壊れたオルゴール ~三つの伝説~

藍条森也

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第二部 絆ぐ伝説

第九話四章 英雄でなきゃいけねえ

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 ロウワン、メリッサ、ビーブ、トウナ、野伏のぶせ行者ぎょうじゃ、プリンス、〝ブレスト〟・ザイナブ、ハーミド、セシリア、レディ・アホウタ……。
 それぞれがそれぞれの新しい旅に備えて準備を進めているそのさなか、トウナが急に仲間たち全員に呼びかけ、集合させた。平等の国リンカーンの本拠地となっているヤーマン支城の食堂でのことである。
 「めずらしいな、トウナ。君が皆を集めるなんて」
 ロウワンが少しばかりキョトンとした表情で告げると、トウナはさりげなく、しかし、ありったけの衝撃をもってその口から爆弾を吐き出した。
 「あたし、妊娠しているの」
 その言葉に――。
 全員が一瞬、押し黙った。表情が消えた。まるで、パンゲア領内のように時間が凍った。そして、時間が溶けたとき、
 「えええっ~!」
 全員の口から同じ絶叫が響いた。
 「本当ですか、トウナさん⁉」
 「おれの子か⁉」
 セシリアが叫び、プリンスが怒鳴った。
 トウナは静かにうなずいた。
 「当たり前でしょう、プリンス。あなた以外の誰の子どもだっていうの?」
 「おれの子、おれの子……」
 プリンスは何度もそう繰り返し呟いた。呟いているうちにふたつの目から涙がボロボロとこぼれてきた。食堂の卓に手をつき、泣きくずれた。
 「おれの子。奴隷だったおれに、自分の子が……」
 愛する人との間に自分の子を儲ける。
 奴隷であればそんなこと自体、決してあり得ない。女であれば主人か、その息子に手をつけられて否応なくはらまされる。男であれば『新しい労働力を生産するため』に、主人の決めた相手との間に無理やり子どもを作らされる。
 それが、奴隷の人生。
 しかし、プリンスはすでに奴隷ではない。誰に命令されたのでもなく、自分の意思で愛する人との間に子を儲けた。しかも、この子どもは『主人』によって勝手に引きはなされることもなければ、誰とも知らない相手のもとに売られていくこともない。一生、共に暮らしていくことのできる『家族』なのだ。
 「……おめでとう。プリンス」
 ロウワンが泣きくずれるプリンスの肩にそっと手をおいて、祝福した。そう告げるロウワン自身、慈愛あふれる微笑みのなかにうっすらと涙を浮かべている。
 ビーブが、野伏のぶせが、行者ぎょうじゃが、ハーミドが、その場にいる男たちが同じようにそっとプリンスの背に手をおき、無言の祝福を送った。
 一方、メリッサ、〝ブレスト〟・ザイナブ、セシリア、レディ・アホウタの女性陣四人はトウナのまわりを取り囲み、同じように祝福を贈っている。
 ロウワンはプリンスの肩に手をおいたままトウナを見た。
 「トウナ、おめでとう。本当におめでとう。君たちふたりの間に子どもができて本当に嬉しいよ」
 「ありがとう。ロウワン」
 「そうなったらお祝いだな! 今夜はパアッと……」
 ロウワンがそう言ったのは、かのの立場からしたら当然のことだった。
 なんと言っても大切な友人夫婦に子どもができたのだ。どんなに大騒ぎしても騒ぎたりない気分だ。しかし――。
 そのロウワンの言葉はたちまち女性陣からの集中砲火を浴びてしまった。
 「なにを言ってるの、ロウワン! そんな騒ぎをして妊婦の体にどんな影響があると思ってるの!」
 「妊娠中の女性の体の繊細せんさいさを考えてください! 環境が急にかわると流産する危険があるんですよ!」
 「……やはり、男。斬る」
 「大賢者さま、無神経すぎるっス!」
 メリッサが、セシリアが、〝ブレスト〟・ザイナブが、レディ・アホウタが、それぞれに鬼の形相でロウワンをにらみつけた。その視線の容赦ようしゃない怖さ、恐ろしさに、さしものロウワンも震えあがった。
 「ご、ごめん……」
 顔を青ざめさせて思わず身を引き、そうあやまるのが精一杯。
 「まあまあ、皆。そう怒らないで」
 行者ぎょうじゃがいつものあるかなしかのかすかな笑みを湛えながらそう取りなした。
 「ロウワンの気持ちもわかってあげてよ。ロウワンにとってトウナは一番、最初からの仲間なんだ。人間としては、ね。そのトウナがおめでたとなればお祝いしたくなるのは当たり前だよ」
 「それはそうだろうけど……」
 メリッサはそう言ったもののやはり、不服そうだった。
 「そこでどうかな? お祝いするかわりに、一人ひとりがその手をとり祝福の言葉を贈るというのは?」
 「いいですね! わたしもそうしたいです」
 一二歳とまだ若い分、結婚や妊娠に関する憧れの強いセシリアが飛びあがりながら両手を打って賛同した。もちろん、他の面々もそろってうなずいている。
 それならば、と言うことで全員がトウナの前に一列に並んだ。もちろん、一番手に立つのは夫であり、お腹のなかの子どもの父親であるプリンスである。
 プリンスは愛する妻の手を両手でしっかりと包み込み、真剣きわまる表情で言った。
 「おめでとう。そして、ありがとう、トウナ。よくおれの子を身ごもってくれた」
 「あなたこそ」
 クスリ、と、小さく笑いながらトウナは答えた。その短いなかにありったけの思いを込めた返答だった。
 それから、ロウワンたちも一人ひとりトウナの手をとり、心からの祝福を贈った。ロウワンやビーブもさすがにこのときばかりはトウナの手をとってブンブン振りまわす……などという粗野な真似はしなかった。事前に女性陣からの集中攻撃を受けていなかったら、感極まるあまりやっていたかも知れないが。
 一通りの祝福がすむと、プリンスが改めてトウナに話しかけた。
 「トウナ。どうか、子どもが生まれるまではここに残ってほしい。妊娠している君に旅をさせるのは心配だ」
 そういう表情が、群を抜く剽悍ひょうかんさで知られる戦士とは思えないほど心配そうだ。それこそ、親とはぐれた迷子の幼子おさなごのような表情になっている。
 もちろん、プリンスとしては『子どもが生まれるまで』と言わず、ずっと側にいてほしい。しかし、トウナはタラの島こと医療都市イムホテピアの島長しまおさであり、市長である。いつまでもタラの島を空けておくわけにはいかない。
 加えて、この地は亡道もうどう怪物かいぶつたちが押しよせてくれば真っ先に戦場になる場所。そんな場所に妻と子をおいておくのもやはり、心配だ。できることなら自分の妻子には安全な場所で過ごしていてほしい。それらの思いが積み重なっての『子どもが生まれるまでは……』という発言だった。
 プリンスのあまりに心配そうな姿に母性愛を刺激されたのだろう。トウナは優しく微笑んで答えた。
 「ええ。そのつもりよ。島のことは祖父に任せてきたわ。メリッサたちの作ってくれた無線機のおかげで、島と連絡もつくから困ることもないしね」
 「無線機?」
 トウナの言葉にロウワンは小首をかしげた。
 「あの無線機は短い距離でしか使えないはずだろう? ここからタラの島まではすごい距離があるのに、声が届くのか?」
 「届かないわよ」
 そう答えたのは他でもない、開発者のメリッサ本人だった。
 「でも、そのために各地に中継所を設置してきたから。いくつかの中継所を使えば、伝言ゲームにはなってしまうけど連絡自体はできるわ」
 「へえ。そんなことをしていたのか」
 ロウワンは無邪気に言ったがメリッサは一言、言いたげにジロリとロウワンをにらみつけた。
 「あなたにも事前に報告して、許可をもらったんだけど。ちゃんと書類にサインをね」
 「そ、そうだっけ……?」
 メリッサににらまれてロウワンはタジタジのていで尋ね返した。どうやら、対ローラシア戦後の膨大ぼうだいな業務のなかにまぎれていたせいで忘れてしまったらしい。
 「まあいいわ。それより、ちょうどいいからわたしからも報告しておきたいんだけど……」
 メリッサのその言葉に――。
 ザワリ、と、場がざわめいた。
 『まさか!』という視線が集中した。
 「ちがうわよ! わたしは妊娠してないから!」
 メリッサは思わず、真っ赤になってそう叫んでいた。
 「そうじゃなくて! 紹介しておきたい人がいるの!」
 「紹介しておきたい人?」
 キョトンとするロウワンの前で、メリッサはひとりの人物を連れてきた。トウナとほぼ同年代と思える若い女性だった。
 「わたしの妹のセアラよ。今朝、ハルキス島からついたところなの」
 「よろしく!」
 と、セアラは大きな声で挨拶した。メリッサよりも少し背は低いが、姉に似た均整のとれた体つき。自由に跳ねた短い髪と、一〇歳の男子のように生きいきと輝く表情。落ちついた印象の姉とはちがい『やんちゃな元気者!』という感じが全身から放たれている。
 「わたしが留守の間、『もうひとつの輝き』の代表はこの子が務めることになるわ。ちょっとばかりおっちょこちょいでそそっかしいけど、研究者としてはわたし以上に勘の良いところを見せることもあるわ。きっと、役に立つはずよ」
 「『おっちょこちょいでそそっかしい』はよけいでしょ、姉さん」
 セアラはそう言って、頬をぷくうっとふくらませた。そんなあたりも妙齢の女性というよりはやんちゃな男の子といった印象。
 「まあ、とにかくよろしくね。いままでずっとハルキス島にこもっていたから会う機会もなかったけど、研究者としての腕は確かだから。絶対、姉さんのかわりは務めてみせるわ」
 セアラはそう言って、ロウワンたち一人ひとりと握手してまわった。
 「さて。重大発表も聞けたことだし、おれたちはそろそろ出発しようと思う」
 そう言ったのは野伏のぶせである。
 「パンゲア領の、時の溶けた怪物たちを始末しておかないといけないしな」
 「っス。パンゲア人として責任をとってくるっス」
 野伏のぶせとレディ・アホウタの言葉にロウワンはうなずいた。
 「ああ。頼む。でも、くれぐれも気をつけてくれよ。野伏のぶせも。レディも」
 「大丈夫。決戦のときまでには必ず亡道もうどうつかさを斬れるだけの技を身につけてみせる」
 「自分もやるっス。ルキフェル将軍を見つけて、一緒に亡道もうどうつかさを退治して見せるっス」
 「ああ。頼む」
 つづけて、ビーブが言った。
 ――おれも出発することにするぜ。まずは、女房と息子を迎えに行かないといけないからな。
 「ああ。海での移動には『輝きは消えず』号を使ってくれ。あの船なら自力で動けるから家族水入らずの旅行を楽しめるぞ」
 ――おう、ありがとうよ!

 そうして、旅立つものが旅だったあと、一通りの引き継ぎと相談を終えて、ロウワンとメリッサの旅立ちの日がやってきた。フィルの港町の桟橋さんばしにマークスの幽霊船がとまっている。これから、この船に乗り、天詠てんよみのしまへと向かうのだ。メリッサとふたりきりで。
 そう思うとさすがに緊張する。武者震いが起こるほどだった。
 「じゃあ、行ってくる。皆。あとはよろしく頼む」
 ロウワンは見送りに来ている仲間たち、トウナ、行者ぎょうじゃ、プリンス、〝ブレスト〟・ザイナブ、ハーミド、セシリアたちに向かって言った。
 「ええ。あとのことは任せておいて」
 「安心して行っておいで。仲良くね」
 「なにがあろうと、お前たちが戻ってくるまで亡道もうどう怪物かいぶつどもの好きにはさせない」
 「承知している」
 「達者でな、ロウワン卿。あんたが帰ってくるまでに、大陸中であんたのことを知らない人間はいないようにしておいてやるぜ」
 「ロウワンさま。メリッサさま。どうか、幸運を」
 仲間たちが口々に言う。ハーミドの言葉にはさすがにロウワンも苦笑したが。
 それでは、と、いよいよマークスの幽霊船に乗り込もうとしたそのときだ。ぞわり、と、一行は不吉な悪寒を感じた。まるで、実際にその場の気温がさがったかのように。思わず、鳥肌が立つほどの悪寒だった。
 ロウワンたちは思わず、一方向を見た。そこにいた。見覚えのないひとりの兵士が。槍を手にしたまま近づいてくる。その目はまっすぐにロウワンを見、ロウワンだけを目指して歩いてくる。その姿はプリンスが思わず剣を抜き、ロウワンの前に出るほどに不吉なものだった。
 「なんの用だ?」
 プリンスがそう尋ねたのは、その顔立ちと服装から新たに自分の配下に入った元ローラシア兵であることに気がついたからだった。
 その兵士は最上位の上官であるプリンスの言葉をあっさりと無視した。その目はひたすらにロウワンだけに向けられている。まるで、この世に関心のあるものはロウワンしかいないかのように。
 「……あんたが、英雄ロウワンさまか」
 「英雄?」
 「その英雄さまが女とふたり、どこに行こうってんだい? まさか、逃げだそうってんじゃないだろうな?」
 「なんだと⁉」
 気色ばんで叫んだのはプリンスであって、ロウワンは片手をあげてプリンスを制しただけだった。
 「あなたは?」
 ロウワンは兵士に尋ねた。
 槍を手にした兵士は鼻を鳴らすと、つまらなそうに答えた。
 「おれは何者でもねえさ。名も無きひとりの兵士の同僚だよ」
 「そうか」
 と、ロウワンはそれだけを言った。
 「まず、言っておく。おれは英雄なんかじゃない。ただのロウワンだ」
 「いいや、だめだ」
 「だめ?」
 「そうだ。あんたは英雄でなきゃいけねえ。あんたの指揮のもと、死んでいった名も無き兵士たちがごまんといるんだ。あんたはそいつらの思いを背負っている。そいつらのために、あんたは世界を救う英雄でなきゃいけねえ。そうでなけりゃあ……」
 死んでいったやつらが浮かばれねえ。
 名も無きひとりの兵士の同僚はそう言いきった。地獄の底から天界を見上げるような目と、ふつふつと沸き立つマグマのような声で。
 ロウワンはジッと、名も無きひとりの兵士の同僚を見た。
 そして、言った。
 「たしかにその通りだ。あなたのおかげで自分の立場を改めて認識できた。ありがとう」
 そう言って頭をさげたあと、さらにつづけた。
 「約束する。おれは逃げるんじゃない。この世界を守るための力を手に入れるために行くんだ。そして、帰ってきたら騎士マークスの名を継ぎ、この世界を守る英雄となる」
 きっぱりと――。
 そう言い切るロウワンの姿にはすでに『英雄』と呼ぶ以外にはない光が差していた。
 ふん、と、名も無きひとりの兵士の同僚は鼻を鳴らした。
 「期待しとくよ」
 名も無きひとりの兵士の同僚は、ただその一言を残して去って行った。
 「なんだ、あいつは。無礼なやつだな」
 プリンスがその背を見送りながら言った。どうにも、腹立ちが収まらないらしい。
 「でも、正しいことだ」
 ロウワンが言った。
 「たしかに、おれの指揮のもとで大勢の人たちが死んでいった。そして、これからも死んでいく。あまりにも大勢の人たちが。その人たちに報いるためにも、おれは世界を守る英雄にならなくてはならないんだ」
 「ロウワン……」
 キッ、と、ロウワンは力強く前を見た。桟橋さんばしにとまるマークスの幽霊船を。
 「さあ、行こう。英雄になるための旅に」
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