Cat☆Girls 《猫娘たち》 ー 月光のシュバリエル ー

Soda Village

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第8章 マリアとアカネ

その6 招かれざる客

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 少女は老人の画材が入った道具箱をのぞきこむ。

 バラバラと散らばった使いかけのパステルは色とりどりの積み木のようだ。少女は次々と手にとって色や形を確かめる。

 机の上に赤青黄色の三色のパステルを並べてみる。赤と青の間に紫を置いて青と黄色の間に緑を置く。

 ふと思いついて横に並べたパステルを花びらのように丸く置き直す。つながった両端の赤と黄色の間にオレンジのパステルを置く。

 ふたつの色の間にはいつでも真ん中の色がある。少女は自分の発見に夢中になって手当たりしだいにパステルを並べてゆく。

 道具箱の中身をひとつ残らず並べ終えると靴を脱いで机の上によじ登る。手のひらで両目を隠してパッと手を離す。

 大輪の向日葵ひまわりのような虹の花が咲いている。机に咲いた不思議な花を誰かに見せたくなって少女は床に飛び降りる。

 勢いよく開けたドアの先は行き止まりになっている。

 日傘を杖代わりにした白髪頭の老婆が立っている。シワに埋もれた小さな目が鉤鼻の脇で光っている。

 老婆は少女を見てニタリと笑う。

「…だれ?」
「あれ、忘れちゃったのかい?」
「あんたなんか…知らない!」

 少女はじりじりと後ずさりをする。左手の庭に面したフランス窓がかすかに開いている。頭の中で三つ数えると脱兎のごとく走りだす。

 ドレスの裾を翻して逃げる足もとを日傘の柄ですくわれる。もんどりうって倒れた体を老婆がビシビシと打ち据える。少女は両腕で頭を抱えて子犬のような悲鳴をあげる。

 老婆はピタリと打つ手を止める。少女は目を閉じて床に倒れている。脇腹が大きく波打って鼻孔からツッと血が垂れる。

「あらら、綺麗なおベベが台無しだよ」

 はっとして目を開ける少女に老婆の体がのしかかる。叫ぼうとする口を分厚い手のひらがピタリと塞ぐ。見開いた目に冷たく光るサバイバルナイフの刃が映る。

「気をつけな。動くとスパッと切れちゃうよ」

 ナイフの刃が火照った頬をペタペタと叩く。少女の目の前で刃先をチラつかせるとドレスの襟に引っかける。布地がチリチリと切り裂かれて胸もとが蝶の翅のようにふわりと開く。

「はあ、なんだこれ? ろくに胸も無いくせに」

 ブラジャーの左右の肩ひもがピシピシとはぜる。刃先がベルトを跳ね上げるとカップがずり落ちて小さな乳首が露わになる。

「ふーん、少しは育ったね。ほら…思い出しただろう?」

 少女は激しく首を振る。

「とぼけるのかい? それとも馬鹿なのかね? まあ、どっちでも一緒だけど…」

 老婆はナイフをクルリと回し大きく振りかぶる。少女は奥歯を噛みしめてギュッと目をつぶる。

 ガンという衝撃で体がビクンと跳ねあがる。目を開けると耳もとに突き立ったナイフがブルブルと震えている。

「やっと見つけたぞ」

 老婆はマスクとカツラを脱ぎ捨てる。夏草のムッとする草いきれの中で少女の体をもてあそんだ男の顔が現れる。

 少女は腕を押しのけてドアにむかって走りだす。くうを切り裂く音とともに太腿に鋭い痛みが走る。体中の力が抜けてヘナヘナと床に崩れ落ちる。

 男は日傘の柄に仕込んであった細長い筒をくわえている。少女に近づくと太腿の裏から注射器を改造した吹き矢を抜き取る。

「山猿のくせに、手間取らせやがって」

 男は少女の手首をつかんでズルズルと引きずってゆく。少女が咲かせたクレバスの花を吹き筒でなぎ払うとぐったりした体を持ちあげて机の上に放りだす。

「良く効くクスリだろ? 体は動かないが意識ははっきりしてる。触ればしっかり感じるぞ」

 少女は胸をはだけたまま目を見開いて天井を眺めている。投げ出した手足がバラバラと別の方向をむいている。

「山猿もうまく仕込めば、愛玩動物ペットになる。ご主人様が誰なのか、お前の体に教えてやるよ」

 男はスカートから突き出した少女の膝をゆっくりと撫でる。クルクルと円を描きながら太腿の内側に手のひらを滑らせる。

「お前らの巣を見つけたぞ。しょせんはガキどもだ。すこし可愛がったら簡単に口を割った。まさか小僧に化けるとはな」

 芋虫のような太い指がやわらかな股間を揉みしだく。少女の顎が上をむきクイクイと縦に揺れている。

 男は老人の描いたデッサンをチラリと眺める。

「こっちの化け方も大したもんだ。まるで金持ちのお嬢様だぜ。この様子だとジジイとは、まだヤッてないな…哀れな奴だ。スケベ心を出したばっかりに、訳も分からずあの世行きだ」

 半ばめくれたスカートを臍の上まで押しあげてショーツを一気に引きずりおろす。股布クロッチについた染みを確かめると鼻に押しつけてクンクンと臭いを嗅ぐ。

「なるほど…」

 フリルのついた白い靴下を垂直に持ちあげる。脚を倒して太腿を胸に押しつけると丸まった尻が高く持ちあがる。むきだしになった股間に顔を近づけてベロリと舐める。

「う、しょっぱ…お前、さっきチビッたろ?」

 少女の虚ろな瞳はアトリエの高い天井を映している。男はなだらかな丘を割れ目に沿って舐めあげる。やがて男の唾液にヌルヌルした少女の体液が混じりだす。

 膨らみを増した丘を指先で左右に押し広げる。谷間に隠れた淡いピンクの桜貝がチラリと舌をのぞかせる。顔を近づけて舌先をチョンと合わせると穴の奥がキュッと締まる。

 分厚い唇を緩んだ穴に押しつけて溢れた潮をジュルジュルと吸いあげる。潮溜まりが干上がると谷間に舌を挿しこんで小刻みに動かしては満ちてくる潮をまた吸いあげる。

 男は股間から唇を離すと少女の顔をのぞきこむ。

「どんな感じだ?」
「…」
「ま、これが答えだな」

 薄皮をめくると小さな陰核まめがパンパンに膨らんでいまにも弾けそうになっている。

「こいつがキモチ良すぎて苦しいか? いま、楽にしてやるぞ」

 男はポツンと飛び出した乳首を吸いながら中指で菊門アナルを押さえる。親指を陰核まめに当ててグイと押し上げると少女の瞳がフワッと開く。下腹から熱い塊が競りあがり真っ白な光になって脳天を突き破る。

 少女は無言で初めての絶頂に達し静かに果てる。
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