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第三部 終わりの伝説
三章 残酷なる試練
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――えっ?
――ここはどこ?
――公園? それに、住宅地? どうして、こんな所に……。
かの人はキョロキョロと辺りを見回した。そこは、住宅地近くの公園。一面に芝生が敷かれ、子供向けの遊具が並び、木が優しい木陰を作っておる。
「ママ?」
「えっ?」
突然の声にかの人は戸惑った声をあげる。見ると、まだ四、五歳の女の子がかの人の手をしっかりと握り、横に並んでおった。
「どうしたの、ママ? なんか、おかしいよ?」
「本当、どうしたんだい、ボオッとして」
背の高い、優しそうな男が心配そうに声をかけてくる。かの人はその心配を打ち消すように笑顔を作ってみせる。
「あ、いえ、なんでもないわ。……そう。なんでもない」
「そう? なら、いいけど……」
「ええ、本当に。なんでもないわ……」
そして、かの人は思い出す。自分が何者かを。
勇者マークスⅢ。
かつて、そう名乗り、呼ばれていた人間であることを。
――ああ、そうよ。どうして、忘れていたの? わたしはもう勇者でもなければ、マークスⅢでもない。どこにでもいる当たり前の女であり、妻であり、そして……母親。
――亡道の司との戦いはすでに終わった。わたしたちは勝った。亡道の司を打ち倒し、繰り返されてきた滅びの定めを覆した。そう。わたしたちの完全勝利だった。
――そして、わたしは剣を捨てた。当たり前の女の幸せを求めた。そして、いま……望んだままの幸せを手に入れた。
「さあ、もう遅いわ。家に帰りましょう。今日は腕によりをかけてご馳走を作ってあげるからね」
「わあい! あたし、ママのご飯、大好き!」
「おれもだよ。楽しみだなあ」
娘と一緒になって笑う夫に対し、かの人は手厳しい笑顔を向ける。
「あなたはちゃんと手伝いなさいよ」
「わ、わかってるよ。野菜を切るぐらいはやるって」
そして、三人は家路についた。幼い娘を真ん中において。娘は大好きな両親の手を、その小さな手でしっかりと握っている。
それはありふれた、けれど、かけがえのない幸せな一家の姿。
そう。それは、幼い頃から修行に明け暮れてきたマークスⅢが心の奥底に眠らせていた『当たり前の暮らし』への憧れ。
わしはその憧れを引き出し、マークスⅢに理想そのものの人生を体験させている。
これはただの幻覚などではない。本人の心の奥底から沸き起こる欲求を具象化し、実体験させるもうひとつの現実。賢者と呼ばれ、天命の理そのものとなったわしだからこそ使える創造の技。
この世界にいる限り、何人たりと自分が仮想現実に囚われていると気がつくことはない。正真正銘、本物の現実世界で生きていると思い込む。そして――。
マークスⅢ。今代の『運命を選びしもの』よ。
わしはこれから、おぬしにある残酷な仕打ちをする。
おぬしは絶望に打ちひしがれる。
そこに『救い』がもたらされる。
そのとき、おぬしはどう行動するか。
それが、おぬしの試練。鬼骨を手に入れ、亡道の司と戦う資格を手に入れるための試練なのじゃ。
では、行くぞ、マークスⅢよ。
その残酷なときのために、いましばらくは幸福の幻影に包まれるがよい。
かの人の暮らしは平穏そのものじゃった。
愛する夫と娘に囲まれ、何気ない日常を重ねる日々。夫と娘のために食事を作り、家庭を守る。ささやかじゃが、充実した毎日。ときには幼い娘のワガママや生意気な態度に腹を立てることもある。夫相手に喧嘩することもある。それでも――。
まぎれもなく幸せな日々。
亡道の司との死闘を経てようやく手に入れた平穏。
かの人はそれを満喫しておる。いつまでもこんな日常がつづいてくれればいい。
そう思う。
その思いに応えるかのようにさりげない毎日が繰り返される。そのなかで愛する娘は着実に成長を見せる。夫と共にその成長に喜び、ときには驚かされる。
いつまでもこの幸せがつづく。
ごく自然にそう思い、疑うことすらもない。
しかし、その思いは突然、裏切られる。
愛する夫と娘が殺される。
同じ人間の手によって。
戦乱から卒業したこの時代においても犯罪はなくならない。殺人もまた。
かの人に横恋慕したどこの誰とも知らない男の犯行。邪魔な男と娘さえいなくなれば自分がかの人の夫になれる。そんな妄想に取り憑かれた男の引き起こした、身勝手な殺人。
突如として奪われた幸福。
破壊された家庭。
かの人は絶望に打ちひしがれ、家に閉じこもり日々、泣いて過ごす。そのかの人の前に『それ』は現れる。
「……亡道の司」
呆然として、かの人は呟く。
そう。そこにいたのはかつてたしかに倒したはずの亡道の司。
滅びの定めを覆し、もう二度と人類が出会う必要のなくなったはずの世界の敵。
その世界の敵がいま、絶望に打ちひしがれるかの人の前に現れた。誘惑の囁きを投げかけた。
「夫と娘を取り戻したくはないか?」
「な、なんですって……?」
「亡道の世界ならばそれができる。亡道の世界には生もなければ、死もない。この世を亡道の世界にすれば、おぬしは再び愛する夫と娘に会える。さあ、我が手を取れ。そうすればこの世界は亡道の世界へとかわる。そうすることでおぬしは愛する夫と娘を取り戻すことが出来るのだ」
愛するものを失い、絶望に打ちひしがれる人間にとって、これほど残酷な言葉はあるまい。希望はときに、この世で最大の残酷さとなる。
このような仮想現実に出会わせるなど、心が痛む。しかし、これはやらなくてはならないこと。この試練をくぐり抜けることなく亡道の司と戦うことは出来ぬのだから。
かの人はすがるような目を亡道の司に向けた。それは、世界の敵に対し燃えあがるような敵意を向けていた勇者マークスⅢの目ではない。愛するものを失い、苦しむ、当たり前の女の目。
「本当に……本当に夫と娘を取り戻せるの?」
「むろんだ。亡道の世界に不可能はない。すべてが混じりあう亡道の世界においては天命の世界では決して出来ないことも可能となる。我が手をとれ。この世界を亡道の世界にかえよ。さすれば、愛する夫と娘を取り戻すことが出来るのだ」
かの人は立ちあがる。フラフラと亡道の司に歩みよる。そっと、右手を差し出した。
――越えられなかったか。
わしは苦しい思いと共に目を閉じた。そこへ響いたひとつの言葉。
「ふざけるな!」
その叫びと共に――。
かの人は差し出したその右手で思いきり亡道の司をぶん殴っていた。
かつての勇者よりもなお勇ましい、ひとりの『母』がそこにいた。
「なにが『取り返せる』よ! 亡道に侵された娘なんて、わたしの娘じゃない! 悔しかったら、亡道に侵されていない本当の娘を生き返らせて見せろ!」
その叫びで――。
マークスⅢの試練は終わった。
「すべては偽り……だったのですね?」
――そうじゃ。
わしが千年の間、眠っていた学究院の地下室。そこにひとり佇みながら、マークスⅢはようやくそれだけを言った。
「本当は、どこにもいなかったのですね。愛する夫も、娘さえも……」
――そうじゃ。
わしはそう繰り返す。それ以外、なにも言えはしない。
――すまぬ、とは言わぬ。恨むなら恨むがよい。じゃが、これは必要なことじゃった。亡道の司にはたしかに、死者を蘇らせる力がある。正確に言うなら『死』を『ないこと』にできる。
――かつて、騎士マークスも同じ誘いを受けた。わしと共に戦った仲間たちのなかにもその誘惑に引かれ、亡道の司についたものたちがいた。
――死者は返らない。
――死者を取り戻す方法を示されてなお、その天命を受け入れることのできるものだけが、亡道の司と戦えるのじゃ。
わしは一振りの剣を取り出した。マークスⅢに差し出した。
「これは……」
――これが鬼骨。かつて、わしの時代、〝鬼〟と呼ばれた海賊がおった。
「〝鬼〟……」
――あやつは人間ではなかった。この天命の時代に生まれた原初の混沌そのものじゃった。その〝鬼〟の骨から切り出して作った剣。それが鬼骨。
――いかなる力をもってしても亡道の司を滅することは出来ん。じゃが、原初の混沌の力だけは別じゃ。原初の混沌の前では亡道と言えど無力。この鬼骨をもってすれば亡道の司を滅することが出来る。
――マークスⅢよ。いや、人間の娘よ。いま一度、この場で選ぶがよい。鬼骨を手に亡道の司と戦うか。それとも、亡道を受け入れ、生も死もない世界を望むかを。
「……わたしはすでに選んだ」
ガッ、と、驚くほどの力を込めてマークスⅢは鬼骨をつかみおった。
「偽りの世界とは言え、あの子はたしかにわたしの娘だった。その娘を犠牲にしてでもわたしは亡道の世界を拒否した。そのわたしにもはや別の道などない。この鬼骨を手に亡道の司を倒す! この天命の世界を守ってみせる!」
――よく言った。おぬしの決意、たしかに受け取った。ならば、わしもこの身に残るすべての力をもっておぬしを助けよう。行くぞ、マークスⅢ。今度こそ、亡道との戦いを終わらせるために。
「はい!」
――ここはどこ?
――公園? それに、住宅地? どうして、こんな所に……。
かの人はキョロキョロと辺りを見回した。そこは、住宅地近くの公園。一面に芝生が敷かれ、子供向けの遊具が並び、木が優しい木陰を作っておる。
「ママ?」
「えっ?」
突然の声にかの人は戸惑った声をあげる。見ると、まだ四、五歳の女の子がかの人の手をしっかりと握り、横に並んでおった。
「どうしたの、ママ? なんか、おかしいよ?」
「本当、どうしたんだい、ボオッとして」
背の高い、優しそうな男が心配そうに声をかけてくる。かの人はその心配を打ち消すように笑顔を作ってみせる。
「あ、いえ、なんでもないわ。……そう。なんでもない」
「そう? なら、いいけど……」
「ええ、本当に。なんでもないわ……」
そして、かの人は思い出す。自分が何者かを。
勇者マークスⅢ。
かつて、そう名乗り、呼ばれていた人間であることを。
――ああ、そうよ。どうして、忘れていたの? わたしはもう勇者でもなければ、マークスⅢでもない。どこにでもいる当たり前の女であり、妻であり、そして……母親。
――亡道の司との戦いはすでに終わった。わたしたちは勝った。亡道の司を打ち倒し、繰り返されてきた滅びの定めを覆した。そう。わたしたちの完全勝利だった。
――そして、わたしは剣を捨てた。当たり前の女の幸せを求めた。そして、いま……望んだままの幸せを手に入れた。
「さあ、もう遅いわ。家に帰りましょう。今日は腕によりをかけてご馳走を作ってあげるからね」
「わあい! あたし、ママのご飯、大好き!」
「おれもだよ。楽しみだなあ」
娘と一緒になって笑う夫に対し、かの人は手厳しい笑顔を向ける。
「あなたはちゃんと手伝いなさいよ」
「わ、わかってるよ。野菜を切るぐらいはやるって」
そして、三人は家路についた。幼い娘を真ん中において。娘は大好きな両親の手を、その小さな手でしっかりと握っている。
それはありふれた、けれど、かけがえのない幸せな一家の姿。
そう。それは、幼い頃から修行に明け暮れてきたマークスⅢが心の奥底に眠らせていた『当たり前の暮らし』への憧れ。
わしはその憧れを引き出し、マークスⅢに理想そのものの人生を体験させている。
これはただの幻覚などではない。本人の心の奥底から沸き起こる欲求を具象化し、実体験させるもうひとつの現実。賢者と呼ばれ、天命の理そのものとなったわしだからこそ使える創造の技。
この世界にいる限り、何人たりと自分が仮想現実に囚われていると気がつくことはない。正真正銘、本物の現実世界で生きていると思い込む。そして――。
マークスⅢ。今代の『運命を選びしもの』よ。
わしはこれから、おぬしにある残酷な仕打ちをする。
おぬしは絶望に打ちひしがれる。
そこに『救い』がもたらされる。
そのとき、おぬしはどう行動するか。
それが、おぬしの試練。鬼骨を手に入れ、亡道の司と戦う資格を手に入れるための試練なのじゃ。
では、行くぞ、マークスⅢよ。
その残酷なときのために、いましばらくは幸福の幻影に包まれるがよい。
かの人の暮らしは平穏そのものじゃった。
愛する夫と娘に囲まれ、何気ない日常を重ねる日々。夫と娘のために食事を作り、家庭を守る。ささやかじゃが、充実した毎日。ときには幼い娘のワガママや生意気な態度に腹を立てることもある。夫相手に喧嘩することもある。それでも――。
まぎれもなく幸せな日々。
亡道の司との死闘を経てようやく手に入れた平穏。
かの人はそれを満喫しておる。いつまでもこんな日常がつづいてくれればいい。
そう思う。
その思いに応えるかのようにさりげない毎日が繰り返される。そのなかで愛する娘は着実に成長を見せる。夫と共にその成長に喜び、ときには驚かされる。
いつまでもこの幸せがつづく。
ごく自然にそう思い、疑うことすらもない。
しかし、その思いは突然、裏切られる。
愛する夫と娘が殺される。
同じ人間の手によって。
戦乱から卒業したこの時代においても犯罪はなくならない。殺人もまた。
かの人に横恋慕したどこの誰とも知らない男の犯行。邪魔な男と娘さえいなくなれば自分がかの人の夫になれる。そんな妄想に取り憑かれた男の引き起こした、身勝手な殺人。
突如として奪われた幸福。
破壊された家庭。
かの人は絶望に打ちひしがれ、家に閉じこもり日々、泣いて過ごす。そのかの人の前に『それ』は現れる。
「……亡道の司」
呆然として、かの人は呟く。
そう。そこにいたのはかつてたしかに倒したはずの亡道の司。
滅びの定めを覆し、もう二度と人類が出会う必要のなくなったはずの世界の敵。
その世界の敵がいま、絶望に打ちひしがれるかの人の前に現れた。誘惑の囁きを投げかけた。
「夫と娘を取り戻したくはないか?」
「な、なんですって……?」
「亡道の世界ならばそれができる。亡道の世界には生もなければ、死もない。この世を亡道の世界にすれば、おぬしは再び愛する夫と娘に会える。さあ、我が手を取れ。そうすればこの世界は亡道の世界へとかわる。そうすることでおぬしは愛する夫と娘を取り戻すことが出来るのだ」
愛するものを失い、絶望に打ちひしがれる人間にとって、これほど残酷な言葉はあるまい。希望はときに、この世で最大の残酷さとなる。
このような仮想現実に出会わせるなど、心が痛む。しかし、これはやらなくてはならないこと。この試練をくぐり抜けることなく亡道の司と戦うことは出来ぬのだから。
かの人はすがるような目を亡道の司に向けた。それは、世界の敵に対し燃えあがるような敵意を向けていた勇者マークスⅢの目ではない。愛するものを失い、苦しむ、当たり前の女の目。
「本当に……本当に夫と娘を取り戻せるの?」
「むろんだ。亡道の世界に不可能はない。すべてが混じりあう亡道の世界においては天命の世界では決して出来ないことも可能となる。我が手をとれ。この世界を亡道の世界にかえよ。さすれば、愛する夫と娘を取り戻すことが出来るのだ」
かの人は立ちあがる。フラフラと亡道の司に歩みよる。そっと、右手を差し出した。
――越えられなかったか。
わしは苦しい思いと共に目を閉じた。そこへ響いたひとつの言葉。
「ふざけるな!」
その叫びと共に――。
かの人は差し出したその右手で思いきり亡道の司をぶん殴っていた。
かつての勇者よりもなお勇ましい、ひとりの『母』がそこにいた。
「なにが『取り返せる』よ! 亡道に侵された娘なんて、わたしの娘じゃない! 悔しかったら、亡道に侵されていない本当の娘を生き返らせて見せろ!」
その叫びで――。
マークスⅢの試練は終わった。
「すべては偽り……だったのですね?」
――そうじゃ。
わしが千年の間、眠っていた学究院の地下室。そこにひとり佇みながら、マークスⅢはようやくそれだけを言った。
「本当は、どこにもいなかったのですね。愛する夫も、娘さえも……」
――そうじゃ。
わしはそう繰り返す。それ以外、なにも言えはしない。
――すまぬ、とは言わぬ。恨むなら恨むがよい。じゃが、これは必要なことじゃった。亡道の司にはたしかに、死者を蘇らせる力がある。正確に言うなら『死』を『ないこと』にできる。
――かつて、騎士マークスも同じ誘いを受けた。わしと共に戦った仲間たちのなかにもその誘惑に引かれ、亡道の司についたものたちがいた。
――死者は返らない。
――死者を取り戻す方法を示されてなお、その天命を受け入れることのできるものだけが、亡道の司と戦えるのじゃ。
わしは一振りの剣を取り出した。マークスⅢに差し出した。
「これは……」
――これが鬼骨。かつて、わしの時代、〝鬼〟と呼ばれた海賊がおった。
「〝鬼〟……」
――あやつは人間ではなかった。この天命の時代に生まれた原初の混沌そのものじゃった。その〝鬼〟の骨から切り出して作った剣。それが鬼骨。
――いかなる力をもってしても亡道の司を滅することは出来ん。じゃが、原初の混沌の力だけは別じゃ。原初の混沌の前では亡道と言えど無力。この鬼骨をもってすれば亡道の司を滅することが出来る。
――マークスⅢよ。いや、人間の娘よ。いま一度、この場で選ぶがよい。鬼骨を手に亡道の司と戦うか。それとも、亡道を受け入れ、生も死もない世界を望むかを。
「……わたしはすでに選んだ」
ガッ、と、驚くほどの力を込めてマークスⅢは鬼骨をつかみおった。
「偽りの世界とは言え、あの子はたしかにわたしの娘だった。その娘を犠牲にしてでもわたしは亡道の世界を拒否した。そのわたしにもはや別の道などない。この鬼骨を手に亡道の司を倒す! この天命の世界を守ってみせる!」
――よく言った。おぬしの決意、たしかに受け取った。ならば、わしもこの身に残るすべての力をもっておぬしを助けよう。行くぞ、マークスⅢ。今度こそ、亡道との戦いを終わらせるために。
「はい!」
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