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これが運命なのでしょうか、、
しおりを挟む「..それは私だよね?」
「何を言っているの?」
「あの男、名をなんていたかな?私のジェシカに気安くベタベタと触れて、確か父の会社の傘の一つだった所の息子だったかなぁー」
「なにが、言いたいの?」
体を押して、バッと顔を上げてルイスを見る
「どうしたんだい?ムキになったような表情をして」
目が笑ってない、少し怒りを感じる
その目に身震いを起こす
「彼に手を出さないで」
「..どうして?君が恋愛をしたいのが私だというのなら何もする必要なんてない、あの男に対して気にも留めるような話ではないんじゃないのかい?」
ルイスの言い方は遠回しに彼だと言えば権力を使うこともできると脅してきているようにしか感じない。
なんて卑怯なのよ。
「えぇ、彼と恋愛をしたいなど思っていないわ」
「私とだよね、ジェシカ」
「..えぇ」
「ふふ、君は賢い子だ。愛しているよ」
鋭い視線が急にふわっと優しい笑みに変わり、ポンポンと頭を撫でて褒めてくる
「あぁ そうだ、恋愛をして結婚という流れにポイントを置いている君の気持ちに寄り添いたかったんだけど、 いろいろ周りの状況が変わってね、ちゃんとしたプロポーズもなく勝手に結婚してしまったことに関しては申し訳なく思ってる」
その言葉に、目を見開いて彼の目を覗き込む。
「その様子だと両親から何も聞いていないのかもしれないけど、今回父の子会社を少しずつ私に任せてもらえることになってね。この機会にお義父さんからもファントム社の社長の座を受け持つ話も出ているんだ。」
「ど、ういう..」
「あぁ、経済面がどうのこうのではなくお義父さんの体調の問題で会社の合併もしくは会長席に座ってもらって「父の体どこかおかしいんですか!!」」
何も知らなかった、そんな話一切母もしてこなかったし薬を飲んでるそぶりすらなかった
「ジェシカ落ち着いて、大丈夫だから。お義父さんもいい歳になったてことだよ。もちろん私の父も結構な歳だから会社も息子も心配なんだと言っていたし、何より孫の顔が早く見たいって急かしてくるんだ、ふふふ、楽しみだね。」
あっためるよな手つきでお腹に触れてこられて、ぞっとする。
「私何も知らない、、」
「お義父さんは娘に心配をかけたくないと黙っていたみたいだよ」
あの日にしかっかり向き合って断ったはずなのに
「両家のこともあるし、何より昨日みたいなジェシカに目障りな虫に引っ付かれることが増えるのは許せないし、形から先になってしまったのはムードもへったくれも無くて本当に申し訳ないけれど、これから私たちの家で愛を育んでいこう。」
まるで否定をしたあの時間が何も無かったかのように
「私も忙しくなって、なかなか一緒の時間を過ごすことができないこともあるけどちゃんと夜は帰ってくるし、できるだけご飯を一緒に食べよう。休みの日や余裕ができた時間にショッピングや映画館とかジェシカが行きたい場所に一緒に手を繋いでデートをしたりしたいな」
この知らない家で、
楽しそうにこれからを話す
顔を知っている程度の彼
「記念日は大切にしたいから、毎月祝おう。それと、学校は卒業したいかい?」
「え?えぇ..」
「共学なら今すぐにでも辞めさせる所だけど、女子大でよかったね。
ただ、私は恥ずかしいことに嫉妬深くてね、たとえジェシカが私だけしか眼中にないと分かっても私のいないところで男と話をして欲しくはないんだ。
…何をしてしまうかわからない、だから今やってるボランティアを降りてくれるよね?
ボランティアは本当に素敵なことだし、ジェシカのこと尊敬をし、もっと愛しくなったけどそんな君の魅力を他の男に見せたくないんだ。
あぁ、ジェシカ愛しくてたまらない」
勝手に話が進んで、勝手に周りが動いて
「明日、いや今日かな。結婚式あげるから正式に言葉を交わしたらジェシカと結ばれることができるんだね、ふふ、いや書類は出しているから結ばれてもいいけどやっぱりせっかく結婚式あげるからそのあとの方がロマンティックだよね」
「な、に、言ってるの?」
「うん?早く左手に私がジェシカを思いながら選んだ正式な結婚指輪をはめて初夜を迎えれるまであと数時間かと思うと、幸せでたまらないよ。
あぁ、もちろん今はめてる指輪も仮といえどちゃんとお揃いで選んだよ」
ルイスが自分の薬指を見せてくる。
助けを求めれる人なんて誰もいない、
そう誰もいないのね
あぁ、もう無理
「ジェシカ、あぁ、綺麗な涙を溢して..嬉しいんだね。」
感動しているところ悪いけど
勘違いも甚だしいわ
もう我慢できないと
私のぼやけた視界を埋めるのは
END
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