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第二部 絆ぐ伝説
第八話一六章 ……助かった
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――助かった。
〝鬼〟の声を聞き、〝鬼〟の姿を見たその瞬間――。
ロウワンはそう思っていた。なぜ、そんなふうに思ったのか。ロウワン自身にもわからない。それでも、とにかく、絶対的な安心感がそこにあった。
もう大丈夫。
このまま寝転がってもいい。
そう思えるほどに体と心、両方から力が抜けた。
それはまるで、道に迷い、泣いている幼子が、探しにきた父親と出会えたような、そんな気持ち。
――ああ、そうか。そういうことだったんだな。
ロウワンはその思いに気付き、そう納得した。いまこそ、自分が〝鬼〟に対して抱いていた感情を理解したのだ。
ノッソリと、〝鬼〟がロウワンに近づいた。壮年期のクマよりも力強く、ネコよりもしなやかな足取りで。口元にはいつも通り、一目で好きになってしまいそうなぐらい妙な愛嬌のある笑みが浮いている。
〝鬼〟がロウワンの前に立った。ニッと笑った。右手が動いた。グローブのように分厚く、たくましい手のひらがロウワンの頬を張り飛ばした。
「しけた面してんなよ。おめえ、よ」
〝鬼〟が分厚い唇に野太い笑みを浮かべたまま言った。
「おめえがそんなことじゃあ、ガレノアとボウがなんのために死んだのかわからねえだろうが」
「……ごめん」
ビーブ。野伏。行者。メリッサ。ハーミド。
その場にいた誰もが呆気にとられた。唖然とした。まさか、頬を張りとばされた側が謝るとは。それも、頬を赤く染め、うつむきながら。それはまさに、父親に叱られ、恥ずかしがっている子どもの姿だった。
「まさか、亡道の司にいきなり出会うなんて思わなかったから……」
「言い訳なんざすんじゃねえよ。ガレノアが見たらどやしつけられるぞ」
「……ごめん」
「……お前」
亡道の司の声がした。この異世界の化身にも人間的な感情があるのか、その声にははっきりと、いきなり無視されたもの特有の苛立ちが含まれていた。
「何者だ? なにゆえ、我が場を乱す?」
亡道の司の問い。その問いを聞き流し、無視するなど、この世の誰にもできないはずだった。ただひとりの例外を除いては。そして、〝鬼〟こそはそのただひとりの例外だった。
亡道の司の問いなどどこ吹く風。その目はロウワンだけに向けられ、その言葉はロウワンだけにかけられていた。
「忘れるんじゃねえぞ。おめえ、よ。おめえは自分の我を掲げ、自分の我のために何人もの人間を死なせた。それなのに、おめえが我を貫けなかったらそいつらの『死』はすべて、無駄になる。無駄にしたくねえなら何がなんでも我を押し通すこった。そのために、なんとしても生き残れ。勝てねえやつが出てきたら、まわりをおいて自分ひとりさっさと逃げ出せ。おめえさえ生きてりゃあやり直せる。我を通せる。他のやつらにそのために死ぬ覚悟を決めさせる。それが『王』ってもんだぜ。おめえ、よ」
「う、うん……」
ロウワンは小さく呟いた。恥ずかしさのあまり頬は赤いまま。『会わせる顔がない』とばかりに顔をうつむけ、縮こまっている。こんな子供じみたロウワンは野伏や行者、メリッサたちはもちろん、ビーブでさえ見たことがない。
〝鬼〟を前にして年相応、いや、それよりももっと幼い子どもに戻ってしまったようなロウワンを見て、ビーブたちも唖然としていることしかできなかった。
「……我を無視するか」
ふつふつと、大地の底で煮えたぎる溶岩のような声がした。
亡道の司。〝鬼〟の登場ですっかり忘れ去られてしまった存在と化した感のある亡道の司が静かな、しかし、深い怒りの声をあげたのだ。
「人の身でありながらその傲慢なる振る舞い。その度胸は褒めてやるぞ。だが、非礼に対する報いは……」
亡道の司がそう言ったそのときだ。
突然、〝鬼〟の右腕が伸びた。実際の十倍も太く、大きい巨人の腕がかぶって見えるその腕が動き、宙に浮かぶ亡道の司の足をむんずとばかりにつかんでいた。メキメキと音を立てて、亡道の司の脚がひしゃげた。
亡道の司。亡道の世界の一部であり、無限の力をもつもの。その亡道の司の肉体を、〝鬼〟はただ単純な握力だけで握りつぶしてのけたのだ。
「………!」
ああ、こんなことが原初のときから繰り返されてきた歴史のなかで一度でもあっただろうか。亡道の司。世界を繰り返し滅ぼしてきた怪物の顔が驚愕にこわばったではないか。
ビーブたちも思わず目を丸くし、その光景に見入っていた。
ニイッ、と、〝鬼〟が分厚い唇を笑みの形にねじ曲げた。
「うるせえ」
「な、なに……?」
「おれはいま、こいつと話してんだ。邪魔するなんざ野暮だぜ。おめえ、よ」
〝鬼〟はそう言うといきなり、力尽くで宙に浮く亡道の司を引きずりおろした。亡道の司の顔が驚愕にこわばる。まるで、悲鳴をあげるかのように口が大きく開いた。その顔面に〝鬼〟の左拳が叩き込まれた。
ただ、それだけ。
本当に殴っただけ。
それだけのことで亡道の司の顔がつぶれ、吹き飛ばされていた。勢いよく地面に叩きつけられていた。とっさには立ちあがることもできはしない。ビクビクとその身を震わせるその姿がいかに巨大な痛手を受けたかを証明していた。
千年前、騎士マークスが人類の総力をあげて挑み、一千万の兵とともに戦い、ようやく倒した怪物。その怪物がいま、酒に酔った無法者にいきなり殴り飛ばされた無力な一般人のような姿をさらしている。その事実に――。
ビーブが、
野伏が、
行者が、
メリッサが、
ハーミドが、
目を丸くして驚いている。息を呑んで見つめている。そうしていることしかできなかった。
ただひとり、ロウワンだけが例外だった。ロウワンだけが驚くこともなく平然としている。表情ひとつかえることなく、『当然』とばかりにひとつ、うなずいた。
そう。これが〝鬼〟。亡道の司がひとつの世界の化身だろうが、無限の力をもっていようが、そんなことは関係ない。そんなことは無視して叩きのめす理不尽な力の権化。それが〝鬼〟だった。ロウワンだけがそのことを直感として知っていた。
「なん……だと」
野伏が呻くような声をあげた。
すると、行者が『処置なし』と言わんばかりに首を左右に振った。溜め息をひとつ。
「やれやれ。少しは、他人の自負心というものを考えて行動してもらいたいね。そんなありさまを見せられては、自信がなくなるどころじゃすまないじゃないか」
野伏と行者。ふたりの声にははっきりと、自分にできないことをいともたやすくやってのけた相手に対する嫉妬と苛立ちの響きがあった。まぎれもなく人類世界最強たるふたり。そのふたりにして思わず嫉妬に駆られてしまう。それが〝鬼〟の力だった。
ノッソリと、〝鬼〟は今度は亡道の司に近づいた。いまだ立ちあがることができず、地面に這いつくばって身を震わせている怪物に向かった。
ニイッ、と、鬼が笑った。オークの木ですら砂糖菓子に見えるようなたくましい脚が跳ねあがり、地面に転がるサッカーボールを蹴るように亡道の司の身を蹴りあげた。
「ぐおおおおっ!」
それもまた、世界の歴史がはじまって以来、最初のことだったろう。亡道の司が、あの亡道の司が痛みに対する悲鳴をあげたのだ。
亡道の司の姿が消えた。蹴り飛ばされ、宙に噴きあげられたまま、虚空に溶けて呑まれるようにその姿を消した。
――逃げた。
その場にいた誰もがそう思った。そして、それは完全な事実だった。歴史上はじめて、亡道の司がその身を傷つけられ、逃げ出したのだ。決して世に広まることはない、しかし、まぎれもなく歴史の流れを左右する巨大な出来事だった。
「……化け物」
メリッサが思わず呟いた。
「……キキキッ」
ビーブが弱々しい鳴き声をあげた。
「す、すげえ。あれが〝鬼〟か……。お、おい、取材させろよ。こんな機会、二度とないぞ!」
記者魂を刺激されたハーミドが目を輝かせて訴えかける。
「おい」
と、〝鬼〟が言った。常に自分の側に立つ全裸に首輪だけをつけた美しい少女に体ごと視線を向けた。
「いまのも見てたよな? こいつも歌にしておれに聞かせるのかい。〝詩姫〟?」
「ええ」
と、全裸の少女、〝詩姫〟は首輪から伸びた鎖を揺らしながらうなずいた。
「あなたのすべての所業を見て、覚えて、歌にしてあなたに聞かせる。そしていつか、あなたの良心を呼び覚まし、あなたに限りない苦痛を与える。それが、わたしの目的なのだから」
そのために、あなたのすべてを見届け、覚えつづける。
〝詩姫〟はそう言いきった。その言葉に――。
〝鬼〟は笑った。天を仰ぎ、口を大きく開けて、豪快そのものに笑い飛ばした。
「そいつあ助かる。なにせ、おれは過ぎたことを覚えておくのは苦手なんでよ。おめえがいてくれるおかげでなにも忘れずにすむぜ」
〝鬼〟はそう言ってひとしきり笑った。それから、再びロウワンを見た。
ニイッ。
〝鬼〟の唇がそう音を立てる形にねじ曲がった。
〝鬼〟の声を聞き、〝鬼〟の姿を見たその瞬間――。
ロウワンはそう思っていた。なぜ、そんなふうに思ったのか。ロウワン自身にもわからない。それでも、とにかく、絶対的な安心感がそこにあった。
もう大丈夫。
このまま寝転がってもいい。
そう思えるほどに体と心、両方から力が抜けた。
それはまるで、道に迷い、泣いている幼子が、探しにきた父親と出会えたような、そんな気持ち。
――ああ、そうか。そういうことだったんだな。
ロウワンはその思いに気付き、そう納得した。いまこそ、自分が〝鬼〟に対して抱いていた感情を理解したのだ。
ノッソリと、〝鬼〟がロウワンに近づいた。壮年期のクマよりも力強く、ネコよりもしなやかな足取りで。口元にはいつも通り、一目で好きになってしまいそうなぐらい妙な愛嬌のある笑みが浮いている。
〝鬼〟がロウワンの前に立った。ニッと笑った。右手が動いた。グローブのように分厚く、たくましい手のひらがロウワンの頬を張り飛ばした。
「しけた面してんなよ。おめえ、よ」
〝鬼〟が分厚い唇に野太い笑みを浮かべたまま言った。
「おめえがそんなことじゃあ、ガレノアとボウがなんのために死んだのかわからねえだろうが」
「……ごめん」
ビーブ。野伏。行者。メリッサ。ハーミド。
その場にいた誰もが呆気にとられた。唖然とした。まさか、頬を張りとばされた側が謝るとは。それも、頬を赤く染め、うつむきながら。それはまさに、父親に叱られ、恥ずかしがっている子どもの姿だった。
「まさか、亡道の司にいきなり出会うなんて思わなかったから……」
「言い訳なんざすんじゃねえよ。ガレノアが見たらどやしつけられるぞ」
「……ごめん」
「……お前」
亡道の司の声がした。この異世界の化身にも人間的な感情があるのか、その声にははっきりと、いきなり無視されたもの特有の苛立ちが含まれていた。
「何者だ? なにゆえ、我が場を乱す?」
亡道の司の問い。その問いを聞き流し、無視するなど、この世の誰にもできないはずだった。ただひとりの例外を除いては。そして、〝鬼〟こそはそのただひとりの例外だった。
亡道の司の問いなどどこ吹く風。その目はロウワンだけに向けられ、その言葉はロウワンだけにかけられていた。
「忘れるんじゃねえぞ。おめえ、よ。おめえは自分の我を掲げ、自分の我のために何人もの人間を死なせた。それなのに、おめえが我を貫けなかったらそいつらの『死』はすべて、無駄になる。無駄にしたくねえなら何がなんでも我を押し通すこった。そのために、なんとしても生き残れ。勝てねえやつが出てきたら、まわりをおいて自分ひとりさっさと逃げ出せ。おめえさえ生きてりゃあやり直せる。我を通せる。他のやつらにそのために死ぬ覚悟を決めさせる。それが『王』ってもんだぜ。おめえ、よ」
「う、うん……」
ロウワンは小さく呟いた。恥ずかしさのあまり頬は赤いまま。『会わせる顔がない』とばかりに顔をうつむけ、縮こまっている。こんな子供じみたロウワンは野伏や行者、メリッサたちはもちろん、ビーブでさえ見たことがない。
〝鬼〟を前にして年相応、いや、それよりももっと幼い子どもに戻ってしまったようなロウワンを見て、ビーブたちも唖然としていることしかできなかった。
「……我を無視するか」
ふつふつと、大地の底で煮えたぎる溶岩のような声がした。
亡道の司。〝鬼〟の登場ですっかり忘れ去られてしまった存在と化した感のある亡道の司が静かな、しかし、深い怒りの声をあげたのだ。
「人の身でありながらその傲慢なる振る舞い。その度胸は褒めてやるぞ。だが、非礼に対する報いは……」
亡道の司がそう言ったそのときだ。
突然、〝鬼〟の右腕が伸びた。実際の十倍も太く、大きい巨人の腕がかぶって見えるその腕が動き、宙に浮かぶ亡道の司の足をむんずとばかりにつかんでいた。メキメキと音を立てて、亡道の司の脚がひしゃげた。
亡道の司。亡道の世界の一部であり、無限の力をもつもの。その亡道の司の肉体を、〝鬼〟はただ単純な握力だけで握りつぶしてのけたのだ。
「………!」
ああ、こんなことが原初のときから繰り返されてきた歴史のなかで一度でもあっただろうか。亡道の司。世界を繰り返し滅ぼしてきた怪物の顔が驚愕にこわばったではないか。
ビーブたちも思わず目を丸くし、その光景に見入っていた。
ニイッ、と、〝鬼〟が分厚い唇を笑みの形にねじ曲げた。
「うるせえ」
「な、なに……?」
「おれはいま、こいつと話してんだ。邪魔するなんざ野暮だぜ。おめえ、よ」
〝鬼〟はそう言うといきなり、力尽くで宙に浮く亡道の司を引きずりおろした。亡道の司の顔が驚愕にこわばる。まるで、悲鳴をあげるかのように口が大きく開いた。その顔面に〝鬼〟の左拳が叩き込まれた。
ただ、それだけ。
本当に殴っただけ。
それだけのことで亡道の司の顔がつぶれ、吹き飛ばされていた。勢いよく地面に叩きつけられていた。とっさには立ちあがることもできはしない。ビクビクとその身を震わせるその姿がいかに巨大な痛手を受けたかを証明していた。
千年前、騎士マークスが人類の総力をあげて挑み、一千万の兵とともに戦い、ようやく倒した怪物。その怪物がいま、酒に酔った無法者にいきなり殴り飛ばされた無力な一般人のような姿をさらしている。その事実に――。
ビーブが、
野伏が、
行者が、
メリッサが、
ハーミドが、
目を丸くして驚いている。息を呑んで見つめている。そうしていることしかできなかった。
ただひとり、ロウワンだけが例外だった。ロウワンだけが驚くこともなく平然としている。表情ひとつかえることなく、『当然』とばかりにひとつ、うなずいた。
そう。これが〝鬼〟。亡道の司がひとつの世界の化身だろうが、無限の力をもっていようが、そんなことは関係ない。そんなことは無視して叩きのめす理不尽な力の権化。それが〝鬼〟だった。ロウワンだけがそのことを直感として知っていた。
「なん……だと」
野伏が呻くような声をあげた。
すると、行者が『処置なし』と言わんばかりに首を左右に振った。溜め息をひとつ。
「やれやれ。少しは、他人の自負心というものを考えて行動してもらいたいね。そんなありさまを見せられては、自信がなくなるどころじゃすまないじゃないか」
野伏と行者。ふたりの声にははっきりと、自分にできないことをいともたやすくやってのけた相手に対する嫉妬と苛立ちの響きがあった。まぎれもなく人類世界最強たるふたり。そのふたりにして思わず嫉妬に駆られてしまう。それが〝鬼〟の力だった。
ノッソリと、〝鬼〟は今度は亡道の司に近づいた。いまだ立ちあがることができず、地面に這いつくばって身を震わせている怪物に向かった。
ニイッ、と、鬼が笑った。オークの木ですら砂糖菓子に見えるようなたくましい脚が跳ねあがり、地面に転がるサッカーボールを蹴るように亡道の司の身を蹴りあげた。
「ぐおおおおっ!」
それもまた、世界の歴史がはじまって以来、最初のことだったろう。亡道の司が、あの亡道の司が痛みに対する悲鳴をあげたのだ。
亡道の司の姿が消えた。蹴り飛ばされ、宙に噴きあげられたまま、虚空に溶けて呑まれるようにその姿を消した。
――逃げた。
その場にいた誰もがそう思った。そして、それは完全な事実だった。歴史上はじめて、亡道の司がその身を傷つけられ、逃げ出したのだ。決して世に広まることはない、しかし、まぎれもなく歴史の流れを左右する巨大な出来事だった。
「……化け物」
メリッサが思わず呟いた。
「……キキキッ」
ビーブが弱々しい鳴き声をあげた。
「す、すげえ。あれが〝鬼〟か……。お、おい、取材させろよ。こんな機会、二度とないぞ!」
記者魂を刺激されたハーミドが目を輝かせて訴えかける。
「おい」
と、〝鬼〟が言った。常に自分の側に立つ全裸に首輪だけをつけた美しい少女に体ごと視線を向けた。
「いまのも見てたよな? こいつも歌にしておれに聞かせるのかい。〝詩姫〟?」
「ええ」
と、全裸の少女、〝詩姫〟は首輪から伸びた鎖を揺らしながらうなずいた。
「あなたのすべての所業を見て、覚えて、歌にしてあなたに聞かせる。そしていつか、あなたの良心を呼び覚まし、あなたに限りない苦痛を与える。それが、わたしの目的なのだから」
そのために、あなたのすべてを見届け、覚えつづける。
〝詩姫〟はそう言いきった。その言葉に――。
〝鬼〟は笑った。天を仰ぎ、口を大きく開けて、豪快そのものに笑い飛ばした。
「そいつあ助かる。なにせ、おれは過ぎたことを覚えておくのは苦手なんでよ。おめえがいてくれるおかげでなにも忘れずにすむぜ」
〝鬼〟はそう言ってひとしきり笑った。それから、再びロウワンを見た。
ニイッ。
〝鬼〟の唇がそう音を立てる形にねじ曲がった。
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