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第二部 絆ぐ伝説
第四話八章 懸念
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「浮かない様子ですね、アルテミシア」
地下深く隠された研究室から地上世界へと戻る道すがら、教皇アルヴィルダは教会第二位の大司教であり、自分の影であり、そしてまた、双子の妹であるアルテミシアに対し、そう声をかけた。
アルヴィルダ。
アルテミシア。
ソロモン。
人類最強国家パンゲアを動かす中枢たるかの人たち三人以外は誰もいない、まるで、途方もなく巨大な木の内部のようなはるかな吹き抜け構造、その内側に作られた螺旋階段をのぼっているときのことだった。姉の言葉に――。
アルテミシアは『えっ?』と、仮面を被った顔を姉に向けた。
「仮面を被っていてもわかりますよ。なんと言っても、わたしたちは双子なのですから」
アルヴィルダはそう言って、妹相手に微笑みかけた。
「気になることがあるなら遠慮なく言っていいのよ。わたしたちはきょうだい。お互いの立場がどうなろうと、そのことは決してかわらないんだから」
口調が教皇アルヴィルダから、一介のシスターであるアイヴィーのものにかわっている。アルヴィルダはロウワンや亡道の司の前で見せていた重厚で厳かな雰囲気が嘘のような、気さくで明るい調子で妹に語りつづけた。
「仮面もとっちゃいなさい! ここには、わたしたちしかいないんだから、せっかくのきれいな顔を隠しておく必要なんてないわ。って、わたしと同じ顔なんだけどね」
と、アルヴィルダはケラケラ笑う。
その様子はどう見ても一国の最高指導者たる姿ではない。単なる妹思いの姉にしか見えなかった。
「ソロモン総将だって、小さい頃は『おじさま』って呼んでた人じゃない。いまさら遠慮する必要なんてないわ」
「『おじさま』ですか。懐かしい響きですな」
と、騎士団総将ソロモンは黒檀のように艶のある自慢の髭をなでつけながら言った。
「あの頃は、私もまだ三〇を過ぎたばかり。『おれ、もうおじさまか?』と、内心、傷ついていたものですよ」
「ふふ、ごめんなさいね。たしかに、あの頃はまだ『おじさま』と呼ぶのは早かったかもね。でも、いまでは髪の毛に白いものも混じって、すっかりしぶい殿方になって……いまの方が『おじさま』と呼ぶのにふさわしいかもね」
「出来れば『お父さま』と呼んでくれる相手がほしいですな」
「立派な息子さんがいるじゃない。もうすぐ、騎士学校を卒業するんでしょう? 成績も、日頃の態度も、とても立派だと聞いているわ。『さすが、ソロモン総将の跡継ぎだ』って、褒められているとか」
「いやいや、息子などと言うものはしょせん、ろくでもないクソガキですよ。世間のことなどなにも知らないくせに、言うことだけは一人前。子どもの頃はさんざん『おれは海賊になる! 海賊になって世界の海を巡り、世界中の財宝を手に入れるんだ!』などと、やくたいもないことをほざいてばかり。騎士学校入りを承知させるまで一〇回は殴りあいましたからな。やはり、生意気な息子なぞより、かわいい娘の方が良いというものです」
「それこそ、おじさまそっくりじゃない。あなたのお父さまから聞いたわよ。『うちの孫は、息子の若い頃にそっくりだ』って。おじさまこそ、子どもの頃は『おれは海賊になる! 海賊になって騎士マークスの残した財宝『壊れたオルゴール』を見つけるんだ!』なんて、息巻いていたそうじゃない。騎士学校に入るまで、三〇回は殴りあったとか」
「その通り。だからこそ、腹が立つというものでしてな」
ガッハッハッ、と、ソロモンは豪快に笑い飛ばした。
言葉とは裏腹に、自分そっくりに育った息子に対する惜しみない愛情か感じられる姿だった。
そんなソロモンの姿にアルヴィルダもおかしそうに笑った。
教皇とか、騎士団総将とか、そんな肩書きとはなんの関係もない、ただの親密な人々の姿がそこにあった。
その雰囲気にアルテミシアもふと、気分が和んだ。仮面のなかの口元をほころばせた。仮面に手を添え、留め金を外し、仮面を外した。
姉とうり二つの、まさに『鏡を見ているような』と言うしかないほどにそっくりな顔が現われた。地下の螺旋階段のひんやりした空気に素顔をさらし『ふう』と、一息つく。
「それで、アルテミシア。我が愛しの妹はなにを気に懸けているのかしら?」
「……亡道の司のことです」
やっぱり、それか。
と、アルヴィルダは表情で答えた。
「亡道の司の力を使って世界を統一する。本当にそれでいいのでしょうか? 代々の教皇猊下によって伝えられ、磨かれてきた知識と技。それは、あくまでも亡道の司を滅ぼし、この世界を守るためのものであったはず。それなのに、その亡道の司を利用するなんて……」
そう言うアルテミシアの表情がたちまち曇っていく。
「やはり、滅ぼせるときに滅ぼしておくべきなのでは……」
妹のその言葉に、アルヴィルダはゆっくりと首を横に振った。
「アルテミシア。あなたの懸念はわかります。ですが、これはなにも、わたしたちの一存というわけではないのですよ」
口調をかえたことは、アルヴィルダが再び『教皇』としての立場から話しはじめたことを告げていた。
「亡道の司の力を利用して世界を統一し、人類をひとつにする。それはもう何代も前の教皇猊下から代々、受け継がれてきた悲願。わたしの受け継いだ知識も技も、そのために磨かれてきたのです」
「でも、姉さま……いえ、教皇アルヴィルダ猊下。亡道の司と言えば千年前、この世界を滅びの一歩手前まで追い込んだ怪物。倒すためには途方もない犠牲が必要だったと聞いています。そのような存在を、人の世の知識と技とで制御できるものでしょうか?」
「事実、制御しているではありませんか」
アルヴィルダの声には妹の懸念に対する苛立ちが含まれているようだった。
「亡道の司は博士たちの張り巡らせた結界に捕えられ、身動きひとつ出来はしない。わたしたちのために〝神兵〟を生み出すだけの道具と成り果てているのですよ」
「でも……」
それは、いつまでもつづくのでしょうか?
その疑念を口にしようとして、アルテミシアは寸前でとりやめた。
そのことをいまの姉に言っても決して取り合うことはないだろう。生まれたときからずっと一緒だった双子の身。それぐらいのことはわかる。
アルテミシアはその疑念を振り払うように首を小さく左右に振ると、別の懸念を持ち出した。
「〝神兵〟。あれは本当に正しいことなのでしょうか?」
「どういう意味です?」
「〝神兵〟の戦い方は、それはそれは残忍なものだと聞いています。それこそ、人をモノのように扱うとか。そのような残忍な兵を使って世界を統一することが、本当に神の御心に適うことなのでしょうか?」
「統一は統一です」
アルヴィルダはきっぱりと言いきった。
「なによりも大切なのは世界を統一し、人類をひとつにまとめること。そのためならどのような手段も使う。それが、この世界における神の代理人たるパンゲア教皇としてのわたしの使命です」
「アルテミシアさま」
ソロモンが話に加わった。
『アルテミシアさま』と、そう呼んでいるのは、騎士団総将として大司教に語っているという意思表示である。
「〝神兵〟のことは、ルキフェルあたりからお聞きになられましたか?」
「……はい」
「ルキフェルはまだ若い。現実よりも理想を見がちです。お優しいアルテミシアさまには受け入れられないことかも知れません。ですが、戦などと言うものはどうやっても残忍になるものです。相手をモノとして扱おうが、人間として扱おうが、その点にかわりはないのですよ」
「それは……」
わかっているつもりです。
アルテミシアはそう言おうとした。だが、言えなかった。言いきるだけの自信がなかった。しょせん、聖職者の家系に生まれ、幼い頃から教会の奥深くで身の危険ひとつなく育ってきた身。戦場になど『視察』という形でさえ、赴いたことはない。
そんな自分に、戦争の残忍さを『わかっている』などという資格があるとは思えなかった。
ソロモンはそんな『箱入り娘』に、さらにつづけた。
「戦争というものは相手をモノと見なし、モノとして壊す。そうでなければ勝利はおぼつきません。相手を人間と認め、その人生に思いを馳せたりしていれば、こちらがやられます。戦に負ければ苦しむのは我らが民。アルテミシアさまのお優しさは尊いものですが、他国の民を思いやり、自国の民を苦しめる羽目になれば、それは我が国と我らが民に対する裏切り。いかに、教会第二位の、いえ、教会第二位であらせられる大司教さまだからこそ、とうてい許されない行いですぞ」
「……はい」
「アルテミシア。いま一度、言っておきます。なによりも大切なのは世界を統一し、人類をひとつにまとめること。そのためなら、わたしはいかなる手段も使います。あなたも教会第二位の大司教であるからにはその責任を負いなさい。いいですね?」
「……はい」
アルテミシアは小さくうなずくと再び仮面を被った。
それは、せめて表情だけでも姉から隠しておきたいという思いからだった。
地下深く隠された研究室から地上世界へと戻る道すがら、教皇アルヴィルダは教会第二位の大司教であり、自分の影であり、そしてまた、双子の妹であるアルテミシアに対し、そう声をかけた。
アルヴィルダ。
アルテミシア。
ソロモン。
人類最強国家パンゲアを動かす中枢たるかの人たち三人以外は誰もいない、まるで、途方もなく巨大な木の内部のようなはるかな吹き抜け構造、その内側に作られた螺旋階段をのぼっているときのことだった。姉の言葉に――。
アルテミシアは『えっ?』と、仮面を被った顔を姉に向けた。
「仮面を被っていてもわかりますよ。なんと言っても、わたしたちは双子なのですから」
アルヴィルダはそう言って、妹相手に微笑みかけた。
「気になることがあるなら遠慮なく言っていいのよ。わたしたちはきょうだい。お互いの立場がどうなろうと、そのことは決してかわらないんだから」
口調が教皇アルヴィルダから、一介のシスターであるアイヴィーのものにかわっている。アルヴィルダはロウワンや亡道の司の前で見せていた重厚で厳かな雰囲気が嘘のような、気さくで明るい調子で妹に語りつづけた。
「仮面もとっちゃいなさい! ここには、わたしたちしかいないんだから、せっかくのきれいな顔を隠しておく必要なんてないわ。って、わたしと同じ顔なんだけどね」
と、アルヴィルダはケラケラ笑う。
その様子はどう見ても一国の最高指導者たる姿ではない。単なる妹思いの姉にしか見えなかった。
「ソロモン総将だって、小さい頃は『おじさま』って呼んでた人じゃない。いまさら遠慮する必要なんてないわ」
「『おじさま』ですか。懐かしい響きですな」
と、騎士団総将ソロモンは黒檀のように艶のある自慢の髭をなでつけながら言った。
「あの頃は、私もまだ三〇を過ぎたばかり。『おれ、もうおじさまか?』と、内心、傷ついていたものですよ」
「ふふ、ごめんなさいね。たしかに、あの頃はまだ『おじさま』と呼ぶのは早かったかもね。でも、いまでは髪の毛に白いものも混じって、すっかりしぶい殿方になって……いまの方が『おじさま』と呼ぶのにふさわしいかもね」
「出来れば『お父さま』と呼んでくれる相手がほしいですな」
「立派な息子さんがいるじゃない。もうすぐ、騎士学校を卒業するんでしょう? 成績も、日頃の態度も、とても立派だと聞いているわ。『さすが、ソロモン総将の跡継ぎだ』って、褒められているとか」
「いやいや、息子などと言うものはしょせん、ろくでもないクソガキですよ。世間のことなどなにも知らないくせに、言うことだけは一人前。子どもの頃はさんざん『おれは海賊になる! 海賊になって世界の海を巡り、世界中の財宝を手に入れるんだ!』などと、やくたいもないことをほざいてばかり。騎士学校入りを承知させるまで一〇回は殴りあいましたからな。やはり、生意気な息子なぞより、かわいい娘の方が良いというものです」
「それこそ、おじさまそっくりじゃない。あなたのお父さまから聞いたわよ。『うちの孫は、息子の若い頃にそっくりだ』って。おじさまこそ、子どもの頃は『おれは海賊になる! 海賊になって騎士マークスの残した財宝『壊れたオルゴール』を見つけるんだ!』なんて、息巻いていたそうじゃない。騎士学校に入るまで、三〇回は殴りあったとか」
「その通り。だからこそ、腹が立つというものでしてな」
ガッハッハッ、と、ソロモンは豪快に笑い飛ばした。
言葉とは裏腹に、自分そっくりに育った息子に対する惜しみない愛情か感じられる姿だった。
そんなソロモンの姿にアルヴィルダもおかしそうに笑った。
教皇とか、騎士団総将とか、そんな肩書きとはなんの関係もない、ただの親密な人々の姿がそこにあった。
その雰囲気にアルテミシアもふと、気分が和んだ。仮面のなかの口元をほころばせた。仮面に手を添え、留め金を外し、仮面を外した。
姉とうり二つの、まさに『鏡を見ているような』と言うしかないほどにそっくりな顔が現われた。地下の螺旋階段のひんやりした空気に素顔をさらし『ふう』と、一息つく。
「それで、アルテミシア。我が愛しの妹はなにを気に懸けているのかしら?」
「……亡道の司のことです」
やっぱり、それか。
と、アルヴィルダは表情で答えた。
「亡道の司の力を使って世界を統一する。本当にそれでいいのでしょうか? 代々の教皇猊下によって伝えられ、磨かれてきた知識と技。それは、あくまでも亡道の司を滅ぼし、この世界を守るためのものであったはず。それなのに、その亡道の司を利用するなんて……」
そう言うアルテミシアの表情がたちまち曇っていく。
「やはり、滅ぼせるときに滅ぼしておくべきなのでは……」
妹のその言葉に、アルヴィルダはゆっくりと首を横に振った。
「アルテミシア。あなたの懸念はわかります。ですが、これはなにも、わたしたちの一存というわけではないのですよ」
口調をかえたことは、アルヴィルダが再び『教皇』としての立場から話しはじめたことを告げていた。
「亡道の司の力を利用して世界を統一し、人類をひとつにする。それはもう何代も前の教皇猊下から代々、受け継がれてきた悲願。わたしの受け継いだ知識も技も、そのために磨かれてきたのです」
「でも、姉さま……いえ、教皇アルヴィルダ猊下。亡道の司と言えば千年前、この世界を滅びの一歩手前まで追い込んだ怪物。倒すためには途方もない犠牲が必要だったと聞いています。そのような存在を、人の世の知識と技とで制御できるものでしょうか?」
「事実、制御しているではありませんか」
アルヴィルダの声には妹の懸念に対する苛立ちが含まれているようだった。
「亡道の司は博士たちの張り巡らせた結界に捕えられ、身動きひとつ出来はしない。わたしたちのために〝神兵〟を生み出すだけの道具と成り果てているのですよ」
「でも……」
それは、いつまでもつづくのでしょうか?
その疑念を口にしようとして、アルテミシアは寸前でとりやめた。
そのことをいまの姉に言っても決して取り合うことはないだろう。生まれたときからずっと一緒だった双子の身。それぐらいのことはわかる。
アルテミシアはその疑念を振り払うように首を小さく左右に振ると、別の懸念を持ち出した。
「〝神兵〟。あれは本当に正しいことなのでしょうか?」
「どういう意味です?」
「〝神兵〟の戦い方は、それはそれは残忍なものだと聞いています。それこそ、人をモノのように扱うとか。そのような残忍な兵を使って世界を統一することが、本当に神の御心に適うことなのでしょうか?」
「統一は統一です」
アルヴィルダはきっぱりと言いきった。
「なによりも大切なのは世界を統一し、人類をひとつにまとめること。そのためならどのような手段も使う。それが、この世界における神の代理人たるパンゲア教皇としてのわたしの使命です」
「アルテミシアさま」
ソロモンが話に加わった。
『アルテミシアさま』と、そう呼んでいるのは、騎士団総将として大司教に語っているという意思表示である。
「〝神兵〟のことは、ルキフェルあたりからお聞きになられましたか?」
「……はい」
「ルキフェルはまだ若い。現実よりも理想を見がちです。お優しいアルテミシアさまには受け入れられないことかも知れません。ですが、戦などと言うものはどうやっても残忍になるものです。相手をモノとして扱おうが、人間として扱おうが、その点にかわりはないのですよ」
「それは……」
わかっているつもりです。
アルテミシアはそう言おうとした。だが、言えなかった。言いきるだけの自信がなかった。しょせん、聖職者の家系に生まれ、幼い頃から教会の奥深くで身の危険ひとつなく育ってきた身。戦場になど『視察』という形でさえ、赴いたことはない。
そんな自分に、戦争の残忍さを『わかっている』などという資格があるとは思えなかった。
ソロモンはそんな『箱入り娘』に、さらにつづけた。
「戦争というものは相手をモノと見なし、モノとして壊す。そうでなければ勝利はおぼつきません。相手を人間と認め、その人生に思いを馳せたりしていれば、こちらがやられます。戦に負ければ苦しむのは我らが民。アルテミシアさまのお優しさは尊いものですが、他国の民を思いやり、自国の民を苦しめる羽目になれば、それは我が国と我らが民に対する裏切り。いかに、教会第二位の、いえ、教会第二位であらせられる大司教さまだからこそ、とうてい許されない行いですぞ」
「……はい」
「アルテミシア。いま一度、言っておきます。なによりも大切なのは世界を統一し、人類をひとつにまとめること。そのためなら、わたしはいかなる手段も使います。あなたも教会第二位の大司教であるからにはその責任を負いなさい。いいですね?」
「……はい」
アルテミシアは小さくうなずくと再び仮面を被った。
それは、せめて表情だけでも姉から隠しておきたいという思いからだった。
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