世にも平和な物語

越知 学

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空気を壊す

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「私空気壊しがちだから。」
一貫して彼女は大人数を嫌う。
僕からお誘いなんて勇気はないけれど、対面で話すときに彼女のコミュ力に疑問を抱いたことはない。
しかし、強制参加を強いられたある催しの場で僕は思い知る。
彼女は空気を壊す人見知りではなく、空気を作り、上書きしてしまうのだ。
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