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二章
時を越えて
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「ああ、つまりは『異世界転移』というやつね」
舞楽は納得してうなずいた。女の子がある日突然、異世界に旅立つなんてよくあること。『不思議の国のアリス』以来の伝統だ。別にめずらしくもないし、驚くようなことでもない。もとより、異世界に跳ばされたからと言って動転するほど柔な神経はしていない。そんな、可愛げのあるタマではない。
「となると、あのおばあさんがわたしにとってのウサギと言うわけね。可愛げがないのにもほどがあるわ」
その点だけには文句を付けて――可愛げのなさではいい勝負だが――舞楽はこの展開を受け入れた。もとより、当てもなければ、目的もない単なる気まぐれな家出。どこになるかわからない行き先がたまたま異世界になっただけのこと。舞楽にとっては気にするようなことではなかった。
とりあえず、気の向くままに足を踏み出した。当てはないけど心配はしていなかった。何しろ、生まれてこの方一日も欠かすことなく『絶世の美少女』をやってきたのだ。世間というものが『かわいい女の子』に対してどれほど甘いかはよく知っている。おまけに、モデル級のきれいな顔立ち。身長もあるし、胸もある。小学生のときからすでにロリ系高校生に見られていたのだ。おまけに、元ホステスの母親やその仲間からおもしろがってメイクの仕方や立ち居振る舞いを教えられたおかげで成人女性を気取るのもお手の物。実際、過去の家出では飛び込みでウエイトレスのアルバイトにありついたこともある。自分ひとり分の生活費を稼ぐのに苦労するとは思わなかった。
だから、いたって気楽な家出だった。そして、当てもなく町中をさ迷っていたときに偶然、あの老婆を見つけ、そして……。
――偶然?
舞楽はコツコツと自分の頭を叩いて見せた。ちょっと混乱しちゃったけど、落ち着いてみれば何のことはない。お伽噺やマンガのなかでさんざん見てきたパターンじゃない。
「みすぼらしい老人に親切にしたらいきなり異世界に招かれた、か。なかなか中二心をくすぐる展開じゃない。実際、中二だけど」
舞楽は口もとに可愛いけれど、ふてぶてしい笑みを浮かべた。異世界上等。どうせ、当てのない家出の身。行き着く先が他の惑星だろうと、異世界だろうと同じこと。この世界で生きていけばそれでいい。
舞楽は一歩を踏み出した。ズンズンと力強く歩きだす。迷いもなければ、後ろを振り返る様子もない。ただまっすぐに前を見て力強く歩いて行く。不安や恐れといったものをまったく感じさせない、見ているだけで安心感を感じさせてくる、それぐらい堂々たる歩き方だった。
とりあえず、この世界のことを知らなくてはならない。辺りをキョロキョロ見回す。辺りを歩いているのはごく普通の見慣れた人間ばかり。エルフやドワーフの類いは見当たらない。着ている物もさほど違いはないようだ。すれ違う人たちも舞楽に注意を向けたりしない。それからしたらどうやら『剣と魔法の世界』というわけではなさそうだ。
その点ではちょっと安心した。知らない世界を旅するのはおもしろいと思うけど『不思議の国のアリス』や『オズの魔法使い』のような訳のわからない世界は勘弁してもらいたい。小学生ならあんな世界にあこがれるかも知れないけど、わたしは中学生、『夢と魔法の世界』なんて幼稚すぎる。まあ、見たところ、時計を抱えたウサギとか、しゃべるカカシとかはいないようだからだいじょうぶそうだけど。
「あとは言葉が通じるかどうかよね。それと、もってきたお金が使えるかどうか」
舞楽はつぶやいた。『ある日いきなり別世界に飛ばされた女の子』が言葉が通じなくて困ったという話は読んだことがない。なぜか、そういう世界では言葉が通じるものと決まっている。自分が同じ立場にあるならきっと言葉は通じるだろう。でも、お金は? いくら何でも無一文で見知らぬ町をさまよい歩く、なんていう惨めな事態に陥る気はない。もってきたお金が使えないなら何とかして稼ぐ手段を見つけないといけないわけだけど……。
舞楽は何か手頃な方法はないものかと辺りをキョロキョロ見回した。そんな舞楽の耳に先ほどの歌声が響いてきた。ストリ―トミュ―ジシャンだろうか。立ち並ぶ木の根元に座った若い女性が楽器を鳴らしながら歌っていた。歌詞の内容ははっきりわかった。やっぱり、日本語。やはり、お話の伝統通り、言葉に困ることはなさそうだ。それにしても――。
「おもしろい歌ね」
舞楽は気に入った。歌い手の技量そのものは大したことはないけれど歌詞がすてき。言葉そのものよりもそこに込められた無限の力強さ、あり得ないほどの希望、そんなものが感じられて聞いているだけで心の奥から元気が出てくる気がするのだ。
歌い終わると周りにいた人たちがコインのようなものを放り投げた。『ようなもの』ではなく、まちがいなくこの世界のお金だろう。歌い手の女性が立ちあがって礼をすると、お金を放り投げた人たちは笑って手を振りながら去って行った。つまり、この世界では道ばたで歌ってお金を稼ぐのは普通のことなのだ。
そうとわかればこっちのもの。舞楽は俄然、やる気になった。何しろ、歌はお手の物。母親が夜の仕事でいつも夜中にいなかったもので、夜中にひとりでいるさびしさを紛らわせるためにいつも音楽をかけていた。それを真似て歌っているうちに自然と上達していた。その技量たるや、中学で最初の音楽の授業のときに音楽教師が『世界的なオペラ歌手になれる!』と叫んで、家に押しかけ、本格的に声楽を習わせるよう母親に勧めたほど。バレエも習っていたし、中学では一応、体操部に所属しているからダンスも完璧。
――彼女ていどの歌でおひねりをもらえるならわたしなら余裕ね。
そう思う。人通りの多い、開けた場所を見つけて陣取って、セイレ―ンの歌声を披露する。もちろん、この世界の歌なんて知らないので自分の世界のアイドルグル―プの歌にした。振り付けを交えて歌い出すと、たちまち通りすがりの人たちが足を止め、驚きの表情で見つめてくる。
舞楽はダンスを交えながら何曲が披露した。さすがに疲れてきて一呼吸入れる。大理石のような白い肌に透明な汗がしたたり落ちる。一瞬の沈黙のあと――。
拍手が鳴り響いた。いつの間にか、舞楽自身が『こんなに?』と思うほど多くの人たちが集まってきていたのだ。
愛らしいセイレ―ンの生ライブに遭遇するという、滅多にない幸運にあずかった観客たちは口々に褒め称え、コインを投げてくる。その量たるや、たちまち舞楽の足下がコインの色で染まったほど。
舞楽はクルッと一回転してすべての観客と目を合わせると、貴族の令嬢のように優雅に一礼した。舞楽は生意気だけど礼儀知らずではない。礼をするべき時と相手はわきまえている。あまりにも絵になるその仕種にまたしても拍手が鳴り響く。
やがて、観客たちが去って行き、足下のコインをかき集め、『まあ、これだけあれば当面の宿と食事ぐらいにはありつけるでしょう』などと思っていると、
パチパチパチ、
いまさらのように拍手がした。
拍手のした方を見るとそこには二〇代前半と見える女性がひとり、立っていた。拍手をしながら親しげな笑顔を向けている。
「すごいすてきだったわ。あなた、天才ね」
「ありがとう」
舞楽は短く答えた。恥じらいもなければ照れもない。褒めた方が拍子抜けするぐらいあっさりした答え方。何しろ、小さいころから褒められてばかりの人生。天才と呼ばれたことも一度や二度ではない。いまさら言われても別にうれしくもないし、恥ずかしいとも思わない。
当の女性も舞楽のそんな態度に少々、面食らったようだった。それでも、人なつっこい微笑みを浮かべると、友だち相手のような気楽な口調で話しかけてきた。
「はじめて見る顔だけど移住してきたの? やっぱり、この杜で名前を挙げるためにきたの? あなたならどこにいっても人気者になれると思うけど、やっぱり、このはじまりの大地は特別な場所だものね」
立て板に水の勢いでしゃべりつづける。舞楽が口をはさむ暇もない。
「ねえ、名前、教えてくれる? わたしは育村陽菜って言うんだけど」
ようやく相手の言葉が途切れた瞬間、舞楽は短く答えた。
「アリス・ドロシー」
女性は呆気にとられたように目をパチクリさせた。それから、腹を抱えて笑い出した。ひとしきり笑ったあと、おかしくておかしくてたまらない、と言った様子で涙を浮かべた目を舞楽に向けた。そして、言った。
「じゃあ、あなたは別の世界からきたわけね」
今度は舞楽が驚いて目をパチクリさせる番だった。
舞楽は納得してうなずいた。女の子がある日突然、異世界に旅立つなんてよくあること。『不思議の国のアリス』以来の伝統だ。別にめずらしくもないし、驚くようなことでもない。もとより、異世界に跳ばされたからと言って動転するほど柔な神経はしていない。そんな、可愛げのあるタマではない。
「となると、あのおばあさんがわたしにとってのウサギと言うわけね。可愛げがないのにもほどがあるわ」
その点だけには文句を付けて――可愛げのなさではいい勝負だが――舞楽はこの展開を受け入れた。もとより、当てもなければ、目的もない単なる気まぐれな家出。どこになるかわからない行き先がたまたま異世界になっただけのこと。舞楽にとっては気にするようなことではなかった。
とりあえず、気の向くままに足を踏み出した。当てはないけど心配はしていなかった。何しろ、生まれてこの方一日も欠かすことなく『絶世の美少女』をやってきたのだ。世間というものが『かわいい女の子』に対してどれほど甘いかはよく知っている。おまけに、モデル級のきれいな顔立ち。身長もあるし、胸もある。小学生のときからすでにロリ系高校生に見られていたのだ。おまけに、元ホステスの母親やその仲間からおもしろがってメイクの仕方や立ち居振る舞いを教えられたおかげで成人女性を気取るのもお手の物。実際、過去の家出では飛び込みでウエイトレスのアルバイトにありついたこともある。自分ひとり分の生活費を稼ぐのに苦労するとは思わなかった。
だから、いたって気楽な家出だった。そして、当てもなく町中をさ迷っていたときに偶然、あの老婆を見つけ、そして……。
――偶然?
舞楽はコツコツと自分の頭を叩いて見せた。ちょっと混乱しちゃったけど、落ち着いてみれば何のことはない。お伽噺やマンガのなかでさんざん見てきたパターンじゃない。
「みすぼらしい老人に親切にしたらいきなり異世界に招かれた、か。なかなか中二心をくすぐる展開じゃない。実際、中二だけど」
舞楽は口もとに可愛いけれど、ふてぶてしい笑みを浮かべた。異世界上等。どうせ、当てのない家出の身。行き着く先が他の惑星だろうと、異世界だろうと同じこと。この世界で生きていけばそれでいい。
舞楽は一歩を踏み出した。ズンズンと力強く歩きだす。迷いもなければ、後ろを振り返る様子もない。ただまっすぐに前を見て力強く歩いて行く。不安や恐れといったものをまったく感じさせない、見ているだけで安心感を感じさせてくる、それぐらい堂々たる歩き方だった。
とりあえず、この世界のことを知らなくてはならない。辺りをキョロキョロ見回す。辺りを歩いているのはごく普通の見慣れた人間ばかり。エルフやドワーフの類いは見当たらない。着ている物もさほど違いはないようだ。すれ違う人たちも舞楽に注意を向けたりしない。それからしたらどうやら『剣と魔法の世界』というわけではなさそうだ。
その点ではちょっと安心した。知らない世界を旅するのはおもしろいと思うけど『不思議の国のアリス』や『オズの魔法使い』のような訳のわからない世界は勘弁してもらいたい。小学生ならあんな世界にあこがれるかも知れないけど、わたしは中学生、『夢と魔法の世界』なんて幼稚すぎる。まあ、見たところ、時計を抱えたウサギとか、しゃべるカカシとかはいないようだからだいじょうぶそうだけど。
「あとは言葉が通じるかどうかよね。それと、もってきたお金が使えるかどうか」
舞楽はつぶやいた。『ある日いきなり別世界に飛ばされた女の子』が言葉が通じなくて困ったという話は読んだことがない。なぜか、そういう世界では言葉が通じるものと決まっている。自分が同じ立場にあるならきっと言葉は通じるだろう。でも、お金は? いくら何でも無一文で見知らぬ町をさまよい歩く、なんていう惨めな事態に陥る気はない。もってきたお金が使えないなら何とかして稼ぐ手段を見つけないといけないわけだけど……。
舞楽は何か手頃な方法はないものかと辺りをキョロキョロ見回した。そんな舞楽の耳に先ほどの歌声が響いてきた。ストリ―トミュ―ジシャンだろうか。立ち並ぶ木の根元に座った若い女性が楽器を鳴らしながら歌っていた。歌詞の内容ははっきりわかった。やっぱり、日本語。やはり、お話の伝統通り、言葉に困ることはなさそうだ。それにしても――。
「おもしろい歌ね」
舞楽は気に入った。歌い手の技量そのものは大したことはないけれど歌詞がすてき。言葉そのものよりもそこに込められた無限の力強さ、あり得ないほどの希望、そんなものが感じられて聞いているだけで心の奥から元気が出てくる気がするのだ。
歌い終わると周りにいた人たちがコインのようなものを放り投げた。『ようなもの』ではなく、まちがいなくこの世界のお金だろう。歌い手の女性が立ちあがって礼をすると、お金を放り投げた人たちは笑って手を振りながら去って行った。つまり、この世界では道ばたで歌ってお金を稼ぐのは普通のことなのだ。
そうとわかればこっちのもの。舞楽は俄然、やる気になった。何しろ、歌はお手の物。母親が夜の仕事でいつも夜中にいなかったもので、夜中にひとりでいるさびしさを紛らわせるためにいつも音楽をかけていた。それを真似て歌っているうちに自然と上達していた。その技量たるや、中学で最初の音楽の授業のときに音楽教師が『世界的なオペラ歌手になれる!』と叫んで、家に押しかけ、本格的に声楽を習わせるよう母親に勧めたほど。バレエも習っていたし、中学では一応、体操部に所属しているからダンスも完璧。
――彼女ていどの歌でおひねりをもらえるならわたしなら余裕ね。
そう思う。人通りの多い、開けた場所を見つけて陣取って、セイレ―ンの歌声を披露する。もちろん、この世界の歌なんて知らないので自分の世界のアイドルグル―プの歌にした。振り付けを交えて歌い出すと、たちまち通りすがりの人たちが足を止め、驚きの表情で見つめてくる。
舞楽はダンスを交えながら何曲が披露した。さすがに疲れてきて一呼吸入れる。大理石のような白い肌に透明な汗がしたたり落ちる。一瞬の沈黙のあと――。
拍手が鳴り響いた。いつの間にか、舞楽自身が『こんなに?』と思うほど多くの人たちが集まってきていたのだ。
愛らしいセイレ―ンの生ライブに遭遇するという、滅多にない幸運にあずかった観客たちは口々に褒め称え、コインを投げてくる。その量たるや、たちまち舞楽の足下がコインの色で染まったほど。
舞楽はクルッと一回転してすべての観客と目を合わせると、貴族の令嬢のように優雅に一礼した。舞楽は生意気だけど礼儀知らずではない。礼をするべき時と相手はわきまえている。あまりにも絵になるその仕種にまたしても拍手が鳴り響く。
やがて、観客たちが去って行き、足下のコインをかき集め、『まあ、これだけあれば当面の宿と食事ぐらいにはありつけるでしょう』などと思っていると、
パチパチパチ、
いまさらのように拍手がした。
拍手のした方を見るとそこには二〇代前半と見える女性がひとり、立っていた。拍手をしながら親しげな笑顔を向けている。
「すごいすてきだったわ。あなた、天才ね」
「ありがとう」
舞楽は短く答えた。恥じらいもなければ照れもない。褒めた方が拍子抜けするぐらいあっさりした答え方。何しろ、小さいころから褒められてばかりの人生。天才と呼ばれたことも一度や二度ではない。いまさら言われても別にうれしくもないし、恥ずかしいとも思わない。
当の女性も舞楽のそんな態度に少々、面食らったようだった。それでも、人なつっこい微笑みを浮かべると、友だち相手のような気楽な口調で話しかけてきた。
「はじめて見る顔だけど移住してきたの? やっぱり、この杜で名前を挙げるためにきたの? あなたならどこにいっても人気者になれると思うけど、やっぱり、このはじまりの大地は特別な場所だものね」
立て板に水の勢いでしゃべりつづける。舞楽が口をはさむ暇もない。
「ねえ、名前、教えてくれる? わたしは育村陽菜って言うんだけど」
ようやく相手の言葉が途切れた瞬間、舞楽は短く答えた。
「アリス・ドロシー」
女性は呆気にとられたように目をパチクリさせた。それから、腹を抱えて笑い出した。ひとしきり笑ったあと、おかしくておかしくてたまらない、と言った様子で涙を浮かべた目を舞楽に向けた。そして、言った。
「じゃあ、あなたは別の世界からきたわけね」
今度は舞楽が驚いて目をパチクリさせる番だった。
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