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七章 男一匹、覚悟を決めた!
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その夜。
真は自分の家の自分の部屋で、父親の誠司とふたりきりで対峙していた。
誠司は座布団に座り、背筋をピン! と伸ばしてあぐらをかき、両腕を胸の高さで組んで息子を見据えている。その堂々たる姿はまるで名のある彫刻師の手になる仏像のよう。はっきりとした威厳が感じられる。
それに対して、真は座布団も使わずに畳の直接、座っている。正座をし、背筋を丸め、握った両手を膝の上において身を縮こませている。顔には冷や汗まで浮いている。その姿はどう見ても親父に説教される小学生。とうに父親を超える図体に成長した二八歳の男が見せるにしてははっきりと『みっともない』と言える姿だった。
しかし、いま、この場を見て真に向かってそんなことを言う人間はいないだろう。むしろ。、納得するはずだ。それぐらい、誠司の姿は真剣そのものであり、緊張感に満ちたものだった。
「真」
「は、はい……」
思わず『はい』と答えてしまうぐらい、誠司の呼びかけは厳しいものだった。
「お前はなぜ、この家に残った。畑を継いだのはなんのためだ。先祖代々の畑を守りたいと思ったからか? それとも、ただ単に巣立つだけの度胸がなかったからか?」
「そ、それは……」
「農業を取り巻く状況の厳しさを知らんわけがあるまい。肥料代も燃料代もあがりつづける。おまけに、近年の気候変動によって従来の常識や栽培法は通用しなくなっている。夏野菜の代表であるトマトが『夏の暑さで』作れないというイカれた時代だ。これから先、農家はそれぞれに工夫を凝らし、新しい道を見つけなければ生き残れない。そのためには手間もかかれば、金もかかる。
だが、その金を販売価格に上乗せすることは出来ん。食糧は誰もが必要とするものであり、誰もが買える価格でなければならないからだ。栽培費用が高くなったからと言ってその分、値上げする、と言うわけにはいかん。
当然、そのしわ寄せは農家自身にくる。栽培費は高くなる。販売価格はあげられない。ただでさえ少ない利益はさらに少なくなる。
『人々の食糧を作る』
その使命感だけを支えに、作ればつくるほど赤字になる。その分を他の仕事で稼いでカバーしながら農家をつづけるしかないという、とんでもない時代が来るかも知れないんだぞ」
「そ、それは……わかってるけど」
「だったらなぜ、ほだかちゃんの提案に真剣にならない? ほだかちゃんの提案はうちが生き延びるための、いや、この町全体が生き延びるための最後のチャンスかも知れないんだぞ」
「父さん……」
「おれや母さんがお前を大学に行かせるためにどれだけ苦労したか。知らないわけじゃあるまい」
「そ、それはもちろん、知ってるさ。感謝だってしている」
しがないコマツナ農家では、普通に暮らしていては子どもを大学に行かせるほどの稼ぎは得られない。その分を補うために母親の冬菜は農作業の合間を縫ってパートに出かけていたし、誠司自身、夜にはキャバクラに客としてではなく掃除夫として通っていたのだ。
そこまでしなければ、子どもを大学に行かせることも出来ない。
『農業でのんびりスローライフ』などと言う言葉がはやるなかで、そんな現実が広まっているのだ。
「お前の感謝なんぞいらんわ」
『ふん!』とばかりにふんぞり返って、誠司は息子の言葉をぶった切った。
「おれも、母さんも、親にはさんざん迷惑をかけて育ってきた。その分を返しているだけだ。お前も、お前自身の子どもに迷惑をかけられることで返せばいい。問題は、いまのままではお前は『自分の子どもに迷惑をかけられる』ことも出来ない、と言うことだ」
「それは……」
「おれの代ではまだ農業である程度は稼げた。だから、農業のかたわら副業をこなすことでお前を大学に行かせることが出来た。だが、お前の代にはもっと厳しくなる。『農業をしていては』他にいくらがんばっても子どもを大学に行かせることなんてできない。そういう時代になる。そんな時代を前に結婚して、子どもを作ることができるのか?」
「………」
真は答えられなかった。
美咲と付き合っていた――と、思っていた頃――には、そうできるものだと思っていた。しかし、美咲に捨てられ、現実を見せつけられたいまとなっては、とてもではないが『子どもをもつ人生』など想像できなくなっていた。
「このままではお前、一生、結婚も出来ず、子どももてず、働けばはたらくほど借金のかさむ畑を抱えながら、ひとりさびしく歳をとる人生を送ることになるぞ。それでもいいのか?」
「いいわけないだろ!」
「その未来をかえるためには小手先の変更では無理だ。栽培費を工夫して押さえるとか、付加価値をつけて高値で売るとか、そんな程度のことでは不可能なんだ。もっと根本的に、農業という業務の形態そのものをかえてしまう、それぐらいのことをしなければ。
そして、その『根本的な変化』をほだかちゃんがもってきてくれた。
ライフ・ウォッチング・オーバーアート。
もし、本当に畑の風景が何十億という金に化けるなら農家は一気に夢のある職業になる。多くの若者を惹きつける業界となる。次代を担う存在であるお前が、この話になぜ、食いつかない」
「だ、だって、そんなこと、うまく行くかどうか……」
「うまく行くかどうかじゃない! うまく行かせるんだろうが! このチャンスを逃せばお前、一生、日の目を見れんぞ。女に捨てられたあげく、その女から『あんな男、さっさと捨てて正解だったわ』と言われつづける人生を送る羽目になるんだぞ。それでいいのか! 見返してやりたいとは思わないのか⁉」
「そ、そりゃあ、おれだって見返してやりたいとは思うけど……」
「だったら、挑戦してみろ、挑んで見ろ! なにを遠慮する必要がある? どうせ、このままだったらなにも得られない人生だろうが。すべてを懸けて挑戦してなにが悪い。
その挑戦すべき課題が向こうからやってきてくれた。しかも、一八歳のかわいい女の子の姿でだ。男一匹、すべてを手に入れてやろうと大バクチに出なくてどうする⁉
それとも、お前はやはり、その程度の度胸もないのか? うちに残ったのは畑を継ぐためではなく、独り立ちする覚悟がなかったからか? だったら、さっさと出て行け。二八歳にもなって独り立ちも出来ない息子なぞおれには必要ない。跡継ぎのことは心配いらん。ほだかちゃんを養子に迎え、ライフ・ウォッチング・オーバーアートを成功させるために共に生きるだけのことだからな」
「……わかった」
やがて、真は言った。ただ握っていただけだった拳を力強く握りしめ、その目にはいままでにない決意の色が浮いていた。表情は別人のように引きしまり、父親よりも大きく育った体をグッと伸ばした。
「確かに、おれももう自分だけのことを考えていればいい歳じゃない。それに、父さんと同じく『先祖代々の畑を自分の代で潰すわけにはいかない』という思いだってある。その思いを叶える方法があると言うのなら確かに、このおれこそが先頭に立って行動するべきだ。任せてもらうぞ、親父。これからは真剣に篠崎の提案に向き合う」
「おう。それでこそ、おれの息子だぜ」
誠司はそう言って豪快に笑った。
いま、この瞬間、真の人生が本当の意味ではじまった。
真は自分の家の自分の部屋で、父親の誠司とふたりきりで対峙していた。
誠司は座布団に座り、背筋をピン! と伸ばしてあぐらをかき、両腕を胸の高さで組んで息子を見据えている。その堂々たる姿はまるで名のある彫刻師の手になる仏像のよう。はっきりとした威厳が感じられる。
それに対して、真は座布団も使わずに畳の直接、座っている。正座をし、背筋を丸め、握った両手を膝の上において身を縮こませている。顔には冷や汗まで浮いている。その姿はどう見ても親父に説教される小学生。とうに父親を超える図体に成長した二八歳の男が見せるにしてははっきりと『みっともない』と言える姿だった。
しかし、いま、この場を見て真に向かってそんなことを言う人間はいないだろう。むしろ。、納得するはずだ。それぐらい、誠司の姿は真剣そのものであり、緊張感に満ちたものだった。
「真」
「は、はい……」
思わず『はい』と答えてしまうぐらい、誠司の呼びかけは厳しいものだった。
「お前はなぜ、この家に残った。畑を継いだのはなんのためだ。先祖代々の畑を守りたいと思ったからか? それとも、ただ単に巣立つだけの度胸がなかったからか?」
「そ、それは……」
「農業を取り巻く状況の厳しさを知らんわけがあるまい。肥料代も燃料代もあがりつづける。おまけに、近年の気候変動によって従来の常識や栽培法は通用しなくなっている。夏野菜の代表であるトマトが『夏の暑さで』作れないというイカれた時代だ。これから先、農家はそれぞれに工夫を凝らし、新しい道を見つけなければ生き残れない。そのためには手間もかかれば、金もかかる。
だが、その金を販売価格に上乗せすることは出来ん。食糧は誰もが必要とするものであり、誰もが買える価格でなければならないからだ。栽培費用が高くなったからと言ってその分、値上げする、と言うわけにはいかん。
当然、そのしわ寄せは農家自身にくる。栽培費は高くなる。販売価格はあげられない。ただでさえ少ない利益はさらに少なくなる。
『人々の食糧を作る』
その使命感だけを支えに、作ればつくるほど赤字になる。その分を他の仕事で稼いでカバーしながら農家をつづけるしかないという、とんでもない時代が来るかも知れないんだぞ」
「そ、それは……わかってるけど」
「だったらなぜ、ほだかちゃんの提案に真剣にならない? ほだかちゃんの提案はうちが生き延びるための、いや、この町全体が生き延びるための最後のチャンスかも知れないんだぞ」
「父さん……」
「おれや母さんがお前を大学に行かせるためにどれだけ苦労したか。知らないわけじゃあるまい」
「そ、それはもちろん、知ってるさ。感謝だってしている」
しがないコマツナ農家では、普通に暮らしていては子どもを大学に行かせるほどの稼ぎは得られない。その分を補うために母親の冬菜は農作業の合間を縫ってパートに出かけていたし、誠司自身、夜にはキャバクラに客としてではなく掃除夫として通っていたのだ。
そこまでしなければ、子どもを大学に行かせることも出来ない。
『農業でのんびりスローライフ』などと言う言葉がはやるなかで、そんな現実が広まっているのだ。
「お前の感謝なんぞいらんわ」
『ふん!』とばかりにふんぞり返って、誠司は息子の言葉をぶった切った。
「おれも、母さんも、親にはさんざん迷惑をかけて育ってきた。その分を返しているだけだ。お前も、お前自身の子どもに迷惑をかけられることで返せばいい。問題は、いまのままではお前は『自分の子どもに迷惑をかけられる』ことも出来ない、と言うことだ」
「それは……」
「おれの代ではまだ農業である程度は稼げた。だから、農業のかたわら副業をこなすことでお前を大学に行かせることが出来た。だが、お前の代にはもっと厳しくなる。『農業をしていては』他にいくらがんばっても子どもを大学に行かせることなんてできない。そういう時代になる。そんな時代を前に結婚して、子どもを作ることができるのか?」
「………」
真は答えられなかった。
美咲と付き合っていた――と、思っていた頃――には、そうできるものだと思っていた。しかし、美咲に捨てられ、現実を見せつけられたいまとなっては、とてもではないが『子どもをもつ人生』など想像できなくなっていた。
「このままではお前、一生、結婚も出来ず、子どももてず、働けばはたらくほど借金のかさむ畑を抱えながら、ひとりさびしく歳をとる人生を送ることになるぞ。それでもいいのか?」
「いいわけないだろ!」
「その未来をかえるためには小手先の変更では無理だ。栽培費を工夫して押さえるとか、付加価値をつけて高値で売るとか、そんな程度のことでは不可能なんだ。もっと根本的に、農業という業務の形態そのものをかえてしまう、それぐらいのことをしなければ。
そして、その『根本的な変化』をほだかちゃんがもってきてくれた。
ライフ・ウォッチング・オーバーアート。
もし、本当に畑の風景が何十億という金に化けるなら農家は一気に夢のある職業になる。多くの若者を惹きつける業界となる。次代を担う存在であるお前が、この話になぜ、食いつかない」
「だ、だって、そんなこと、うまく行くかどうか……」
「うまく行くかどうかじゃない! うまく行かせるんだろうが! このチャンスを逃せばお前、一生、日の目を見れんぞ。女に捨てられたあげく、その女から『あんな男、さっさと捨てて正解だったわ』と言われつづける人生を送る羽目になるんだぞ。それでいいのか! 見返してやりたいとは思わないのか⁉」
「そ、そりゃあ、おれだって見返してやりたいとは思うけど……」
「だったら、挑戦してみろ、挑んで見ろ! なにを遠慮する必要がある? どうせ、このままだったらなにも得られない人生だろうが。すべてを懸けて挑戦してなにが悪い。
その挑戦すべき課題が向こうからやってきてくれた。しかも、一八歳のかわいい女の子の姿でだ。男一匹、すべてを手に入れてやろうと大バクチに出なくてどうする⁉
それとも、お前はやはり、その程度の度胸もないのか? うちに残ったのは畑を継ぐためではなく、独り立ちする覚悟がなかったからか? だったら、さっさと出て行け。二八歳にもなって独り立ちも出来ない息子なぞおれには必要ない。跡継ぎのことは心配いらん。ほだかちゃんを養子に迎え、ライフ・ウォッチング・オーバーアートを成功させるために共に生きるだけのことだからな」
「……わかった」
やがて、真は言った。ただ握っていただけだった拳を力強く握りしめ、その目にはいままでにない決意の色が浮いていた。表情は別人のように引きしまり、父親よりも大きく育った体をグッと伸ばした。
「確かに、おれももう自分だけのことを考えていればいい歳じゃない。それに、父さんと同じく『先祖代々の畑を自分の代で潰すわけにはいかない』という思いだってある。その思いを叶える方法があると言うのなら確かに、このおれこそが先頭に立って行動するべきだ。任せてもらうぞ、親父。これからは真剣に篠崎の提案に向き合う」
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