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3話(完結)
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夏休みが始まって早くも二週間が経った。長期休暇は、僕らの時間感覚を鈍らせる。時間は僕らを待ってはくれない。
僕が読書感想文の題材を探していると、スマホが振動し、画面に彼の名前が表示された。
僕は慣れない電話に戸惑いながらも、緑のアイコンをタップした。
「あー俺だけど。すまん、寝てたか?」
「今11時だぞ?大学生でも起きてるよ」
「そっか。そうだよな。お前に限って今起床はないよな」
少し雑談をした後、彼は電話越しでも分かるような真剣な声で言った。
「俺、決めた。今度の夏祭り、松本さんに気持ちを伝える。お前に言われたあの日から、自分なりにいろいろ考えたんだ。そして結論が出た。たとえ彼女が俺のことを見てなくても、想いを言葉にするべきなんだって。お前のあの言葉を無駄にしたくないって。…だから、協力してほしい」
彼の熱意は、あの日のそれを上回っていた。
「分かった。松本さんに連絡しておくよ」
「さんきゅ。もうお前に足向けて寝られねーな」
「今頃気づいたのか?」
「ははっ。言うじゃねーか」
彼はそう言うと「じゃあ頼むわ」と言って電話を切った。水族館に行ったあの日から連絡が無いから心配していたが、大丈夫そうだ。
……要は強いな。
僕は松本さんにメッセージを送ることにした。彼女ともそれ以来連絡を取っていなかったため、久し振りという言葉を文頭に文字を綴った。
『久し振り。急なんだけど、三日後にある夏祭り、一緒に行かない?要も一緒にさ。もちろん、誰かと約束してるなら無理にとは言わないけど。でもまだ予定立ててないなら…僕らと行かないか?』
送信ボタンを押した後、僕は急に顔を覆いたくなる。僕らしくもない文面に羞恥心を覚えたからだ。
すぐに既読がついた。それは彼女も僕に何かメッセージを送ろうとしていたのかと思うくらいの早さだった。
しかし、返信は来ない。行くかどうか迷っているのだろうか。
いや、違うな。彼女なりに心の準備をしているのだろう。
30分ほどして、彼女から返信が来た。
『行きたいけど、私、また同じ失敗しないかな?』
僕はすぐに返信する。
『大丈夫。松本さんは自分が思っているよりもずっと強い人だから』
『私、明るい彼が好き。いつも楽しそうで、思いやりのある彼が好き。毎日教室に来て、周りを気にせずに話す彼が好き。その想いを伝えたい』
『松本さんならきっとできるよ』
『うん。ありがとう。私、頑張るね』
それで僕らのやり取りは終わった。
…大丈夫。今回は偶然なんて装わない。そんなことしなくても、二人はきっと想いを伝えられる。
窓から差し込む太陽の光と高く響く風鈴の音が混じり合う中、僕はカレンダーに花火のマークを付け足した。
夏祭り当日。僕は彼女に現地集合と言ったが、彼女が珍しく我を通したので、僕の家の前で集合することにした。
僕が少し早く家を出ると、彼女は辺りを見渡しながら、何度も髪の毛を整えていた。
「ごめん、待たせちゃって」
「…いや、大丈夫」
彼女は、薄い桃色の着物に、濃いピンク色をした胡蝶蘭の髪飾りをつけていた。
…何を着ても似合ってしまうのか?
僕が目を奪われていると、彼女は照れながら僕に聞いてきた。
「おかしく…ないかな?」
「この姿をおかしいと思う人は、世界中探してもいないと思う」
…また自分が恥ずかしくなるようなことを。
少しはにかむと、彼女も少し目線を逸らしながら言った。
「ありがとう」
…要のやつどんな表情するんだろ。
響き渡る鈴虫の鳴き声が、まだ始まってもない夏祭りの開始を告げたように感じた。
僕が前を歩き、彼女はそれを追うように歩を進める。その位置関係はまるで変化が見られないが、彼女の面持ちは確かに変わっていた。
決意を湛えた目。その目は真っ直ぐと前を向いていた。
…というか、僕も今の彼女とは並んで歩けない。白シャツにジーンズの僕と彼女ではまるでつりあわないからだ。
15分ほど歩いて、彼との待ち合わせ場所に着いた。
そこは小さな神社。境内だけでお店を設置するのは不可能であるため、普段は殺風景な道に、多くの屋台が並んでいた。
ーーここは僕の思い出の場所だ。
あの時のことを懐かしんでいると、後ろから聞き馴染みのある声が聞こえた。
「よっ。待ったか?」
彼はそう言うと、すぐに松本さんへ目を向けた。その表情は僕の見たことのない、嬉しそうな、愛おしむようなものだった。
…そんな顔もできるんだな。
「じゃあ揃ったことだし、その辺から回ろうか」
僕がそう言うと、彼は「お、おう!そうだな」と少し慌てるように言った。
彼女もコクっと頷く。
僕、彼女、彼の横並びで僕らは歩き始めた。
「まずはたこ焼きだな!俺好きなんだ」
彼はいつもの調子を取り戻すと、一番近くにあった屋台に飛び込んで行った。
「たこ焼き1パックください!」
「あいよ!」
そう言うと、店主は手際よくたこ焼きを作り、パックに詰めて彼に手渡した。
「350円ね!」
「はい!ありがとうございます!」
彼はお金を渡すと、すぐに戻ってきた。
「…松本さんは何かいる?」
彼は少し顔を赤めながら言った。
それが移ったのか、彼女も耳まで赤くなる。
「…りんご飴、ほしいかな」
「…そっか、じゃああっちだな」
始めて二人の会話を目の当たりにした僕は、親であるかのような感慨を覚えた。
それから僕たちは、夏祭り定番の遊びをいくつもした。
金魚すくい、射的、型抜き、くじ引き…。
散財をよしとしない僕だが、この時ばかりは、その考えを捨てた。
彼がはしゃぎ、彼女が微笑む。この愛おしい時間がずっと続けばいいのにとさえ感じた。
僕が何か月もかけてやっと得た彼女の笑顔を、彼はたった数時間で手に入れていた。それは、彼女が彼のことが好きだということを差し引いても、普通ではあり得ないことだった。
…敵わないな。
僕が彼に心の底から尊敬の念を抱いていると、場内に放送が入った。まもなく花火が打ち上げられるみたいだ。
「花火まですんの!?最高かよ!」
彼は今にも走り出しそうな足を必死に抑えながら、彼女と僕の顔を見る。
「…うん」
「行こうか」
彼女と僕が同時に答えると、三人並んで近くの河川敷まで歩いた。
程なくしてそこに着くと、僕は二人に向けて言った。
「ごめん、僕、神社でしたいことがあるから、ちょっと寄って来てもいいかな?」
「神社?願い事でもしに行くのか?」
「…まあそんなとこかな」
「花火はいいのかよ?」
「それまでには帰ってくるから」
彼は了承し、空を見上げたが、彼女は少し不安そうな顔をしていた。
…大丈夫。自分のペースでいいから。
その思いが伝わったのか、彼女は唇を固く結ぶと、僕だけに気付くように小さく頷いた。
僕はそれを見て神社へ向かった。
神社に着いた僕は、賽銭箱の前の階段に座る。たった数か月前の出来事がが、遠い昔のように感じられた。
僕は誰に言うでもなく、独り言を呟く。
「……今、幸せ?……か」
星の瞬く空を見上げる。
「僕、自分に向き合えているかな?まだ自信はないけど、君の想いは確かに僕の心にある。君がいなくなっても、君は生き続ける。それは絶対に変わらない」
僕は胸に手を当てる。
「今頃、あの二人は自分の感情を言葉にできているだろうか。僕が言えなかった言葉を、想いを伝えられているだろうか」
あの時の僕は弱かった。現状に満足して一歩を踏み出す勇気が持てなかった。
「…でもあの二人ならきっと大丈夫。二人は強い。僕よりもずっと…」
僕はあの日言えなかった言葉を、想いの欠片で溢れた空に捧げる。
「…僕は、君が好きだ」
僕に向き合ってくれた人。
オルゴールに想いを込めてくれた人。
僕を想ってくれた人。
僕の想いが伝わったかは分からない。でも、この気持ちは忘れない。
明るい空に映し出された君の笑顔は、あの時と同じように温かかった。
花火の音が一帯に広がる。僕は急ぐわけでもなく、河川敷に戻る。先ほどよりも人が増えており、もしかしたら二人を見つけられないかもしれないと思った。しかし、その心配は一瞬にして消える。
僕は見つけた。手を繋いでいる二人を。そして空を見上げる二人を。
…よかった。
僕は二人の元には戻らなかった。満足感に浸るわけでもない。ただ、二人の幸せそうな背中を見ながら、同じ時間を共有できる喜びを噛みしめていた。
夏休みが終わり、また地獄のような日々が始まる。周りでは、夏期課題テストがどうだの、宿題がどうだのと僕を憂鬱にさせる言葉が飛び交っている。
そんな中、後方の窓が大きな音を立て開けられると、一人の少年が大声で言った。
「助けてくれよー。宿題終わってないんだよー」
「朝礼まであと10分だぞ。諦めろ」
「そうだ。名前を書きかえれば俺は救われるわけだ」
「そう言うと思って、全ての宿題に裏表名前ペンで名前を書いてやったよ」
「はっ、なんて残酷なんだ」
僕の視線に彼女が映った。彼女はくすくすと笑っている。
彼も少し彼女に視線を向けて笑っている。
いつもの光景。だけどいつもより色鮮やかに見える。
想いというのは、何気ない日常に色をもたらしてくれるのだろう。
そんな日常を抱きしめながら、僕らの今日は流れていくーー。
僕が読書感想文の題材を探していると、スマホが振動し、画面に彼の名前が表示された。
僕は慣れない電話に戸惑いながらも、緑のアイコンをタップした。
「あー俺だけど。すまん、寝てたか?」
「今11時だぞ?大学生でも起きてるよ」
「そっか。そうだよな。お前に限って今起床はないよな」
少し雑談をした後、彼は電話越しでも分かるような真剣な声で言った。
「俺、決めた。今度の夏祭り、松本さんに気持ちを伝える。お前に言われたあの日から、自分なりにいろいろ考えたんだ。そして結論が出た。たとえ彼女が俺のことを見てなくても、想いを言葉にするべきなんだって。お前のあの言葉を無駄にしたくないって。…だから、協力してほしい」
彼の熱意は、あの日のそれを上回っていた。
「分かった。松本さんに連絡しておくよ」
「さんきゅ。もうお前に足向けて寝られねーな」
「今頃気づいたのか?」
「ははっ。言うじゃねーか」
彼はそう言うと「じゃあ頼むわ」と言って電話を切った。水族館に行ったあの日から連絡が無いから心配していたが、大丈夫そうだ。
……要は強いな。
僕は松本さんにメッセージを送ることにした。彼女ともそれ以来連絡を取っていなかったため、久し振りという言葉を文頭に文字を綴った。
『久し振り。急なんだけど、三日後にある夏祭り、一緒に行かない?要も一緒にさ。もちろん、誰かと約束してるなら無理にとは言わないけど。でもまだ予定立ててないなら…僕らと行かないか?』
送信ボタンを押した後、僕は急に顔を覆いたくなる。僕らしくもない文面に羞恥心を覚えたからだ。
すぐに既読がついた。それは彼女も僕に何かメッセージを送ろうとしていたのかと思うくらいの早さだった。
しかし、返信は来ない。行くかどうか迷っているのだろうか。
いや、違うな。彼女なりに心の準備をしているのだろう。
30分ほどして、彼女から返信が来た。
『行きたいけど、私、また同じ失敗しないかな?』
僕はすぐに返信する。
『大丈夫。松本さんは自分が思っているよりもずっと強い人だから』
『私、明るい彼が好き。いつも楽しそうで、思いやりのある彼が好き。毎日教室に来て、周りを気にせずに話す彼が好き。その想いを伝えたい』
『松本さんならきっとできるよ』
『うん。ありがとう。私、頑張るね』
それで僕らのやり取りは終わった。
…大丈夫。今回は偶然なんて装わない。そんなことしなくても、二人はきっと想いを伝えられる。
窓から差し込む太陽の光と高く響く風鈴の音が混じり合う中、僕はカレンダーに花火のマークを付け足した。
夏祭り当日。僕は彼女に現地集合と言ったが、彼女が珍しく我を通したので、僕の家の前で集合することにした。
僕が少し早く家を出ると、彼女は辺りを見渡しながら、何度も髪の毛を整えていた。
「ごめん、待たせちゃって」
「…いや、大丈夫」
彼女は、薄い桃色の着物に、濃いピンク色をした胡蝶蘭の髪飾りをつけていた。
…何を着ても似合ってしまうのか?
僕が目を奪われていると、彼女は照れながら僕に聞いてきた。
「おかしく…ないかな?」
「この姿をおかしいと思う人は、世界中探してもいないと思う」
…また自分が恥ずかしくなるようなことを。
少しはにかむと、彼女も少し目線を逸らしながら言った。
「ありがとう」
…要のやつどんな表情するんだろ。
響き渡る鈴虫の鳴き声が、まだ始まってもない夏祭りの開始を告げたように感じた。
僕が前を歩き、彼女はそれを追うように歩を進める。その位置関係はまるで変化が見られないが、彼女の面持ちは確かに変わっていた。
決意を湛えた目。その目は真っ直ぐと前を向いていた。
…というか、僕も今の彼女とは並んで歩けない。白シャツにジーンズの僕と彼女ではまるでつりあわないからだ。
15分ほど歩いて、彼との待ち合わせ場所に着いた。
そこは小さな神社。境内だけでお店を設置するのは不可能であるため、普段は殺風景な道に、多くの屋台が並んでいた。
ーーここは僕の思い出の場所だ。
あの時のことを懐かしんでいると、後ろから聞き馴染みのある声が聞こえた。
「よっ。待ったか?」
彼はそう言うと、すぐに松本さんへ目を向けた。その表情は僕の見たことのない、嬉しそうな、愛おしむようなものだった。
…そんな顔もできるんだな。
「じゃあ揃ったことだし、その辺から回ろうか」
僕がそう言うと、彼は「お、おう!そうだな」と少し慌てるように言った。
彼女もコクっと頷く。
僕、彼女、彼の横並びで僕らは歩き始めた。
「まずはたこ焼きだな!俺好きなんだ」
彼はいつもの調子を取り戻すと、一番近くにあった屋台に飛び込んで行った。
「たこ焼き1パックください!」
「あいよ!」
そう言うと、店主は手際よくたこ焼きを作り、パックに詰めて彼に手渡した。
「350円ね!」
「はい!ありがとうございます!」
彼はお金を渡すと、すぐに戻ってきた。
「…松本さんは何かいる?」
彼は少し顔を赤めながら言った。
それが移ったのか、彼女も耳まで赤くなる。
「…りんご飴、ほしいかな」
「…そっか、じゃああっちだな」
始めて二人の会話を目の当たりにした僕は、親であるかのような感慨を覚えた。
それから僕たちは、夏祭り定番の遊びをいくつもした。
金魚すくい、射的、型抜き、くじ引き…。
散財をよしとしない僕だが、この時ばかりは、その考えを捨てた。
彼がはしゃぎ、彼女が微笑む。この愛おしい時間がずっと続けばいいのにとさえ感じた。
僕が何か月もかけてやっと得た彼女の笑顔を、彼はたった数時間で手に入れていた。それは、彼女が彼のことが好きだということを差し引いても、普通ではあり得ないことだった。
…敵わないな。
僕が彼に心の底から尊敬の念を抱いていると、場内に放送が入った。まもなく花火が打ち上げられるみたいだ。
「花火まですんの!?最高かよ!」
彼は今にも走り出しそうな足を必死に抑えながら、彼女と僕の顔を見る。
「…うん」
「行こうか」
彼女と僕が同時に答えると、三人並んで近くの河川敷まで歩いた。
程なくしてそこに着くと、僕は二人に向けて言った。
「ごめん、僕、神社でしたいことがあるから、ちょっと寄って来てもいいかな?」
「神社?願い事でもしに行くのか?」
「…まあそんなとこかな」
「花火はいいのかよ?」
「それまでには帰ってくるから」
彼は了承し、空を見上げたが、彼女は少し不安そうな顔をしていた。
…大丈夫。自分のペースでいいから。
その思いが伝わったのか、彼女は唇を固く結ぶと、僕だけに気付くように小さく頷いた。
僕はそれを見て神社へ向かった。
神社に着いた僕は、賽銭箱の前の階段に座る。たった数か月前の出来事がが、遠い昔のように感じられた。
僕は誰に言うでもなく、独り言を呟く。
「……今、幸せ?……か」
星の瞬く空を見上げる。
「僕、自分に向き合えているかな?まだ自信はないけど、君の想いは確かに僕の心にある。君がいなくなっても、君は生き続ける。それは絶対に変わらない」
僕は胸に手を当てる。
「今頃、あの二人は自分の感情を言葉にできているだろうか。僕が言えなかった言葉を、想いを伝えられているだろうか」
あの時の僕は弱かった。現状に満足して一歩を踏み出す勇気が持てなかった。
「…でもあの二人ならきっと大丈夫。二人は強い。僕よりもずっと…」
僕はあの日言えなかった言葉を、想いの欠片で溢れた空に捧げる。
「…僕は、君が好きだ」
僕に向き合ってくれた人。
オルゴールに想いを込めてくれた人。
僕を想ってくれた人。
僕の想いが伝わったかは分からない。でも、この気持ちは忘れない。
明るい空に映し出された君の笑顔は、あの時と同じように温かかった。
花火の音が一帯に広がる。僕は急ぐわけでもなく、河川敷に戻る。先ほどよりも人が増えており、もしかしたら二人を見つけられないかもしれないと思った。しかし、その心配は一瞬にして消える。
僕は見つけた。手を繋いでいる二人を。そして空を見上げる二人を。
…よかった。
僕は二人の元には戻らなかった。満足感に浸るわけでもない。ただ、二人の幸せそうな背中を見ながら、同じ時間を共有できる喜びを噛みしめていた。
夏休みが終わり、また地獄のような日々が始まる。周りでは、夏期課題テストがどうだの、宿題がどうだのと僕を憂鬱にさせる言葉が飛び交っている。
そんな中、後方の窓が大きな音を立て開けられると、一人の少年が大声で言った。
「助けてくれよー。宿題終わってないんだよー」
「朝礼まであと10分だぞ。諦めろ」
「そうだ。名前を書きかえれば俺は救われるわけだ」
「そう言うと思って、全ての宿題に裏表名前ペンで名前を書いてやったよ」
「はっ、なんて残酷なんだ」
僕の視線に彼女が映った。彼女はくすくすと笑っている。
彼も少し彼女に視線を向けて笑っている。
いつもの光景。だけどいつもより色鮮やかに見える。
想いというのは、何気ない日常に色をもたらしてくれるのだろう。
そんな日常を抱きしめながら、僕らの今日は流れていくーー。
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