世にも平和な物語

越知 学

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無自覚な早口

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私は無自覚な早口のようで、周りから頻繁に指摘される。
こちらとしても毎度同じことを言わされるのは存外大変だ。
そんな中で彼は私に聞き返すことなど皆無と言っていい。
ある日理由を聞いた。
「そりゃもちろん僕も早口だからだよ」
端から見たら笑わずにはいられないかもね、と彼は微笑んだ。
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