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第二章 ヒノデの国(下)
ようやく言えた※
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「ぁあっ!ゃ、もうやだ、やだぁっ」
組み敷かれて足を開かされ、されるがまま劣情を受け止めているラファエルの顔はもうぐずぐずに蕩けていた。普段しっかりと隠されているおかげか眩しいくらいの白い肌が暗がりの中で浮き上がるようでとてもいやらしく、そんなことすらアルフレッドを煽る。
月明かりに照らされた身体はバランスよく鍛えられているがどこからどう見ても男の身体だ。胸は薄く、抱き締めたところで女のような柔らかさを得ることなんて出来はしない。
それなのにそれがラファエルだというだけで血管が切れそうな程に興奮してしまうし、どれだけ泣いて嫌がっていたとしても止めてやれない。
両手で細腰を掴み思いのままに熱くぬかるんだ中を穿つ。自分の為に誂えたかのような胎の中はあまりにも心地良く、正直なところ理性を飛ばさないように堪えるのが精一杯だ。
「あああッ、ん…ぁんっ!や、もうイきたくな…っ」
ラファエルは感じ過ぎると泣いてしまう癖がある。そうなると駄々を捏ねる子供のようにずっと嫌々と訴えるのだが正直アルフレッドはそこも堪らなく好きだった。
いつも飄々としていてどこか浮世離れしているラファエルが間違いなく世界でただ一人自分だけに見せる顔。そんな姿を見せても良いと無意識ながらでもアルフレッドを特別扱いしているというその事実が嬉しかった。
「…今、何されてもイくだろ…お前は…っ」
「~~っ、や、抜くのもやだっ、ぁ、──~っ!」
一度腰を引いてからまた奥にまで腰を押し付けると先端の括れが一際狭い箇所を抉ったのがわかった。
「…っ、は…」
全身を貫くような快感に一気に限界が近づいて息を詰めた。挿入している側でこれなのだから受け入れるラファエルは相当だろうと顔を見つめてアルフレッドの口角が獰猛に上がる。
今の刺激で気をやってしまったのか息を荒くしながら目を閉じているラファエルの姿に目を細める。
まったくどこまで愛らしいのか。
「エル、起きろ。まだ終わりじゃねえぞ」
そう言って頬を撫でて、また同じような動きを繰り返す。段々と強さと勢いを増す律動に目を覚ましたラファエルが混乱しながらまた可哀想になる程の声で喘ぎ始めてアルフレッドは熱っぽい吐息を漏らした。
「…嗚呼、可愛い、かわいいな、エル」
色々な水分で天使とまで言わしめる整った顔を快感で歪め、同じ男に身体を暴かれて揺さぶられる。この行為が同意の上だとわかっていてもされるがまま快楽の坩堝に叩き落とされる姿は可哀想で可愛い。
「イってる、ずっとイってるからぁっ」
「知ってる、…そのままおかしくなっちまえ…っ」
ごちゅん、と一番奥を築き上げるとまた白い身体をしならせ声にならない声を上げて絶頂するラファエルを瞬きもせずに見つめる。絹糸のような金の髪を振り乱し、どれだけ表情が歪んでいても尚愛おしく思う。
「ある、あるぅ…っ」
舌足らずな声で名前を呼ばれ、求められるままに顔の横に肘をつくと気怠げな腕が背中に回り子犬のように啜り泣きながらアルフレッドに縋り付く。
こんなことをされて愛おしいと思わない人間が果たしてこの世にいるのだろうか。
「…エル、好きだ」
変わろうとしているラファエルの背中を押せたら良いと伝えた言葉だったが、一度言葉にしてしまうともうダメだった。今まで堪えてきたものが堰を切ったように溢れて止まらず、馬鹿の一つ覚えみたいに「かわいい」だの「好き」だのと伝えてしまう。
良い加減自重すべきだとわかっているのに、そう伝える度にラファエルが可愛い反応をするからいけない。今だってもうほとんど意識がないクセにアルフレッドの言葉に反応して中が締まったし嫌々と小さく首を振る。
一見嫌がっているようにも見えるがこれが本気の拒絶ではないということはわかりきっていた。
本当に嫌ならラファエルはアルフレッドを部屋に入れてはいないし、こんなにも簡単に抱かせてくれもしない。
「…愛している。お前だけだ、お前だけが俺の唯一だ、エル」
伝え過ぎると明日から距離を取られてしまう恐れがあるがきっとラファエルは覚えていないだろう。それに万が一覚えていたとしても、もうアルフレッドは我慢するつもりはなかった。
種を宿すことはない薄い腹に何度も白濁を注ぎ、全身に自分のものだという印を付ける。
今はラファエルの気持ちが追いついていなくてもそれで良い。
アルフレッドにはラファエルしかいないように、ラファエルにも己だけだという自負がアルフレッドにはあった。度重なる絶頂と深い快楽に今度こそ意識を完全に飛ばしてしまった幼馴染を見つめて、吸いすぎて赤くなった唇に自身のそれを重ねる。
「明日から覚悟しとけよ、エル」
恋心と呼ぶにはあまりにも苛烈な感情は執着といった方が幾分かしっくり来る。
本当ならラファエルを戦場に出すことも、素顔を晒すこともしたくない。自分以外の人間と親交なんて深めなくても良いとすら思っている。けれどそれは叶わないというということも、ラファエルが心の奥では人と関わることを望んでいることも知っている。
だからそこには目を瞑ろう。きっとそれがラファエルの望む変化をもたらすことになるだろうとわかるから。
だが、その代わり。もうラファエルに対する愛情を隠すことはしない。
触れても想いを伝えても、もうラファエルが拒絶しないことがわかった。それならば、もう堪える必要もないのだ。
楽しみだとアルフレッドの口角が上がった。きっとゆっくりとした変化になるだろう。
その間にラファエルに教え込もう。お前の隣にいる男はお前が思っている以上に執念深いということも、お前が思っているよりもずっとお前のことを愛しているということも。
手始めに明日の朝一番にまた可愛いと伝えよう。きっと顔を真っ赤にして狼狽えるのだろう、そう想像するだけでアルフレッドの胸中に暖かなものが広がっていく。
全ての後始末を終えて清潔な寝床にラファエルを横たわらせたあと、柔らかな頬を撫でながら口を開いた。
「…愛してる」
何度伝えたって足りない想いをもう一度声に乗せ、しっかりと大事なものを抱き込んで眠りに就いた。
組み敷かれて足を開かされ、されるがまま劣情を受け止めているラファエルの顔はもうぐずぐずに蕩けていた。普段しっかりと隠されているおかげか眩しいくらいの白い肌が暗がりの中で浮き上がるようでとてもいやらしく、そんなことすらアルフレッドを煽る。
月明かりに照らされた身体はバランスよく鍛えられているがどこからどう見ても男の身体だ。胸は薄く、抱き締めたところで女のような柔らかさを得ることなんて出来はしない。
それなのにそれがラファエルだというだけで血管が切れそうな程に興奮してしまうし、どれだけ泣いて嫌がっていたとしても止めてやれない。
両手で細腰を掴み思いのままに熱くぬかるんだ中を穿つ。自分の為に誂えたかのような胎の中はあまりにも心地良く、正直なところ理性を飛ばさないように堪えるのが精一杯だ。
「あああッ、ん…ぁんっ!や、もうイきたくな…っ」
ラファエルは感じ過ぎると泣いてしまう癖がある。そうなると駄々を捏ねる子供のようにずっと嫌々と訴えるのだが正直アルフレッドはそこも堪らなく好きだった。
いつも飄々としていてどこか浮世離れしているラファエルが間違いなく世界でただ一人自分だけに見せる顔。そんな姿を見せても良いと無意識ながらでもアルフレッドを特別扱いしているというその事実が嬉しかった。
「…今、何されてもイくだろ…お前は…っ」
「~~っ、や、抜くのもやだっ、ぁ、──~っ!」
一度腰を引いてからまた奥にまで腰を押し付けると先端の括れが一際狭い箇所を抉ったのがわかった。
「…っ、は…」
全身を貫くような快感に一気に限界が近づいて息を詰めた。挿入している側でこれなのだから受け入れるラファエルは相当だろうと顔を見つめてアルフレッドの口角が獰猛に上がる。
今の刺激で気をやってしまったのか息を荒くしながら目を閉じているラファエルの姿に目を細める。
まったくどこまで愛らしいのか。
「エル、起きろ。まだ終わりじゃねえぞ」
そう言って頬を撫でて、また同じような動きを繰り返す。段々と強さと勢いを増す律動に目を覚ましたラファエルが混乱しながらまた可哀想になる程の声で喘ぎ始めてアルフレッドは熱っぽい吐息を漏らした。
「…嗚呼、可愛い、かわいいな、エル」
色々な水分で天使とまで言わしめる整った顔を快感で歪め、同じ男に身体を暴かれて揺さぶられる。この行為が同意の上だとわかっていてもされるがまま快楽の坩堝に叩き落とされる姿は可哀想で可愛い。
「イってる、ずっとイってるからぁっ」
「知ってる、…そのままおかしくなっちまえ…っ」
ごちゅん、と一番奥を築き上げるとまた白い身体をしならせ声にならない声を上げて絶頂するラファエルを瞬きもせずに見つめる。絹糸のような金の髪を振り乱し、どれだけ表情が歪んでいても尚愛おしく思う。
「ある、あるぅ…っ」
舌足らずな声で名前を呼ばれ、求められるままに顔の横に肘をつくと気怠げな腕が背中に回り子犬のように啜り泣きながらアルフレッドに縋り付く。
こんなことをされて愛おしいと思わない人間が果たしてこの世にいるのだろうか。
「…エル、好きだ」
変わろうとしているラファエルの背中を押せたら良いと伝えた言葉だったが、一度言葉にしてしまうともうダメだった。今まで堪えてきたものが堰を切ったように溢れて止まらず、馬鹿の一つ覚えみたいに「かわいい」だの「好き」だのと伝えてしまう。
良い加減自重すべきだとわかっているのに、そう伝える度にラファエルが可愛い反応をするからいけない。今だってもうほとんど意識がないクセにアルフレッドの言葉に反応して中が締まったし嫌々と小さく首を振る。
一見嫌がっているようにも見えるがこれが本気の拒絶ではないということはわかりきっていた。
本当に嫌ならラファエルはアルフレッドを部屋に入れてはいないし、こんなにも簡単に抱かせてくれもしない。
「…愛している。お前だけだ、お前だけが俺の唯一だ、エル」
伝え過ぎると明日から距離を取られてしまう恐れがあるがきっとラファエルは覚えていないだろう。それに万が一覚えていたとしても、もうアルフレッドは我慢するつもりはなかった。
種を宿すことはない薄い腹に何度も白濁を注ぎ、全身に自分のものだという印を付ける。
今はラファエルの気持ちが追いついていなくてもそれで良い。
アルフレッドにはラファエルしかいないように、ラファエルにも己だけだという自負がアルフレッドにはあった。度重なる絶頂と深い快楽に今度こそ意識を完全に飛ばしてしまった幼馴染を見つめて、吸いすぎて赤くなった唇に自身のそれを重ねる。
「明日から覚悟しとけよ、エル」
恋心と呼ぶにはあまりにも苛烈な感情は執着といった方が幾分かしっくり来る。
本当ならラファエルを戦場に出すことも、素顔を晒すこともしたくない。自分以外の人間と親交なんて深めなくても良いとすら思っている。けれどそれは叶わないというということも、ラファエルが心の奥では人と関わることを望んでいることも知っている。
だからそこには目を瞑ろう。きっとそれがラファエルの望む変化をもたらすことになるだろうとわかるから。
だが、その代わり。もうラファエルに対する愛情を隠すことはしない。
触れても想いを伝えても、もうラファエルが拒絶しないことがわかった。それならば、もう堪える必要もないのだ。
楽しみだとアルフレッドの口角が上がった。きっとゆっくりとした変化になるだろう。
その間にラファエルに教え込もう。お前の隣にいる男はお前が思っている以上に執念深いということも、お前が思っているよりもずっとお前のことを愛しているということも。
手始めに明日の朝一番にまた可愛いと伝えよう。きっと顔を真っ赤にして狼狽えるのだろう、そう想像するだけでアルフレッドの胸中に暖かなものが広がっていく。
全ての後始末を終えて清潔な寝床にラファエルを横たわらせたあと、柔らかな頬を撫でながら口を開いた。
「…愛してる」
何度伝えたって足りない想いをもう一度声に乗せ、しっかりと大事なものを抱き込んで眠りに就いた。
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