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一章 三月のNTR
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「あなたとは今日でお別れ。わたしはこの人と結婚するわ」
とある高級ホテルのラウンジ。オシャレな丸テーブルのまわりに三つの椅子が並んだその場所で、高遠美咲は婚約者――であったはずの男――小松川真を相手にそう言った。
時代柄、すでに汗ばむぐらいの暖かさを感じるようになった三月初めのことだった。
見下した視線。
勝ち誇った表情。
これ見よがしに見せつける左手の薬指には、大きなダイヤの婚約指輪。
いったい、何カラットのダイヤで、いくらするのか。そんなことは真にはとうていわからない。わかることはただひとつ。それは、零細農家の自分には決して手に入れられない高価な品と言うことだけ。
美咲の隣の席に着き、肩に手をまわしてにこやかな表情をしているのはもちろん、婚約者であった――はずの――真ではない。イタリア製の高級スーツに身を包みやはり、勝ち誇った表情で真を見下している男、神崎翔悟。美咲の勤める会社の御曹司だという。
「会社の社長の息子さんからプロポーズされたの。後腐れないようにしておきたいからはっきり、別れたいの」
美咲にメールでそう伝えられ、やってきたホテルのラウンジ。そこにはすでに恋人気分丸出しで寄り添う美咲と翔悟がいた。そして、真ははっきり言われたのだ。
「あなたとはお終い」と。
――そういうことか。
真は両拳をテーブルの下でギュッと握り、腹のなかで思った。不思議と怒りは湧いてこない。むしろ、妙に納得する気分だった。
真は生まれも育ちも東京都江戸川区。先祖代々つづくれっきとした江戸っ子。とは言え、『チャキチャキの江戸っ子』という語感からくる生きの良さや華やかさは感じられない。顔立ちはまずまず普通だが、いまどきの男にしては背が低い。それでいて、横幅はあるので全体にもっさりした印象を受ける。
いかにも『垢抜けない田舎者』と言った感じ。目の前に並ぶ『華やかで、洗練された都会人』であるふたりとは出身惑星からしてちがう生き物だとしか思えない。
美咲とは大学で知り合った。ミス・キャンパスに選ばれるほどの美人。ちょっとキツい印象は受けるが、それが逆に魅力になるほどの整った顔立ちと見事なスタイル。
一目惚れだった。
大学に入ってすぐ『話題の美女』として知り、一目で心奪われた。二年間、片思いをつづけてモヤモヤし抜いたあげく、まわりの悪友たちから背中を押され、告白した。
玉砕覚悟、ダメ元の告白。
だって、そうだろう?
相手はミス・キャンパスに選ばれるほどの美女。こっちは明日も知れない零細農家の息子。顔も、頭も、その他も、すべて平凡。誇れることと言ったら、いままでに犯した悪事と言えば小学校時代、好きな女の子をこっそり盗撮したことぐらい、と言う程度。善人と言うより、小心者と言った方がふさわしい。自分でもそう思う。
そんな自分だから、ミス・キャンパスとどうにかなるなんて思えるはずがない。
悪友たちも無責任にけしかける一方で、残念会用の居酒屋を事前に予約していたぐらい。ところが――。
なんの奇跡か、偶然か、美咲はOKしてくれた。
真は、それはもう天にも昇る心地。その場で歓喜の叫びをあげ、残念会用に予約していた居酒屋は勝利の宴の場となった。
大学、そして、大学卒業後もふたりの関係はつづいた。その間の美咲の要求はなかなかに厳しいもので――とくに資金面で――しがない零細農家に過ぎない真は美咲の要求に応えるためにいくつものバイトを掛け持ちしなければならなかった。しかし――。
「あんな美人なんだ。少しぐらいワガママなのは当然だよな」
そう思っていたし、美咲のためにがんばれるのは嬉しかった。
――男として役に立てている。
そう思えた。
――将来は美咲と結婚して人生を一緒に生きていく。
そう思っていた。
大学卒業後、何度か結婚の話題を持ち出したのだがそのたびにはぐらかされた。それでも、
――美咲も就職したてだからな。いまは仕事に慣れるのに精一杯で、そこまで考えられないんだろう。
子どもの頃から親の仕事を手伝い、そのまま家業に就いた自分とはちがう。まったく新しい環境で、まったく新しい仲間たちと過ごしているのだ。結婚のことまで考えられないのも無理はない。
そう思い、結婚の話は時期が来るまでお預けにしておくことにした。それでも、『美咲といつか結婚する』という思いはかわらなかったし、
――こんなしがない零細農家の自分にも、こんな美人の嫁が来てくれる。
そう信じ、幸せだった。そして――。
今日、いきなり、別れを突きつけられたのだ。
金持ちで上級国民の婚約者と一緒に。
こうなってみると、すべてが納得できる。
真と付き合ったのは一種の保険だったのだろう。
――こんな時代だし、自分で食べ物を作れるって言うのは心強いわよね。少なくとも、食いっぱぐれることはないはずだわ。三〇までに他にいい相手が見つかればよし。それが駄目なら結婚してやるのもいいかもね。
そんな風に思っていたにちがいない。
なにしろ、農業を知らない人間は『農業』というものをずいぶんと楽な、のんびり暮らせる家業だと思い込んでいるようなので。美咲も多分『農業でのんびりスローライフ』とか思っていたのだろう。農家の苦労、置かれている状況の厳しさなどなにも知らないで。
もっとも、この点については真の責任もあるだろう。なにしろ、農家の実情などなにも知らせず――そこに『実情を知られたら嫁になんて来てくれない!』という保身の感情があったのは否定できない――見栄を張って、余裕がある振りをしながら付き合ってきたのだから。
美咲が勘違いするのも無理はない。
ともあれ、美咲は真と付き合う一方、『いい相手』探しに奔走していたにちがいない。だから、結婚の話題になるといつもはぐらかしたのだ。そして、期限間近の二八になった今年、とうとう念願の『いい相手』を見つけたというわけだ。
「君のことは美咲から聞いていた」
と、そのいい相手、神崎翔悟は言った。
若くしてこれ見よがしな高級スーツを着ている趣味はともかく、そんな服装が似合う見栄えのいい男であることはまちがいない。背は明らかに真より高いし、細身のモデル体型。顔立ちだってもちろん、真よりもずっとハンサム。どこかの雑誌にモデルとして登場していてもおかしくない上玉だ。
このふたりが並んでいるさまを女子高生あたりが見たらきっと、吹きだしてしまうだろう。
「同じ男で、こんなに差があるの?」と。
ともかく、翔悟は真に対してそう切り出した。少なくとも『元恋人』である真を前にあえて、『美咲』と呼び捨てにしているところに『立場をわきまえさせてやろう』という意思が感じられた。
「他人様の恋人を横取りする結果になったのは申し訳なく思う。しかし、僕たちは出会った途端、感じたんだ。『これこそ運命の相手、真実の愛だ』とね。運命には逆らえない。君もこの運命を受け入れてもらいたい」
口調ばかりは穏やかだが、内容は『ふざけるな!』の極致。そして、この言葉を正確に翻訳すると、
「いまどき、お前みたいな貧乏人が結婚なんて出来るわけないだろ。いい加減、夢から覚めて、二次元の嫁でも相手にしてな」
と言うことになる。
――貧乏人。まさにその通りだ。
美咲の指に輝くダイヤの指輪。
それを見てはなにも言えない。
先祖代々、受け継がれてきた一ヘクタールにも満たない小さな畑。その畑から採れる作物で得られる収入ではきっと、一〇〇年かけてもこんな婚約指輪は贈れない。
――おれがバカだったんだ。おれみたいな平凡な零細農家なんて相手にされるわけがなかった。まともな頭のある人間なら誰だって、会社社長の御曹司を選ぶさ。
自分だって、美咲の立場ならそうする。
そう納得してしまえる。
納得してしまえるのにどうして、文句を言えるだろう。現実を受け入れ、引きさがるしかなかった。
「……わかった。お別れだ。お幸せに」
真はそう言って席を立った。
――美咲を恨むのはやめよう。いい夢を見せてもらった。そう思って感謝しよう。
そう自分に言い聞かせ、真は自分の世界に帰って行った。
卒業シーズンの三月。小松川真は――。
彼女に卒業された。
とある高級ホテルのラウンジ。オシャレな丸テーブルのまわりに三つの椅子が並んだその場所で、高遠美咲は婚約者――であったはずの男――小松川真を相手にそう言った。
時代柄、すでに汗ばむぐらいの暖かさを感じるようになった三月初めのことだった。
見下した視線。
勝ち誇った表情。
これ見よがしに見せつける左手の薬指には、大きなダイヤの婚約指輪。
いったい、何カラットのダイヤで、いくらするのか。そんなことは真にはとうていわからない。わかることはただひとつ。それは、零細農家の自分には決して手に入れられない高価な品と言うことだけ。
美咲の隣の席に着き、肩に手をまわしてにこやかな表情をしているのはもちろん、婚約者であった――はずの――真ではない。イタリア製の高級スーツに身を包みやはり、勝ち誇った表情で真を見下している男、神崎翔悟。美咲の勤める会社の御曹司だという。
「会社の社長の息子さんからプロポーズされたの。後腐れないようにしておきたいからはっきり、別れたいの」
美咲にメールでそう伝えられ、やってきたホテルのラウンジ。そこにはすでに恋人気分丸出しで寄り添う美咲と翔悟がいた。そして、真ははっきり言われたのだ。
「あなたとはお終い」と。
――そういうことか。
真は両拳をテーブルの下でギュッと握り、腹のなかで思った。不思議と怒りは湧いてこない。むしろ、妙に納得する気分だった。
真は生まれも育ちも東京都江戸川区。先祖代々つづくれっきとした江戸っ子。とは言え、『チャキチャキの江戸っ子』という語感からくる生きの良さや華やかさは感じられない。顔立ちはまずまず普通だが、いまどきの男にしては背が低い。それでいて、横幅はあるので全体にもっさりした印象を受ける。
いかにも『垢抜けない田舎者』と言った感じ。目の前に並ぶ『華やかで、洗練された都会人』であるふたりとは出身惑星からしてちがう生き物だとしか思えない。
美咲とは大学で知り合った。ミス・キャンパスに選ばれるほどの美人。ちょっとキツい印象は受けるが、それが逆に魅力になるほどの整った顔立ちと見事なスタイル。
一目惚れだった。
大学に入ってすぐ『話題の美女』として知り、一目で心奪われた。二年間、片思いをつづけてモヤモヤし抜いたあげく、まわりの悪友たちから背中を押され、告白した。
玉砕覚悟、ダメ元の告白。
だって、そうだろう?
相手はミス・キャンパスに選ばれるほどの美女。こっちは明日も知れない零細農家の息子。顔も、頭も、その他も、すべて平凡。誇れることと言ったら、いままでに犯した悪事と言えば小学校時代、好きな女の子をこっそり盗撮したことぐらい、と言う程度。善人と言うより、小心者と言った方がふさわしい。自分でもそう思う。
そんな自分だから、ミス・キャンパスとどうにかなるなんて思えるはずがない。
悪友たちも無責任にけしかける一方で、残念会用の居酒屋を事前に予約していたぐらい。ところが――。
なんの奇跡か、偶然か、美咲はOKしてくれた。
真は、それはもう天にも昇る心地。その場で歓喜の叫びをあげ、残念会用に予約していた居酒屋は勝利の宴の場となった。
大学、そして、大学卒業後もふたりの関係はつづいた。その間の美咲の要求はなかなかに厳しいもので――とくに資金面で――しがない零細農家に過ぎない真は美咲の要求に応えるためにいくつものバイトを掛け持ちしなければならなかった。しかし――。
「あんな美人なんだ。少しぐらいワガママなのは当然だよな」
そう思っていたし、美咲のためにがんばれるのは嬉しかった。
――男として役に立てている。
そう思えた。
――将来は美咲と結婚して人生を一緒に生きていく。
そう思っていた。
大学卒業後、何度か結婚の話題を持ち出したのだがそのたびにはぐらかされた。それでも、
――美咲も就職したてだからな。いまは仕事に慣れるのに精一杯で、そこまで考えられないんだろう。
子どもの頃から親の仕事を手伝い、そのまま家業に就いた自分とはちがう。まったく新しい環境で、まったく新しい仲間たちと過ごしているのだ。結婚のことまで考えられないのも無理はない。
そう思い、結婚の話は時期が来るまでお預けにしておくことにした。それでも、『美咲といつか結婚する』という思いはかわらなかったし、
――こんなしがない零細農家の自分にも、こんな美人の嫁が来てくれる。
そう信じ、幸せだった。そして――。
今日、いきなり、別れを突きつけられたのだ。
金持ちで上級国民の婚約者と一緒に。
こうなってみると、すべてが納得できる。
真と付き合ったのは一種の保険だったのだろう。
――こんな時代だし、自分で食べ物を作れるって言うのは心強いわよね。少なくとも、食いっぱぐれることはないはずだわ。三〇までに他にいい相手が見つかればよし。それが駄目なら結婚してやるのもいいかもね。
そんな風に思っていたにちがいない。
なにしろ、農業を知らない人間は『農業』というものをずいぶんと楽な、のんびり暮らせる家業だと思い込んでいるようなので。美咲も多分『農業でのんびりスローライフ』とか思っていたのだろう。農家の苦労、置かれている状況の厳しさなどなにも知らないで。
もっとも、この点については真の責任もあるだろう。なにしろ、農家の実情などなにも知らせず――そこに『実情を知られたら嫁になんて来てくれない!』という保身の感情があったのは否定できない――見栄を張って、余裕がある振りをしながら付き合ってきたのだから。
美咲が勘違いするのも無理はない。
ともあれ、美咲は真と付き合う一方、『いい相手』探しに奔走していたにちがいない。だから、結婚の話題になるといつもはぐらかしたのだ。そして、期限間近の二八になった今年、とうとう念願の『いい相手』を見つけたというわけだ。
「君のことは美咲から聞いていた」
と、そのいい相手、神崎翔悟は言った。
若くしてこれ見よがしな高級スーツを着ている趣味はともかく、そんな服装が似合う見栄えのいい男であることはまちがいない。背は明らかに真より高いし、細身のモデル体型。顔立ちだってもちろん、真よりもずっとハンサム。どこかの雑誌にモデルとして登場していてもおかしくない上玉だ。
このふたりが並んでいるさまを女子高生あたりが見たらきっと、吹きだしてしまうだろう。
「同じ男で、こんなに差があるの?」と。
ともかく、翔悟は真に対してそう切り出した。少なくとも『元恋人』である真を前にあえて、『美咲』と呼び捨てにしているところに『立場をわきまえさせてやろう』という意思が感じられた。
「他人様の恋人を横取りする結果になったのは申し訳なく思う。しかし、僕たちは出会った途端、感じたんだ。『これこそ運命の相手、真実の愛だ』とね。運命には逆らえない。君もこの運命を受け入れてもらいたい」
口調ばかりは穏やかだが、内容は『ふざけるな!』の極致。そして、この言葉を正確に翻訳すると、
「いまどき、お前みたいな貧乏人が結婚なんて出来るわけないだろ。いい加減、夢から覚めて、二次元の嫁でも相手にしてな」
と言うことになる。
――貧乏人。まさにその通りだ。
美咲の指に輝くダイヤの指輪。
それを見てはなにも言えない。
先祖代々、受け継がれてきた一ヘクタールにも満たない小さな畑。その畑から採れる作物で得られる収入ではきっと、一〇〇年かけてもこんな婚約指輪は贈れない。
――おれがバカだったんだ。おれみたいな平凡な零細農家なんて相手にされるわけがなかった。まともな頭のある人間なら誰だって、会社社長の御曹司を選ぶさ。
自分だって、美咲の立場ならそうする。
そう納得してしまえる。
納得してしまえるのにどうして、文句を言えるだろう。現実を受け入れ、引きさがるしかなかった。
「……わかった。お別れだ。お幸せに」
真はそう言って席を立った。
――美咲を恨むのはやめよう。いい夢を見せてもらった。そう思って感謝しよう。
そう自分に言い聞かせ、真は自分の世界に帰って行った。
卒業シーズンの三月。小松川真は――。
彼女に卒業された。
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