198 / 279
第二部 絆ぐ伝説
第八話三章 憎んでいるのですか?
しおりを挟む
結婚式の騒ぎがようやく収まった深夜――。
点を星空が覆い尽くし、柔らかい月の銀光が島を照らしだし、静かな風に誘われた穏やかな波が島の浜辺に打ちつける。森からは獣たちが気配を潜めてうごめく音と、フクロウの鳴き声。式場となった教会前には大量の酒とご馳走の残骸がはしたないほどに散乱し、酔いつぶれた男たちが酒と料理でパンパンになった腹をさらしながらいびきをかいて寝入っている。
森や、家屋の隠れ場所から姿を表したネズミたちが散らばった料理の残骸を食い荒らし、そのついでに寝転がっている男たちの腹もちょっぴりかじっていく。腹をかじられた男たちはカにでも食われたようにその場所を手で叩くとやはり、大きないびきをかいて眠りつづける。
ネズミたちはその手に追われるようにさっとその場所をはなれると再び、散乱した料理を食い荒らすべく戻っていく。空にはそんなネズミたちを獲物とするフクロウたちが、自らの豪華な晩餐会を開くべく月明かりに照らされながら音もなく舞っている。
そんななか、自由の国の仮の議会場である掘っ立て小屋に幾人かの人間が集まっていた。ロウワン、ビーブ、野伏、行者、メリッサ、セシリア、それに、式の主役であったトウナとプリンス。自由の国の主要人物とその仲間たちが集まり、今後のことについて話しあうためである。いまひとりの重要人物である〝ブレスト〟は、
「男との結婚を祝う気になんてなれない」
と、式のほんの最初だけお義理で出席したあと、『輝きは消えず』号に乗って哨戒活動に出てしまったのでこの場にはいない。
本来、〝ブレスト〟の乗船は自由の国の旗艦たる『砂漠の踊り子』号なのだが今回は、船員たちがみんな式に出席して飲んだくれていたので動かしようがなかった。哨戒活動に出ようと思えば、ひとりでも動くことのできる天命船『輝きは消えず』号を使うしかなかったのだ。
ともかく、掘っ立て小屋のなかには『未来を背負う』と覚悟を決めた若者たちが集まっていた。『外見だけ』なら一同のなかで三番目ぐらいに若い行者が頭を振りながら言った。頭が振られるたび、結いあげた髪に挿されたかんざしの飾りがシャラシャラと風雅な音を立てる。
「やれやれ。結婚式を挙げたばかりだというのに、いきなり政治の話とはね。粋ではないね」
行者のその言葉に、ロウワンは不満そうにうなずいた。
「まったくだよ。せっかく結婚したのにハネムーンにも行かないなんて」
ロウワンの言葉にトウナが尋ねた。
「『ハネムーン』って、なに?」
「結婚式のあとの旅行だよ! 新婚夫婦が旅行に出て、結婚を祝うんだ」
すると、トウナはキョトンとした表情で尋ね返した。
「お祝いの旅行? なんで、そんなことするの? 結婚したら一ヶ月間はハチミツ酒を飲んで精力をつけて、子作りに励むものでしょう」
あまりにもあけすけなトウナの言葉に、まだまだお子ちゃまなロウワンとセシリアは頬を赤くした。おとなであっても、研究一筋で色恋沙汰には縁のない堅物メリッサもまた、スッと頬に朱をさして目を閉ざしてうつむいている。
子作りの主役とも言うべきプリンスは、その黒い肌のおかげで色の変化には気付かれずにすんだが、その態度と表情から頬を熱くしていることはまちがいない。
トウナにしてみれば、ロウワンたちのそんな反応こそ理解できない。トウナをはじめ、タラの島の住人にとって『子作り』とは村の人口を維持していくために、住人それぞれが行わなくてはならない『義務』であり『仕事』である。
『義務』であり『仕事』を行うためになぜ、恥じらわなくてはならないのか。
タラの島の住人には誰ひとりとして理解できないだろう。そのあたりが生まれ育った慣習のちがいというもの。『文化の差』というものはやはり、大きいのだった。
「と、とにかく……」
これ以上、この話題がつづくことにいたたまれなくなったのだろう。子作りとなれば周囲からイジられずにはいられない新郎のプリンスが声をあげた。
「おれとしても、自分の国を作ろうとしているところだ、呑気に旅行になんて出ていられない」
「でも……」
と、ロウワンは不満そうに唇をとがらせた。
結婚式も盛大ならハネムーンも盛大、親類縁者や友人たちからたっぷりの餞別を受けとって各地をまわり、大量の土産物――と、できれば、新しい家族――をもって帰ってくる……というのが常識のゴンドワナに生まれたロウワンにしてみれば、大切な友人であるトウナとプリンスには同様の新婚生活を味わってほしかったのである。
「ロウワン。お前が気にしてくれることには感謝する。だが、おれはトウナと結婚できたというだけで充分なんだ。ハネムーンなんて必要ない」
プリンスは本人たちよりもまわりが赤面してしまうようなのろけを無自覚に口にした。まわりの人間たちが一斉に頬を赤く染めてうつむいたのを見て、ようやく自分の言ったことを自覚する。思わず、頬を熱くして縮こまるプリンスだった。
平然としていたのは、動物なだけに人間的な恥じらいなどもたないビーブぐらいなものである。
――そうそう。おれだって、コハと結婚したあとは子作り三昧で旅行なんて行かなかったしな。
そうのたまわり、夫婦生活の先輩としての貫禄を見せつけるビーブであった。
「と、とにかく、いまは国作りが最優先だ。自分のことにかまってなんていられない」
プリンスのその言葉はたしかに正論ではあったが、照れ隠しであることが見えみえだったのであまり説得力はない。
そのプリンスに声をかけたのは意外と言うべきか、自らも安心の国ラインの王となることを決意したセシリアだった。
「プリンス遊撃船団長」
と、セシリアはプリンスの目をまっすぐに見据え、自由の国の役職名でプリンスを呼んだ。
セシリアはもう、男装はしていない。一二歳の貴族令嬢という身分にふさわしい、華美ではないがさりげない高級感のあるドレスをまとっている。男に見せるために乱暴に刈りあげていた髪も、短いなりにきれいに整えている。再び伸ばすことにしたので数ヶ月もすれば、かつての豪華な黄金の長髪が蘇ることだろう。
そうしてドレスをまとい、お淑やかに座っていれば見た目も、立ち居振る舞いもやはり、一二歳の愛らしい貴族令嬢。どこからどう見ても男には見えない。そのセシリアを男と信じ込んでいたロウワンにしてみれば、
――なんでおれは、こんなかわいい子を男と思っていたんだ?
と、自分の朴念仁振りにあきれるばかりである。
ともあれ、その貴族令嬢セシリアはプリンスに向かって尋ねた。
「あなたはいま、ローラシアにおいて貴族狩りを行っていると聞いています。事実ですか?」
「事実だ」
プリンスは胸を張って堂々と答えた。いままでの恥じらいの表情などどこへやら、真剣そのものの真顔になっている。
ローラシア貴族の奴隷として鞭打たれる少年時代を送ってきたプリンスである。ローラシア貴族はすべて、憎むべき敵。さすがに、まだ一二歳の少女に対して敵意や憎悪をぶつけるようなことはなかったものの、セシリアもまた敵側のひとりにはちがいない。プリンスとしては、セシリア相手の心情は複雑だった。
とりあえず、この場においてはプリンスには、セシリアに対して指摘しておかなくてはならない点があった。
「しかし、『貴族狩り』などと言う犯罪めいた呼び方はやめてもらおう。罪に対する報いを与えるために、罪人を捕えているだけだ」
「罪に対する報い……。奴隷を鞭で殴ってきた奴隷主を捕え、かつて自分が奴隷として使ってきた人の奴隷にすることで自分の罪を自覚させる。そのためですか?」
「そうだ」
プリンスは揺らぐことのない岩のように答えた。
セシリアは自分の膝の上でギュッと、その小さな手を握りしめた。唇を噛みしめ、うつむいた。
『奴隷を鞭で殴ってきた』というなら、かの人の父である伯爵や、〝賢者〟との戦いで死んだふたりの兄、ルドヴィクスとアルバートも同じ。別に、本人たちが邪悪だからそうしていたわけではなく『それが常識だったから』していただけだが、だからと言って鞭打たれた側が忘れられるわけがない。
――もし、ルドヴィクス兄さまとアルバート兄さまが生きていたらやっぱり、プリンス遊撃船団長に捕えられ、奴隷にされていた……。
それは、セシリアにとってとうてい耐えられないことだった。そして――。
ふたりの兄を合わせたよりもずっと多くの回数、奴隷たちを鞭で殴ってきた父はいまも健在なのだ。
――父の身は、兄さまたちの名誉はわたしが守らなくては。
その思いが一二歳の少女を戦いに駆り立てた。プリンスの目をキッと見返し、尋ねた。
「プリンス遊撃船団長は……」
「プリンスでいい。いちいち長ったらしい役職名など言わなくていい」
「では、プリンスさま。プリンスさまは貴族を憎んでいるのですか?」
点を星空が覆い尽くし、柔らかい月の銀光が島を照らしだし、静かな風に誘われた穏やかな波が島の浜辺に打ちつける。森からは獣たちが気配を潜めてうごめく音と、フクロウの鳴き声。式場となった教会前には大量の酒とご馳走の残骸がはしたないほどに散乱し、酔いつぶれた男たちが酒と料理でパンパンになった腹をさらしながらいびきをかいて寝入っている。
森や、家屋の隠れ場所から姿を表したネズミたちが散らばった料理の残骸を食い荒らし、そのついでに寝転がっている男たちの腹もちょっぴりかじっていく。腹をかじられた男たちはカにでも食われたようにその場所を手で叩くとやはり、大きないびきをかいて眠りつづける。
ネズミたちはその手に追われるようにさっとその場所をはなれると再び、散乱した料理を食い荒らすべく戻っていく。空にはそんなネズミたちを獲物とするフクロウたちが、自らの豪華な晩餐会を開くべく月明かりに照らされながら音もなく舞っている。
そんななか、自由の国の仮の議会場である掘っ立て小屋に幾人かの人間が集まっていた。ロウワン、ビーブ、野伏、行者、メリッサ、セシリア、それに、式の主役であったトウナとプリンス。自由の国の主要人物とその仲間たちが集まり、今後のことについて話しあうためである。いまひとりの重要人物である〝ブレスト〟は、
「男との結婚を祝う気になんてなれない」
と、式のほんの最初だけお義理で出席したあと、『輝きは消えず』号に乗って哨戒活動に出てしまったのでこの場にはいない。
本来、〝ブレスト〟の乗船は自由の国の旗艦たる『砂漠の踊り子』号なのだが今回は、船員たちがみんな式に出席して飲んだくれていたので動かしようがなかった。哨戒活動に出ようと思えば、ひとりでも動くことのできる天命船『輝きは消えず』号を使うしかなかったのだ。
ともかく、掘っ立て小屋のなかには『未来を背負う』と覚悟を決めた若者たちが集まっていた。『外見だけ』なら一同のなかで三番目ぐらいに若い行者が頭を振りながら言った。頭が振られるたび、結いあげた髪に挿されたかんざしの飾りがシャラシャラと風雅な音を立てる。
「やれやれ。結婚式を挙げたばかりだというのに、いきなり政治の話とはね。粋ではないね」
行者のその言葉に、ロウワンは不満そうにうなずいた。
「まったくだよ。せっかく結婚したのにハネムーンにも行かないなんて」
ロウワンの言葉にトウナが尋ねた。
「『ハネムーン』って、なに?」
「結婚式のあとの旅行だよ! 新婚夫婦が旅行に出て、結婚を祝うんだ」
すると、トウナはキョトンとした表情で尋ね返した。
「お祝いの旅行? なんで、そんなことするの? 結婚したら一ヶ月間はハチミツ酒を飲んで精力をつけて、子作りに励むものでしょう」
あまりにもあけすけなトウナの言葉に、まだまだお子ちゃまなロウワンとセシリアは頬を赤くした。おとなであっても、研究一筋で色恋沙汰には縁のない堅物メリッサもまた、スッと頬に朱をさして目を閉ざしてうつむいている。
子作りの主役とも言うべきプリンスは、その黒い肌のおかげで色の変化には気付かれずにすんだが、その態度と表情から頬を熱くしていることはまちがいない。
トウナにしてみれば、ロウワンたちのそんな反応こそ理解できない。トウナをはじめ、タラの島の住人にとって『子作り』とは村の人口を維持していくために、住人それぞれが行わなくてはならない『義務』であり『仕事』である。
『義務』であり『仕事』を行うためになぜ、恥じらわなくてはならないのか。
タラの島の住人には誰ひとりとして理解できないだろう。そのあたりが生まれ育った慣習のちがいというもの。『文化の差』というものはやはり、大きいのだった。
「と、とにかく……」
これ以上、この話題がつづくことにいたたまれなくなったのだろう。子作りとなれば周囲からイジられずにはいられない新郎のプリンスが声をあげた。
「おれとしても、自分の国を作ろうとしているところだ、呑気に旅行になんて出ていられない」
「でも……」
と、ロウワンは不満そうに唇をとがらせた。
結婚式も盛大ならハネムーンも盛大、親類縁者や友人たちからたっぷりの餞別を受けとって各地をまわり、大量の土産物――と、できれば、新しい家族――をもって帰ってくる……というのが常識のゴンドワナに生まれたロウワンにしてみれば、大切な友人であるトウナとプリンスには同様の新婚生活を味わってほしかったのである。
「ロウワン。お前が気にしてくれることには感謝する。だが、おれはトウナと結婚できたというだけで充分なんだ。ハネムーンなんて必要ない」
プリンスは本人たちよりもまわりが赤面してしまうようなのろけを無自覚に口にした。まわりの人間たちが一斉に頬を赤く染めてうつむいたのを見て、ようやく自分の言ったことを自覚する。思わず、頬を熱くして縮こまるプリンスだった。
平然としていたのは、動物なだけに人間的な恥じらいなどもたないビーブぐらいなものである。
――そうそう。おれだって、コハと結婚したあとは子作り三昧で旅行なんて行かなかったしな。
そうのたまわり、夫婦生活の先輩としての貫禄を見せつけるビーブであった。
「と、とにかく、いまは国作りが最優先だ。自分のことにかまってなんていられない」
プリンスのその言葉はたしかに正論ではあったが、照れ隠しであることが見えみえだったのであまり説得力はない。
そのプリンスに声をかけたのは意外と言うべきか、自らも安心の国ラインの王となることを決意したセシリアだった。
「プリンス遊撃船団長」
と、セシリアはプリンスの目をまっすぐに見据え、自由の国の役職名でプリンスを呼んだ。
セシリアはもう、男装はしていない。一二歳の貴族令嬢という身分にふさわしい、華美ではないがさりげない高級感のあるドレスをまとっている。男に見せるために乱暴に刈りあげていた髪も、短いなりにきれいに整えている。再び伸ばすことにしたので数ヶ月もすれば、かつての豪華な黄金の長髪が蘇ることだろう。
そうしてドレスをまとい、お淑やかに座っていれば見た目も、立ち居振る舞いもやはり、一二歳の愛らしい貴族令嬢。どこからどう見ても男には見えない。そのセシリアを男と信じ込んでいたロウワンにしてみれば、
――なんでおれは、こんなかわいい子を男と思っていたんだ?
と、自分の朴念仁振りにあきれるばかりである。
ともあれ、その貴族令嬢セシリアはプリンスに向かって尋ねた。
「あなたはいま、ローラシアにおいて貴族狩りを行っていると聞いています。事実ですか?」
「事実だ」
プリンスは胸を張って堂々と答えた。いままでの恥じらいの表情などどこへやら、真剣そのものの真顔になっている。
ローラシア貴族の奴隷として鞭打たれる少年時代を送ってきたプリンスである。ローラシア貴族はすべて、憎むべき敵。さすがに、まだ一二歳の少女に対して敵意や憎悪をぶつけるようなことはなかったものの、セシリアもまた敵側のひとりにはちがいない。プリンスとしては、セシリア相手の心情は複雑だった。
とりあえず、この場においてはプリンスには、セシリアに対して指摘しておかなくてはならない点があった。
「しかし、『貴族狩り』などと言う犯罪めいた呼び方はやめてもらおう。罪に対する報いを与えるために、罪人を捕えているだけだ」
「罪に対する報い……。奴隷を鞭で殴ってきた奴隷主を捕え、かつて自分が奴隷として使ってきた人の奴隷にすることで自分の罪を自覚させる。そのためですか?」
「そうだ」
プリンスは揺らぐことのない岩のように答えた。
セシリアは自分の膝の上でギュッと、その小さな手を握りしめた。唇を噛みしめ、うつむいた。
『奴隷を鞭で殴ってきた』というなら、かの人の父である伯爵や、〝賢者〟との戦いで死んだふたりの兄、ルドヴィクスとアルバートも同じ。別に、本人たちが邪悪だからそうしていたわけではなく『それが常識だったから』していただけだが、だからと言って鞭打たれた側が忘れられるわけがない。
――もし、ルドヴィクス兄さまとアルバート兄さまが生きていたらやっぱり、プリンス遊撃船団長に捕えられ、奴隷にされていた……。
それは、セシリアにとってとうてい耐えられないことだった。そして――。
ふたりの兄を合わせたよりもずっと多くの回数、奴隷たちを鞭で殴ってきた父はいまも健在なのだ。
――父の身は、兄さまたちの名誉はわたしが守らなくては。
その思いが一二歳の少女を戦いに駆り立てた。プリンスの目をキッと見返し、尋ねた。
「プリンス遊撃船団長は……」
「プリンスでいい。いちいち長ったらしい役職名など言わなくていい」
「では、プリンスさま。プリンスさまは貴族を憎んでいるのですか?」
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
王女様は美しくわらいました
トネリコ
児童書・童話
無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。
それはそれは美しい笑みでした。
「お前程の悪女はおるまいよ」
王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。
きたいの悪女は処刑されました 解説版
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成

お姫様の願い事
月詠世理
児童書・童話
赤子が生まれた時に母親は亡くなってしまった。赤子は実の父親から嫌われてしまう。そのため、赤子は血の繋がらない女に育てられた。 決められた期限は十年。十歳になった女の子は母親代わりに連れられて城に行くことになった。女の子の実の父親のもとへ——。女の子はさいごに何を願うのだろうか。

悪女の死んだ国
神々廻
児童書・童話
ある日、民から恨まれていた悪女が死んだ。しかし、悪女がいなくなってからすぐに国は植民地になってしまった。実は悪女は民を1番に考えていた。
悪女は何を思い生きたのか。悪女は後世に何を残したのか.........
2話完結 1/14に2話の内容を増やしました
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。

ぼくの家族は…内緒だよ!!
まりぃべる
児童書・童話
うちの家族は、ふつうとちょっと違うんだって。ぼくには良く分からないけど、友だちや知らない人がいるところでは力を隠さなきゃならないんだ。本気で走ってはダメとか、ジャンプも手を抜け、とかいろいろ守らないといけない約束がある。面倒だけど、約束破ったら引っ越さないといけないって言われてるから面倒だけど仕方なく守ってる。
それでね、十二月なんて一年で一番忙しくなるからぼく、いやなんだけど。
そんなぼくの話、聞いてくれる?
☆まりぃべるの世界観です。楽しんでもらえたら嬉しいです。

昨日の敵は今日のパパ!
波湖 真
児童書・童話
アンジュは、途方に暮れていた。
画家のママは行方不明で、慣れない街に一人になってしまったのだ。
迷子になって助けてくれたのは騎士団のおじさんだった。
親切なおじさんに面倒を見てもらっているうちに、何故かこの国の公爵様の娘にされてしまった。
私、そんなの困ります!!
アンジュの気持ちを取り残したまま、公爵家に引き取られ、そこで会ったのは超不機嫌で冷たく、意地悪な人だったのだ。
家にも帰れず、公爵様には嫌われて、泣きたいのをグッと我慢する。
そう、画家のママが戻って来るまでは、ここで頑張るしかない!
アンジュは、なんとか公爵家で生きていけるのか?
どうせなら楽しく過ごしたい!
そんな元気でちゃっかりした女の子の物語が始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる