴びるほど酒を飲みましてそのままねてしまった
『ちょいと、ちょいとアンタ、起きとくれよ』
『んだよ…うるさいなぁ、なんだよこんな時分に、まだ御天道様も出てねぇじゃないか、もう少し寝かせろよ』
『そうもいかないよ、アンタ昨日あたしと約束しただろう、明日こそ商いに行くから今日だけ酒を飲ませてくれって、あれだけ飲んだんだからさっさと商いに行っとくれよ』
『わかったよ行くよ行けば良いんだろ…けどあれだ番台とか天秤棒の準備が…』
『もう出来てるよ、ちゃんと手入れもしてる』
『草鞋の用意…』
『昨日絞めなおして出してる、観念しなよ昨日今日魚屋の女房になったんじゃないんだよ、いいからいっといで』
『わかったよ、行ってくるよ仕方ねぇなぁ』
さて熊五郎さんぶつくさと文句を良いながら商いに向かいました
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
Flying boy
hayato/
キャラ文芸
「ああ、空を飛べたらなあ」
誰もが願うそんなことがもし現実になったら?
そんな願いを叶えた少年から初まるちょっと不思議な心温まる物語。
※たまに箸休めの1話があります(200〜600字程度)※
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
姉と弟の特別な変身デート
wan
キャラ文芸
大学生の姉と中学生で恥ずかしがり屋の弟は仲良し!
姉はメイクや服に目覚め綺麗になり、弟はそれを見とれて意識してしまうことが多くなる。小さい頃はそんなことはなかったのに。
ある日、姉のメイクを見とれてたら弟もやることになって、、。
作ろう! 女の子だけの町 ~未来の技術で少女に生まれ変わり、女の子達と楽園暮らし~
白井よもぎ
キャラ文芸
地元の企業に勤める会社員・安藤優也は、林の中で瀕死の未来人と遭遇した。
その未来人は絶滅の危機に瀕した未来を変える為、タイムマシンで現代にやってきたと言う。
しかし時間跳躍の事故により、彼は瀕死の重傷を負ってしまっていた。
自分の命が助からないと悟った未来人は、その場に居合わせた優也に、使命と未来の技術が全て詰まったロボットを託して息絶える。
奇しくも、人類の未来を委ねられた優也。
だが、優也は少女をこよなく愛する変態だった。
未来の技術を手に入れた優也は、その技術を用いて自らを少女へと生まれ変わらせ、不幸な環境で苦しんでいる少女達を勧誘しながら、女の子だけの楽園を作る。
京都式神様のおでん屋さん 弐
西門 檀
キャラ文芸
路地の奥にある『おでん料理 結(むすび)』ではイケメン二体(式神)と看板猫がお出迎えします。
今夜の『予約席』にはどんなお客様が来られるのか。乞うご期待。
平安時代の陰陽師・安倍晴明が生前、未来を案じ2体の思業式神(木陰と日向)をこの世に残した。転生した白猫姿の安倍晴明が式神たちと令和にお送りする、心温まるストーリー。
※一巻は第六回キャラクター文芸賞、
奨励賞を受賞し、2024年2月15日に刊行されました。皆様のおかげです、ありがとうございます✨😊
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる