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その七三
誰か教えて。ポポーがつぼみをつけてるそのわけを
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気がついたら、ポポーの木がつぼみをつけていた。
葉っぱはもう全部、黄色くなってどんどん落ちているというのに、つぼみをつけている。それも、いくつも。ポポーは葉っぱより先につぼみがつくからもしかして、これから新しい葉も伸ばすのか?
なんか、ブドウの新芽もふくらんでいるように見えるし、ナスの実はしっかり育っているし、トマトも花をたくさんつけている。よく見るとすでに小さな実もついていた。
なんなんだ、これは。
暦を無視して、我が家のベランダ菜園の様子だけを見ていれば、もう完全な春である。いや、ナスやトマトが実をつけていることを考えれば、春を通りこしてすでに初夏か。一一月半ばにして初夏っていったい……。
ただし、天気予報によると今後は一気に冷え込み、真冬の寒さになるとか。活動中に一気に冬の寒さにさらされて、ポポーやブドウが枯れないか心配である。
以前にも書いたと思うが植物が冬の寒さを乗りきれるのは徐々に寒さに当たることで活動を停止させ、休眠状態になるため。活動中のままいきなり寒さに当たったら枯れてしまう。とくに、果樹類はデリケートなどで一晩、霜が降りただけで全滅してしまうこともあり得る。
それなのに、この始末。
果樹農家の方々も気が気でないだろう、多分。
本当、さっさとなんとかしないと農業が成り立たなくなる。『脱炭素』なんて呑気をことを言っていないで、すぐに効果のある速効性の対策が必要なのだが。
実のところ、温暖化を防ぐ『だけ』なら簡単なんである。赤道上に鏡を並べて、太陽の光を反射すればそれでいい。ただそれだけで、地球は確実に冷える。
「そんなんで冷えるのか?」って?
冷える。
実例がある。
全地球凍結。
その昔、地球上の大陸が一塊になることで氷河が広まり、太陽光の反射量が多くなった。すると、気温がさがり、気温がさがったことでさらに氷河が増え、増えた氷河がさらに太陽光を反射し、さらに気温はさがり、さらに氷河が広がり……それを繰り返して、ついには地球全体が氷に包まれた。
それが、全地球凍結。
地球の歴史ではそんなことが何度かあったことがわかっている。
つまり『太陽光を反射すれば地球は冷える』というのは、歴史が示す事実。
赤道上に鏡を並べるなんてすぐにできるし、大した費用もかかるまい。おまけに、歴史上の実績のある確実な方法。
まあ、これはこれで問題はある。
太陽光の入射量がかわるのだから、それが引き金になって気候変動を引き起こすかも知れない。しかしだ。それって、いまさら気にすることか? どうせ、人類はとっくに地球の大半を人工物で固めているではないか。それらの人工物は自然よりも多くの光を吸収する。人工の部分が増えればふえるほど地球は暑くなる。近年の温暖化には温室効果ガスだけではなく、その効果も一役、買っているはずだ。
つまり、我々はとっくに地球そのものを改造し、気候をかえているのである。なのにいまさら、太陽光を反射する程度のことを気にしても意味はあるまい。
すぐにできて、問題が起きたらすぐに取っ払えるのだからやって損はあるまい。しかし、そういう簡単で、安上がりで、確実な効果が見込める方法ほど採用されないのが人の世の常。みんな、問題を解決するより『困った、困った、どうしよう』と、心配している方が好きなわけか……。
葉っぱはもう全部、黄色くなってどんどん落ちているというのに、つぼみをつけている。それも、いくつも。ポポーは葉っぱより先につぼみがつくからもしかして、これから新しい葉も伸ばすのか?
なんか、ブドウの新芽もふくらんでいるように見えるし、ナスの実はしっかり育っているし、トマトも花をたくさんつけている。よく見るとすでに小さな実もついていた。
なんなんだ、これは。
暦を無視して、我が家のベランダ菜園の様子だけを見ていれば、もう完全な春である。いや、ナスやトマトが実をつけていることを考えれば、春を通りこしてすでに初夏か。一一月半ばにして初夏っていったい……。
ただし、天気予報によると今後は一気に冷え込み、真冬の寒さになるとか。活動中に一気に冬の寒さにさらされて、ポポーやブドウが枯れないか心配である。
以前にも書いたと思うが植物が冬の寒さを乗りきれるのは徐々に寒さに当たることで活動を停止させ、休眠状態になるため。活動中のままいきなり寒さに当たったら枯れてしまう。とくに、果樹類はデリケートなどで一晩、霜が降りただけで全滅してしまうこともあり得る。
それなのに、この始末。
果樹農家の方々も気が気でないだろう、多分。
本当、さっさとなんとかしないと農業が成り立たなくなる。『脱炭素』なんて呑気をことを言っていないで、すぐに効果のある速効性の対策が必要なのだが。
実のところ、温暖化を防ぐ『だけ』なら簡単なんである。赤道上に鏡を並べて、太陽の光を反射すればそれでいい。ただそれだけで、地球は確実に冷える。
「そんなんで冷えるのか?」って?
冷える。
実例がある。
全地球凍結。
その昔、地球上の大陸が一塊になることで氷河が広まり、太陽光の反射量が多くなった。すると、気温がさがり、気温がさがったことでさらに氷河が増え、増えた氷河がさらに太陽光を反射し、さらに気温はさがり、さらに氷河が広がり……それを繰り返して、ついには地球全体が氷に包まれた。
それが、全地球凍結。
地球の歴史ではそんなことが何度かあったことがわかっている。
つまり『太陽光を反射すれば地球は冷える』というのは、歴史が示す事実。
赤道上に鏡を並べるなんてすぐにできるし、大した費用もかかるまい。おまけに、歴史上の実績のある確実な方法。
まあ、これはこれで問題はある。
太陽光の入射量がかわるのだから、それが引き金になって気候変動を引き起こすかも知れない。しかしだ。それって、いまさら気にすることか? どうせ、人類はとっくに地球の大半を人工物で固めているではないか。それらの人工物は自然よりも多くの光を吸収する。人工の部分が増えればふえるほど地球は暑くなる。近年の温暖化には温室効果ガスだけではなく、その効果も一役、買っているはずだ。
つまり、我々はとっくに地球そのものを改造し、気候をかえているのである。なのにいまさら、太陽光を反射する程度のことを気にしても意味はあるまい。
すぐにできて、問題が起きたらすぐに取っ払えるのだからやって損はあるまい。しかし、そういう簡単で、安上がりで、確実な効果が見込める方法ほど採用されないのが人の世の常。みんな、問題を解決するより『困った、困った、どうしよう』と、心配している方が好きなわけか……。
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